複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました！使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例）鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ３５歳ＯＯへゆく
- 日時： 2012/02/05 12:26
- 名前： 田中アズナブル （ID: 5YS5eJrp）
20120205更新しました。遅くなってすみません。
初めまして、田中アズナブルと申します。
今回初投稿させて頂きます。
キャラ紹介です。（今のところの）
俺：３５歳独身男失業中アニオタ弱厨二病
葉渡千恵（はわたりちえ）：中２の時のガチ好きだった子。自分の事は、”私”を略して”わっし”と言う。
智美（ともみ）：中２の時のこれまた可愛かった子、千恵と友達
美羽（みう）：妹。怖い。だがかわいい。
母 ：ある時までは最悪だった母
母の男：癌。
この小説は、３５歳失業中男がどこかへ行って何かをします^^;（タイムトラベル系のお話です）
プロローグから長いです。
だいぶと時間系列がややこしくなってきたのでちょっだ整理します。
元いた時代：２０１１年７月２９日（金）
飛ばされた時代（中２、１３歳）：１９８９年５月〜（進行中）
用語整理（６話から使用します）
元（元の時代）
当時（元の時代から見て、本来すごした過去の事）
ややこしそうなのが出てきましたらまた追加します。
それでは、よろしければ読んでやってください。
（乱雑筆、誤字脱字等は、ごめんなさい、あと、当然ながら、フィクションです）
参照１３０超え本当にすんません、がんばって続けますので読んで頂けると幸いです。
コメント頂けた方
ハーマイお兄 様
ARMA3 ◆80E.zojjrI 様
返信したいのですが、自分のコメントでレス数が増えるのを避けるため、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
コメントはどんどん書いて頂けたら嬉しいです。
跳び上がって喜びます。よろしくお願いします。
- ３５歳ＯＯへゆく プロローグ ( No.1 )
- 日時： 2012/02/05 12:57
- 名前： 田中アズナブル （ID: 5YS5eJrp）
〜プロローグ〜
一年前、会社を辞めた。
正確には、行けなくなった。所謂苛めってやつで。
普通ならすぐにでも新しい仕事を探すのだろうが、俺は探さなかった。いや、探せなかった。元の仕事が夢だった仕事で、２７歳の時に試験を受けてなんとか掴みとった仕事だった。
なので、辞めた後の半年は、会社や相手に憎悪しかなく、新しい仕事に就く気も起らなかった。これではいけないと考え、再起をかけて、色々な仕事に応募した。結果は無残なもので、一社として受かることが無かった。諦めずに丁度一月前、２０１１年７月迄、１年間応募し続けた。諦めずに。諦めずに。
・・・諦めた。というよりも、もう精神的に駄目になったという方が近いか。
只でさえ、好きだった仕事を辞めて、しかも辞めたくて辞めたわけじゃない、最悪な辞め方をした後の事で、元々一杯いっぱいな状態でこの一年過ごしてきたものだから、限界が来たのだと思う。怒りや憎しみ、悲しみ、不安、恐怖。どんどん増していったこの負の感覚を１年も耐えれただけマシだったと思う。もちろん、もっと世の中には大変な人がいると思うが、俺は限界だったんだ。社会的に抹消された３５歳独身男。健康保険や年金はもちろん、ローンや生活費が全く払えない恐怖は想像を絶する苦しみを与えてくれる。
・・・これ以上暗い話を書いてもしょうがないのでここまでにしておく。これが俺のこれまでの１年だった。
さて、今の俺はというと、所謂親の脛かじり。母子家庭で育っているので、全く余裕は無い。母の安いパートの給料だけ。この余裕が無い中でその中から月２万円こづかいを貰って生きている。
昼間太陽が出ているうちは寝て、夜になったら起きる、安い４Ｌ１５００円の酒をコップに入れて飲みながら、なんとか動画をひたすら見て、夜が明けて朝になったら寝る。それの繰り返し。たまに酒とたばこが無くなったら近くのコンビニへ買いに行く。もちろん、夜。昼間は人が多いので、人間不信になった俺には恐ろしい場所になってしまうので、夜に行く。
スーツ姿の人間を見ると羨ましくて悔しくなって、ストレスが溜るというのもある。
酒とたばこ、贅沢と思う。ただ、これを止めようとした処、ストレスの限界値を超したのか、全身にじんましんが出来たので止めるのを止めた。保険もないし金も無いので病院に行けないから。おかげで今は立派なアルコール中毒者です。
保険やローン、年金、税金も、もちろん払えないので完全放置。半額免除とか来てたけど、仕事が無いのにどうして払えるのでしょうか、教えてください、お役所様。
まあ、勝手に裁判でもなんでもしてくれたらいいのですが。家には車もなければ財産なんつうもんはほんとにゼロですので。
朝寝る理由は、なんとか動画を見るという理由以外にもある。
正直これが一番つらいのだが、暗闇の中目をつぶると、過去の事がよみがえってくる。ひたすらに。それも、負の部分ばかり。
だから寝れない。寝ると怖い。いつも独り言を言っているらしい。自分の声で起きたこともある。妄想の中では大抵、相手を殺している。そして、やったことを悔やんで悔やんで悔やみまくる。そんなんばっかり。あの時ああしてれば、、こうしてれば、、。こんなんばっかり。インターネットの鬱病診断では、すぐに病院に行けという位の重傷だそうだが、保険も金もないので行けるわけがない・・・
いかんいかん、暗い暗い。
という訳で、これが今の俺。早くおかんを楽させたいな・・。
宝くじが当たった！！
トトＢＩＧが当たった！！
競馬が当たった！！
仕事が見つかった！！
・・・、寝るとこういう夢ばかりみる。だから、寝たくない。
こんな事に終止符を打とうと、自殺しようとしたんだけど、おかんを悲しませたくないという理性が働いてとどまってる。
こんなしょうもない、親の脛かじって生きてるような奴は死ねばいいと自分でも思う。この理性が無くなった瞬間、多分飛んでると思う。
「はぁ・・・」
今日も太陽が昇ってきた。こんなことばっかり考えて何時も寝れなくて朝が来る。何時までこの連鎖続くんだろうな。終わりがないんだろうか。不安しかない。起きている間はしこたま安酒を飲んでいるのだが、耐性がついてしまったようで、酔えない。だから寝れない。こればっか。馬鹿ばっか。
朝になると少しだけ眠くなる。けど横になるといつものように負のカーニバル。宝くじが当たりますように等と馬鹿みたいなお願い事が頭を駆け巡る。最悪。
しかし、今日は何か違った。何時もより少し酔った状態で横になれた。珍しい。酒を濃くしすぎたか。
目を閉じて意識が消えるのを待つ。今日は負の連鎖が無いことを祈りながら。そんな中で何時ものお願い事とは違う事をお願いしていた。
「・・・一生に一回、超能力を使えるのなら、母に苦労をかけない方法に使わせて・・・」
何だこれ。確かＴＶで、一生に３回ベホマを使えたらどうする？みたいな放送の奴か。
とか考えているうちに、意識が飛んだ。
＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞
ここ、どこですか？何でこんな所にいるんですか？？ふぇぇぇーーーっていうセリフを何かのアニメで見た事があったと思う。
「いや…正直…ここまで頭イカレタカ…」
俺はアニメが好きである。古い物から新しい物まで。それと、とんでも科学も好き。ロボット系アニメの動力はどうだとか、過去とか未来に行くには電子レンジを使えばいいとか、ワープ航法はーとか。
「いやいやいやいやいや、おかしい、いくら流行りの厨二病患者な俺でも、これは無いでしょＪＫ」
訴えている自分がもうすでに恥ずかしいのだが、明らかに常軌を逸してる。え、何がおこったって？
「何で俺が中２の時好きだった子の姿してんのさ！！」
はい、妄想乙〜と普通なら終わる所だが、終わってくれない。よくあるでしょ、アニメで、これは夢だ！ほっぺた抓ってみよう！！っての。あれをやってみた。
「痛くない。なるほど、夢か。よかった」
＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜＜
ふっと我に返り、布団を吹っ飛ばして起きた。こわーーー、なんつう恥ずかしい夢見とるんじゃと。
起きた俺は目を凝らして廻りを確認する。
「まぁそりゃそうだ」
何時もの部屋。そりゃそうだ。ありえなさすぎ。つうかそんな欲望あったんかいとちょっと恥ずかしくなった。そりゃギャグで女の子に変身して、あんなことやこんな事してみたいと思った事はあるけれど、まさか夢で見るとは…相当頭いかれとるな。
「病院行けたらいいんだけどな」
これは本当に素直な気持ち。どうなんだろうって気になる。重傷らしいし。現実逃避し続けてきた結果、思い込みで頭がいかれとるのか本当の重傷なのか。まぁそれはいい。もう一度寝るか。次はもう夢なんか見ずに即意識飛んで欲しいもんだ。頭の中で、誰に言う訳でもないが、お休みとつぶやいた。
「・・・告白したかったなぁ・・・」
なんか涙が出た気がしたが意識はいつの間にか途切れていた。
- ３５歳ＯＯへゆく 第１話 ( No.2 )
- 日時： 2011/07/28 13:12
- 名前： 田中アズナブル （ID: 5YS5eJrp）
３５歳ＯＯへゆく 第１話
「おっはよーー智美ーー！！」
あれ、今俺の喉を空気が通って音・・・というか声を発した気がしたぞ。
「あ、おはよー、千恵ちゃん。」
ん？ん？何これおいしいのですか、ごちそうさまです。
俺の頭の中を検索すれば、？が全てだと思う。シナプスが全くつながらない。
「そういえば智美ちゃん、今日の数学のテスト勉強した？」
「ん？してるわけないやん、昨日は部活から帰って即爆睡やって」
「まじで？？わっしマジでやったでー」
女子同士の話っていうのは理解できた。
しかも、千恵ちゃんと智美ちゃんて、、中学２年の時の女子だな、、ん？待てよ、急激にシナプスが繋がってきた。これは・・・さっきの夢か。
幾分、落ち着いてきた所で辺りを見回す。目の前には智美ちゃんがいて、、、やっぱり俺は、、初恋の千恵ちゃんか。なんで女子なんだろというのはおいといて、ここは教室だったら、当時の俺も、、、いた！しょっぺーーーｗｗｗと思わず笑いを記号にしてしまった。この頃の俺は、家庭環境最悪だったから何にも考えずに、勉強もほぼ無視でボーっとしてたな。髪型も起きっぱなしつうか何か汚らしいなぁ、風呂もそんなに入ってなかったような気がする。
しかし夢ながらやたらリアルなのは何でだろ。
さっぱりわからん・・・
「どうしたん？千恵ちゃん？？ボーっとして」
智美が俺に話しかけてくる。あれ、さっきは千恵は自分で喋ってなかったかと思ったが、さておき、声を発しようとしてみると、、、
「あー、ぁーーーん？んーーあれ？？」
「・・・千恵ちゃん、何や、ぶっとんだんか？」
ちょっとまて、無茶苦茶はっきり喋れたんだが。しかも何時もの自分の声じゃなくて千恵の声で。またさっぱり状況がわからなくなった俺は、周りにわからない小さな動きで手の先にある足をちょっとどきどきしながら触ってみる・・・ちょん・・女子の足だ・・じゃない、感覚がある！！なんだこれ！！！！
「ちょっと千恵ちゃんどないしてん！？顔真っ青やで！！」
そりゃ真っ青にもなります。だって感覚があるし声も出るし、、いや、そういう風に思ってるだけかもしれないと自分に言い聞かせようと思うのだけど、何時もと違う自分の体温じゃない体温が感じられてしまってるこの状況はどう説明したら良いのでしょうか。と考えていたら目の前が急に真っ暗になった。
智美が何か叫んだ気がしたのだが既に意識が途切れていて何を言ったのかわからなかった。
「はっ！？」
布団を吹っ飛ばして足と身体が９０度になる状況で起き上がっていた。全身汗びっしょりで、嫌なじっとり感がある
「夢・・・だったよな・・」
自分の足を触ってみる。が、やっぱり千恵の足を触った時の体温ではない、何時もの何も感じない自分の体温だった。おかしい。千恵の身体には、、、いかんいかん、呼び捨てなんておこがましい、千恵ちゃんの・・・違う違う、葉渡千恵様の御神体なぞ今も昔も触った事は一度もない。というか、今はないんだっけ。。修学旅行に行く前に亡くなられたんだったな。あの時は何とも思わなかったのにな・・・じゃない、なぜ体温を知っているか、、、
結論、自分で勝手に妄想しただけだという事にした。声が出たり聞こえたりしたのも脳が勝手にリアルっぽくしただけだろ。危ない危ない。最近の負の夢だって、本当に宝くじが当たってるような気分だったしな。
結局現実逃避したいが為に夢の中では幸せにってか、そこまで俺、追いつめられてるのかな、悲しくなってきた。
負の夢の連鎖は結局続いてるのか、馬鹿にしやがって。
俺はもう一度寝るべく、また、夢なんか見ないように２５度の焼酎をストレートで一気にジョッキ１杯飲みほした。クソがッ！