複雑・ファジー小説
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- —風桜雷槍—十二支と命者と妖たち ≪完結≫
- 日時: 2012/03/09 19:36
- 名前: ガリュ (ID: quLGBrBH)
- 参照: http://www.doumori.com/design/show_kanri_mes.php?kiji_id=1
どうもっ!ガリュです!
よろしくおねがいします。
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!作者から!(一応読みましょう。)
・荒らすのは禁止。
・コメントや意見をください
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□お客様□
見習い魔術師キラ様
いちご牛乳 様
火矢 八重 様
檜原武甲 様
秋桜 様
風(元:秋空 様
桜ウサギ 様
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{用語}
十二支・・・子(ね)丑(うし)寅(とら)卯(う)
辰(たつ)巳(み)午(うま)
未(ひつじ)申(さる)酉(とり)
戌(いぬ)亥(い)
今でいう干支です。
玄妖…悪しき心をもった妖。
素妖…争いを嫌う妖で正しき者には力をかすという。
命者…十二支をあやつる。
封妖師…妖を封縛する職業で、
素妖は封縛してはいけないと伝えられてきた
妖神…妖の神。玄妖の神と素妖の神がいる。
玄、素どちらでもなくもしもの時だけ戦う
いつもは肉体だけ
ねむっている
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α主なキャラクターα
奏桜風音(女、15歳)巫女服のミニスカ
肩のところの服の布地が
はなれている。
天空雅柊(男、15歳)封妖師
笹桜帝(男、15歳)香欄の息子
笹香欄(女、26歳)都の王女
木之葉花巫女(女、15歳)風音を助けた
蜜柑、柚子(女、 7歳)双子
氷禾雪(女、19歳)双子の母的存在
紅 (?、 ? )龍
藍 (?、 ? )龍
花五和(♂、 ? )獅子で、妖神の緑青に
つかえている。
瀬済早乙女(男、 15歳)女らしい顔
雷雨 (♂、 ?)素妖
—————————————ー——————————
ЛもくじЛ
プロローグ >>1
一章『玄妖と午』 >>2 >>3 >>8
二章『旅へと…』 >>12 >>13 >>17
三章『さよならは言わない』 >>18 >>22 >>23
四章『ありがとう忘れない』 >>24 >>25 >>26
五章『封妖師、柊』 >>29 >>32 >>33
六章『蜜柑と柚子と…』 >>36 >>37 >>38
七章『紅と藍』 >>39 >>40 >>44
八章『獅子は花の守護者』 >>45 >>46 >>47
九章『花巫女と花五和』 >>48 >>49 >>50
十章『花は天に…』 >>51 >>52 >>53
十一章『辰』 >>58 >>59 >>62
十二章『早乙女』 >>63 >>64 >>65
十三章『素妖と早乙女』 >>66 >>67 >>68
十四章『戦いへと…』 >>69 >>72 >>73
十五章『守りたい』 >>74 >>75 >>78
エピローグ >>79
作者から
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歴史
↓(やってみました。)
2011年
12月 ? 『参照100突破』
12月30日 『参照200突破』
2012年
1月5日 『参照300突破』
1月?日 『参照400突破』
- Re: 十二支と命者と妖たち 六章【前】 ( No.36 )
- 日時: 2012/01/02 11:31
- 名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
風音は雪降り積もる町へときていた。
町…といっても寺や神社がみっ集しているところである。
壊れかけで少しよごれている案内看板をみてみると、
『神社寺の里』
と、かいてあった。神社寺とはむちゃくちゃである。
それにしても、雪の量がすごい。
「なんでこんなに雪があるの…?」
「それは、妖神様がいるからだよ。」
「え?」
後ろから可愛らしい声が聞こえてきた。
振り向くと、風音より小さな女の子二人がいた。
「あなたは?」
「私はみかん、蜜柑なの。」
「私は柚子なの。」
どうやら双子のようだ。
「えっと…、髪をよこでちょこんと結んでいるのが…蜜柑ちゃん?」
「うん。」
「ふつーに髪がみじかい女の子が柚子ちゃん?」
「うん。」
双子はいっしょににっこりと笑顔をつくる。
「ここに住んでいるの?」
「うん。」
蜜柑は返事する。
「ここには雪女の雪奈(せつな)と蜜柑と柚子しかすんでいないの。」
「雪奈…さん?じゃあ、この雪は雪女の雪奈さんが?」
「うん!」
「柚子たちは座敷わらしなの。」
「ここには三人しか…いない…?」
風音はこの里にそびえる二つの大観音を見ながら言った。
- Re: 十二支と命者と妖たち 六章【中】 ( No.37 )
- 日時: 2012/01/02 11:56
- 名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
「蜜柑、柚子、そちらの方は?」
すきとおるような声が聞こえてきた。
蜜柑と柚子の後ろから歩み寄ってくる者がいた。
「あ、雪、この人、風音さんっていうんだよ。
「あなたは…人間…?」
「あ、まあ、詳しくいえば人間でも、妖でも…ないと思います。」
「そうですか…私達はただの妖です。」
「え?雪は素妖じゃないの?」
蜜柑は不思議そうに問いかける。
「詳しいことは…わからない。」
「えっと…私は、命者…です…。」
「命…者…?あなたがあの…!?」
「え、ええまあ…。」
「お会いできて光栄です!」
「は…はあ。」
「さ、蜜柑、柚子、この方を案内しなさい。」
「「はーい」」
蜜柑と柚子は口をそろえて返事をする。
風音が案内されたのは雪達が暮らしていると思われる家であった。
蜜柑と柚子はお茶菓子とお茶を注いで風音の前に静かにおいた。
「ありがとう。」
「どういたしまして。」
返事をしたのは柚子だった。
柚子は蜜柑より少し、おとなしいようだ。
すると、雪は喋り始めた。
「風音さんも見たでしょう?この里のおおきな二つの大観音の塔を。」
- Re: 十二支と命者と妖たち 六章【後】 ( No.38 )
- 日時: 2012/01/02 15:39
- 名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
「ああ、あの大観音ですか…。」
「妖神様がねむっているのです。なにか…まっているような…。」
「まっている?」
「命者であるあなたをまっているのかもしれません…。」
「…わかりました。いってみます。」
——————————
風音は、紅龍がねむっているといわれる塔の方をのぼっていた。
「…雪さんたちは私達がいると駄目だといっていたけれど…。」
十分だろうか…。なにか、異様な雰囲気の部屋についた。
大観音の中腹だろう。
部屋には…霧がたちこめている。
それにしても…、十二支のなかで一番力がある辰と寅が…。
辰は何故か心はあるのだが肉体がない…。
寅はそっぽをむいている。
まあ、ここに龍がねむっているのなら
辰の肉体のことをなにか知っているであろう。
歩いていくとないか大きい珠…?
触ってみると…珠が光り、なくなってしまった。
…そのなかには紅色の龍がいた。
その龍はねむっているのか…?
すると、龍の目がゆっくりと開いた。
その瞳は紅色で美しかった。
「そなたが命者か?」
風音はその声にすこし動揺したが…。
「はい。そうです。命者の奏桜風音です。」
「そうか…。」
紅の龍はゆっくりと立ち上がる…。
「私の名は、紅。」
「くれ…ない?」
「そうだ。」
「さっそくだが、今は玄妖が好き勝手暴れるように
なってきている。たぶん、封妖師がへってきているからであろ
う。」
「…あの…一つ、聞いても…よろしいでしょうか?」
- Re: 十二支と命者と妖たち 七章【前】 ( No.39 )
- 日時: 2012/01/02 18:57
- 名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
「私に…誰かを守れるのでしょうか?」
「………どうやら、花巫女のことで悩んでいるようだな。」
風音はおどろく。なぜ花巫女のことをしっているのか。
「知っている。あのことを。みていたからな。」
「…そうですか。」
「おまえ自身で考えよ。もう、答えはでているはずだ。」
「私は…。」
「さあ、私の背にのれ。藍のところへ行こう。」
「はい。」
風音は紅にまたがりくりぬいた窓から外へでた。
「すご…い。」
「…おまえの…決心は…?」
「…私は………守りたい!」
風音は泣きながら決心をつたえる。
涙は地上へとおちていった。
「…?…雪が…降ってない?」
風音は不思議そうに空をながめる。
「ああ、それは私が目覚めたからであろう。」
「!?この雪は雪さんが降らしているのではないのですか?」
「ちがう。雪は雪女ではない。私達が眠っていたことにより、
降っていたのだ。」
「じゃあ、雪さんは…、雪女じゃ…ない!?」
「ああ。自覚してしまったようだ。」
「だったら雪さんはなんだっていうの?」
- Re: 十二支と命者と妖たち 七章【中】 ( No.40 )
- 日時: 2012/01/02 21:22
- 名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id
「雪は、呪いにかけられている。」
「呪い?」
「それをとくには私と藍が必要なのだ。だから、そなたが
ここへ来たこと…私を目覚めさしたこと、
心から感謝する。そろそろ降りる準備をしておれ。
「はい!」
紅はくりぬいた窓から大観音の中腹に入る。
風音は降り、珠にさわる。
すると、光り、珠が消えた。なかには…
藍色の龍がいた。
藍龍は目をあける。
その瞳は紅のように美しい藍色だった。
「みていたぞ。我が名は藍。」
「紅に…藍…。」
「さあ、さっそく呪縛しにいこう。」
「はい。」
すると、紅と藍は見る見るうちに、人のすがたとなった。
そして、藍は風音をお姫様抱っこする。
「ひゃあっ!」
紅と藍はあの窓から、でると、そのまま下におちていった。
風音は一応こういうのには慣れているが、さすがにこわい。
風音は涙目になる。
そして恐る恐る、藍の顔を見てみる。
藍色の瞳と髪はなんどみても美しかった。
髪にはツヤがでておりなんとも美しい。
しかし、藍はその視線に気づき、こちらに顔を向ける。
「なっ…なんでもない!」
顔を赤くする風音を藍は不思議そうに見つめていた。
妖神はいちおうどんかんのようで…。
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