複雑・ファジー小説
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- requiem〜勇者の鎮魂歌〜【更新!】
- 日時: 2012/05/20 15:11
- 名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: OLpT7hrD)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
こんにちは!
この小説は、「未来の勇者達」のリメイクになります。
タイトルもほぼ同じですしね…(笑)(笑)
完結出来るように頑張りますのでお願いします。
作者は初心者丸出し!
ご注意ください。
そして、コメを下さると泣いて喜びます!
それでは、始まり始まり!
*お客様
ナル姫様
沼澤様
*目次
人物・用語(優、海斗) >>01
「悪夢の謎」 >>02 >>05 >>08-09
「選ばれし者」 >>11-12 >>14 >>16
◆◇◆◇
*プロローグ*
———あるときを境に世界は変わってしまった。
人々は今まで、お互いに助け合い協力しながら生活していた。
そんな平和で穏やかな日々が、ずっと続くと人々は信じていた。
…しかし、そんな平和な世界にある1人の男が現れた。
その頃から穏やかだった世界は一変した。
人々は魔法を操り、武器を使い、お互いを傷つけ合うようになった。
そんな世界を人類の始まりから見ていた一人の神がいた。
その神は平和を愛していた。
しかしこの世界はその男の登場によって、滅びる運命だった。
神は運命を変える事は許されない。
そこで神は、あることを思いついたのであった…。
- Re: 運命の勇者。【第1話更新!】 ( No.5 )
- 日時: 2012/05/13 17:50
- 名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: BoToiGlL)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
スッと背中を冷たい何かが走った。
——誰か、いるのか?
ゆっくりと後ろを振り返る。
するとそこには1人の男が立っていた。
いや、少年なのか。何しろ顔は黒いターバンで覆われていて目以外は見えない。
その唯一覗く目も、黒い闇に満ちていた。
しかし何しろここで初めて会った人間だ。
何か知っているかもしれない。
「あの、あなたは…」
「あの、あなたは一体?」と言おうとした。
だが僕がその言葉を呟くよりも先に、男は言った。
「優。この世界は終りだ。」
えっ…。
なぜ僕の名前を知っているのか。
それに終わりって一体…。
ククク…と笑いながら男はターバンを外し、僕に笑顔を向けてきた。
いや、笑顔というには不気味すぎる薄笑いを浮かべているといった方が正しそうだ。
そして男は少年だった。
顔のあちこちにまだ怪我をして間もないであろう傷跡を残している。
表情以外は何も読めなかった。
するとその少年は
「この世界は、終わる。」
———そう言って腰にさしてあった長い剣を素早く抜き、僕に斬りかかってきた…。
- Re: 運命の勇者。【コメ募集!】 ( No.6 )
- 日時: 2012/05/13 19:42
- 名前: 沼澤 ◆dTvaMoOFz2 (ID: lITb0hIn)
はじめまして! 沼澤ともうします
斬りかかるって続きが気になる!!
楽しみにしてま〜す
- Re: 運命の勇者。【コメ募集!】 ( No.7 )
- 日時: 2012/05/13 20:33
- 名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: 6k7YX5tj)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
沼澤さま!
ご訪問ありがとうございます!
続きをこれから更新する予定です!
これからもよろしくお願いします。
- Re: 運命の勇者。【お客様2名来訪!】 ( No.8 )
- 日時: 2012/05/13 21:43
- 名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: baDpX5T/)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
僕はベッドから飛び起きた。
ん。ベッド?ここは僕の部屋か。
頭の上では丁度7時を指した目覚まし時計が鳴り始めた。
「なんだ…夢か。」
そっと胸を撫で下ろした。
嫌な夢だった。
汗でパジャマはぐっしょりと濡れている。
まだ心臓がバクバク言っていた。
そんな夢から逃れるように急いで制服の袖を通した。
——僕の名前は有川優。
中学3年生だ。
もちろん、今日も学校がある。
下へ降りて行くと、もう母が朝食の準備をしていた。
「もう海斗君来てるわよ〜」
「えっまじで??いっつも海斗ははやいなぁ…」
そう言いながらパンを口に突っ込んだ。
今朝の夢、海斗にも言ってみようかな…なんて考えながら。
◆◇
僕らの通う学校は、この街…ユリシスの街の中央に建つ大きな学校だ。
僕の家は街の西側にあるから、通学に時間がかかる。
そんな僕の退屈な通学時間を救ってくれたのが海斗だった。
いまではいつも一緒にいて、学校ではみんなから「真逆コンビ」なんて言われている。
今日もいつもの大きな大聖堂の前を通って学校へ行く。
「あーあ、今日数学のテストだぜ…?優〜助けてくれぇ〜」
海斗がわめいた。海斗は勉強が苦手だ。
「んじゃぁ今日も勉強教えてやるよ!いつも鍛えてくれてるお礼!」
僕は勉強が比較的得意だと思う。
それとは逆に運動神経という贈り物を神様から貰い損ねた人間だ。
———そうこうしているうちに学校に着いた。
- Re: 勇者の鎮魂歌〜requiem〜 ( No.9 )
- 日時: 2012/05/14 16:13
- 名前: 春嵐 ◆gKQv5IanZU (ID: 9ydMs86F)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
重い鉄の扉を開けると、すぐに広い講堂がある。
まだ朝早い為か、生徒の数はまばらだ。
そんな講堂を通り、海斗はは教室には向かわずに体育館のほうへ向かった。
僕もその後をついていく。
体育館はまだ誰も使っていなかった。
「よっしゃー!今日もまだ誰も居ないな!じゃぁ優!今日も鍛えるぞ!」
「ん。海斗、今日も頼む!」
———僕らは毎日、この体育館である「訓練」をしている。
なんの訓練かって…?それは——
——この世界はいつの時からか、人々が武器を持ち魔法を使い、戦う世の中になってしまった。
それは大人も子供も関係ない。
上手く武器を扱えないものは、この世界を生きていくことが出来ないのだ。
全く、僕にとってこんなに生きにくい世界はないと思う。
もちろん、運動音痴の僕は、魔剣の扱いも得意でない。
——だから毎日海斗に「訓練」をしてもらっている。
魔法を習うのは運動神経は関係ないが、魔法は何しろ適性がなければ成り立たない。僕にその適性があるかは謎だったから、僕は魔剣を使うことを選んだ。
…出来れば実際に魔剣を使うなんて事態には巻き込まれたくないが。
「それじゃぁ、始めるぞ!まずは撃ちこみだ。優、俺の剣に撃ちこめ!」
「うん。」
そう言って僕が魔剣を振り上げた瞬間——。
「う…うわ、優!?」
ほんの一瞬だったが、眩しいくらいの大きな光が僕を包みこんだ…。
「優!…優…ゆ…ぅ」
海斗の声がどんどん遠ざかっていく。
穴の中をどんどん落ちていくような…そんな感覚だった。
「優!」
誰もいない体育館に、海斗の声が響いたのだった。