複雑・ファジー小説
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- この話、内密につき
- 日時: 2013/02/19 20:09
- 名前: 卵白 (ID: JQzgI8be)
足を滑らせ、パソコンで頭を打って死んでしまった中学生、"五十嵐もえな"は自分が執筆した物語の中へと生まれ変わり、"主人公"の相棒として新しい人生を歩んでいくことになる。
しかしその世界は自分の知る物語とは少しズレが生じていて……?
綺麗事と嘘と、そして生きる為に人を蹴落として、時には人を救いながら……
これは、世の中の厳しさに苦悩しながらも異世界で"コタロー"として生きていく少女の物語。
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皆様、こんにちは、始めまして。
卵白ことるりぃと申すモノです。
本日より当サイトにて執筆活動を開始させていただきます。
至らない所等は多々ございますでしょうが、読んで頂けると幸いです。
荒らしや過剰宣伝行為はスルーいたしますが、アドバイス、コメント等は歓迎いたします。
むしろお願いします。
この作品には残酷な描写が存在する上、雑で、亀更新です。
この話はNSFP(なんちゃってサイエンスファンタジーっぽい何か)です。
以上が許せる方のみ、御覧くださいませ。
『本編』
「Opening」 >>1
「01 Death is deaf to our wailings.」>>4-7
「02 Blood is thicker than water」>>10-12
「03 A little learning is a dangerous thing.」
- Re: この話、内密につき ( No.1 )
- 日時: 2013/01/01 19:03
- 名前: 卵白 (ID: UVjUraNP)
私は昔から物語を作ることが好きだった。
余裕のあった小さい頃は、今になると稚拙で眼も当てられないモノだけれど、物語を作った事もある。
親のパソコンを弄り回してワードを見つけ出して、親の見様見真似で文字を打ち始めた。
そして、自分の脳内でかっこよく活躍するヒーローやヒロインを解放する。
親に電気代の無駄だと言われて殴られたのも、今では懐かしく思える。
大抵の物語はオチが着かずに途中で飽きて放り出してしまうのだけれど、偶に気分が乗って長く続けるものもあった。
自分も予想だにしなかった方向へと引っ張られる話に眼を白黒させながら、私は妄想した。
——もし、彼等のいる想像の世界に紛れ込む事が出来たらどんなにいいだろうか。
出来れば、主人公になりたい。でも、私は主人公もキチンと好きだから(だって、自分で生み出したキャラクターだから、好きなのは当たり前だ)相棒みたいになれたらいいなぁ。それで、私は主人公と背中合わせに戦う唯一無二の存在になるんだ——。
まぁ、当たり前だがそんなことは実際には起こらない。
どんなに小さい頃とはいえ、私はなんとなくそれを理解していた。
二年前、小学六年生の頃。両親が私に専用のノートパソコンと、小説の書き方の本を買ってきてくれた。
勿論、中古でオンボロもいい所で、ゲームなんて出来ないし読み込みも遅いけれど、私はそのパソコンに『ご隠居』というあだ名をつけて愛用していた。
なのに私は、とんでもないことを仕出かしてしまった。
中学に上がって出来た友達の家に招かれ、そのまま部屋に入れば、そこでは最新式のパソコンがその黒い機体を光らせていた。
羨ましいと思った。
興奮をそのまま友達に伝えて、どこで買ったのかと尋ねると、なんと、これは友達が改造したらしい。
どうしても欲しかったので、私も改造してみようと、なけなしのお小遣いを使ってパーツを買い込んだ。
そして、改造しようとしたのだ、ご隠居を。
友達のはいくらスペックが低いとはいえ、ご隠居よりもスペックは高くて新品だった。けれど、私の愛用しているご隠居は低スペックもいい所で、ご隠居の名に相応しいものだった。
つまり、老体に鞭打った所為で壊れてしまったのだ。
ショックで呆然とする私をよそに、両親は私を怒鳴りつけた。そりゃもう、ご近所じゅうに響き渡るほどの大声で。
私の家は貧乏だったし、今になって思うと、ご隠居はとても高い買い物だったんだろう。
さて、なんでこんな昔話を語ったのかというと、この文章を読み進めてくれれば解るだろうが……ざっくり言うと、関係するから。この一言に尽きる。
私の編み出した物語の中の主人公。漫画やアニメの主人公。この人達は、どんな事があっても絶対に折れない不屈の精神を持って、強靭な肉体やチートな能力で苦境を乗り越え、ハーレムを作る。
でも、現実だったらそんなチートなんてないし、苦境を乗り越えられずに挫折したりもするし、いつまでもうだうだ悩んだりする。
現実は生きていくうえで必要で、とても厳しい。
これを、信念に私は此処まで生きてきた。
まぁ、ここまで読んでくれれば大体察しもついているんだろうけれど、改めて私から一つ忠告。
これから綴る事は、全て事実であり、"俺"の記憶にしっかりと残ったものを忠実に再現したものだ。だから、さっきいった現実の要素が多いと思う。
普通なら戦闘シーンから始まるだろう。
でも、現実でそんな事は有り得ないし、私は記憶を捏造する気なんて更々無い。それに、絶対にどこかでボロが出るだろう。
だから、事実を語ろうと思う。
"私"は、あの日、夏休みの宿題に追われていた。
- Re: この話、内密につき ( No.2 )
- 日時: 2013/01/01 20:02
- 名前: リイチ (ID: E4SfFOIY)
わわわわ、なんて面白そうな!
初めまして、「リイチ」って言います。
卵白さんの繰り広げる、NSFP、期待して続き読みますね!(笑)
それでは、少々短い気もしますが、ここで失礼。
- Re: この話、内密につき ( No.3 )
- 日時: 2013/01/01 21:30
- 名前: 卵白 (ID: UVjUraNP)
>>2 リイチ様
面白いと言っていただけて光栄です!
初コメントに涙がちょちょ切れ……いえ、号泣しましたスイマセン。
期待にお答えできるように精一杯頑張らせて頂きたいと思います!
SFは少しファンタジーというルビをふった方がよかったかもしれませんね(真顔
- Re: この話、内密につき ( No.4 )
- 日時: 2013/01/03 12:34
- 名前: 卵白 (ID: UVjUraNP)
私は、大得意な国語を先に終らせてしまった事をひどく後悔しながら英語の宿題に取り掛かっていた。こういうとき、好きなものを先に食べてしまう性格というのは損をするんだろうとしみじみと感じる。
国語なら作者の意図なんて出題者のこじつけなんだから問題文の端からそれを読み取ればいいし、社会は歴史は大好きだし地理は得意だから難なくこなせる。数学は苦手だけどきちんと式がどうやって成り立っているのかを理解して計算ミスをなくせばいい。理科は……苦手、だけど、幸いノートを真面目にとっていたおかげでなんとかこなせた。
つまり、好物から順番に食べていった結果がこれだ。日本で暮らす分には英語なんて必要無いだろ。単語なんてわっかんねぇよ不規則動詞なんて知るかクソッタレ。
ぶつぶつと呟きながら勉強していたら、姉が冷たい眼で私のことを見ながら「キモイよ?」と辛辣な一言を投げかけてきた。「うるせぇバカ姉貴」そう返してお互いに中指を立てあうのが私達の間での日常会話になってきている。
姉の凍葉は頭が良く、私と同じで英語の成績は悪いけどそれ以外の実技、筆記科目は、姉が高校生の頃に見た通知表の記憶なので定かではないが、五段階評価で4と5しか見かけなかった。しかも、美術は必ず5と来たもんだ。そのうえ水泳が得意で、高二の夏なんて水泳部を抑えてクラス一位だった。なのに水泳部にも美術部にも入らず文芸部に所属していたなんて……癪だ。しかも才能もあって校内ではちょっとした顔だった。
私だって文芸部がよかったし、中学に入るまで文芸部に入るつもりだったのだけれど、文芸部なんてクソオタクの集まりだろ? お前もオタクなの?と周りに言われて、仲間はずれに為るのが嫌だった私はバドミントン部に入部した。
つまり、英語の宿題が溜まっている事の言い訳はさっき言った事柄……簡単に纏めると、英語嫌い、バカ凍葉ウザイ、部活の練習キツい。この三つである。
それに凍葉がパソコン弄っていると良くわからない単語を呟き身振り手振りをつけて踊りだすし叫びだすから、宿題に集中できない。
この前なんてしゃばどぅび? なんたらとか発狂して、その後にヒーヒー笑い出した。親に話したら困った顔をしてから、私に勉強をリビングでする様に言った。
……気に食わない。私が必死に宿題を片付けてるのに、姉は自由にパソコンを、快適な子供部屋で出来るなんて。まぁ、英語だけ夏休み最終日にためておいた私も悪いけど、それでもどうしても気に食わないのだ。
まぁ、そんな感じで普段は顔を合わせると悪口の応酬をして、滅多に話しかけてこない姉が、今日はやけに興奮した調子で話しかけてきた。
「ねぇ! ねぇもえ!」
「何?」
「もー、冷たいなぁ! ね、ね、時間あるならさ、ちょっと買い物付き合って!」
「ハァ!? 荷物持ちにする気!?」
「そうともいう! だってアンタ運動部っしょー? それに、重いものでなければ自分で持つし!」
「あのさぁ……」
凍葉はいっつもそうだ。こうやって無駄に優しく話しかけてくるときは何かしらの陰謀がある。私は知らないうちに丸め込まれてつき合わされているのだ。だけど、今回はそうさせてたまるか!
「嫌だ、宿題が終わんない」
「後で手伝ってあげるし! ご隠居の代わりのノーパソ、欲しいでしょ? でもお金たまってるのに電気店遠いし車じゃないといけないんだよね?」
「……だから?」
「車出してあげて電気店に一緒に買いに行ってあげる! だから買い物付き合って!」
「乗った」
今此処に、協定が誕生した。
姉の買い物に付き合うだけでご隠居の代わりのノーパソと正答率100%の家庭教師を得られるなんて美味しい話だ、うん。……姉が何を買うのかなんて考えてはいけない。考えたら私は、きっと腐海に沈む。比喩ではなく、割と本気で。
……また本棚に濃い肌色の表紙がどんどん増えていくのかと思うと目頭を押さえたくなってきた。
「よーし。あぁ、本当に免許取っておいてよかった……それに、持つべきものは理解ある妹ね」
私はその時は笑って誤魔化したけれど、姉の趣味を理解する気なんて毛頭ない! 今度コスプレしようね、とかいう恐ろしい声が聞こえたような気がしたけれど私は何も聞こえない、聞いていない。
「じゃ、着替えとメイクしてくる。もえも支度してきな。貯めたお小遣いも持っておいで、私はノーパソにお金出さないよ」
「わかってる」
ぶっきらぼうに返すと、可愛くないと膨れっ面で文句を言われた。私みたいなチビデブスが可愛い仕草なんて気持ち悪いだろうに、姉は私に何を見ているのだろうか。
早足で子供部屋へと戻る姉に、私も支度をするために、着替えが電子ピアノの上に乱雑に積み上げられているであろう(別に着た物を積み重ねている訳ではなく、服を仕舞うスペースがなくて、丁度いいからと言って親が壊れたピアノを唯の台扱いしているから)リビングに足を進めた。
——この時私は、買い物に行かなきゃよかったなんて後悔する事になるなんて微塵も思ってなかった。
@@@@
相変わらず、姉はよくわからない。
え、そこ大丈夫なの? 法律的に怪しい商売とかしてる店とかじゃないよね? マジで大丈夫なの? と、姉のハチャメチャに昔から付き合わされてたいていのコトとはスルーするようになっているこの私が二度見する程にボロい店に入ったと思いきやほくほく顔で出てきて。
すぐにそこそこ派手なアパレルショップに入っていって、やっぱあんなのでも女子なんだな、と思った次には電器屋に入って某機動戦士に見とれてたりする。
お前は小学生男子かよ。なんて思っていたら、姉が私の方を見て手招きをしてきた。一体何だって言うんだ。
のったり歩み寄ると、姉はにやにやしながらいきなり私の手を引っ張ってきた。驚いて抵抗するどころじゃない私は「あ」とか「え」とか意味を持たない言葉を漏らすだけで。こういう時、引きこもり気質だと苦労する。
そうこうするうちにあっという間に売り場に連れて行かれた。……何って、パソコンの売り場に。
「ほら、ご隠居……だっけ? の、代わり探すんでしょ?」
「ん。ありがと、姉貴」
「アンタが素直に礼言うなんて気持ち悪ッ! いいからさっさと行ってきなさいよ」
「……はいはい」
全く、一言多い姉だ。相棒に話したらツンデレだろう! とか叫んだ挙句萌え要素だよねぇ、とか言い出した。
だけどあのガサツな姉の何処に萌えるというのだろうか、思長いこと付き合ってはいるが、いまだにアイツの考回路がどうなってるのかわからない。まぁ、男子だしわからないのは当然だろう。
とりあえず、あちこち見て回る。
……全く分からん。どれがいいものでどれが安いものかなんて判断がつかない。いや、安いものは値札があるからわかるけれど。そういうことではなくて。
もし性能のいいものを安売りしているんだったらそれを買いたいし、もし安いとしても本来ボロなものを値段を釣り上げているんだったらそれは買いたくない。
やっぱり姉に来てもらったほうがよかったかな、なんて思って視線を遠くにやったら、ふと一台のノートパソコンに目が留まった。なぜかわからないけど、魅かれる。
足早にそのパソコンへ近寄り、値札を確認する……安い。これなら今までためてきた私の小遣いでも買える。
「ん? 決まったの?」
まさかこんな早く決まるなんて思ってなかったんだろう。驚いたようにこっちをみてくる姉に無言で頷いてから、そのまま付き添ってもらって、会計をした。
- Re: この話、内密につき ( No.5 )
- 日時: 2013/01/24 09:04
- 名前: 卵白 (ID: /LylQYeE)
早速家に帰って、パソコンの入ったダンボールを開けようとしたけれど背後から姉に「宿題まだ残ってるんじゃなかったっけ?」と呆れたように声をかけられた所為で現実に戻ってしまった。俺の背後に立つんじゃねぇ……と某スナイパーみたいなセリフが頭をよぎる。
いや、戻らなきゃいけないんだけど。後で困るんだけど。感謝しなきゃいけないのだけど。とりあえず心の中でクソッタレと罵っておくことにした。
とりあえずパソコンは涙を呑んで安全そうなリビングに放置し、子供部屋兼勉強部屋に駆け込む。……おっぴろげたまんまに放置しっぱなしだった英語の宿題を見るだけで頭が痛くなってきた。これは絶対に末期だ。
後からついてきた姉が眉を顰めて私の机の上の埃を払いだす。私の机は無駄に広いため、私が普段勉強のときに使う一部分しか埃が払われていない。つまり、姉の座る部分は埃まみれだったわけだ。
私だって掃除しなければと思っているのだけれど、面倒だからいつも後回しにしてきてこの有様。いつか虫がわくんじゃないかと心配している。いや、もうわいているのかもしれない!
姉がフカフカ低反発座布団が敷いてあった私専用イスを奪い取って座ったので、仕方なく傍に立てかけてあったパイプ椅子に座る。直に伝わる、冷房によって冷えた金属の冷たさに少し鳥肌が立った。
ちらりと姉を伺うように見ると、行ってしまった手前仕方なく付き合ってやる、といった顔だった。目が合ったついでに、目線で早くしろといわんばかりに睨まれた。
大げさに肩を竦めてシャーペンを持ち、ラスボス、ニュークラ○ンのイングリッシュ・ワークに立ち向かうべく、気合を溜める。気分は勇者……なんて気取ってみるが、憂鬱なのは変わらない。
姉がくるり、と指先で赤ボールペンをペン回しするのを横目に見ながら、私は流暢に英語を話すタナカクミやカトウケンを睨みつけ、問題の読解を開始した。
@@@@
「何だよワケわかんねーよイングッシュなんていらねーんだよイエスとノーとアイキャンノットスピークイングリッシュで世の中渡れんだろコノヤロォォオオオオ!!」
「っるせえ付き合ってやってんだからさっさと宿題済ませろや馬鹿ァァアア!」
「理不尽ッ!?」
英語に対する理不尽な怒りをぶちまけたら姉による理不尽な暴力が私を襲った。相変わらずキレると口が悪い。大人しく元ヤンだという事を認めればいいのにこの姉は……。
ちらりとページ数を見れば残り二ページちょいだった。そのちょい、を終わらせる。後一ページ……後半分……よし、これで終わる!
歓喜に打ち震えながら、最後の問題に目をやると、私にとっては衝撃的な一文が飛び込んできて思わず停止してしまった。
「何……だと……」
「え、なになに?」
不審に思って覗き込んできた姉も、私の事情を知っている為か眉を顰める。
問題は、『あなたの将来の夢を教えてください』と英文で訪ねて来ていて、それに英語で答えよ、というものだった。
将来の夢。将来の夢は、小説家になること……とか、一瞬手が迷った。学校では仲間はずれにされたくないから、まだ決まってないよ、とか言っている。嘘を書けばいい話なんだろうけど、その瞬間に夢が潰えそうで怖かった。
ふっと横を向くと、姉が、珍しく真剣な目でこっちを見ていた。
「どうするの」
「私は……」
ぐっと唇を噛む。ここで書かなきゃ女が廃るってモンよ! どうせ、誰にも見られないんだから、叶わなくったって、夢を書いたっていいじゃないか。
「My future dream is a novelist!」
「これで終わり、ね」
「わっ」
声に出しながら英文を書きなぐったところで、姉貴に、頭を撫でられた。っていうか、髪の毛をかき混ぜられた。あーもう。こんなふうに笑ってれば美人なのにもったいないなぁ。なんで姉はこんな美人なのに、私はチビデブスなんだろう。恨むぞお母さん。
だが、そんな綺麗な姉の笑顔も一瞬で消え失せて、普段の真顔で姉は悪魔の言葉を吐いた。
「じゃ、また出かけるから。お母さんとお父さんもいなくなるけど、夕飯は自分でカップラーメンでも食べててね」
「……………え、冗談でしょ?」
私の言葉を完全スルーして、じゃあ! と、爽やかな笑顔で退出していった姉の背中を呆然と見送るしかなかった。
そして、薄っぺらい部屋の扉を通して、姉の携帯の着信音が鳴り響くのが聞こえる。
いつもよりも一オクターブくらい高い上ずった声で、姉は乙女のように(いや、性別は女だし間違ってはいないんだけど、だけど……!)キャッキャウフフな、それこそ口にするのも憚られるようなバカな会話を繰り広げ始めた。
それが段々遠ざかって、姉の声が完全に聞こえなくなったところで、私は怨嗟の叫び声をあげる。
「リア充爆発しろォォオオオオ!!」