複雑・ファジー小説

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ノンアダルト ナイトメア【休止】
日時: 2014/04/19 22:28
名前: womille (K) (ID: 98Nvi69E)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=13304

クリック頂きありがとうございます!
名前はヲーミルと読みます。



   『ステノグラフ ロケーション』の続編です!


 ○筆の遅さはピカイチ。ご容赦くださいw
 ○出来れば前作(参照)、もしくは下記のあらすじを読んでくだされば幸いです。すんません!
 ○感想アドバイス駄目出しなどなどコメント頂けたらすごい嬉しいです!!どしどしお願いしますっ


  〜〜登場人物〜〜 ※前作のネタバレを含みます。ご注意ください。

  方波見 駿 (スグル)
   私立光陰高校一年B組。サキに片思い中。実は美術部。週1ぐらいのペースで絵を描いている(らしい)
   能力:シャー芯射出。リロード不要。

  黒松 利生 (トシ)
   同。英語ぺらぺら。高身長で一部の女子からもてている(らしい)。なぜか本名は「としお」
   能力:幽体離脱。声も聞こえません。

  宇津木 哲 (テツ)
   同。占い大好き。学校内で運び屋をやっている。椎名林檎の大ファン。
   能力:脚力強化。ボルトより速い。

  荒木[アララギ] 柚葉 (ユズハ)
   同。男たちには毎度げんこつを食らわせている。モテるわけではない。
   能力:能力予知。作者もよくわかってない(おい)

  三葉[ミツバ] 早紀 (サキ)
   同。モテる。スグルの好意に気づいているのかいないのか。
   能力:???

  ゴーク・エルデリオ (エル)
   強力な超能力を持つ少年。白い髪が印象的。ザグレフの息子らしい。
   能力:解放。あらゆる力を使うことができる。

  ザグレフ
   SPF司令。SPFの軍に光陰高校を襲撃させた張本人。

  ジャック・ダーツ
   キャットフィッシュ(軍用潜水艦)乗組員。
   フメライから預かった空間をザグレフたちに提供し、自らも同行した。

  フメライ
   『神』の指示により、異次元空間の集合体である『楽園』を創った人物。
   ジャックに預けた空間もその一部。ジャックによると、今は極秘監獄にいるらしい。

  神 
   ???




  〜〜目次〜〜

    >>1  プロローグ
    >>2  序章    月光作戦
    >>3  第一章   白い箱

    ※前作「ステノグラフ ロケーション」は参照から行けます。



  
  〜〜あらすじ〜〜
  ※ここからは前作ステグラのネタバレ(というか要約)になります。
   前作読むの面倒な方や、更新おせーから内容忘れちまったよっていうか訳わかんなかったよという方へどぞ!
  









          *



   全寮制私立光陰高校に在籍する方波見駿(以下スグル)とその仲間達は、ある日突然学校を襲撃される。
   その犯人は、超能力を使った新兵器開発を進める『SPF』という軍組織であった。
   目的は、強力な超能力を持つ人間を新兵器として活用すること。

   SPFが光陰高校周辺に設置した、人間が超能力に目覚める波長を発する『爆弾』により、
   スグル達はさまざまな超能力を手にするが、強い力を持ったサキがSPFにさらわれてしまった。

   トシとテツはその後を追い、サキを爆弾に改造する『儀式』が行われる異次元空間へと辿り着く。
   ユズハとスグルも、『エル』という名の超能力少年の力を借りて後を追うように異次元空間へと飛んだ。

   儀式場が隠された施設の中でSPFの軍隊と戦いを繰り広げながら、スグルは懸命にサキを探す。
   しかし、SPFにこの空間を提供した『神』と名乗る人物の手により、空間は崩壊を始めてしまう。
   そんな混乱の中、ついにスグルはサキを見つけ出し、エルの力によりなんとか取り返すことに成功した。

   SPFはサキを諦め、崩壊寸前の空間から離脱。
   スグル達もエルの超能力を使って光陰高校へと帰り、SPFとの戦いにひとまず終止符を打ったのであった。

Re: ノンアダルト ナイトメア ( No.1 )
日時: 2014/01/02 22:11
名前: womille (K) (ID: ncaxrNZI)




          プロローグ



薄暗く狭い部屋。
そこには大小さまざまな水晶が所狭しと並べられていた。

きちんと棚に陳列しているものもあれば、床に無造作に転がっているものもある。

その中央の玉座に座っていた一人の人物は、静かに立ち上がった。


「……代理人」


男とも女とも区別がつかない声で、その人物はそう呼んだ。

次の瞬間、玉座の前の空間が黒く渦を巻いたかと思うと、そこに一人の男がひざまずいていた。


「——お呼びでしょうか」


男はその視線を床に落としたまま言った。

『代理人』を呼んだ人物はゆっくりと玉座の後ろに歩き出した。

そこにあるのは、両手を広げるほどの大きさの水晶であった。

その人物は、水晶の中をじっと見つめながら口を開いた。


「箱を」


玉座の前にいた代理人は黒い渦と共に姿を消すと、再びその人物の隣に姿を現した。

その手には、一つのちいさな白い箱が載っている。


「落とすのですか」

代理人は低い声で聞いた。

「あの者たちに」


代理人から箱を受け取った人物は、その口元に不敵な笑みを浮かべた。


「見てみたいのだ。彼らの力を」


そういって、その人物は白い箱を水晶の中に手のひらで押し込んだ。



水晶は、まるで水球のように、その白い箱を吸い込んだ。

Re: ノンアダルト ナイトメア ( No.2 )
日時: 2014/01/03 17:09
名前: womille (K) (ID: npB6/xR8)



  序章    月光作戦



          1



「……準備はできたか?」

門限30分前の男子寮前。
『短い』という意味を失うほどに重ねたブリーフィングの後に、もう一度トシは確認した。

テツとスグルは頷く。
よし、とトシも頷いた。

「これより作戦を開始する——散開っ」
トシの小さな声で、三人は二手に分かれた。

まず初めにトシとスグルが女子寮と男子寮の分かれ目となる噴水広場へと向かう。
そして、道端の草むらに、噴水が見える位置に二人は身をひそめた。

周りに人がいないことを確認し、トシとスグルはそれぞれの携帯から伸びるイヤホンを片耳に差した。
トシは携帯のマイク部分を口元に近づけ、小声を発した。
「こちらチームアルファ。スタンバイ完了。これよりプランδ(デルタ)に移行する」
その声は、某インターネット通話サービスを経由して、しっかりとスグルの右耳にも届く。

数秒後、二人の耳元には男子寮前で待機しているであろうテツの声がノイズ交じりに入ってきた。

『了解。マイク音量最大を確認、これよりスピーカー音量ゼロ。
 チームブラボー……っても一人しかいないけど、プランθ(シータ)に移行しまする』

その声を確認すると、トシとスグルは手を握り合い、そして暗闇から姿を消した。
2か月前の事件でトシが手に入れた能力——『幽体離脱』だ。


——しばらくして、テツが噴水広場に姿を見せた。


『チームブラボー、目的地到着。スタンバイ完了』
トシとスグルはうなずいた。ここで声を出しても、スピーカーを切っているテツには聞こえない。


それからしばらく時間が過ぎた。
トシは手元のデジタル時計に目を落とす。

——19時12分。もうそろそろ、必ずターゲットはこの噴水広場を通る。

スグルは息をのんだ。そして——


「……来た」

トシは無声音で言った。スグルの心拍数は急上昇する。
そしてスグルは見た。校舎に続く道から、その人物がやってくるのを。


『こ、こんばんはっ』


遂にテツが声を出した。思わずスグルは吹きかける。だが、笑ってはいけない。
ここで草むらが不自然に揺れれば、疑われるに違いない。

スグルは懸命に笑いを喉の向こうに押し返した。


『こんばんは』


少し小さな声で、女性の声が聞こえる。——ターゲットだ。


『昨日も、ここで会いましたよね……?』


おーっとターゲットの方から切り出した!これはばれたか?ばれたのか?ばれてしまったのか!?

スグルは内心で実況したい気持ちを必死に押さえつけた。ニヤニヤしながら茂みの向こうを覗く。
隣のトシも同じのようだった。

『そ、そうですね……っ』

テツの声。完全にテンパっている。
だが、ここまでは作戦通り。うまいこと会話に持ち込んでいる。
作戦では次の台詞は、『月が綺麗ですね、南先輩みたいに』だ。
少しやりすぎの気もするが、これぐらいやっといた方がいいのだ、という恋愛経験のないスグルの勝手な判断である。

スグルは空を見上げてみる。まんまるとしたきれいな満月だった。

テツはわなわなと口を震わせた。


『せっ、先輩、月みたい……ですねっ』
『……へ?』


トシとスグルは、二人そろって後ろにずっこけた。


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