複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

卒業バッターリア 【第2章開始】
日時: 2015/08/15 00:46
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

ここは、戦闘専門学校。
小学校から大学院まで一貫のこの学校の卒業生は全員、VIPのSPや各国の政治家のボディガード等の仕事に就いている。黒、青、白、赤の各組みで卒業試験を受ける資格を得られるのは2人1組。卒業試験は戦闘、そして卒業できるのは





2人






黒組
【名前】『相田 飛鳥/あいだ あすか』【性別/年齢】『男/22歳』
【容姿】『黒い髪を一つに縛っている・目は紫色・肌は白い・180cm』
【性格】『ヘラヘラとして女子に人気だが芯は通っている・挑発が得意』
【武器】『大鎌』

【名前】『大澤 彰/おおさわ あきら』【性別/年齢】『男/18歳』
【容姿】『黒髪の短髪・目はエメラルドグリーン・175cm』
【性格】『静かで相田のストッパー・高卒してセキュリティー会社に勤めたい』
【武器】『鎖鎌』


青組
【名前】『林 時雨/はやし しぐれ』【性別/年齢】『男/22歳』
【容姿】『青緑の髪を三つ編みにしている・黒色の目・165cm』
【性格】『友達思いのいい奴・怒ると怖い・憧れは花咲さん』
【武器】『猫手(手につけるける刀)』

【名前】『花咲 凛/はなさき りん』【性別/年齢】『男/23歳』
【容姿】『青入りでツンツンした髪・黄色の目・178cm』
【性格】『しっかりした先輩タイプ・挑発は効きにくい』
【武器】『火車剣』








すみません、『タイトルが長ったらしいわ!!!』と愛する従兄弟に言われたので
変えてみました。略して『卒バタ』です(((o(*゜▽゜*)o)))

Re: 卒業バッターリア【黒VS青】 ( No.5 )
日時: 2015/07/30 15:51
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

【林 時雨side】

『卒業試験……開始ぃぃ!!!』

塩須田先生のその声が体育館に響いた瞬間、先輩と俺は体育館から飛び出した。

そして、屋根の上を走って青組構の屋上へ、卒業試験開始から約1分でたどり着

いた。

俺が、自分の武器である猫手を取り付けている間、先輩も何かの作業をしてた。

「ここまで来ればゆっくり作戦を立てられそうだ」そう先輩が呟いた瞬間







「こちらは飛び道具……油断は大敵ですよ」







という声が聞こえ、後ろから鎖鎌が飛んできた。声の主が言う通りだ 油断して

いた。(くそっ 反応が遅くなっちまった!!……切られるっ!!)

そう思った時、いきなり鎌が火だるまによって跳ね返された。

「飛び道具なのはお互い様だろ?」

火だるまの正体は花咲先輩の火車剣で、くるくると飛んで戻ってくる約50㎏の

物体を片手で掴み先輩はそう呟いた。

「うん、そうだね…でもさぁ」

向かいの屋上にいる月明かりに照らされた相田が喋り出す。

「試験開始そうそう逃げちゃう“弱い精神”を持った人たちと…同じにはして欲し

くないなぁ」

こちらを完全に見下した態度に、俺はキレかかった

「はぁ!? お前先輩に対してそれは…!!!」

が、花咲先輩に止められて移動させられてしまった。





「こらぁ!! まったく…わかりやすい長髪に引っかかったらダメだろう…」

武道館の屋根に場所を移動し、俺はすごく怒られた。あいだというやつは昔から

こうだった、いつもはヘラヘラしているくせに戦闘の時は人が変わったように

挑発的になる。「まぁいい…作戦会議をするぞ」そう言われて顔を上げると先輩

は青組特製のハンドサインをした。俺が目を輝かせると、先輩もはにかんで

「飛び道具 対 飛び道具、直接攻撃 対 直接攻撃 じゃやりにくいしな」

と言った。


Re: 卒業バッターリア【黒VS青】 ( No.6 )
日時: 2015/07/31 01:10
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

【大澤 彰side】

青組の屋上から去って行ってしまった、花咲先輩と林先輩を見送った後

俺は隣の相田先輩を見た。先輩は少し寂しそうな笑顔を浮かべながら「相変わら

ず効かないなぁ、凛兄に挑発は…」と言った。

そのあと、ズルズルとしゃがみこんでしまった先輩に俺は話しかけた

「落ち込んでますよね…自分で言って」

数秒の沈黙の後返事が返ってきた

「そりゃあ、戦闘中だからとはいえあんなこと言ったらさぁ」

そういえば、俺の陰口を止めた後もそんなことを言っていたような気がする。



相田先輩と花咲先輩のことは噂で聞いたことがある。花咲先輩は裏切られたなん

て思っていないようだし、周りから見てもそれは裏切りではない。だから、相田

先輩は花咲先輩を避ける必要もないと思う。だけど、この人は自分が選択した場

所が今までと違う花咲先輩の隣ではなかったことがショックだったんだろう。


先輩は、よしっと言って立ち上がった。

「どうしようか、飛び道具 対 飛び道具は嫌だよね〜」

そう言う先輩の顔はいつも通りで、俺は少し安心した。

「はい、そうですね」

「でも、向こうも同じこと考えてるよね」

「じゃあ」















「「無理矢理 一対一で」」

Re: 卒業バッターリア【黒VS青】 ( No.7 )
日時: 2015/07/31 09:07
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

【大澤 彰side】

元いた場所から屋根の上を走って移動していると、武道館の上に花咲先輩と林先

輩がいるのが見えた。

「相田先輩、いました 武道館の上です」

そう隣で走っていた先輩に伝えると、先輩はこくりと頷いて

「この作戦は勢いが大事だから…思いっきり派手に行こう」

と言った。









武道館の屋根の上にいる先輩たちに気づかれないように移動すると、俺たちは深

く深呼吸をして「1.2.3」とか添え終わった後同時に先輩たちがいる一歩手前の

屋根を粉砕した。(相手にダメージを負わせるものではなく、一瞬の気の乱れを

誘うもの)相手が驚いているところで、俺は林先輩の 相田先輩は花咲先輩の肩を

掴んで投げ飛ばした。

「すみません、手荒な真似して でも飛び道具対飛び道具はやりにくいので」

俺が投げ飛ばされている最中の林先輩に空中で話しかけると、俯いたまま

その人は、「やっぱりそう考えるよなぁ?」と呟いた。「え…?」俺がその言葉の

意図がわからずに混乱していると目の前にいるその人はいたずらっぽく笑った。






「変化の術 解除!!!!!」






その言葉が響き渡った瞬間、俺は目の前の火車にあたって弾け飛んだ。

Re: 卒業バッターリア【黒VS青】 ( No.8 )
日時: 2015/07/31 15:45
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

【相田 飛鳥side】

金属と金属が擦れる音が辺りに響く。

(まさかココで忍術を使ってくるとは思ってなかったな)目の前で、猫手を振りか

ざして得意げに笑う時雨に、俺は苦笑いを返した。

さっきのはじけるような音は、たぶん凛兄の火車剣を彰ちゃんが食らった音だろ

う 大丈夫か心配だけどそんな暇ないかもな…

「お前にとってはラッキーだったんじゃないか!?」

斬り合いをしながら時雨が話しかけてきた。

「どこがどうラッキーなの…さっ!!」

相変わらず攻撃の押しが強い、これが時雨の得意な攻撃だからか

「お前、花咲先輩と正々堂々正面から戦闘できるのかよ!!」

「っ…!!」

一瞬の動揺で頬を斬りつけられてしまった。

お互い間合いを取って 相手の動きを見る、こんなことしていると高校時代を思

い出してしまいそうだ。

「戦闘に私情を持ち込めるほど器用なことはできないよ、俺は」

屋根の上から飛び降りて、建物の間を走り抜ける。この学校、無駄な建築物が多

いけど先頭にはぴったりだな。 後ろから追ってくる時雨と移動しながら斬り合

う。(無駄な動きを取り入れて敵の目を周りに向かせない、無駄な動き…)

いままで、習ったことを頭で暗唱しながら俺は戦闘を続けた。

Re: 卒業バッターリア【黒VS青】 ( No.9 )
日時: 2015/08/01 15:54
名前: 弓道子 (ID: xMHcN6Ox)

【林 時雨side】

花咲さんの指示で変化の術を作戦にしたけど、正解だった。

さっきの俺の言葉も含めて、飛鳥が動揺をしてるのは目に見えるほどあきらか

だった。屋根の上から降りて本格的な斬り合いになると、俺は高校生の時に

俺と飛鳥VS花咲先輩をしたことを思い出した。

















「おい、もうおわりかー」

ボロボロになった俺たちの前に、一つ先に大学生になった花咲先輩が

ニカッと笑って言う。お互い高校生だった時とは比べ物にならない身の軽さ

に、大学生との格差を感じていた。

隣で同じようにボロボロで息を切らしている飛鳥は「もう無理だ、降参し

よ」とへらへらした口調で言った。(こいつ…もう普段のモードに戻ってや

がる)俺は、半分無意識で口を動かした。「え、時雨なんか言った?」




「まだ諦めるところじゃねーだろ!!!」




俺は、飛鳥に向かって叫んだ。あっけにとられている飛鳥をにらんでいる

と、花咲さんが笑い声を上げた。「林、お前そんなに賭けてるプリン欲しい

のか?」俺は、ハッとして「ち、ちが 俺はこいつの諦める癖を直したく

て」とあわてて言うと、飛鳥も笑いながら立ち上がって「うん…まだ…

そうだね、プリン勝って食べよう」と言った。



Page:1 2 3 4



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。