複雑・ファジー小説
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- 【仮題】新世械 -The End of the Age-
- 日時: 2016/07/02 16:09
- 名前: 囚人D ◆7cyUddbhrU (ID: Khu1y5s0)
最新スレにお知らせがあります>>13
[データ削除] 通称・■■■■。
■■■■は——————————————————————[データ削除]——————————————————————世界最先端の医療技術として研究されています。■■■■は———————————————————————[データ削除]———————————————————————であり、—————————[データ削除]——————————事ができます。
これを”欠損した腕や足などを元通りに治療する”という医療技術に転用し、この技術を実現させるため我々は日々研究を重ねております。
2037年05月15日00時48分 編集終了_
*
4/2 設定を修正。特異生物→侵略者 に変更
初めましてこんにちは!囚人Dと申します!
とあるゲームからインスピレーションが湧き、スレを立ててみた次第でございます。
かなりグロちっく(えげつない)内容になりそうな予感がするので、読む際は注意してください!
良い題名思い浮かばないのでひとまず仮題、ということで…!
【目次】=======================
第一章「戦う者」
patr01 >>001>>007>>008>>009>>010
- 第1話 patr1続き ( No.9 )
- 日時: 2016/04/08 11:42
- 名前: 囚人D ◆7cyUddbhrU (ID: 9/n2KZgq)
それは、二十年という年月の間に老朽化し、辛うじて建物としての姿を保っていたのだろう。しかし、ゴウの蹴り放った石がそこにあった均衡を乱してしまったようだった。石が衝突して数秒後、何かが爆発したかのような、重く巨大な物音がその一帯に轟く。足の激痛に気を取られていたゴウも、そこでようやく異変に気付いたようだった。ゴウが気の抜けた声を漏らしつつ振り返ると、先ほど石を蹴飛ばした方角にあった建物の柱の一本が倒れているのが目に入った。
「おい、今の音は何だ!?」
その音はインカムを通して向こうにも聞こえたようだった。オッサンが声を発したその直後、地響きが鳴り始める。ゴウの顔から血の気が引いた。そして、恐る恐る顔を上げると、その視線の先で壁が崩壊し——刹那、轟音。目の前で爆発が起こったかと思えば、物凄い風圧と衝撃がゴウを襲う。
自分の目の前に壁が落ちてきた、ゴウがそう理解するのに時間はかからなかった。
呆然と立ち尽くしていると、オッサンが鋭い声でゴウの名前を呼ぶ。その声でゴウはようやく我に返り、金縛りが解けたように走り出した。その数秒後、再び背後から轟音。ゴウが先ほどいた場所に瓦礫が降り注いだ。
インカムを通して——いや、ここまでくるとオッサンも直接耳にしているのかもしれない。その破壊音を聞き、オッサンは強い口調で問いただす。
「ゴウ、お前一体何をしたんだ!」
「知るかっ! 急に建物が崩れやがったんだよ!!」
が、まさか自分の蹴った石が原因とは知らないゴウは、オッサンの怒鳴り声に負けんばかりに声を張り上げ、そう言い続けるしかなかったのだった。
インカムを通してゴウがオッサンと言い合いを繰り広げるさなか、崩れ去ろうとしていた建物から一つの瓦礫が”飛び出した”。半径4メートルはあろうかというそれは建物から撃ち出され、恐ろしいほど正確にゴウの立っている位置に迫まっていた。そして、ゴウのいる場所から頭上20メートル上の所にやってくると、それはスピードを失い、一瞬ほど空中で静止した。
自分に何か影がかかっている事に気づいたゴウは、真上を向いて度肝を抜かれた。
「……は?」
瓦礫が宙に浮いている。それも、自分の真上で。
ゴウがその存在に気づいた直後、瓦礫は鋭い氷柱(つらら)の形に変化する。そして、自然落下とは思えぬ速さで、真下にいるゴウに向かって急降下したのだ!
ゴウは素早くその場から飛び退き、寸でのところを回避した。そして勢いのまま数メートル後ろまで下がり、降ってきたきた瓦礫を凝視する。
ゴウの視線の先、砂埃が立ち込める中、それを薙ぎ払うように何かが大きく宙をかいた。そうして砂埃が払われると、中から巨大な『何か』が現れる。
それは、一言で例えるなら『瓦礫をまとった蟹』だった。
体本体、すなわち頭胸部にあたる部分から、巨大な鉗脚、体を支える歩脚——その背面を覆うように瓦礫の装甲を固めている。しかし、頭胸部から脚、脚から脚先を繋ぐ節からは、人、犬、鳥、魚……様々な生物を混ぜ、黒く変色したグロテスクで不気味な肉質が覗いていた。
蟹の特徴と類似した造りをしているが、目は頭胸部を覆う甲殻の中へとひっこめられ、その隙間からこちらを窺うように2つの光がゴウを見つめる。
その姿を見て、ゴウは「開いた口が塞がらない」といったような驚きの表情を浮かべていた。しかし、状況を把握しきると間もなく開いていた口もゆっくりと閉じられる。
そして、バケモノを目の前にしたゴウは目つきを変えた。口端は釣り上げられ、その表情は待ってましたと言わんばかりに喜々としたものに変わる。
「は! 嘘だろ、マジで出やがった!!」
それは、もはやインカムの向こうにいる『隊長』に向けられたものだったのか、思わず口からこぼれ出た言葉なのかは分からなかった。ゴウはすかさず腰に差していた『剣』を抜き去り、目の前のバケモノと対峙する。そして、ゴウは剣を構えながらインカムに向かってこう怒鳴り散らした。
「こちら0411! A1-C(エリア1のC)地点に目標を確認した! ——お前ら何してやがる、”侵略者”のご登場だ!」
ゴウが地面を蹴ったのは、その言葉を終えるのとほぼ同時であった。
- patr1続き ( No.10 )
- 日時: 2016/04/12 16:27
- 名前: 囚人D ◆7cyUddbhrU (ID: 7WA3pLQ0)
ゴウの足は一直線に目の前のバケモノ、もとい侵略者へと向かう。自身の何倍もの大きさを誇る相手を前にしても、ゴウが臆することはなかった。
ゴウの動きを察知し、侵略者はハサミを大きく振るった。ゴウは「予想済みだ」と言わんばかりに素早く体を屈める。頭のすぐ上をハサミが擦過し、空を薙いだ。そこで相手に大きな隙が生まれる。当然、その隙を見逃さなかった。ゴウは地面を強く蹴り、1を数える間に相手の懐へ飛び込む。狙いは振り切って静止したハサミ、否、鉗脚の節。瓦礫の装甲と装甲の間、肉質がむき出しになった節を目がけて跳躍すると、ゴウは勢いのまま手にしていた剣を降り下ろした。
防御に優れた瓦礫の装甲だが、それが仇となった。頑丈で重たい鎧を纏った体は、ゴウの俊敏な動きに追いつくことができなかった。侵略者が抵抗する間もなく、刃は肉へと食い込む。しかし、節を断ち切るほどではなかった。
「ちっ、思ったよりも固ぇ……!」
ゴウの手にしている剣は刃渡り90センチ、剣幅は5センチ程のものである。対して鉗脚の節は、直径30センチの丸太に負けず劣らずの大きさであり、易々と断ち切れるようなものではなかった。事実、刃は筋の半分にも届いていなかった。
青黒い返り血を浴びながら、ゴウは悔しそうに歯を食いしばったが、それも一瞬だった。ハサミを蹴り宙へ跳ぶと、ゴウは口端を釣り上げる。
「なら、こいつはどうだァッ!」
ゴウが叫んだ瞬間、手にしていた剣がどす黒く変色し始めた。侵略者がゴウの方へと体を向けた時には剣全体が真っ黒に染まっており、刃はその形状を失っていた。しかし、ゴウがそれを振り上げると、握りから黒の刃が再構築されてゆく——先ほどの刃よりも、長く、大きく。そして、次の瞬間には、その剣は反りのついた『巨大な剣』となっていた。刃の先になるほど剣幅が大きくなり、黒く変色していた刃は色と金属の輝きを取り戻す。
手に感じる重量も比にならぬほど跳ね上がったが、ゴウにとって問題ではなかった。ゴウはその巨大化した剣を強く握り直すと、侵略者目がけて思い切り振り下ろす。
侵略者はその攻撃から身を守るため鉗脚を持ち上げたが、ゴウはそのまま剣を叩き込んだ。その衝撃で瓦礫でできた頑丈な装甲はへこみ、ハサミにはひびは生じた。剣はそのまま滑るように地面に叩き付けられたが、侵略者も装甲を傷つけられた事に動揺し動きを止める。
ゴウはそれを見てニィと笑うと、振り下ろした刃を返し、先ほどの『節』を斬りつけた。
*
戦闘シーンは書いてて面白いです(∩´∀`)∩
- Re: 【仮題】新世械 ( No.11 )
- 日時: 2016/04/12 01:43
- 名前: 囚人D ◆7cyUddbhrU (ID: 9/n2KZgq)
こんばんは、囚人Dです。またも更新でなくてすいません…!
とある資格試験が1週間前に迫ったので、小説の更新は一週間程度停止させていただきます。
申し訳ございません、ご理解のほどよろしくお願いいたしますm(__)m
- お知らせ ( No.12 )
- 日時: 2016/06/21 18:17
- 名前: 囚人D ◆IYbi.dCFgs (ID: Khu1y5s0)
お前の一週間は二か月なのか?というツッコミをされるやもしれませんが…
お久しぶりです、囚人Dと申します!
実はですね、カキコに来ていない間に設定とか練り直したりしちゃいまして、この度スレに鍵をかけ、新しい設定の「新世械(仮)」を別スレにて書かせていただこうと思います。
基本的な世界観は変わりません。変わってるのは主人公とかがでっかいロボットに乗ってるってことでしょうか。えぇ、ロボットです。ロボットですとも。作者の趣味です。
あとは明確なテーマを決めたという事でしょうか…まぁそれは後々としまして。とにかくそんなわけで数日以内に新しいスレが立つと思いますので、よろしくお願い致します。
こちらのスレは新しいスレが立った時の報告の後にロックさせていただきます。
読んでくださるという心優しい方がいらっしゃいましたら幸いですw
よろしくお願いします〜
- お知らせ2 ( No.13 )
- 日時: 2016/07/02 16:08
- 名前: 囚人D ◆IYbi.dCFgs (ID: Khu1y5s0)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=18889
こんにちは、再び囚人Dです。
本日同板にて、「新世機のトレートル」というタイトルでスレ
を立てさせていただきました!
(URL先がトレートルのスレになります)
タイトルはそのうち変わるやもしれませんが、基本的に内容は>>12の通になっていきそうかな、といった感じです。
もともとこちらも序章すら書き終えてなかったところなので、傷も浅いしまぁいいかなぁ と(
登場人物は基本的に変更はなく、登場させようと考えていたキャラをそのまま引っ張ってくることになりそうです。
オリキャラに関しては募集予定はないです。二部作でいく予定なので、二部の執筆前にもしかしたら募集するかもしれません。
そんな感じですが、新しい「新世械」もとい、「新世機のトレートル」をよろしくお願い致します!