複雑・ファジー小説

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陰陽花伝
日時: 2016/08/18 22:51
名前: 白夜 (ID: l/9ga28M)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi

初めまして、白夜(はくや)と申します。総合掲示板では咲月(さくつき)として活動しているので、知っている方は知っているかもしれません。
さて、挨拶はこれぐらいにして注意書きみたいな物を記載します。


☆文才0から始まる初小説です。クオリティは低いです、間違い無く。
☆「安倍晴明」が出ますが、この小説では、実際の歴史とは全く違います。
☆陰陽道については、全く知りません。
☆中傷に荒らしはブラウザバック。
☆誤字・脱字あれば指摘して下さい。
☆コメントバッチ来い!
☆アドバイスもバッチ来い!辛口も良いですが、辛口すぎるのはちょっとやめて欲しいですな……。
☆更新は、必ず週2回以上します。……多分!


全て読みましたか?それでは、不思議な物語をご覧下さい!

【目次】
《第一話》

『第一章』>>1 >>2 >>3 >>4 >>8
『第二章』>>9 >>10


【お知らせ】
・2016/08/07 13:38 小説を設立
・2016/08/09 タイトル決定。考えてくれたラニ様、ありがとうございました!
・2016/08/11 参照が100突破!
・2016/08/11 16:18 初コメント!

【お客様一覧】
・小鈴さん

Re: 私と晴明の陰陽師記(仮) ( No.2 )
日時: 2016/08/08 22:21
名前: 白夜 (ID: l/9ga28M)
参照: 2016/08/08 19:35 投稿日

 白い光が止むと、私は知らない所に立っていた。何か、昔っぽい所。建物は全て和風だし、通行人の服装は、着物らしき物である。もしかして、昔の時代にタイムスリップしたのかしら? いや、昔っぽい世界に行っちゃったってのもあるけれど。

 通行人は、私をチラッと見てから何処かへ行ってしまう。それも必ず。嗚呼、こんな場所で白い花柄のワンピースなんて着てたら目立っちゃうなあ。でも着替えとか持ってないし。
 ……これからどうしよう。お金も持っていない、面倒見てくれる人もいない。水も食物も無い。ピンチ状態なのかもしれない。でも、ピンチ状態のままで、水とか食物が無くても1週間未満は生きていけると聞いたことがある。その1週間未満の内に頑張らないと……。
 私は、目的地があるわけではないけれど、とりあえず何処かに向かって歩き始めた。

 暫く歩き続けていると、大きな森が見えて来た。森に、もしかしたら何かあるかもしれない。私は僅かな希望を持ってその森へと入って行った。「危険。立入禁止」の看板がすぐ近くにあるとは知らずに。

 森の中は鬱蒼としていた。茜色の空からの光が全然届いていなので暗く、不気味だというのが印象だった。とりあえず、暇だし歩いてみようかな。
 歩いてみると、中はとても広かった。気付けば、入り口が何処にあるかも忘れてしまった。ついでに、何も無かった。
 もう、今からどうしようかな。こんな森に入るんじゃなかったよ。うう……。

「……あれ、そこの人。大丈夫ですか?」

 俯いていると、突然上から低い声が聞こえてきた。顔を上げると、長い黄色の髪を一つに括ってその上に笠を被った格好良い男性が私を覗き込んでいた。

「……え、ええ……。……大丈夫じゃ、ないです」

 私はありのままの事を言った。すると、男性は少し考えると、ある事を提案してくれた。

「そうですか……。ならば、私の家に来ませんか? 二人で住めるほどの広さはあります。……ああ、迷惑じゃないですよ、寧ろ、一緒に住める人が増えて賑やかになるのは嬉しいですから」

 男性は、私の目を見て言った。……確かに良いかもしれない、この人は何故か信頼出来るし、相手も歓迎してくれるし。
 私は二つ返事で答えた。すると相手はニコリと笑ってくれた。

「それでは、暫くの間宜しくお願いしますね。私は橘敦政(たちばなあつまさ)という者です」

「敦政さんですね。私は哀川雪菜(あいかわゆきな)です。こちらこそ、宜しくお願いします」

 軽く頭を下げてお互い自己紹介をした。そしてそれが終わると、敦政さんと一緒に、この広い森を抜けて行った。

Re: 陰陽花伝 ( No.3 )
日時: 2016/08/09 08:11
名前: 白夜 (ID: l/9ga28M)
参照: 2016/08/09 08:10 投稿日

 敦政さんの家は、森を抜けて数分歩けば着く所にあった。見た目は周りに建っている物と一緒。まだこの世界(時代?)に来てから1日も立っていないのに見飽きてしまうぐらいに同じ見た目の家がある。

「どの家にも個性が無いですよね、私も思います。はは……。まあ、どうぞ入って下さい」

 敦政さんは私の思っていたような事を口にして苦笑いした後、扉をガラガラと音を立てて開ける。 そして、家に入るのを促してくれた。なので、遠慮無く入る。すると、狭くも無く広くも無い普通の広さである玄関が目に入る。

 履いていた靴を脱いでそこに置く。敦政さんも履いていた、草履を脱ぐと廊下へと裸足で歩いていった。私は付いていく。歩いた廊下はそんなに長くなかったのですぐに、畳の匂いが微かにする和室に着いた。

「さてと、私は今からご飯を作るので其処に座っといて下さい」

 私は、敦政さんが指差した小豆色の座布団の上に星座する。
 空が茜色になる時間だからそろそろ晩御飯を食べても可笑しくない時間か。

 目の前にはちゃぶ台があり、その上には漆塗りのお箸と白の湯呑が乗っている。それを見ただけなのにお腹がぐうぅとなった。その音を聞いたらしい敦政さんはクスリと笑う。うう、恥ずかしいな。 私は自分の顔が少し赤くなっている事が分かった。

 恥ずかしいと思う気持ちを引きずったまま何分か待った。
 そして、晩御飯が出来たのか、お盆に色々載せてやって来た。

「待たせてすみませんね、雪菜さん。
 今日の晩御飯は、豆腐とわかめの味噌汁、白米、アジの塩焼きです」

 何と素朴な晩御飯なんだろう。まあ、こんな昔風の世界(昔の時代かも)なんだから当たり前かな。文句は言わない事。
 私は敦政さんが向こう側に座った事を確認すると、私達は同時に手を合わせて言う。

「「頂きます」」

 私は箸を持ってとりあえず味噌汁から食べ始める。

「ん、美味しい……」

 ありのままの感想を言う。すると私と同じように、味噌汁を食べていた敦政さんは微笑する。

「それは良かった。私、料理の腕にはかなりの自身があるんですよ」

 なるほど、そういう事なんですね。と相槌を打った。会話はそれだけであり、その後は食べ終わるまでずっと無言だったけど不思議とその雰囲気を嫌だと思う事は無かった。

「ご馳走様でした。敦政さん、美味しかったです。……私、次は早速歯磨きしたいなと思っています」

 手を合わせて言った後、要望を言う。歯磨きがあるのかは知らないけれど。

「歯磨きですか。それならこちらへ」

 歯磨きは此処にあった。
 敦政さんがある所——今でいう洗面所だろう——へと私を連れて行った後、歯磨きをしようとしたが、全くやり方が分からなかったのでそれを教えてもらった。
 見た事無い道具を使う必要があったので少し時間がかかった。
 
 そして次は「湯屋」という、公衆浴場に連れて行かれた。
 敦政さんが湯屋で私の分の料金まで払ってくれた後、浴場は男女別なので一旦別れた。

 そして、浴場でさっさと体を洗って何分かお湯に浸かった後、そこから出て脱衣場で着替えると、私は待合所へと行った。
 暫く其処で待っていると、赤髪の白装束を着ていて私と余り歳が変わらない感じの男が脱衣場から出てきた。周りの人は、その人に声をかけていた。有名な人なのだろうか。

 赤髪の白装束は私の事を数秒じっと見ていたかと思えば、後で遅れてやって来た敦政さんの方を振り向いて思いっきり睨んだ。
 その時、敦政さんも赤髪の白装束を睨んでいたけど、結構怖いと感じた。
 睨み合いが終わると赤髪の白装束はささっと湯屋から出てしまった。変な奴。

「待たせてしまってすみません。ってご飯の時も言ったような気がしますね。とりあえず、帰りましょう」

 敦政さんは私の目を見て言うと、湯屋から出て歩き出した。
 ……その時には、赤髪の白装束を睨んでいた敦政さんが怖かったことが、どうでも良くなっていた。
 そして暫く歩いて家に着いた。その後、用を足して寝巻に着替えた後に、敦政さんが敷いてくれた布団に早速潜って寝転ぶ。
 今日はホントに色々あったな……。
 そう思いながら、すぐに暗闇へと意識を落として行った。

Re: 陰陽花伝 ( No.4 )
日時: 2016/08/10 07:49
名前: 白夜 (ID: l/9ga28M)
参照: 2016/08/10 07:47 投稿日

「……朝ですよ、雪菜さん」

 ……ん、ああ、朝か。この世界での始めての朝。
 敦政さんの声が聞こえたので起き上がる。

「ふわあ……おはようございます」

「おはようございます。起きていきなりすみませんが、ちょっと私の手伝いをしてくれないでしょうか?」

 お手伝い〜? 一体何だろう?
とりあえず、了承した。

「勿論です。何をすれば良いのでしょうか?」

「それは後ほど。とりあえず、私に付いて行ってください」

 敦政さんがニコニコしながらそう言うと先に歩いて行った。私は頷いて敦政さんの後ろを付いて行く。
 敦政さんに付いて行って着いた場所は、昨日行ったあの森だ。

「さて、入りましょう」

 敦政さんは、私に向かって言うと先に入って行った。私も入ろうとしたが、ある物が目に留まる。木で出来た看板に書いてある「危険。立入禁止」の字。昨日は見なかったがもしかしたら私が見逃しただけかもしれない。

 何となくだったが、それを見たせいで嫌な予感がしてきた。今すぐ敦政さんを呼んで引き返そうと思った。だが、

「雪菜さん、入って来て下さい」

 その声を聞いた途端、私の足が森に向かって勝手に歩き出した。おかしい、何故? まるで黄泉返りの儀式とやらをやった時と一ちょっと似たような物をかけられている。でもあれは人間が出来る技じゃない……。
 冷や汗をかきながら敦政さんへと近付いて行く。

「……敦政さん……。手伝いとは何でしょうか……?」

 そう聞く私の声は少し震えていた。どうしよう、心配させたく無いのに……。

「簡単な事です。……死んでください」

 私が何かと聞き返す前に、私首に何かが、目に見えぬ速さで伸びてきた。見てみると、敦政さんの右手がある。敦政さんが私の首を締めているのだ。目を見開く。だが何も変わらなかった。
 嘘、これは、現実なの?

「あ……あ……?」

 意味がよく分からなかった。敦政さんが突然殺しにきたことよりも、何故私がこうしてまた死ななきゃならないことに疑問を持つ。 何で、何で、私は死ななきゃならないの?
 ……いや、まだ死ぬと決定した訳じゃないか。抵抗すれば良いじゃない。

「……っ」

 抵抗しようと、自分の両手で相手の右腕を引き剥がそうとしたが、途端に両手に鋭い痛みが走る。両腕を見える位置までに上げると、引っかき傷の様な物が出来て、其処から血が出ている。相手の左手には、人間の物とは思えない爪が伸びていた。

「さて、そろそろ死んでもらおうか」

 相手の口調が変わっていた。低く、恐ろしい声。私はいつの間にか無意識に泣いている事に気が付いた。恐怖によるものだろう。
 相手は、首を締める力を強くしたのを感じた。そして意識が朦朧としてくり。

「その娘を放しな」

 そんな時、後ろから誰かの声が聞こえてきた。その途端に相手の頬を何かが掠る。その掠った箇所から紅い血が出てきた。
 その後に、後ろからザッと足音が聞こえてきた。

「……誰だ!」

 相手は右手を私から離すと、そう叫んだ。解放された私は、ごほっごほっと、むせる。そのあと、私以外の誰かがいるのにその人を置いて逃げようかなという、愚かな行為をしようとしていたが、足が全く動かない。力が入らない。震えている。

「昨日、お前を睨みつけてやった陰陽師の安倍晴明(あべのせいめい)だよ。狐妖怪さん」

 安倍晴明……? あの陰陽師の……?
 私は後ろを振り向いた。すると其処には、昨日見た赤髪の白装束の男が、右手には大幣、左手には何かよく分からない物が書かれたペラペラの紙を何枚か持っていた。

「……ちっ! あの安倍晴明か……!」  

 私を殺そうとした男——狐妖怪は、相手を睨んで殺気を放つ。だが、それに安倍晴明さんは動じない。

「……おお、殺る気まんまんだな。よし、相手してやるぜ」

 安倍晴明さんは、少し態勢を整えると、にやりと笑って指をクイッとやった。挑発だ。
 狐妖怪は吼えて地面を蹴り、鋭い爪で引っ掻こうとする。

「あ、危ない……!」

 掠れ掠れの声で安倍晴明さんにそう叫んだ。すると、その人は私に向けてニヤリと笑うと、攻撃を最小限の動きで避ける。その後に、隙を狙って鳩尾辺りを拳で殴る。

「何て馬鹿正直な攻撃なんだ。俺の挑発にかかったのかぁ?」

 さらに言葉で挑発をすると、大幣を持ち替えて同じ箇所を棒の所で突いて攻撃する。

「くっ、少し痛みを感じたが何の問題も無い。私は妖怪だからな。人間の使えない妖術で苦しむが良い!」

Re: 陰陽花伝 ( No.5 )
日時: 2016/08/11 16:03
名前: 白夜 (ID: l/9ga28M)

【お知らせでも言いましたが、参照が100突破しました!皆さんにこの小説を見てもらえていて嬉しいです。これからもよろしくお願いします!】

Re: 陰陽花伝 ( No.6 )
日時: 2016/08/11 16:18
名前: 小鈴 (ID: JQzgI8be)

はじめまして、小鈴と申します。とても面白かったです。早く続きが読みたいです。つたない言葉ですみませんが私はこの話が好きです。
陰陽師の話は好きですが書いたことがなくまたあまり読んだことがなかったので続きを期待しております。短い言葉でみませんがこれで失礼いたします。


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