二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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夢ズマ◇謎の天才少女◇ 世界への挑戦編
日時: 2013/07/31 22:14
名前: 世梨果(元・♪カノン♪) (ID: ekp2OEpi)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=22523

エイリア学園との戦いから数ヶ月後、U-15初の少年サッカー世界大会「フットボール・フロンティア・インターナショナル (FFI)」が開催されることになった。
代表監督・久遠道也の采配のもと、円堂を始めとした16人、そして謎に包まれた推薦選手1人の日本代表チーム「イナズマジャパン」の、世界一を目指す挑戦が始まった———…



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初めましてorご無沙汰(だといいな…)。
世梨果です。

イナズマイレブン◇謎の天才少女◇も遂にFFI編です!




世界に旅立つ少年達。
そして少女の真実が明らかに……!



【お知らせ】

・03/06‥‥コメ返>>39-40
・02/26‥‥今後>>36


【目次】

設定  >>1

第68話「集結!日本代表!!」              >>31-33   >>31 >>32 次回予告>>33
第69話「誕生!イナズマジャパン!!」          >>6-8   >>6 >>7 次回予告>>8
第70話「呪われた監督!」               >>9-13   >>9 >>10 >>11 >>12 次回予告>>13
第71話「開幕!世界への挑戦!!」            >>14-18   >>14 >>15 >>16 >>17 次回予告>>18
第72話「ビッグウェイブを乗り越えろ!」        >>19-21   >>19 >>20 次回予告>>21
第73話「灼熱の戦士!デザートライオン!!」       >>22-26   >>22 >>23 >>24 >>25 次回予告>>26
第74話「眠れる虎!目覚める時!!」           >>27-30   >>27 >>28 >>29 次回予告>>30
第75話「真剣勝負!円堂と飛鷹!!」           >>37-38   >>37 次回予告>>38
第76話「代表交代!?最強の挑戦者たち!!」        >>41-44   >>41 >>42 >>43 次回予告>>44
第77話「姉妹対決!零ジャパンVS瞳子ジャパン!!」     >>45-47   >>45 >>46 次回予告>>47
第78話「冬花の究極奥義大作戦!」            >>48-49   >>48 次回予告>>49
第79話「豪炎寺の決意!」                >>50-52   >>50 >>51 次回予告>>52
第80話「最後の試合」                  >>53-56   >>53 >>54 >>55 次回予告>>56
第81話「アジア最強!ファイアードラゴン!!」       >>57-60   >>57 >>58 >>59 次回予告>>60
第82話「完全なる戦術!パーフェクトゾーンプレス!!」 >>61-63   >>61 >>62 次回予告>>63
第83話「たちあがれキャプテン!」            >>64-66   >>64 >>65 次回予告>>66
第84話「手に入れろ!世界への切符!!」          >>67-69   >>67 >>68 次回予告>>69
第85話「来たぜ!世界大会!!」              >>73-77   >>73 >>74 >>75 >>76 次回予告>>77
第86話「驚愕!これが世界レベルだ!!」          >>78-81   >>78 >>79 >>80 次回予告>>81
第87話「英国の騎士!ナイツオブクィーン!!」       >>82-85   >>82 >>83 >>84 次回予告>>85
第88話「炸裂!円堂と零!!」               >>86-90   >>86 >>87 >>88 >>89 次回予告>>90


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続き ( No.76 )
日時: 2013/07/31 21:03
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




翌日・FFI——


たくさんのスポットライトがスタジアム内を照らし、FFIのエンブレムを模した電光掲示板を華やかに飾る。
外ではスタジアムに沿って仕掛花火があがっていた。


マクスター[さあ!! 全世界が注目するサッカーの祭典・フットボールフロンティアインターナショナル、世界大会!! 予選を勝ち抜いた強豪10チームが、サッカーのために作られたこの聖地・ライオコット島で激突します!!
実況は私、マクスター・ランド。解説は、元ヨーロッパリーグ・エースストライカー、レビン・マードックさんで、お送りします。]

レビン[宜しく。]

マクスター[さぁ、まずは開会宣言です! 宣言者は、今大会唯一の『推薦選手』である、日本代表・雨城零選手になります!]


「「「!!」」」

円堂「ええ!!」


何も知らなかった円堂達は驚く。


秋「推薦選手って、アフロディくんが言っていた…」

壁山「俺達、何にも聴いてなかったっすよー!」

不動「……」

風丸「お前達、静かにしないか! 驚いたけど、一応開会式中だぞ…!」


ユニホームを着た零が、学校の朝礼台のような場所で、スタッフらしき人と何かを話している。
話し終えると台にあがり、笑顔を貼り付けたままコホン、とわざとらしい咳払いをし、お辞儀をする。
会場が急に静まった中、零は宣言を始めた。


零「何の事故もなくこの日を迎えることが出来、本当に嬉しく思っています。わたくしのような未熟者が『推薦選手』という大役に選ばれてしまい、今でも困惑しているところです。けれども、本大会では実力を出し切り、そして私だけでなく各国の選手の皆様も、全力を尽くし、世界の頂を目指して欲しいと心から願っております。
…それではこれより! フットボールフロンティアインターナショナル世界大会、開会式をここに始めます!!」


最後で一気に声のトーンをあげ、会場は拍手と歓声に包まれた。
零は再び頭を下げ、いつもの猫背とは対照的なしゃんとした姿勢でその場から降りた。


マクスター[雨城選手の見事な開会宣言に、皆さんもう一度拍手をお願いします!]


マクスターの言葉で拍手が少しの間続く。
拍手と歓声が終わると、マクスターの実況が再開された。


マクスター[では、いよいよ選手入場です!!]



(選手入場)



入場を控えた日本代表。
久遠が先頭に立ち、円堂達に言い聞かせる。


久遠「全員揃っているな。」

円堂「はい!」


綱海「…しっかし、まさか零が、推薦選手?だとは思わなかったぜ。」

目金「僕は予想出来ていましたけどね。」

木暮「何知ったかぶりしてんだか。ウッシッシ…」


目金が得意気に言うと、木暮が茶化す。


鬼道「零の実力が如何ほどかは分からないが、強力な味方であることは確かだ。」

壁山「ちょっと安心しちゃったっす…」


円堂「よし、行こうぜ!!」

「「「おう!!」」」


日本代表のエンブレムが電光掲示板に掲示される。


マクスター[日本代表『イナズマジャパン』の入場です!! チームを率いるのは、キャプテン、円堂守!! このチームは、世界のレベルから見れば、まだ経験も浅く、成長途上ですが、粘り強い試合運びで、何度も、逆転勝利を収め、世界への切符を手にしました。]


円堂家も宇都宮家も鈴目も、雷門サッカー部も、病院の吹雪や緑川も豪炎寺家も、円堂達の晴れ舞台をテレビで観ている。


レビン[逆に、成長途上にあるが故、爆発的な進化の可能性を秘めていると言えます。今大会の、ダークホースになるかもしれません。]

マクスター[なるほど。イナズマジャパンの活躍にも、期待がかかります!! 続いて入場してきたのは、コトアール代表『リトルギガント』!!]


マネージャー・矢舞・戻ってきた零は、各チームの個室の設置テレビで様子を観ている。



(ちょっと抜かし)


.


『フットボールフロンティア世界大会、ここに開幕致します!!』


大画面で入場の様子を見ていたらしい初老の男性と、その隣には側近のような小太りの男、2人の少し後ろの方には、スーツを着た女性がいる。
小太りの男が、肥え太ったような高めの声で話しかける。


???「いよいよ始まりますね…ガルシルド様。」

ガルシルド「ああ…」


『ガルシルド』と呼ばれた男は、丸いサングラスを画面の光の反射で光らせた。


ガルシルド「この開会式は、私の計画の『始まりの儀式』でもあるのだよ…」

???「フフッ…」


女性がヒールの音を立ててガルシルドに歩み寄る。


???「楽しみねぇ。」

ガルシルド「その様子だと、準備は出来ているようだな…」


ガルシルドは席を立つ。


ガルシルド「妃咲きさきくん…」


ガルシルドは、ふっふっふっふ、と不気味な笑みを零した。


.


(ED)


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次回予告 ( No.77 )
日時: 2013/07/31 21:04
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




FFI世界大会開幕!

最初の相手は、イギリス代表『ナイツオブクィーン』だ!

そして…俺に突きつけられた新たな課題。



次回イナズマイレブン、

「驚愕!これが世界レベルだ!!」

これが超次元サッカーだ!!



イナズマイレブン、今日の格言!

「世界と戦う為には、全員の力が必要だ!」

以上!!


第86話「驚愕!これが世界レベルだ!」 ( No.78 )
日時: 2013/07/31 21:18
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




イナズマジャパン・宿舎——


モニターの前に立って説明する零。
いつもの仕事着ではなくイナズマジャパンのジャージを着ている。

(秋は冬花の隣)


零「いよいよ、フットボールフロンティアインターナショナル本選です。あっ僕、次の試合から出れますんで。」

風丸「軽過ぎるだろ!」


風丸が席を立つ。


風丸「どうしてちゃんと言ってくれなかったんだ。昨日いきなり知らされて…驚くだろ!」

零「驚かなかったんですか?」

風丸「そりゃ驚いたさ!」


怒り気味で風丸が零を問い詰めようとするも、零はどこ吹く風で全く取り合おうとしない。


零「ていうか監督が言ってたじゃないすか、代表メンバー発表の時に。」


.


久遠「以上、16名……プラス1名。」


.


風丸「…あれだけでどう察せと。」

零「んー僕なら分かるけどなー。」

不動「そりゃ本人なんだから当然じゃねーの?」

零「引っ込んでろ万年ベンチ。」

不動「誰が万年ベンチだ!!」


不動も席を立ち上がって零に抗議(?)し始める。


「第一俺が活躍しなきゃあんたは韓国代表だったんだぜ?」
「僕は別にどこでもいいんすけど。ただ亜風炉さんとあのうざい2人がいるのだけがなぁ…」
「不動! 話が反れるから少し黙っていろ!」
「はぁ? 俺には不満を言う権利もねぇのかよ!」

秋「…ちょっと! 3人共落ち着いて!」


言い合いを始めてしまった3人に秋が静止をかける。


秋「せっかく本選出場が決まったんだから、喧嘩はしないでよ! 風丸くんもどうしたの? 零くんが隠し事してたのは気になるけど、風丸くんらしくないよ。」

風丸「…すまん。」


3人はとりあえず黙った。


鬼道「…しかし、何故何も言わなかったんだ?」

零「…ただ単にめんどくさかっただけっすよ。まず皆さん、推薦選手のことも知らないようでしたし。」


風丸はまだ腑に落ちないような顔をしている。


零「それじゃ、説明始めますよ。音無。」

春奈「あっ、はい!」


(大会説明省略)


零「僕らの初戦は2日後、対戦相手はイギリス代表『ナイツオブクイーン』。ヨーロッパの中でもトップクラスの実力を持つ強豪ですね。キザな連中が多いから、僕は個人的に彼らが嫌いですけど。」

目金「正直、初戦では当たりたくなかった相手ですね…」

綱海「面白そうじゃねぇか!」


綱海が席を立つ。


綱海「せっかくここまで来たんだしよ、どうせやるなら、それっくらい強ぇ相手じゃねぇと、面白くねぇからな!!」


先程の悶着で雰囲気が悪くなりかけていたが、綱海の性格で明るくなる。


鬼道「どうせやるなら、強い相手か…」

円堂「鬼道!」

鬼道「ああ!」


円堂も席を立つ。


円堂「よーしみんなぁ!! 全力でぶつかっていくぞー!!」

「「「おーう!!」」」


響木「うん…」


響木は満足気に円堂を見ていた。


.


執事「それでは、失礼致します…」


老いた執事が頭を下げ、久遠の部屋から出て行く。
久遠の手元にはナイツオブクィーンのエンブレムを模したシール(シールっていうのか? 何だこれ)が貼ってある手紙があった。


.


(OP)


.


(練習)


.


零「招待状っすか。ご丁寧にこんなもん送りつけて…さすがは紳士の国。…受けるんですよね?」


招待状を読み終えたらしい零は久遠に目を遣る。


久遠「ああ。相手を知るには、いい機会だからな。」

零「そっすか。あっ、でも僕不参加でお願いしますよ? プライベート以外にまでパーティなんて勘弁(久遠「お前は保護者としてついて行け。」…」


零は納得いかないらしく半目で久遠を見る。


久遠「あいつらはまだ子供だ。鬼道はともかく、こういった場に不慣れな者が多いだろう。相手に失礼のないようにな。」

零「…へーい。」


.


風丸「豪炎寺っ!!」

豪炎寺「ファイアトルネード改!!」


風丸のパスから豪炎寺がシュートを撃つ。


円堂「真ゴッドハンド!!」


円堂はシュートを止めた。


風丸「いいぞー円堂ー!!」

円堂「……」


『お前さんはそれでいいのか?』


円堂は先日老人に言われたことを思い出していた。


円堂「……(ピーーーッ!! !」


いきなり笛が鳴る。


零「皆さん、ちょっと集まってくださーい。」


.


一同はベンチに集まる。
零の右側に冬花・秋、左側に春奈・目金がいる。


「「「親善パーティー!?」」」

零「ナイツオブクィーンから招待が来たらしくて…。試合をする前に親睦を深めたいから、今日の6時、ロンドンパレスに正装して来て欲しい、って。」

綱海「正装?」

立向居「こんなネクタイした、黒い服のことですよ。」

綱海「?」


立向居がジェスチャーで伝えるも、綱海は別のものを想像する。


綱海「えーっ?!! あんなもん着るのかよー…」

立向居「ぇ…」


目金「ま…当然と言えば当然ですね。何と言ってもジェントルマンの国なんですから…」

零「目金さんには縁のない国ですね。」

目金「それ、どういう意味ですかね!!」


零は目金を無視する。


矢舞「パーティって…何で外国に来てまでそんなもん出なきゃいけないんだよ。」


退屈そうに矢舞が言う。


零「仕方ないでしょ、こいつ等がはしゃぎ過ぎないように見てなきゃいけないんだから。…というわけで、時間厳守ですから、早めに準備しといて下さいね。」


.


(海外組の紹介やら・CM)


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続き ( No.79 )
日時: 2013/07/31 21:24
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




(抜かし)



秋「みんなー! 用意は出来たー?」

木暮「…? !」


木暮は女子達の方を見て赤面した。

着替え終わった秋・春奈・冬花は階段を下りてくる。
壁山・栗松も顔を染め、壁山はまたボタンをちぎってしまい目金の額にヒットした。


立向居「うわぁ…可愛いです!」

栗松「き、綺麗でやんす!」

春奈「ちょっと、そんなにじろじろ見ないで下さいよっ…きゃ!」


春奈は照れた拍子に、慣れないヒールのせいか階段から足を滑らせる。


零「よっと。」

春奈「!」


3人よりもあとから来た零が春奈を受け止める。


零「ったく、危なっかしいね。」

春奈「えへへ、ありがとう…」


春奈は苦笑した。


零「しかしまぁ、3人共、お綺麗ですよ。よく似合ってますし、見繕った甲斐があるってもんですね。」


零は春奈を離し、コツコツと足音を立てて階段を下りながら3人を褒める。


冬花「そんな…」

春奈「零くんのセンスが良かったのよ。あっ…その格好で『くん』じゃおかしいわね…」


春奈は顎に手を添えて考える。


春奈「うーん…あっ! 零ちゃ(零「音無。」ぇ?」

零「いくら音無と言えど許されざることがあるから。」

春奈「ご、ごめん零さん。」


零は笑顔のまま顔に影を作り、春奈は即座に謝った。


矢舞「ぶふぉっ!! その顔で『ちゃん』って…!」

不動「いいザマじゃねぇか零チャン。『馬子にも衣装』だな。」

零「モヒカンにタキシードなんて邪道過ぎますよ明王チャン。」


矢舞と不動は零をからかう。
不動と零は壁際で掴み合いの喧嘩に発展し、風丸が傍で文句を言い出す。


「何だそのヒール。実は小っこいの気にしてたのかよ。」
「そんな服着るんならヅラでも被ったらどうですか? 視界に入るだけで不快なんですけど。」
「零、そんな格好で脚を上げるな!」

秋「あれ? …円堂くんは?」

基山「そういえば、いないね…」


ヒロトは辺りを見渡す。


秋「あっ、もしかして…」


.


(秋が円堂を迎えに行く)


.


会場では、ドレスやタキシードの紳士淑女がワイン片手に談笑し、シックな音楽が流れ、『如何にも金持ちのパーティ』という雰囲気になっている。


壁山「うわー…美味しそうなローストビーフっすー…!」

栗松「駄目でやんす! 食べたらまたボタンが外れるでやんす!」

壁山「……」


栗松が料理から壁山を離した。


木暮「これと、これと、これと、わーこっちもー!」


次々と料理を皿に盛る木暮。


春奈「木暮くん! そんなにいっぱい取っても食べられないでしょう?!」

木暮「ウッシッシッシ…」

春奈「ぁ…待ちなさい!!」


すぐに木暮を追いかけようとするが、ナイツオブクィーンの1人と目が合い、静かに微笑んで木暮を追いかけに行く春奈。


デービット「…はしたない。」


エドガー「先日は見事な開会宣言でした。あなたのような華奢で清廉な方が推薦選手だなんて、私は今でも信じ難く思っていますよ。」

零「そうですか…。私、そんなに弱そうに見えますか?」

エドガー「滅相もない。美しく、それに加えて強か。これほどに魅力的な女性はそういませんよ。その赤いドレスも、色白なあなたによく映えています。」

零「それはどうも…」

エドガー「予選大会も、あなたのような方の指導があってこそ、勝ち抜けたのかもしれませんね。」

零「はあ…。!」


エドガーと会話していた零は、エドガーの返しがうざくなってきたのか、うんざりした顔をしている。相変わらず笑顔ではいるのだが。
零は近くを通りかかった冬花に気付く。


零「冬花さん、ちょっと…」

冬花「零さん、どうかしたの?」


冬花が歩み寄ると、零は冬花の方にポンと手を置く。


零「ちょっと交代お願いします。」

冬花「ぇ。は、はい…」


零はそのままふらふらとその場を離れた。


エドガー「あなたは、イナズマジャパンのマネージャーですか。」

冬花「は、はい。」

エドガー「あなたのような美しい女性に応援されるなんて…羨ましい限りです。」

冬花「え? は、はあ…」


冬花はキョトンとするが、何とか笑って誤魔化した。



(抜かし)



円堂「やっぱり、何か変なんだよなぁ…」

立向居「! 円堂さーん!」


立向居は円堂に気付き、円堂を呼びながら手を挙げる。


風丸「こっちだこっちー。」

円堂「ああ!」

エドガー「フッ…フフフフ…」


「「「?」」」


鬼道達はエドガーの方を向く。


エドガー「いや失礼。あまりにも似合ってたものだから…」

零「…」

不動「…フッ。」


零と不動はエドガーの嫌味に気付いてニヤつく。


エドガー「さぁ冬花さん、向こうへ行きましょうか。デザートがありますよ。」

冬花「ぇ、あ、あの…」

目金「ちょっと待って頂けますか。」



(ちょっと抜かし)



エドガー「…だったら、やってみますか? 今、ここで。」


エドガーは不敵な笑みを浮かべる。


円堂「ぇ…?」


ざわつく円堂達。


エドガー「私のシュートがキミに止められるかどうか…」

円堂「!」

エドガー「『嫌』とは言わないですよね?」

円堂「……いいだろう。」


円堂は少し考えて答えた。


円堂「受けて立つ。」

鬼道「円堂! 、!」

不動「面白いじゃねぇか、やらしてやれよ。」

零「敵のシュートを見ておくことも、ゲーム攻略には大事ですしね?」


不動は鬼道の肩を掴み身を乗り出し、零は鬼道の顔を覗き込んで楽しそうにしている。


.


続き ( No.80 )
日時: 2013/07/31 21:25
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)




グラウンド——


エドガーと円堂はユニホームに着替え、円堂はゴール前に、エドガーはボールを足元にして立っている。


春奈「親善パーティがとんでもないことになっちゃいましたね…」

秋「ええ…」

冬花「……」


エドガー「ルールは簡単。一本勝負、私はキミに向かってシュートを撃つ。それを止められればキミの勝ち。」


エドガーは得意気に話す。


基・立「っ…」

綱海「何が『キミに向かって』だ、馬鹿にしやがって…!」


エドガー「では、行きます。」

円堂「来い!」


エドガーがボールを蹴り上げ、シュート態勢に入る。


エドガー「エクスカリバー!!」


マネージャー「!!」

風丸「何だ、あのシュート…!」

栗松「凄いパワーでやんす!」

零「…」


零は目を細める。


円堂「いかりのてっつい!! …っ、うわあっ!!」


ボールはネットに突き刺さった。


立向居「し、信じられない…円堂さんの『いかりのてっつい』が、あんなに簡単に破られるなんて…!」

秋「円堂くん…」


観ているジャパン側は驚いている。


エドガー「どうやら、私の勝ちのようですね。…さぁ皆さん! 余興は終わりです。パーティ会場へ戻りましょうか。」

円堂「…これが…!」

エドガー「ん?」


円堂が何か言っているのに気付き、ゴールを見るエドガー。


円堂「これが…世界レベル…!! ボール全体が、体全体にズシンッ、て来て……」


円堂は掌を見つめて、感じたことを口にしている。


円堂「っ凄いなエドガー!! 今のシュート!! あんなシュートが撃てるなんて!!」

エドガー「……」

デービット「…何だあいつ。負けたのに笑ってるぞ。」


円堂は立向居達のいる方へ駆け寄る。


円堂「みんなも観ただろ?! 今のシュート! これが世界レベルのサッカー! そして俺達は、その世界レベルと戦える…!! こんな強い相手と戦えるんだ!!」

秋「円堂くん…!」

風丸「円堂…」

壁山「キャプテン…!」


豪炎寺・鬼道・ヒロトは頷く。


綱海「俺達も負けてられねぇな…!」

鬼道「ああ。みんな! 明日から特訓だ!!」

「「「おう!!」」」


エドガーのシュートに圧倒されたことにより、イナズマジャパンは皿に団結した。


デービット「本当のエクスカリバーを知らないで、おめでたい奴らだ。」

エドガー「フッ…。思ったより楽しめそうだな。」


.


翌日・グラウンド——


ヒロトがドリブルであがる。


基山「いくよ、円堂くん!」

円堂「来い!!」


円堂はまた老人の言葉を思い出していた。


『お前自身のサッカーはどこにある。』


円堂「(やっと分かったよ…。世界中の超一流の選手に勝つためには…)」

基山「流星ブレードV2!!」


円堂「(『自分自身の必殺技』が必要だって!!)」


円堂は流星ブレードV2をパンチングで受けようとする。


円堂「ぅあっ!!」

秋「円堂くん!!」

円堂「っ…もう1回だ!!」


すぐに起き上がる円堂。


久遠「…やっと自分達の置かれた状況が分かったか…」

秋「!
(…もしかして、監督はこうなることが分かっててパーティに…?)」


秋は監督を見た。


春奈「! そういえば、零さんは練習出ないの?」

零「ん?」


春奈は、隣にいる零を見る。
零はジャージを着たままで、練習には参加していなかった。


春奈「もう、選手側なんじゃ…」

零「んー……。それもそうだな。」


じゃ、出てくるよ。と言い、ジャージを着たままグラウンドへ駆けていった。


円堂「来い! ヒロト!」


秋と春奈はグラウンドを見つめる。


円堂「絶対見つけてやる! 誰のものでもない、『俺自身の必殺技』を!!」


.


(ED)


.



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