二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【イナイレ】短編集【リク受付中】
- 日時: 2012/08/05 13:59
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
初めましてこんにちは、棋理(きり)といいます。
長編を書いているのですが、それとは別に短編を書ければ良いなぁと思っています。
基本的に何でも書きます。
ただ、ギャグや甘系が多くなるかな…。
リクエストをされれば、書きますよ^^
主人公は女の子で、短編の話によって変わります。名前は考えるのが面倒なので(え)、固定です。
では、お付き合いのほど、よろしくお願いします。
×注意書き×
・亀更新です。いや、もう、本当に。
・上記にもありますが、フットボール・フロンティア編〜脅威の侵略者編までの話です。
・荒らし、チェンメはお断り。
・中傷文と間違うようなコメントもお控え下さい。
・コメください……((切実
・キャラ崩壊するかも、っていうかします。それが嫌な方はご遠慮下さい。
・知識不足のために、かなり駄文。あまり詳しくないです。
—————☆短編リク☆——————
ジャンル『』←甘/ギャグ/切など
ヒロイン設定『』←幼なじみ・姉・妹など。抽象的でもおkです
相手キャラ『』←イナイレキャラでお願いします(GOは無理です……)
備考『』←短編の細かな設定です
——☆ありがとうございました☆——
<例>↓
—————☆短編リク☆——————
ジャンル『ギャグ』
ヒロイン設定『円道達と同級生でマネ。元気娘』
相手キャラ『風丸』
備考『風丸と幼なじみで、あまりの仲の良さに付き合ってると勘違いされる二人の漫才風否定劇』
——☆ありがとうございました☆——
□リクエスト□
・音愛羽様『エイリア学園の日々〜とある少年の苦悩〜』>>1
・神丙様『問:まったくこの思いが伝わらないのですがどうすればいいですか。答え:とにかくツッコみましょうそして夫婦漫才をすれば良いと思う』>>12
○短編集○
【鬼道勇人】
・『坊ちゃん観察日記』>>2
→主人公:メイド
・『花をかすめたのは君の香り』>>28
→主人公:許嫁
【風丸一郎太】
・『おそろいのポニテ』>>4
→主人公:風丸姉
・『廻らないメリーゴーランド』>>19
→主人公:幼なじみ/アイドル
・『放課後は紅茶より甘いスウィートタイム』>>21
→主人公:他校生/彼女
・『お目覚めのキスはお早めに』>>26
→主人公:お嬢様 ※風丸執事パロ
・『ノロけるなら余所でやれ!』お題提供:明星陽炎様>>31
→主人公:彼女
【豪炎寺修也】
・『俺の姉は酔わなければ可愛い(かもしれない)』>>8
→主人公:豪炎寺姉
・『狼と羊』>>17
→主人公:クラス委員長/豪炎寺が苦手
・『高嶺の花』>>18
→主人公:同級生/写真部
・『退屈雨宿り』お題提供:明星陽炎様>>24
→主人公:クラスメイト/甘
△お客様△
・音愛羽様
・神丙様
- Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】風丸短編更新 ( No.20 )
- 日時: 2012/06/09 16:30
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
- 参照: リボーンに再ハマり中
上げ。
- Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】風丸短編更新 ( No.21 )
- 日時: 2012/06/10 17:49
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
- 参照: リボーンに再ハマり中
『放課後は紅茶より甘いスウィートタイム』
「んで? 練習試合が近いから、今から練習すると」
『あ、あぁ……。ほんとごめん!!』
「別に怒ってないわよ……。仕方ないじゃない」
「…………」
電話の向こうで、悩ましげな溜息が聞こえた。しまった、言い方がきつかったか。
怒っていないのは本当だ。ただ、ちょっと残念なだけで。本来ドライな性格が手伝ってか、私が言うと少しきつい言い方になってしまう。こっちが溜息をつきたくなる。
「とにかく、私は怒ってないから。ちゃんと練習に集中しなさいよ、風丸君」
『……分かった。あとでちゃんと埋め合わせするから!』
「別に良いわよ」
なるべく柔らかくなるように声色を変え、電話を切る。
……はぁ。
現在、雷門中の校門前。携帯越しに話していた彼は、今校庭で走り込みをしている。自分が居る場所を告げなくて良かったと思う。告げたらきっと、彼は此処まで来て平謝りするだろうから。それだけは避けたい。
「……せめて、着替えてきたら良かったかな」
雷門中の生徒が居る中で、只一人。別の中学の制服を着た女生徒が校門前にいる。もちろん私。見慣れない制服を着ているのを、生徒達は好奇の目で見つめている。
私は風丸君とは別の中学に通っていて、陸上部に所属している。彼とは一年の時に、陸上大会で出会ってからのつきあいだ。
一目惚れだった。出会ったそのときに連絡先を聞き、それから次の大会の時に告白した。正直、部活中になにやってんだということは置いといて。
それなのに、彼はサッカー部に入ったという。
私と彼を引き合わせたのは陸上だったのに。
「……はぁ」
今度こそ溜息をついて、私は商店街の中にある小さなカフェに入った。
ゆったりとした音楽が流れる中で、逆立っていた気持ちが落ち着くのを感じる。
——放課後、デートしよっか。
そう誘ったのは彼からだった。久しぶりの彼からのお誘いに、私は二つ返事でOKした。せっかくだから制服デートでも良くない? なんて言った私に、風丸君は照れ笑いをしながらも承諾してくれた。相変わらず初な反応をする。
「お待たせしました、ピーチティーでございます」
商店街の中だと侮っていたが、意外にも洒落た飲み物があった。思わずそれを頼み、綺麗に磨かれた窓ガラスから商店街を見つめる。
……この道を、いつも通っているのかな。
道を視線でたどる。そうすると、彼がそこを走っている錯覚に陥った。
「……ふふっ」
風丸君と付き合ってから、彼のことをいつも考えている。
最近友達に言われたけれど、角が丸くなったらしい。それは風丸君のおかげだと思っている。
何よりも、嫌いだった自分の性格を、彼は全て受け止めてくれる。そんな彼の優しさが好きだった。
そうやってぼーっとしていたからだろうか。ふいに頭上に降りかかった言葉に、私は我に返った。
「何笑ってるんだよ、奏」
「……風丸君」
驚いた。まさか本人が現れるとは。
幻術かと思って目をぱちくりさせると、風丸君は苦笑して私の向かい側に座った。
「驚いた?」
「当たり前でしょ。練習は?」
「サボった」
「はぁ!?」
「あー、怒んなよ。むしろ、俺が抜けた方がチームのためだったしな」
はぁ? と再びあんぐり口を開けると、風丸君は苦笑した。
「なんか、力入んなくてさ。それをマネージャーに指摘されて、訳を話したら鬼の行商で言われてな? 『奏さんが可愛そうでしょ!!』って」
「あぁ……」
一度だけ誘われて練習を見に行ったとき、ショートカットで優しそうなマネージャーさんが居た。確か名前は……木野さん、だったかな。
あのときはとても可愛らしい人だと思ったんだけど……そうか、怒ったのか。
「だから、来てくれたの?」
「いや、違う」
「……あのさ、話が見えないんだけど」
「だから、俺は来たかったから来たの」
……つまり、この人は練習よりこっちに来たかったのか。
「……ふぅん。そっか。うんうん」
「おい、何一人で納得してるんだよ?」
「良いの。こっちの話。それじゃ、遅れたお詫びに一杯奢れ」
「わーったよ。一杯だけな」
そんなぶっきらぼうに答える彼に、可笑しくて笑う私。
今日の放課後は、どんな紅茶よりも甘くて、胸焼けしそうなくらいだった。
————————————————————————————————
甘が難しいorz
もっとイチャこらさせたかった……。
ちなみに、本当は「ピーチティー」のところを「抹茶ラテ」にしようかと思ったのですが、題名が紅茶なので、少し洒落た紅茶とは……。
と考えた結果、ピーチティーになりました。どうでもいいですな、これ。
次こそはもっと甘くさせたいな^^
- Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】風丸短編×2更新 ( No.22 )
- 日時: 2012/06/11 17:34
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
上げます。
- Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】風丸短編×2更新 ( No.23 )
- 日時: 2012/06/17 17:10
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
風丸君の口調が迷子だ(>_<)
- Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】風丸短編×2更新 ( No.24 )
- 日時: 2012/06/24 17:37
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
「退屈雨宿り」 お題提供: 明星陽炎様
雨の日が好きという人は少数派だろう。だいたいの人が雨の日には気持ちが沈み、休み時間には教室中でその鬱憤を晴らすかのように騒ぎ立てる。そんなことも含めて飴が嫌いなのだろう。
けれど、私は雨が好きだ。こんな汚れきった世界で這い回る私たちを、すべて洗い流してくれるようで。
だからだろうか。私は急に、雨に打たれたくなった。
そして現在。私は学校の近くのバス停で、何故かバスタオルで頭をごしごしと拭かれている。それも、クラスメイトに。
「美空。お前もしかしてバカなのか? 台風が近づいてきているというこの土砂降りの中、傘もささない奴があるか」
「……ごめん、豪炎寺君」
わしゃわしゃーっと豪快に、けれどどこか髪を労るような手つきに感心する。たしか妹さんが居るというのを聞いたことがある。この程度のこと、やりなれていることなのだろう。されるがままになり、自然とうつむき加減に。はたからみれば、叱られたような形になっている。いや、じっさい責められているだけれど。
「……よし、ある程度乾いたな。髪が長いって訳ではないから、これぐらいなら大丈夫だろう」
「あ、ありがとう」
「それで? どうして雨に打たれてたんだ」
「……綺麗になりたかったから」
「はぁ?」
バスタオルを畳みながら、意味不明というような顔をされた。ま、まぁそれが当然の反応だろう。
私はなるべく伝わるように、言葉を選んで言った。
「ほら、さ。なんか雨に打たれたら、自分の汚いところを全部綺麗にしてくれるかなって」
「……この土砂降りに綺麗にしてもらうほど、お前は汚れてるのか」
「う゛……」
そ、そうくるか。
ぐっと押し黙ってしまった私に、豪炎寺君は苦笑した。
「まぁ、人間なんてものは、誰しもが汚いところがある」
「……豪炎寺君?」
いっそう強くなる雨の音。それなのに、やけに豪炎寺君の声がクリアに聞こえる。それでも、私は豪炎寺君の声をもっと聞きたくて、さりげなく近寄った。
すると、豪炎寺君は生乾きの私の髪をさわさわと撫でた。
「だが、無理に綺麗にしようとしなくても、手っ取り早い方法がある」
「……それは?」
「心を許せる相手に、半分背負ってもらうことだ」
「背負ってもらえる……?」
「あぁ。その相手からすれば、自分を必要としてくれている相手から自分の一部を分け与えてもらうって言うのは、全然苦にならないものだ」
「……豪炎寺君は、」
“——誰かに背負ってもらいたいって思ったりすることがあったの?”
ふと頭に浮かんだ疑問を、ぐっと腹の中にためる。
なんというか、これを聞いてしまったら彼の中に踏み込んでしまいそうで怖かった。いや、怖いのは踏み込むことじゃない。踏み込んだら、彼の中での私の位置が決まってしまいそうなのが怖いんだ。
……あれ、どうしてそんなのが怖いんだ? 別に、彼の中の自分の存在なんて関係ないのに。
「なんだ?」
「な、なんでもないよ」
慌てて頭を振って否定する。と、その後頭部やんわりと抑えられ、そして——、
「っ——」
「美空の髪は、柔らかいな」
つむじに、キスを落とされた。
雨によって冷えたからだが、そこを中心にかっと熱くなる。慌てて顔を上げると、
「ふっ。顔が赤いな」
「あ、当たり前じゃない!! な、なな、なにを——」
「なにって……」
“——ちゅ”
小さな可愛らしい音と共に、掬われた一房の髪の毛先に唇を寄せる。それも、私の目の前でやられるものだから、もう穴があったら入りたい。
「どうだ。これで暖まったか」
「えぇ。もう充分なほどに」
雨の音がやけに遠くに聞こえる。それは、耳の中でずっと渦巻いているリップ音のせいか、それとも雨が少しやんできたのか。
それとも、この甘い空間が外の世界と切り離されただけなのか。
『退屈雨宿り』
(退屈だった雨宿りも、これで充実しただろ)
(今後雨の日があったら、確実にこのことを思い出しそうで恥ずかしいんだけど……)
(だったら、それは好都合だ。雨の日はその頭の中を、俺で占めてやろう)
((なんて、恥ずかしい台詞を言うから、退屈を通り越して油断ができない雨の日))
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