二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE
日時: 2016/06/13 05:42
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: zSZyy9Vi)

ヴァイスシュヴァルツ、第2シーズン突入!

再び李里香達がヴァイスシュヴァルツでカードバトル!

ただし、今度の話はヴァイスシュヴァルツの世界にモンスターエンパイア、更に原作に存在しないオリジナルカードまで!?

この一癖も二癖もあるカード達にWSCFCは?!

色々盛りだくさんのヴァイスシュヴァルツ第2幕、公開!


◎:色々

用語>>1 >>44

キャラ紹介>>2 >>3



★:本編

1話『新たなる始まりの予感』>>4-8

2話『銃と槍と剣』>>9-12

3話『協奏、奏であい——』>>13-18

4話『絶体絶命!?トーナメントへの道筋』>>23-27

5話『出会いと別れ。獅子王と殲滅者』>>28-31

6話『開幕!獣VS寄生虫(ビーストバーサスパラサイト):前編』>>40-43

7話『開幕!獣VS寄生虫(ビーストバーサスパラサイト):後編』>>47-51

8話『武装解禁!ジャイアントキリング!』>>54-60

9話『フロニャルドでの再会』>>61-64

10話『フロニャルド奪還作戦!』>>69-75

11話『フロニャルド最終決戦!:前編』>>78-82

12話『フロニャルド最終決戦!:後編』>>83-86


†番外編


『テイルズ掛け合い集』>>34-37

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Re: ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE ( No.11 )
日時: 2014/09/18 08:59
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: Dxm/kZqm)



「くっ……クロック&2ドロー。…あ」

劣勢の状態で引いたカードは、さっき買ったパックにあったREIMEIだ。この状況、このカードの力を借りるしかない。

「“覚醒の鼓動”響を左前列、そして、逆鱗REIMEIを中央にコール」

最初に条件を整え、ついにコールする。中央に燃え上がる青白い炎を振り払い、縁を青く飾った白い、幕末の新撰組のような剣士が現れた。

「よし、アタック——『貴様に問う』え?」

『何だ?』

アタックフェイズに入ろうとした時、SONSHIが呼びかけた。
構えていたマリアとクリスも突然の言葉に目を丸くする。

『音楽とは、何だ?』

「え?音楽……音楽って、聴いたり想像したり、楽器で奏でたりするものでしょ?」

『……ならば貴様に従う道理は無い』

突然突き放すような台詞を言い放つ。いきなりの言葉にミチたちは困惑する。

「ど、どうして!?アンタを持ってる私がマスターじゃないの!?」

『使い手を選ぶ者もいる。いや、音楽を知らぬ以前に未練を断ち切れぬ奴に使われる気は毛頭無い!』

そう言い残し、舞台にいたSONSHIが消えてしまった。

『……なにか訳あり見たいね。クリス、いいかしら?』

『ああ。別にあたしはどうでもいいけどさ』

何かを知ったマリアがクリスに同意を求める。彼女から同意を貰ったマリアは次にしずる言う。ミチがバトルできる状態じゃないと判断したのだろう。しずるは頷くと「ステージアウト(降参」を宣言。すぐにデッキを回収する。そして場に出ていたマリアとクリスも小さな姿へと変わった。

「どうしたの?有利に動いてたのに降参だなんて」

「にゃっ」

「ん?シュテル、どうしたの?って、それミチのデッキじゃない」

何事かとテーブルに歩み寄る李里香たちにシュテルがミチのデッキケースを持ち出した。
その中身を見てみると、殆どのカードが潰されてぐしゃぐしゃにされていた。

「酷い……いったいどういうこと!?」

「話してくれるよね?」

李里香としずるに迫られ、とうとう観念したミチは静かに頷いた。





「デッキを踏み潰されたぁ!?」

その理由を聞いた李里香が大声を上げる。

「うん。伊村に誘われる一週間前に教えて欲しいって言ってきた人がいてね。私は喜んで教えてあげたよ。けれどそれからしばらくして、また来たのよ。バトルの後、急に私のデッキを取り上げて……古臭いなんて言って……」

「……すまない。傷を抉るような事をしてしまって……」

一言一言告げる度にミチの震えが大きくなり、ついには口を閉ざしてしまう。流石に申し訳なかったか、冬雅が謝る。
大切にしていたカードが踏み潰されたのだ。そのショックは計り知れないだろう。

「それだけじゃないわ。帰ってみたら、両親が勝手に婚約を決められていたの……しかも、その相手が……」

「そのデッキを踏み潰した奴って訳か。完全に人身御供だね」

鶴来もその勝手すぎる婚約者と両親に怒りを無理矢理静めているように同意する。

「そいつ、何か条件は言ってなかった?」

「え?——確か、ヴァイスシュヴァルツで勝ったらって……」

「大方それが理由ね。ミチのデッキを台無しにして、そして不戦勝で自分の物にする気なんだわ」

「そんな理由でミチのデッキを潰したのかよ!?」

皐月が冷静に状況を説明すると、武が怒りのあまり席を立つ。

「それで?バトルはいつ始まるの?」

「……2日後。ルールはサイドマッチよ」

「2日ね。それ位あれば大体の形は出来るわ」

ミチから聞いた皐月は少しして頷くと、CFCの面々に向かって言う。

「これからWSCFCの活動を宣言するわ。内容は、水戸川しずると共に桜庭道子の新たなデッキの構築!」

それを聞いた途端ミチは驚き、そのほかの4人は同意する。

「でも、これ以上迷惑は……」

「無駄だ。コイツは一度言いだしたら止まらないからな。それこそ、お前の使う涼宮ハルヒのようにな」

「嘘ぉ……」

「しずる。後は任せるぞ」

「当然!」

ログはしずるに後の事を任せると伊村と音也を連れてモノクロームから出て行った。

「ほんまにええんか?ちょっとは手ぇ貸したりするもんやろ?」

「これは奴らの問題だ。しずるは桜庭の幼馴染だからまだいい。だが俺達が首を入れる余裕は無い」

「まぁ、会長なりの気遣いってとってくれればいいよ」

音也の答えに伊村はなるほど……と納得して店から出て行った。

Re: ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE ( No.12 )
日時: 2014/09/10 08:28
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: Dxm/kZqm)




人間世界の時間帯で夜。WS世界、ヒューマワールドのとある病院。


「大丈夫だったんですか?」

李里香と契約を結んだなのはがベッドの傍らの机に花瓶を載せる。そのベッドの上には痛々しい打撲痕を身体に残したハルヒが居座っていた。

「ありがとね。ワールドも違うのにお見舞いに来てくれて」

「大丈夫ですよ。同じ部員の仲ですから」

花瓶の花を取り替えたシュテルが言う。

「それに、ミチさんも新しいデッキを作ってるんだって」

「へぇ。あ、じゃああいつに伝えてくれる?」

「あいつ?」

「ミチの事よ。しょげてるあいつに喝のひとつやふたつも入れなさいよ。今まで親のいいなりになっていたんだから、自分の意見を主張しなさいよね」

後半から愚痴っぽくなっていたハルヒが天井を見上げる。

「確かにあたしの作品は今の連中から見たら結構古いけど、思い入れってのは人それぞれなんじゃない?」

「え?」

「独り言よ」

天井を見上げて呟いたハルヒの言葉は誰の耳にも入らなかった。





「……出来た!」

そして当日。自分の部屋でデッキを構成していたミチがついに自分のデッキを造り上げた。
それと同時に携帯から着信音が鳴る。開いてみると、しずるからの着信だった。

「もしもし、しず姉?」

『いよいよ本番ね。コンディションはどう?』

「ばっちりよ。それに、ありがとう」

『ありがとう?』

「昨日、私に音楽でも聴いて落ち着かせたらって言ってたよね?しず姉の使うキャラの歌を聴いていたら、自然と落ち着いてきてね……」

あの後、しずるに勧められてパソコンで曲を聴いてみたのだ。デッキを造りながら様々な曲を聴いているうち、自然と落ち着いて曲に聞き入り、いつの間にか真夜中になってしまったのだ。
だが何かしら成果はあった事はミチ自身感じている。

「ひょっとしたら、これなんじゃないかな?」

『何が?』

ふとSONSHIを手にしずるに尋ねるように言う。

「前に消えたモンスターキャラ。音楽とは何かって言ってたでしょ?その答えって…——————…じゃないかな?」

『ひょっとしたら、当たりかもね?さ、長話はおしまい!早く倒して自由になっちゃいなさい!』

「……うん!」

励まされたミチは携帯の電源を切り、その携帯とデッキを持って部屋を後にした。





『今回のフェイバリットカード』


しずる「今回は私達3人で紹介!」

マリア「今回いい仕事をしてくれたのは私、“輪廻するフィーネ”マリアと、今作オリジナルカードのホロウパラディン“Fantasia”!」

クリス「コイツの元ネタはポップンミュージックのハイパーファンタジアからだ。んで、ステータスは下の通りだぜ」



ホロウパラディン“Fantasia”

登場作品:モンスターエンパイア(オリカ集団)

色/赤

レベル/1

コスト/0


特徴

《モンスター》《音楽》


パワー 5千


効果1:手札のこのカードは、舞台に《音楽》のキャラが4人以上いなければプレイできない。

効果2:(1)『自』あなたのターン中、バトルしていない相手キャラが舞台から離れた時、コストを払ってよい。払ったらあなたのキャラを1枚選び、パワー+X。Xは舞台から離れたキャラのレベル×1千に等しい。



しずる「前列のキャラを戻すマリアとクリスには相性抜群ね。パワーが上がってるとしても、舞台から消しちゃえば意味は無いもの♪」

クリス「お前、物騒な事を言ってのけるなよ;」

マリア「次回は私達と同じシンフォギアのキャラと、あのモンスターも登場よ!」

しずる「それでは、お楽しみに〜♪」






感想おk

Re: ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE ( No.13 )
日時: 2014/09/18 19:36
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: Dxm/kZqm)

「前回のあらすじ」


現実世界と酷似した世界に飛ばされた(と思ってるのは李里香を含めた9人)李里香達。
そこに送り飛ばした張本人、伊村と最初に酷似した世界に最初に送られた、武の義理の姉、水戸川しずると出会う。
しずるは既に契約したマリアとクリスを使った音楽デッキに、ミチはシンフォギアトライアルデッキ+αで対抗するも、逆鱗REIMEIはプレイヤーを拒絶して消滅する。
ミチがTDを使った理由は親が勝手に決めた婚約者とのバトルに不戦勝させる為に、そのデッキを踏み潰されたからだという。とはいえCFCも黙っておらず、TDをベースにした新しいデッキを完成させた。


※改変点。

前回紹介したオリジナルのモンスターキャラは、元ネタがとある曲と被ってしまうのを知ったので名前を変更しました。
まぁ加えるべきだった曲は楽曲背景的に明治時代が似合うかと。

李里香「作者の謝罪もさておき、第3話、いよいよスタート!」







バトルの場所はその婚約者の自宅に用意された自前のバトルステージだった。

「隣町の町長の家だなんて思わなかったわね」

「場所は……ここだね」

ミチと武、しずるとは別にCFCと伊村と音也がその婚約者の家に向かっていた。隣町のバス停から北東に7,5キロ。住宅街から少し離れた所有地に建つ屋敷の門前に到着した。
暫くその向かいで待っていると、例の3人がやって来た。

「いよいよね。デッキは?」

「ばっちり!」

「体調!」

「勿論!」

色々と尋ねた皐月にミチ達が答える。

「あたしも、夜通しでこんなの作っちゃったからね」

李里香がショルダーバッグから小さななのはとシュテルが飛び出し、赤文字で「ファイト!!」と書かれた白い旗を掲げた。

「ありがとね。それじゃあ……行って来る!」

先陣を切るミチに続き、他の面々も邸宅に向かって行った。





「自宅に自前のフィールドを持ってるなんてね。ご丁寧にこんな観客席まで出して……」

「みゅ〜(頷いている」

「最も、あっちはまるで宮殿のバルコニーみたいやけどな。しかし誰もおらへんとなると、まるで俺らで貸切したみたいやな」

舞台は別館の自前のバトルルームだった。
だが内装は全てレンガ製であり、机との距離はかなり離れ、その間には向かい合うように10個の台座が鎮座している。
上の階には観客に見てもらう為の客席が用意されており、中でも両者を見渡せる場所には豪勢な造りとなっていてまるで豪邸のバルコニーだ。
だが、李里香達以外に観客は誰もいない。豪邸の方もうっすらホコリが被っている。


ファァァァァン!


突然笛のような音が響き渡る。
それと同時にミチの向かい側のプレイヤーの舞台に設置された“せり”から上ってきた。

「いやぁ、待っていたよ。やっと僕の物になる決心が付いたのかい?」

「冗談!あんたの物になるくらいなら死んだほうがマシだわ!」

現れたのは——失礼ながら言わせて貰う——一言で言うならキノコ頭の男だった。背丈は皐月よりも高く、顔はいかにもキザったらしいったらありゃしない。名前は相良健次(さがらけんじ)。相良市の町長の息子であり、ミチの言っていた婚約者(仮)でもある。
だが様子は一目瞭然。彼の事を毛嫌いしているのは明白だった。

「バトルルールはWSサイドバトル。私が勝ったらこの婚約話は白紙よ!」

まるで挑戦状を叩き付けるようにデッキをかざす。

「やれやれ全く解ってないね。折角君が長く苦しい戦いを強いらせない為に不戦勝で終わらせたかったのに」

対して相良は興味なしと首を振り、デッキをプレイマットの山札置き場に置く。

「そんな理由で私のハルヒ達を踏みにじったの……?絶対に許さない!」

ミチも怒り心頭で山札置き場にデッキを置く。

「「ヴァイスシュヴァルツ!ステージオン!」」

『STEGE'ON!』

Re: ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE ( No.14 )
日時: 2014/09/18 19:44
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: Dxm/kZqm)

書き込みはまだ。




「先攻は貰うわ!ドロー!クロック&2ドロー!天羽奏をコール!」

『おし!あたしの出番だね!』

先攻のミチが早速赤属性のキャラを中央前列に召喚する。

「登場時効果、山札の上を確認。これは上に。更にクライマックス、『私立リディアン音楽院校歌』を発動!奏にソウル+2。そしてダイレクトアタック!」

『あの野朗に一撃かましてやるよ!』

ダイレクトアタックで更にソウルが追加され、ソウル4になる。だがそれだけじゃない。

「トリガーアクション!ダブルソウルトリガー!奏にソウル+2!」


天羽奏ソウル 4>>6


『“LAST∞METEOR”!』

奏がガングニールの刃先を回転させ、巻き起こった旋風の一撃を見舞わせる。
ダメージアクションでは全て通り、一気に6ダメージを与えた。



ミチ レベル0 クロック1 手札5 ストック1 思い出0

相良 レベル0 クロック6 手札5 ストック0 思い出0



「まず6点。良い調子ね」

いきなり大ダメージを与え、快調な出だしをする。

「ハハハハハ!いきなり6点も与えるなんて凄いじゃないか!ますます僕の物にしたくなってきたよ!」

だが、対する相良は大笑いしている。別にさっきの一撃でおかしくなった訳でも無いらしい。

「まぁ1つ分のレベル差は良いハンデになるだろうね。クロック&2ドロー。このクロックでレベルアップだ」


クロック7 相良、レベルアップ。


「“癒しの波動”りせ、浴衣の陽介、クマをコール!」

相手はどうやらペルソナ4デッキを選んだようだ。中央に少女、更に左右の列にヘッドホンの少年と着ぐるみの様なクマが現れる。

「クライマックスフェイズ、“NEVER MORE”を発動。ストックを置き、全てのキャラにソウル+1!」


※癒しの波動ソウル 2>>3

友情の絆創膏 1>>2

クマソウル 2>>3

ストック 0>>1


「陽介、りせ、クマ!行け!」

合図と共に3人のキャラが駆け出す。まず陽介が双剣で奏を倒し、更にりせとクマのダイレクトアタックが決まる。

「くっ…トリプルダメージアクション!1回目……ダメージ。2回目……キャンセル!3回目……ダメージ。レベルアップ」


クロック7 ミチ、レベルアップ。レベルカード『天羽奏』


ミチ レベル1 クロック0 手札5 ストック1 思い出0

相良 レベル1 クロック0 手札3 ストック4 思い出0


「実力的には互角。残りはトリガーアクション次第だな……」

たった2ターンにも関わらず、両者激しい攻撃にお互いがレベルアップ寸前にまで追いやられる。

「流石に簡単には倒せないか……」

「長く苦しい戦いをさせない為に、黄色を組み込んだのさ。それに、『とっておき』はあとにとっておきたいからね」

けらけらと笑う相良にミチはドン引きする。

「絶対に勝ってやる……!」

だがミチも、負ける気は毛頭も感じられなかった。





数ターン後。

ミチ レベル2 クロック3 手札4 ストック5 思い出0



“シンフォギア装者”響 あの日の翼

※“唄うことの喜び”翼 “背負った正義”奏 “シンフォギアの装者”奏



“本当の自分”りせ 千枝&スズカゴンゲン “友情の絆創膏”陽介

“自称特別捜査隊”クマ “名探偵”直斗



相良 レベル2 クロック6 手札2 ストック6 思い出0


※唄うことの喜びの現パワーは1万1千5百。



「ねぇ、何かおかしくない?」

「何が?」

「あいつの盤面よ。やけにアンコールを多用してるじゃない」

「確かに妙ね。応援スキルでパワーを上げているとはいえ、何でアンコールに執着しているの?」

「確かにちょっと異質だね。普通は次の相手のダイレクトアタックを防ぐ為に使うのにさ」

数ターンが進み、終盤に入る。状況からしてミチのほうが一歩リードしている。対して相良は押されつつもアンコールを連発して場を維持し続けている。
その戦法に李里香達は疑惑を抱いているのだ。
確かにアンコールは貴重だが、ここまで連発して使う必要は無いだろうか?

「何を狙ってるか知らないけど、このまま一気に押し通せば……!翼!」

左列の黒子トークンが陽介に斬撃を喰らわせる。これでダメージは7をオーバーしてレベルアップする。

(これでクロック2。何か企らんでたみたいだけど、あと5ダメージを与えれば……)

ミチも場の状況を気にしていたが、あと5ダメージを与えれば勝てる。そう思った彼女はその考えを一旦置いといて防衛の手立てを考える。

「ドロー。クロック&2ドロー。ふふふふふ……」

2ドローした途端、相良が笑い声を上げる。恐らくキーカードが来たのだろう。

「これで君は僕の物だ!もう君は逆らえない!」

「何言ってるのよ、勝負はまだ着いちゃいないわよ!」

「今に解るさ……メインフェイズ!コスト6を払って『リバースオブシャドウ』を発動!」


BGM:I’llFace Myself



相良がイベントカードを舞台に発動する。その途端どす黒い霧が多い尽くし、ミチから相良の舞台が見えなくなるほど多い尽くす。

「おい、ペルソナシリーズにあんなカードあったか……?」

「いや、聞いた事も無い……!」

冬雅が相良が使ったカードに目を見張りながら鶴来に尋ねる。
カードの知識はCFC1と言う鶴来でも見たことも無いカードだった。

「この効果は場に『陽介』、『千枝』、『雪子』、『完二』、『クマ』、『直斗』以外のキャラがいないなら、僕の舞台のキャラを全て退場させ、山札、手札、控え室からカード名に『シャドウ』を含むキャラをキャラのいない舞台にコスト抜きでコールする!さぁ来い!シャドウ達よ!」

「まさかアンタ、これを狙ってアンコールを続けていたの!?」

霧が天井近くまで届いた瞬間、それらが5つの竜巻をとなる。それを引き裂き、その者に宿る影、シャドウが現れた。
その大きさに今にも舞台から足を踏み外しそうだ。

『我は影……真なる我』

『内なる自分に宿るといわれているシャドウか……こいつら全員を相手にするとなると骨だぞ……』

一気に最強の盤面へと整えた相良は位置を移動させ、バトルフェイズに入る。

「バトル!シャドウ陽介が奏にアタック!トリガーアクション!ソウルトリガー!」

先陣を切ったシャドウ陽介が腕を伸ばし、奏を叩き飛ばす。

「更に相手がリバースした事によりアビリティアクション!カードのコストは0。よって後列の翼を退場!」

更にその巨体からは想像できない高さまで跳躍し、全体重を乗せて黒子トークンの翼を踏み潰した。
続けてシャドウクマが黒子トークンの奏に溜め込んだ力を拳に宿し、叩き潰す。ダメージはキャンセルされたものの、効果によりアンコールされる前に山札の下へと送られてしまう。

「シャドウ千枝でアタック!トリガーアクション!ソウルトリガー!」

ラストに手にしている鞭で翼を捕らえ、そのまま振り回して地面に叩き着けた。


「ダメージアクション……合計クロック9。レベルアップ……」


ミチ、レベル3にアップ。2枚をクロックへ。

Re: ヴァイスシュヴァルツ・NEXT/STAGE ( No.15 )
日時: 2014/09/18 19:57
名前: 八雲(元BFD) ◆FvibAYZ8Tw (ID: Dxm/kZqm)



「あの化け物共のせいで盤面がひっくり返っちゃった……」

「それだけでも厄介だというのに……」

音也が視線を向けた先はシャドウ陽介。今現在のパワーはシャドウ直斗とシャドウりせのスキルでパワーが1万2千5百にまで跳ね上がっている。そしてシャドウ千枝は1万1千。一番パワーが低いシャドウクマは8千5百もあるのだ。

「パワー差が大きすぎる。最低でもレベル2、レベル3のキャラが揃ってれば良いけど……」



「……」

一方のミチは、突如現れたシャドウ達に瞬きすら忘れて硬直していた。

(私の未来は……こんな怪物たちに閉ざされちゃうの……?)

勝てない。その一言しか彼女の頭には紡げない。

「ミチちゃん!諦めちゃダメ!」

しずるがバルコニーから激励を飛ばす。契約キャラ達も応援するように声援を飛ばす。

(確かに私らしくない……だけど、今度ばかりは……)

「ミチ!こんなところで諦めるなんてお前らしくないだろ!お前、自由が欲しいとか言ってただろ!?」

(自由?)

武も続き激励を飛ばす。その言葉を聴いたミチは我に返る。

(そっか。私、いっつも親のいいなりで、楽しいことなんかやってなかった……)

ふと昔を思い返し、自分の舞台を見る。

(かなり滅茶苦茶で周りの人達を振り回しているけど、あの自由な生き方に憧れていた。自分の事をはっきりと言って、やりたい事をやる。そんな自由な今を私も体感したかったんだ)

『あなたも……あなたの相棒もあんなふうに声をかけているんじゃないの?』

思い返していたミチに、女の声が尋ねてくる。舞台に目を向けると、撃破状態の翼が刀を地面に刺して膝立ちで立ち上がろうとしている所だった。

『私も嘗て、自分の未熟さ故に大切な相棒を失った……だけどその相棒は言ったんだ。『私が傍にいるかどうかは、あなたが決める事だ』と』

「私が……決める?」

『あなたの相棒は、今はこの舞台にもデッキにもいない。だけどあなたの心のどこかにいるのは間違いじゃない……!』

翼の言葉に再び俯くミチ。そして顔を上げた時、その目に光を宿していた。

「こんな所でかごの鳥になるなんて……絶対に嫌!アンコール発動!唄うことの喜びを舞台に継続!」

「まだ諦めてないのか。最も、このシャドウの軍団には何者も叶わないけどね」

覇気を取り戻したミチに嘲笑を交える相良。だが、ミチにはその嘲笑もそれがどうしたと言わんばかりに通じなかった。



ミチ レベル3 クロック3 手札5 ストック2 思い出0

相良 レベル3 クロック2 手札2 ストック1 思い出0



「……来たわね。あなたの言う音楽、私なりの答えを聞いてくれるよね?」

引いたカードに声を掛けるミチ。とにかく今は場を整えるべきだとキャラを呼ぶ。

「“生きる意志”未来、“響の師匠”弦十郎をコール。登場時、パワー+1千5百」


生きる意志パワー 5千>>6千5百


これで条件は成立。あとは最後の一枚を発動させる……










「明治の時、それは激動の日の出!逆鱗REIMEI!ステージアップ!」

ゆっくりと掲げたカードを降ろし、叩きつけるようにカードを中央列に置く。
同時に天井を曇天が包み込み、巨大な落雷が中央の舞台に叩きつけられる。穿られた舞台を突き破り、青い縁に白い新撰組のような剣士が現れた。

『また貴様か』

「今度はちゃんとした答えを持ってきたわ。答えを聞くくらいいいでしょ?」

『……前よりはマシな目つきだな。そこまで言うのなら今一度問う。音楽とは何だ?』

振り向き、威圧的なオーラを放つ。ミチも真っ向から挑む様に腰を踏ん張ってREIMEIを見ながら、自分の答えを言った。

「音楽は、人であり力である」

『その意味は?』

「確かに今までは音楽の事をこの前みたいな答えの様に思っていたの。だけど、打ちのめされたその日にある人の勧めで色々聴いてみたの。そうしたら沈んでいた気分が落ち着いてきたの。それと同時にふと考えたのよ。音楽には人に勇気を分け与える力があるって」

『……この前よりはマシになったようだな』

少しの沈黙の後、REIMEIが呟く。そして相良に向き直り、背に宿した車輪状のパーツから1本の刀を抜刀する。

『我が力、使いこなせるものなら使いこなしてみろ!!』


ストック 2>>0


「当然よ!イベントカード“絶唱”を発動!パワーを未来に与え、ストックに。更に“英雄故事”発動!このカードを思い出に、REIMEIにパワー+3千!響の応援を加え合計1万3千!」


REIMEIパワー 9千>>1万>>1万3千


生きる意志パワー 6千5百>>9千


「そしてクライマックス、“FLIGHT FEATHERS”!全てのキャラにパワー+1千&ソウル+1。更に唄うことの喜びの効果で相手ターン終了までパワー+3千!」


唄うことの喜びパワー 8千>>9千>>1万>>1万3千


REIMEIパワー 1万3千>>1万4千


生きる意志パワー 9千>>1万


「未来、クマをお願い!トリガーアクション…ブックトリガー!1枚ドローするわ」

まず未来が神獣鏡の巨大鉄扇を袖から出し、鏡から鋭い光線をシャドウクマの目に放つ。
と、同時に一体リバース状態になったのでシャドウ千枝のパワーが5百下がる。

「REIMEIのアタック!2回目以降のアタックだから、2枚ドロー。そして1枚控え室へ。トリガーアクション、トリガーなし。更に山札が0になったからリフレッシュ。そしてリフレッシュダメージ1」

「ダメージアクション、クライマックスキャンセルだ」


ミチクロック 4>>5


「これでシャドウ千枝は1万にダウン。翼!今がチャンスよ!」

『承知した!』

続けて翼が飛び上がり、巨大化した天羽々斬から衝撃波——蒼ノ一閃を放つ。

「ダメージアクション…キャンセルだ!アンコールステップにシャドウ陽介のアンコール発動!舞台に継続!」


ミチ レベル3 クロック3 手札2 ストック3 思い出1

相良 レベル3 クロック3 手札1 ストック1 思い出0


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