二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 魔法使いのキミと黒猫のウィズ
- 日時: 2015/05/18 18:35
- 名前: 知火狐 (ID: TZ3f2J7J)
初めまして。知火狐です。
皆さんは『魔法使いと黒猫のウィズ』というゲームを知っていますか。
私はこのゲームに出てくる精霊たちの話をここへ投稿してみようと思いました。
自分のペースで更新していくので、見ていただけると幸いです。
注意です
まず、この小説に登場する精霊の口調は私の想像なので、もしあなたのイメージと違っていたらすみません。
次に、私の所持している精霊を中心に書いていく予定なので、書いて欲しい精霊がありましたらリクエストをお願いします。
最後に、この小説はあくまでも私個人の趣味で書くので、決してコロプラ社の宣伝ではありません。
では、これからよろしくお願いします。
- Re: 魔法使いのキミと黒猫のウィズ ( No.1 )
- 日時: 2015/05/19 19:12
- 名前: 知火狐 (ID: TZ3f2J7J)
第一回目は、私の一番気に入っている精霊と主人公の話です。
『宵の花鳥風月ハヅキ・ユメガタリ』
今日、キミに寄せられた依頼は、単純な魔物の討伐だった。
しかし、夜の中で星がチカチカと瞬いているのを見ると、魔物の事を忘れてしまいそうになる。
まあ、魔物の事を忘れそうになるのは、ある精霊のせいもあるのだけれど。
「なんだよ、もう魔物はいないのか?」
その精霊の名はハヅキ。彼女のいる『和ノ国』の都では、知らない者はいないらしく、確かに剣の腕はキミも舌を巻きそうになる。八本もの刀を自在に操るなど、とても自分にはできそうにない。
「つまんねえの。”あっち”じゃ最近喧嘩もないしなあ、腕がなまっちまうぜ」
彼女の言う”あっち”とは、きっと和ノ国の事だろう。この間『喧嘩はこの街の華』と言っていたほど戦う事が好きなのだ。
思えば、あの時もそうだったなあ、と、キミが昔を思い出していると、彼女はなんと岩の方へ歩いていく。
「キミ、ぼーっとしてちゃダメにゃ!」
肩にいる師匠の言葉にハッと、ハヅキが何をしようとしているのかを察した。
「この岩なんかが手頃だな」
岩を刀で割ろうと、いや切ろうとしているのである。
ハヅキは背中や腰に下げた刀たちがひとりでに空へ舞っていくのを見ると、両手に残った刀を岩へと向ける。
「や、やめるにゃ!その岩は依頼主が大切にしている岩なのにゃ!」
ウィズは必死に叫ぶが、ハヅキはまるで気にしていない。
このままでは岩が叩き切られてしまう。キミは焦って岩とハヅキの間に躍り出る。
「おっと、危ねえじゃねえかよ」
そ、そんな事よりも、頭の飾り増えたよね!と、キミはハヅキの注意を岩から引き離す。
「ああ、これか」
今日ハヅキを呼び出したら、いつもとは少し違うように感じたのだ。頭の飾りのうちの片方は、彼女と仲のよい剣士から貰ったらしいが、もう片方、今日いきなり増えていたのだ。
「これな、えーと、り、りぼん?の方はツバキから貰ったんだけどよ、この間花魁のタマギクっていうやつもくれたんだよ」
リボンと頭の間に飾られているのは、確かに花魁などがつけていそうな飾りだった。
「いざって時に武器として使えそうだしさ、貰えるものは貰っとく派だしな、アタシ」
すると、ひょっとして八本の刀も、今まで倒してきたという人々から奪ったのでは。という仮説がキミの頭を駆け巡る。
「さあな。刀の方は、向こうから勝手に押し付けられたんだよ」
ハヅキは、しれっとした顔で答えてくる。こうなると、彼女の知り合いから聞くしかない。
「お、魔物が来たぜ、魔法使い」
その割には嬉しそうだね。とキミが言うと
「まあな。とにかく、援護頼むぜ。魔法使い」
ハヅキはニヤリと笑うと、剣の切っ先を今度は魔物へ向ける。
ホッとした表情の師匠を見ながら、キミも八本の刀の銀閃を目で追った。
宵の花鳥風月というのは、夜の美しい風景の事だそうです。
読んでくださってありがとうございました。
- Re: 魔法使いのキミと黒猫のウィズ ( No.2 )
- 日時: 2015/05/23 09:36
- 名前: 知火狐 (ID: TZ3f2J7J)
今回はシンシアという精霊の話です。
序盤のゲームで本当に役に立ったので。
『聖雷の使い手シンシア・スターライト』
今日は、シンシアにとっては初の大きな舞台だった。
普段は姉と一緒に舞うだけで、自分のための舞台は今までなかったのだ。
もちろん、いつも以上に練習した。自分の踊りには誇りを持っている。しかし、だからこそ、
「シンシア?入ってもいいかしら」
「あっ、姉様。・・・どうぞ」
部屋がふっと明るくなったようだった。姉は不安そうな顔のシンシアを見ると、にっこりと美しく微笑む。
「よく似合っているわ。新しい衣装」
シンシアは微笑む姉に目を奪われる。
小さい時からずっと見てきているが、姉の、清らかで強い姿より綺麗なものを、今まで他に見た事はない。
「ありがとう、姉様」
シンシアにとって、姉のサーシャは自分の憧れであり、目標として、日々姉に近づけるように努力してきたつもりだ。
しかし、自分の舞では姉ほど強い部分はなかった。美しさも。
舞は、姉の象徴であり、また自分の全てである。なのに、自分の舞は、どうしてこうも違うのだろう。
「大丈夫よ。練習のときみたいに、笑って踊ればお客さんに伝わるわ」
サーシャはそう言ったが、シンシアはそうは思わなかった。
この世界では、舞によって術者の力量が変わる。舞以外にも、歌で術をかける場合もあるが、シンシアは舞しかできない。
だが舞を始めたシンシアは、姉の舞にはとても及ばない、と1日で理解した。
それでも、頑張りたかった。姉のような舞を踊ってみたい。その気持ちだけは捨てきれなかった。
でも、できない。自分は、誰かと戦う事はできない弱虫だから。
「ねえ、シンシア」
「はいっ!なんでしょう」
自分の迷いが伝わったのだろうか。サーシャはそっと話し出す。
「私は、あなたの舞を見た時、とても羨ましかったわ。あなたの舞は、人を助ける力で溢れてる。私には無いものよ」
シンシアには、姉の言うことがよくわからなかった。
自分にとっての舞は、悪いものを追い払うイメージが強かった。そして、そんな舞は姉だけが踊れると信じていたから。
「私は、誰かと戦うことしかできない。でも、私の憧れている舞は、もっと優しい舞だったわ」
優しい舞。
シンシアの舞を指しているのだと理解した。
「でもね。あの魔法使いさんに言われたの」
魔法使いさんとは、シンシアもあったことがある。黒猫を連れている人だ。
「『君にしか踊れない舞なんだから、大切にしなくちゃいけないよ』って」
シンシアは、ハッとする。
自分の舞。
自分の舞、シンシアの舞とはなんだろう。今まで姉の舞を目指していたから、そんなこと考えたこともなかった。
昔のことをゆっくりと思い出していく。すると、姉の舞以前に、目指していたことを思い出した。
私も、得意の舞でみんなを元気にしたい。
一番最初に思ったのは、それだった。楽しませ、悲しんでいる人に力を与えたい。
なぜこんな簡単なことを思い出せなかったのだろう。
シンシアに迷いはなかった。姉とは違いすぎる舞だと非難されるとはもう思わなかった。
「姉様、ありがとう」
シンシアは、自分の中に光が差していくのを感じる。姉とは違う舞で、みんなに力をあげるんだ。
「行ってきます!」
新しい衣装に身を包んだシンシアは、舞台に向かって走った。笑顔と自信を持って。
サーシャは、そんな妹を見て、
「もう、大丈夫ね」
シンシアとは反対の、客席の方へ歩き出した。
- Re: 魔法使いのキミと黒猫のウィズ ( No.3 )
- 日時: 2015/06/08 17:42
- 名前: 知火狐 (ID: TZ3f2J7J)
第三回目です。
今回はヴィヴィとセリナという謎めいた姉妹についてです。
前回とは違う姉妹にご注目ください(私の想像100%ですが)。
『死界の蒼炎ヴィヴィ・ナイトメアと禁忌を破りし魔女セリナ・ナイトメア』
ヴィヴィにとっては死は救いであった。しかし、姉のセリナにとっては死は絶対的な終わり、避けなくてはならない対象だった。
姉妹でありながら違った価値観を持つ二人は、やがて、相容れないモノに成り果てた。
ヴィヴィは死界の告死者となり、逆に絶望の死を与える者となる。
セリナは死を扱う禁忌を使役する魔族になる。
生にしがみつき、魔族になってまで、セリナは何をしたかったのか、ここからは著者の想像だが、妹であったヴィヴィを助けるためではないかと思う。
二人についての資料は全くないが、セリナはあるハロウィンの日、ある異界にて子供を集めていたらしい。
なんらかの計画のために必要だったようだが、詳しいことはわからない。また、魔法使いに邪魔されて失敗に終わったとのこと。
人によっては、セリナ自信が生き延びるための魔術で使用するため、と思うかもしれないが、著者はこれが妹のための計画だったのかもしれないと思うのだ。
妹のヴィヴィはなんらかの理由により死んでいる。セリナは妹を蘇らせるために禁忌を破ったのかもしれない。
また、ヴィヴィはなぜ死に焦がれていたのだろう。
ヴィヴィは、告死者になる少し前、他の告死者から見放された過去があるという。
強さにこだわりを持っていると話していたこともあるらしいが・・・。
二人とも、力の強い術者ではあったが、生、あるいは死に勝つことはできなかったのだろうか。
二人の間で何があったのかを知る術はないが、著者はどうか、二人が幸せな結末を迎えられることを強く願っている。
ヴィヴィとセリナはスターライト姉妹とは違ってイメージしにくい姉妹でした。
いずれ、家族とかのつながりがある精霊たちのイベントがあると嬉しいです。
追記
遅れましただ、ヴィヴィがレジェンド進化しました。
スキルが微妙な感じだったので、強くなってくれて嬉しいです。
ただ、ヴィヴィのアンサースキル2が術師&魔族の攻撃力UPだったので、セリナと仲が良かったのかな、と妄想が膨らむ今日この頃です。
- Re: 魔法使いのキミと黒猫のウィズ ( No.4 )
- 日時: 2015/06/03 18:26
- 名前: 知火狐 (ID: TZ3f2J7J)
今回は繋がりのなさそうな精霊を出してみようと思います。
『冒険と探求のある異界』
この異界では地域によって全くその姿を変える。
あるところでは、夜のこない天上岬、旧文明の遺跡、などなど、この世界にはいくら冒険をしても未だに発見されていない未知の場所がたくさんある。
そんなとある森にて、一人と一羽は帰り道を探していた。
「はあ、オットー、これからどうしようか」
王立府遠征団長のアルル・アーガイルはいつも通りの任務、〈古代遺跡の発見と調査〉を行っていた。
しかし、アルルの相棒のオットーが、大蛇に驚かされてしまい、アルルと一緒に逸れてしまったのである。
悲しそうなオットーを、アルルは
「大丈夫だよ!他のガルーマたちが探してくれるから」
と励ましていた。ガルーマは、オットーの品種であり、アルルは他にもガルーマを自在に操ることができる。
そのおかげで、クリスマスに行われた大会にも優勝することができた。
しかし、空はすでに暗くなり始めていた。
ガルーマは単独で夜に行動するのは難しい。そこは乗り手によってカバーするしかないのだが、今アルルたちがいるのは森の中だ。
居場所のわからない暗い森で、一人と一羽を探すのは容易ではない。
おまけに、遠征団はその任務上、未開の知で調査をするのがほとんど。遠征団員たちはその危険さをよく知っている。もちろん、アルルも。
「今日はキャンプかな」
とアルルは近くの木の根に腰をかけると、オットーはその服の裾をぐいぐいと引っ張った。
「え、どうしたの、オットー」
オットーの導かれるままに、アルルは前に歩く。
すると、森を抜けた先に遺跡が見えてきたではないか!
「わわっ!こんなところにあったんだ」
アルルはつい任務のことを思い出した。遺跡は冒険家たちに先を越されて荒らされることがある。
この遺跡がまだ見つけられていないのなら、今のうちにある程度調査をしておきたい。
が、今ここにはアルルとオットーのみ。むやみに入って出てこられなくなったら大変だ。
遺跡の入口で、アルルはうーんうーんと呻きながら悩み続けていると、ぽつりと水滴が鼻に落ちる。
「雨だ」
こうなったらしょうがない。風邪をひいたら大変だからもう入っちゃおう、奥に入らなければ大丈夫だよね。
と、自分を納得させながら、今度はアルルがオットーを引っ張って行った。
しかし、アルルは違和感に気付いた。雨音以外に、なんだか騒音が聞こえてくるのだ。
なんだろう、ともう少し奥に入ってみると、目の前を何かが横切っていく。
それはアルルの横の壁にクレーター模様を刻む。
アルルはすっと血の気が引いていくのを感じながら、オットーを下がらせて、横切ったものの来た方を覗いた。
すると、そこでは二人の少女が銃のようなものを持って撃ち合っている。
異様な光景に驚いたアルルだが、すぐに二人の名前を思い出す。
一人は、魔水銃と呼ばれるリィル・ライル。水鉄砲で賞金首を追い詰めるハンター。
水鉄砲ではあるが、彼女が持つと魔力に反応して恐ろしい威力を発揮することを、アルルは一度見たことがある。
彼女のいる位置から、さっきのものはリィルの攻撃なのだろう。もしあれが当たったら、気が遠くなり始めたアルルは足に力を込めた。
そんな彼女と対峙しているのは、アルルもあまり知らないが、その姿から一人、思い当たる人物がいる。
「コフィ・ストライフ、ここであったが100年目よ!このあいだの恨み、思い知らせてやるんだから!」
憤怒の表情で、リィルがコフィを睨みつけている。
一方のコフィは腕を試すために旅をしているというガンナーだ。
腕試しのために、何人かは賞金首を捕まえている。
おそらく、二人が同じ賞金首を狙ってしまい、リィルが先を越されたということだろう。
推測していたアルルだが、ふと恐ろしいことに気付く。
このままじゃ、この遺跡、破壊されそうじゃない?
そうなったら、今晩、自分とオットーはどうすればいいのだろう。
と、止めよう!
アルルは待機させていたオットーの上に跨ると、
「よーし、行くよ」
迷うことなく二人を目標に
「とぉっつげきぃぃー!!」
勢いよく突っ込んでいった。
このあと、三人がどうなるのかは、また別の話。
- Re: 魔法使いのキミと黒猫のウィズ ( No.5 )
- 日時: 2015/08/01 19:36
- 名前: 知火狐 (ID: Z709ucgr)
『銀色に踊るフィリー・ハイウィンド』
フィリーは小さな妖精だ。
自分よりも大きな妖精に取り付いて強くなる妖精である。
妖精に取り付いて生き延びる寄生虫と忌み嫌われる存在。
しかし、このフィリーは少し違った。
強い妖精に付いたほうが生き伸びやすいが、それは逆に相手に押しつぶされてしまう可能性もあるのだ。
特に、精神力の強い妖精の中では、フィリーのような妖精を自分の力として強くなっている者までいる。
フィリーは、強い力を持ちながら、心の弱い者を見抜かなければならない。
それはもちろん難しいことである。
このフィリーも、例外ではなかった。
力の強そうな子供の妖精をよく確認もせずに、取り付いてしまったのだ。
あの時、フィリーはまだ産まれたばかりだった。
とにかく、強い者を探さなければという意思しかなかった。
そして、たまたま近くにいた子供の妖精に目をつけた。
水の精の子供だった。フィリーは人形のふりをし、その精が近づいてくるの待った。
水の精は、産まれたばかりのフィリーを、狙い通りに人形だと思い込んだ。
『可愛い!』
思わず抱き上げた時、水の精はフィリーの傀儡になってしまった。
しかし、水の精は子供であるにもかかわらず、強い精神力を持っていたことに、フィリーは付いた瞬間に悟った。
フィリーは深い絶望と恐怖に怯えながら、自分が殺されるのを待った。自分から離れることはできないからである。
フィリーは一刻も早く、この精が自分を話してくれることを願ったが、フィリーが死ぬことも、精がフィリーを離すこともなかった。
『なぜ?』
フィリーは不思議に思うと、精は
『あなたは、悪いヒトじゃないから』
と、心の中で言った。
精は、強い妖精だったが、体はそうではなかった。
生まれながらに弱い体をしていた。魔法の一つも使うと、息が上がって体から力抜けてしまう。
傷を治す術しか使えないのに、体が弱くては何にもならない。生まれてすぐに死んでしまう個体になるはず、だった。
だが、フィリーが付いているのなら話は別だ。
フィリーは宿主の生命力を高めることができる。強い妖精に付いても、すぐに死なれては困るからだ。
フィリーと水の精は、不思議な縁に結ばれていたのだ。
フィリーは水の精と支えあるような関係になった。
水の精はフィリーを気遣い、人前には出ることを避け、またフィリーは精の心を感じて、本当に嫌なことからはさせなかった。
本来忌み嫌われる存在のはずのフィリーは、水の精と穏やかに暮らしている。
フィリーが小さい方のナゾのぬいぐるみ?だったことを知ってびっくりしました。
だれだって、可愛い女の子の方だと思いますよね。
私は持っていないのですが、いずれガチャから再登場してくれないかと思っています。
フィリーがL化しました。二人(?)とも可愛いです!
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