二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【東方】— 幻想郷のメモリーズ —
日時: 2016/07/03 23:56
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

初めまして、栞永稀という者です。
この小説を読む前に下の注意書きに目を通して下さい。

*これは東方Projectの二次創作小説でございます。
*どこか可笑しい部分があると思います。
*不定期更新です。話が中々思いつかない時は更新が遅くなります。
*オリジナルキャラクターを出す予定です。もし出したら載せます。
*オリジナル設定有り。
*なりすまし、荒らし、チェーンメールは辞めて下さい。
*後、この小説に関係無い話も辞めて下さい。

この注意書きを全て読んだ皆様方、それでは、幻想郷の物語が始まります……

【—東方霊妖変 巫女の変異—】
>>3 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10 >>14 >>17

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Re: —東方霊妖変 巫女の変異— ( No.7 )
日時: 2016/07/03 22:57
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

【博麗霊夢の秘密】

「さて、お茶でも飲もうかしら。魔理沙もいる?」

「ああ、頼む」

霊夢は少し頷くと、台所まで入って置いてあった湯呑にお茶を入れる。
そして、それを黒い丸のお盆に乗せて縁側に戻ろうとしたその時。

「——っ!?」

ドクンと霊夢の心臓の音が高鳴る。そして、お盆を落として胸を抑える。
お盆と湯呑が落ちる。湯呑は床で割れて中のお茶が溢れた。

「お、おいっ。大丈夫か!?」

魔理沙が心配そうにそう聞き、霊夢の所へ駆けつける。

「はぁ、はぁっ……。大丈夫な訳、無いでしょ……」

過呼吸状態になった霊夢は汗を掻いている状態である。彼女は顔を上げた。
霊夢の顔を見た魔理沙は動揺する。

「お前、瞳孔の色が赤いぞ……!」

「なっ……! そんな馬鹿な事……!」

霊夢は昨日雨が降った事によって偶然出来た水たまりの所へヨロヨロと歩いて行く。
すると、本当に霊夢の瞳孔が赤くなっていた。

「ヤバイんじゃないか? 今すぐ永遠亭に連れて行くぞ」

魔理沙がそう言って立ち上がって箒の柄に跨って、霊夢を後ろに乗せて浮く。
そして、永遠亭に向かって飛んで行った。

———————————————————————

魔理沙は永遠亭の縁側で腕を組み、霊夢の診察が終わるのを待っている。
そこへ、スキマが出現し、そこから紫が上半身を乗り出して現れる。

「お、紫。何の用だ?」

「……貴方に言っておきたい事があるの。まずはお願いよ。単刀直入に言うわ……」

魔理沙が身を乗り出して聞こうとする。

「……私が許可を出すまで霊夢と会わないで。いや、会わせないわ」

「……はぁ? 何でた?」
 魔理沙は呆けた顔をして、相手に聞く。

「……少し話がずれるけど。
……霊夢は人間の先代巫女と、人喰い妖怪の間に生まれた子よ。私が人間と妖怪の境界をちゃんと分けていたから、霊夢は人間でいれたのだけれども……。突然境界がめちゃくちゃになった。……きっと妖怪と沢山接して、妖気を沢山感じてきたからだわ。ハーフだとそうなるのよ」

「お前が今話しているのは霊夢が妖怪になってしまう理由の事だな。で、何故あいつと会ったらいけないんだ、間違えた、会わせてくれないんだ?」

驚いた顔をして、首をかしげて相手に尋ねる。

「まぁ、貴方に限った事では無いけどね。幻想郷の住人全員よ。……今霊夢があの状態で人間に会うと人喰い妖怪の血が目覚めて妖怪になってしまい、人間を殺して喰うでしょうね。妖怪に会っても駄目。妖気を感じて妖怪になってしまう」

「そうか……残念だ。方法は無いのか?」

魔理沙は下を向き、帽子のつばを持ってそう言う。

「あるかもしれない。けれど今は方法が見つからない」

紫は瞼を閉じてゆっくりと首を横に振る。

「……霊夢にその事を伝えないのか?」

「それは無理よ。……霊夢の両親は人間に殺されたのよ、しかも目の前で。この話をすれば記憶が蘇り人間に対して負の感情を持つ。感情を制御出来なくなるほどに。その時に本来の力を発揮して妖怪になるでしょう。……理不尽な事でしょう?」

「ああ、そうだな……。おっと、そろそろ霊夢が来そうだ。失礼するぜ」

足音のする方向へ振り返る。足音はどんどん大きくなる。診察が終わった霊夢が近づいているということだ。

「ええ……」

魔理沙は箒に跨って魔法の森、自分の家のある方向へ飛んで行った。

Re: —東方霊妖変 巫女の変異— ( No.8 )
日時: 2016/07/03 23:01
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

【魔理沙、紅魔館へ】

あの後、自分の家に帰った魔理沙は紅魔館にあるパチュリーの図書館の事を思い出す。

「あそこにいけば何か分かるかもしれないな」

そう呟いた後、紅魔館へ魔理沙は向かって行った。

———————————————————————

「図書館に行くのね。無理だと思うけど」

魔理沙は紅魔館に着いて門番の美鈴に入れてもらおうと言って図書館に行く事を言った所、さっそくそんな事を言われる。

「何が無理なんだ?」

「まぁ、ここにいれるのはいいわ。だけれどもここに入れてもパチュリー様の図書館へ入ることは無理よ。だってあんた、あの方の本をパクっているでしょ? 確か33冊だっていってたわ。……それであんたは入れてもらえないのよ」

「……くそっ、そんな事で! また出直してくるぜ」

顔を歪めて髪を掻きむしると、踵を返して家に戻る。
そしてその日はずっと、パチュリーから盗んだ……いや、借りた本を魔理沙は探していた。
翌日、眠たそうな顔で再び紅魔館へ行く。箒の柄には今まで借りていた本が入っている袋がいくつかある。それを見た美鈴は何かと尋ねる。

「それ、何よ?」

「もちろん借りていた本だぜ」

魔理沙は得意げな顔をする。

「へぇ……そう。……とりあえず、入れるわ」

片目を閉じて相槌を打つと、門を開ける。

「よーし、本を読み漁ってやるぜ」

門が開いたのを確認すると、真ん中を堂々と歩いて紅魔館の中に入る。
そして、パチュリーの図書館へ早足で歩く。目的地に着いた魔理沙は図書館の扉を大きな音を立てて開ける。

「……美鈴から聞いたわよ。本当かしら?」

相手は読んでいた本から一瞬だけ目を離して顔を上げ、そう聞く。
ちなみに、顔を上げてパチュリーが見たのは魔理沙では無く、……相手の頭上に落ちてくるタライだ。
それは止められる事無く、ちゃんと魔理沙の頭に落ちた。

「……いってぇ! これってまさか小悪魔の仕業か?」

そう言ってパチュリーの傍にいる小悪魔を見る。
魔理沙に見た小悪魔は首を傾げ、惚けた顔をする。

「まぁ良いか。……で、パチュリー、今まで借りていた本全部だ」

タライが当たった自分の頭を少し撫で、小悪魔から目を逸らすとパチュリーの前まで歩いて、机に箒の柄にぶら下げたいくつかの袋の中身をぶちまける。

「あら……本当だったのね」

若干驚いた様子を見せる。まさかあの魔法使いが盗んだ本を返すなんて夢にも思わなかったのだろう。
そして机にぶちまけられた本を一冊一冊、小悪魔にも手伝ってもらいながら確認する。

「間違いない、全て盗まれていた本ね」

確認が終わると、小悪魔が積まれている本を本棚に直しに行く。

「よし、じゃあ本を読ませてくれ。人妖に関する本はあるか?」

「もちろんあるけど。……何でそんな事調べるの?」

魔法で魔理沙が求める本を自分の所にまで引き寄せると、そう聞いてきた。

Re: —東方霊妖変 巫女の変異— ( No.9 )
日時: 2016/07/03 23:07
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

【本で調べ物】

「あ、お前は知らないのか。簡単に説明すると、霊夢が人妖化するかもしれないんだ。それを止めたい」

魔理沙が真剣な顔をしてそう答える。

「そう。……一応協力してあげるわ。もしかしたら、これらなか何かいいことが書いてあるかもしれないわね」

人妖に関する分厚い本が、積まれている所を指さしてその中から二冊本を取り、一冊を小悪魔に渡してそう言う。

「おお、助かるぜ!」

ニカッと笑って相手に向けてお礼を言う。そして、本に手を伸ばす。

「(これは中々苦労しそうだよなぁ……)」

魔理沙は心の中で苦笑いをしてそう思った。そして、本の一ページをめくる。

——————————————————

【紫の家】

紫は、気難しい顔をして考え事をしている時、気まぐれで博麗神社を見て霊夢の様子を視る。

『はぁ……。暇ねぇ』

博麗神社には紫が張った、決して誰も入れない結界がある。
霊夢はそんな事を知らず、太陽に当たってお茶を啜っていた。

「暇なら巫女としての修行をしたらどう?」

テレパシーを使って、霊夢の脳内に語りかける。

『あーなんだ、幻聴?』

「テレパシーよ」

『そう……。で、修行? 面倒くさいわ』

「こんな日は修行日和よ。……皆忙しいんだし、貴方も何かしなさい」

巫女の修行をサボりたがっている霊夢に対して紫がそう言う。

『ええぇ……。ねぇちょっと、あんたは何かしているの? そもそも忙しいの?』

「しているわ。ちょっと調べている事があってね。忙しいの。じゃあ」

霊夢に問いかけにそう答える。霊夢とのテレパシーを終えると何かを思い出したように藍に言う。

「ねぇ、藍。見たい書物があるのだけれど取りに来て」

自分の式神にニコリと笑い、そう頼み込む。

「分かりました」

藍は少し頭を下げると、本棚へ歩いて行く。暫くすると、藍は戻ってきてボロボロの書物を持って紫に渡した。
それは、紫でさえも解読が難しい物だ。

「きっと、人妖を人間に戻すという事に限定するのは駄目ね。なりかけているだけでまだなってないもの。違うやり方の方がいけるかもしれない」

そう呟く。そして、ページをめくると手でそれを翳した。

Re: —東方霊妖変 巫女の変異— ( No.10 )
日時: 2016/07/03 23:18
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

【仲間探し】

霊夢の『人間と妖怪の境界』がめちゃくちゃになったあの日から数日が立った。

「くそっ……。どれも有力な情報では無かったな」

パチュリーの図書館で、魔理沙がぼやきながら本を閉じる。

「あいつ、紫は何しているんだよ……」

天井を仰いでそう呟く。すると、魔理沙の目の前でスキマが開いて紫が現れる。

「わあ!そんな登場のしかたしないでくれ!何のようだ……」

魔理沙が尻もちを付いて、相手にそう言う。

「あはは、悪いわねぇ。用はあるわ。……もしかしたら霊夢の『人間と妖怪の境界』を元通りにして、境界がめちゃくちゃになる事を無くすのが出来るかもしれないのよ」

「そ、それは本当か!?」

途端、嬉しそうな顔をして相手に聞く。

「ええ、本当よ。方法は旧地獄街道の隅っこに出来ている洞窟の最奥部にある、願いを一つ叶える宝石を手に入れるの。これに書いてあったわ」

方法を説明すると、スキマを開いてそこから分厚いボロボロの本を取り出す。

「へぇ、そうなんだ。じゃあ早速……」

「待ちなさい」

図書館から出て行こうとした魔理沙を言葉で引き止める。

「洞窟には強力な魔物や獣などがいるわ。私と貴方だけでは無理。他の誰かにも手伝って貰わないと死んじゃうわよ」

『死んじゃうわよ』という台詞はとても現実味がある物であった。
魔理沙は振り返り、分かったと言って頷く。

「……そこの魔法使いさん、どう?」

「……面倒くさいわ。他に強いのはいくらでもいるでしょ?」

「……ここの主にメイド、門番、主に頼んだら快く引き受けてくれたわ」

「……手伝えばいいんでしょ、手伝えば」

パチュリーは本を閉じて溜息を付く。

「貴方ならそう言うと思ったわ。じゃあ、明日お願いね」

「え、明日なの……?」

紫は戸惑うパチュリーを無視する。

「私は後、萃香と式神にお願いをしておくわ。貴方も何人かお願い」

「おう、分かったぜ! 任せろ!」

魔理沙は敬礼のような仕草をして了承した。

Re: 【東方】— 幻想郷のメモリーズ — ( No.11 )
日時: 2016/06/08 06:10
名前: SHNA2221 (ID: bgExnRux)

宝石を求め、危険な旅が始まりますね。

どこぞの妖精が霊夢に会いに行きそうw


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