二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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24時間小説 小さな奇跡、大きな奇跡 そして新たな未来【完結
日時: 2016/08/28 21:29
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: MgJEupO.)

この番組は終了しました。
ご視聴、ありがとうございました。

放送日
2016年8月27日18:30〜2016年8月28日20:54

出演者:>>1
18:30:グランドオープニング>>2-13
18:46:ゆのがスタート!>>14-26
19:56:ダーツの旅>>27-33
20:30:逃走中その①>>34-39
21:17:ドラマ『私は、大丈夫だから…』>>40-69
23:38:どちらが水中に長く潜れる?>>71-72
00:01:ひだまり荘のキャラの歴史>>73-74
00:13:かっこいい対決>>75-79
01:10:逃走中その②>>81-88
08:52:ゆのが休憩>>89
09:39:漢字クイズ>>90-92
11:00:サザエさん「父さん発明の母」>>94-104
13:10:大阪会場>>105
17:00:ニュース>>109
17:47:笑点>>112-122
20:21:ゆののゴールまでもう少し!>>128-132
20:46:ゆのがゴール!!>>133-136
20:54:サライ>>137


マラソン情報
14:07:>>106
15:50:>>108
17:29:>>110-111
18:29:>>123-127

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小さな奇跡、大きな奇跡 そして新たな未来 ( No.57 )
日時: 2016/08/27 22:28
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: cGVBDhbB)

【超音波検査室】

ゆの「何かあったら怖いよ・・」


宮子「大丈夫!たいしたことじゃないって」


なずな「そ、そうですよ!ゆの先輩のことですし」


乃莉「まさかゆのさんが大病なはずが…」

皆は大丈夫と言ってくれたそのとき、


<ユノサマドウゾー

呼ばれた…
これでわたしのお腹の中がわかるんだ・・

ゆの「じゃあ、行ってくるね」


そして、超音波の機械があるところに入った。

そこは若い看護師さんがいた。優しそうだ。

超音波担当看護師「それじゃ、ベッドに横になってください」


ゆの「はい」

看護師さんの言われる通り、横になった。
今お腹の中はどうなってるんだろうと少し不安だった。


超音波担当看護師「服をめくってください」

めくるって…何をするんだろう

服をめくると、何やらゼリーみたいなのを機械に塗って、それをわたしのお腹の中に置いた。

ゆの「きゃっ!」


超音波担当看護師「最初は少しくすぐったいかもしれませんが、すぐになれますよ」


ゆの「そ、そうですか」

看護師さんの言葉を信じ、私はじっとしていた。
しばらくすると、看護師さんが深刻な顔をしてさっきわたしを診てくれたお医者さんを呼んだ。

超音波担当看護師「これ見てください、ここの部分。少し腫れてますね」


医者「確かに・・ここの部分は虫垂?」


超音波担当看護師「虫垂ですね。虫垂炎です」

虫垂炎・・・?聞いたことがない病気だ・・


超音波担当看護師「これを見てください、ここの部分が少し腫れてるのがわかりますか?」


ゆの「腫れてる・・・?」


超音波担当看護師「ここが炎症を起こしてるんです」

画面にうつっているわたしの虫垂?の部分を指さした。


超音波担当看護師「ここが大腸の下、虫垂と呼ばれる部分です。ここの部分が少し腫れています」


ゆの「そ、そうですか」

そもそも虫垂がよくわからないので腫れているとかいわれてもわからない…


超音波担当看護師「では、とりあえずもう1回診察室に行ってください」


ゆの「はい。ありがとうございました」



ゆの「虫垂炎ってなに?」


宮子「うーん・・・」


なずな「何なのでしょうか・・」


乃莉「盲腸の事じゃないですか?」


ゆの「え?」


乃莉「どこかで聞いたことがあるんです。盲腸っていうのは昔、虫垂炎が盲腸まで広がってしまってから発見されたから盲腸炎って呼ばれてたみたいです」


ゆの「そうなんだ・・・」


乃莉「多分、そのあたりは沙英センパイが詳しいと思いますよ」


ゆの「とりあえず沙英さんに聞こう」

そしてわたしは、また乃莉ちゃんとなずなちゃんと宮ちゃんにかかえられながら、内科のほうに戻った。


【内科】

ゆの「帰ってきました」


沙英「あ、どうだった?」


ゆの「なんか、『虫垂炎』って言ってました・・」


沙英「あーやっぱり。盲腸だよそれ」


ゆの「やっぱり盲腸だったんですか・・」


ヒロ「虫垂炎っていうことは入院よね・・」


ゆの「えっ、入院ですか!?」


ヒロ「いや、まだわからないわ。お医者さんがなんと言うかよね・・」

ヒロさんは少し不安げな顔でそう言った。
すると・・

<ユノサマ、ドウゾー

呼ばれた。


ゆの「あっ、行ってきます」



【診察室】

医者「超音波検査で見た結果、虫垂炎・・盲腸でした」


ゆの「はい」

お医者さんが言うから、盲腸であることは間違いがない。


医者「このまま放置すると腹膜炎という病気になる可能性があり、命にかかわることもあります」


医者「なので、入院を強くお勧めします」


ゆの「入院・・ですか」

そうだとは思ってたけど、まさか本当に入院と言われるなんて・・


医者「はい。普通虫垂炎だと手術で切るのですが、今回はそんなに進行していないので薬で散らすことになります。そのほうが早く退院できます」


ゆの「どのくらいの期間入院するんですか?」


医者「うーん・・4、5日くらいでしょうか?手術になれば10日間、とかあるのですが・・」


医者「それに、もし入院となればあなたはまだ未成年なので親の同意がいるんですよね・・」


ゆの「そうなんですか・・少し考えさせてください」


医者「わかりました」


ガラガラ..

ヒロ「やっぱり入院?」


ゆの「はい・・そう言っていました」


ゆの「でも、入院生活の事や、今は休みだからいいですけど、もし学校とかぶってしまったら・・」


宮子「もしそうなったら学校休めば・・」


ゆの「・・・・」



ゆの「・・入院するとなれば、親の同意がいるみたいなんですが」


沙英「あー、それね・・」


ゆの「ちょっとお母さんに盲腸になったこと言ってきます」


なずな「あ、あの、大丈夫ですか?一緒に行きますか?」


ゆの「あ、ゴメン、お願い」

そしてなずなちゃんにかかえられて電話できるところに行った。


プルルル・・

ゆの母「あら?電話?」


ゆの母「もしもし?」


ゆの「あ、お母さん?ちょっと大事なことを言うから聞いてくれる?」


ゆの母「どうしたの?」


ゆの「私、虫垂炎・・盲腸になっちゃったの・・」


ゆの母「えっ!?盲腸に!?」


ゆの「うん・・それで、入院することになったんだけど、入院のときに親の同意書っていうのがいるんだって」


ゆの「だから、今からこっち来てくれる?」


ゆの母「そんな・・急に言われても・・」


ゆの「お願い!来れる?」


ゆの母「・・・わかった、すぐに行く。病院の場所は?」


ゆの「病院の場所は・・」

お母さんに病院の場所を伝えた。


ゆの母「・・・・そこね」


ゆの「うん。ゴメンね、お母さん・・」

プツッ


お母さんが来てくれる。
そして入院が確定になる・・


なずな「あの・・どうでしたか?」


ゆの「お母さん、くるって。今から」


なずな「そ、そうなんですか・・」


そして電話を済ませたわたしは、再び戻った。
でも、ここからが問題だ。
なぜなら、実家からここまでは少なくとも2時間半はかかる。
それまでこの腹痛に耐えられるか。


【内科】

宮子「どうだった?」


ゆの「お母さん、来てくれるって」


沙英「来てくれるんだ・・」


ゆの「はい。来てくれるみたいです」


ヒロ「でも、ゆのさんの実家からここまでどのくらいかかるの?」


ゆの「最低でも2時間半なんですよね・・それまで耐えられるか・・」


そして、腹痛に耐えながらずっと待った。


・・・3時間が経とうとしたころか、病院にお母さんとお父さんがやってきた。


ゆの母「ゆの、大丈夫!?」


ゆの父「虫垂炎って聞いたから飛んできたぞ!」


ゆの「あっ、お父さんも・・」


沙英「あ、こんにちはー」


宮子「こんにちは」


乃莉「こんにちはー」


ヒロ「こんにちは」


なずな「こ、こんにちは・・」


ゆの母「こんにちは」



ゆの父「で、その同意書というのは?」


ゆの「入院が確定してから書くみたいなんだけど・・・」


ゆの母「そうなの」


ゆの「じゃあ、入院のこと言ってくるね」


そして入院するということを伝えると、お医者さんは同意書を渡してきた。
それをお母さんが書いてくれて、わたしは入院することになった。


沙英「ゆのが入院かー…」


宮子「ゆのっち、来れたら毎日お見舞いくるからね!」




看護師「それじゃあ、入院が確定したとことなので、点滴打ちますね。チクッとしますよ」


ゆの「はい」

入院が確定したわたしは点滴を打たれ、皆に支えられながら病室に向かった。
このときの時刻はすでに13時を過ぎていた。

ヒロ「えっと・・病室は7階だったわよね・・」


乃莉「じゃあそこのエレベータから病棟に行って…」


ゆの「はい、そこから行けば・・・」

そしてずっと歩いているうちに、病室に着いた。



【病室】

ゆの「えっと、ベッドは・・って誰もいない!?」

病室に着いたのはいいものの、病室にはわたし以外誰もいなかった。


沙英「4人部屋の一番手前・・しかもこの部屋の他の入院患者はいない・・」


なずな「す、少し寂しいですね・・」


ゆの「うん。でも多分大丈夫・・」


ヒロ「何か必要なものがあれば言ってね?」


ゆの「はい、ありがとうございます」


ゆの「あっ、服とか日用品は・・」


宮子「わたしがゆのっちの部屋から持ってくるよ!」


ゆの「あっ、ありがとう!これ鍵」


宮子「あいよ」


宮ちゃんはわたしの荷物を取りに帰った。

ゆの母「どこの部分が痛いの?」


ゆの「へそ下の右側」


ゆの父「いや、盲腸なんだし右側でしょ」


ゆの「だからそうって言ってるでしょ」


看護師「・・・・」スタスタ


ゆの「あっ、看護師さん」


看護師「・・・言い忘れていました。あなたは明日の昼まで飲食禁止です」


ゆの「えっ!?何でですか!?」


看護師「腸を空っぽにするためです。そして改めて検査をします」


ゆの「は、はい・・」

突然の絶食宣言にびっくりした。
昨日の夜から何も食べていないのに…

でも、検査をするためらしいし、仕方ないよね・・


看護師「それでは、何かあればこのナースコールのボタンを押してください」


ゆの「はい」


看護師「それでは」

小さな奇跡、大きな奇跡 そして新たな未来 ( No.58 )
日時: 2016/08/27 22:36
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: cGVBDhbB)


乃莉「まさかの絶食ですか・・大変ですねゆのさんも」


ゆの「うん・・・腹痛と空腹に耐えられるかな」


ゆの母「大丈夫!あなたならきっと乗り越えられるわよ」


ゆの「そ、そうだよね!」

お母さんが励ましてくれた。
その時、ヒロさんは言った。


ヒロ「絶食絶飲と言うことは食料の差し入れはダメだよね・・」


ゆの「あと飲み物もダメみたいです・・」


ヒロ「そうだったわ」


ゆの「はぁ・・・」

そしてみんなと話しているとき、宮ちゃんが帰ってきた。


宮子「ゆのっち!はいこれ!」


ゆの「えっと・・服と歯ブラシと箸?」


宮子「うん!あと下のコンビニでプリンも買ってきたよ!」


ゆの「・・・・」


宮子「・・・あれ?嬉しくないの?」


沙英「あー」


ゆの「宮ちゃん・・その気持ちは嬉しいんだけど…」


ヒロ「ゆのさん、絶食絶飲みたいなの」


宮子「えっ?」


ゆの「腸を空っぽにしないといけないから、絶食しないといけないの」


宮子「そ、そうなんだ…」


乃莉「あっ、このプリンどうします?冷やすならこの冷蔵庫、専用のカードがいるみたいですし、カード買ってきますよ?」


ゆの「専用のカードがいるんだ・・ゴメン、乃莉ちゃん買ってきて」


乃莉「わかりました!」

そうわたしが言うと、乃莉ちゃんはカードを買いに行った。

・・・そして


乃莉「買ってきました」


ゆの「ありがとう」


乃莉「ん?このカードよく見ると『テレビカード』と書いていますね」


ゆの「えっ!?もしかして間違えた?」


乃莉「いや、確かに『冷蔵庫』と書いていました」


ゆの「じゃああってるはずだけど・・」


なずな「一回この『カード挿入口』というところに入れてみたらどうですか?」


ゆの「うん。一回この中に入れてみて?」


乃莉「はい・・」


すると・・


乃莉「あっ、開きました」


ゆの「でもこれテレビカードって書いてますよね?」


乃莉「これもしかしてテレビと冷蔵庫が一緒に使えるんじゃないですか?」


沙英「うん。だってテレビって書いてるし」


ゆの「じゃあテレビの電源つけてみるね」

本当にテレビも使えるのか。
半信半疑でテレビの電源をつけてみた。



ポチッ

ゆの「あっ、テレビの電源入った」


沙英「テレビと冷蔵庫が一緒になってるんだ」


ゆの「そうみたいですね」


・・・そして、一緒にテレビを見たり、雑談をしたりしているうちに気が付いたらもう夜でした。

ゆの「それで・・」ペチャクチャ


ヒロ「・・あら、もうこんな時間」


ゆの「えっ、もうこんな時間なんですか!?」


宮子「病院食を運ぶ音がするね」


沙英「しーっ、今のゆのの前でそんなこといわない!」


乃莉「絶食中なんですよ!」


宮子「そうだった、ごめんごめん」


ゆの「みんな・・・そんなこといちいち言わなくても普通にお腹すくよ!」


ヒロ「・・・まあ、そういうということは、食欲はあるのね」


ゆの「はい」


ゆの父「そうだ、お腹はどうだ?」


ゆの「まだ少し痛いけど、ましにはなっていってるかな」


ゆの父「ましにはなっていってるんだな。よかったよかった」


ゆの「うん・・」


なずな「あっ、そろそろお見舞いの時間も終わりみたいです」


ヒロ「あら、もうお見舞いの時間は終わりなのね」

気づくと時間は午後8時前。お見舞いの時間はここまで。


ゆの「今日はありがとうね」


宮子「また明日も来るからね」


乃莉「来れたら来ます」


なずな「あっ、わたしも来れたら・・」


ゆの「宮ちゃん、乃莉ちゃん、なずなちゃん、ありがとう」


ゆの「・・・沙英さんとヒロさんはどうですか?」


沙英「ゴメンッ、明日来れない!」


ヒロ「わたしもちょっときついかも・・」


ゆの「そうですか・・」


沙英さんとヒロさんは来れないみたいだけど、宮ちゃんと乃莉ちゃんとなずなちゃんが来れるみたいだし・・



ヒロ「それじゃあ、わたしたちはこれで」


ゆの「うん、バイバイ」


そしてみんなは帰ってしまった。一人ぼっちになった。
まあ、いつも一人でくらししてるから一人ぼっちにはなれてるけど。
でも、何とないとさみしいなぁ・・


【外】

宮子「まさかゆのっちが入院なんてね・・少し寂しいや」


沙英「うん、正直ビックリした」


ゆの母「もし病院でなにかあったらどうしよう・・」


ヒロ「そうね・・帰るときはお腹大丈夫って言ってたけど、もしあの後再び痛くなって苦しんでたら・・」


なずな「で、でもそんなにみんなが暗かったらゆの先輩も元気になりませんよ」


乃莉「そうですよ、みんなが明るければゆのさんも元気になりますよ」


ヒロ「・・・そうよ!みんなが明るければゆのさんもすぐに治るわ」


ゆの母「そうだといいんだけど・・」


沙英「あの、少し話変わるのですが、今晩どうします?」


ゆの母「そうねぇ・・こんな時間だと家までの電車もないし・・泊まっていくわ」


ゆの父「自分も」



沙英「泊まっていくみたいだけどどうする?」


宮子「えっ、沙英さんの部屋に泊まるんじゃないの!?」


沙英「いや、帰って原稿書かないといけないし・・」


宮子「あの小説・・書くなら仕方ないね」



ヒロ「誰かの部屋に泊まらせないと・・」


宮子「私が泊めます!ゆのっちの親友はわたしですし!」


乃莉「えっ!?宮子さんの部屋に!?」


宮子「うん。ゆのっちが無理なら親友のわたしがかわりに泊めてあげないと・・」


沙英「そ、そう・・」


沙英(宮子の部屋、大丈夫かな・・)



宮子「というわけで、わたしの部屋に泊まることになりました!」


ゆの母「ありがとう」

小さな奇跡、大きな奇跡 そして新たな未来 ( No.59 )
日時: 2016/08/27 22:37
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: cGVBDhbB)

【病室】

看護師「消灯時間なので電気切りますね」


ゆの「あっ、はい」

カチッ

ゆの(はぁ・・ずっと注射の針が腕の中だし、こんな早くに眠れないよ・・)


ゆの(そうだ、テレビでも見よう)ポチッ

この時間にテレビをつけるのは久しぶりだ。
この時間帯と言えばみんなでわいわいしたり、勉強したり、テレビを見ることはなかなかないなぁ・・


ゆの(この時間ってテレビなにがやってるんだろう・・)

そう思いながらいろいろ番組を見てみるが、


しかし、ずっとテレビを見ていてもそんなに面白い番組はなかった。

結局テレビを消す。


ポチッ

ゆの(はぁ・・凄くヒマだなぁ)


ゆの(何もすることがないなぁ)


そう思ってるうちに、眠ってしまった。




ゆの(うっ・・・お腹痛い・・)

わたしは突然の腹痛で目が覚めた。


ゆの(はぁ、はぁ、なにこれ、すごく痛い・・)


わたしはあまりの痛みに耐えきれず、ナースコールを押した。


スピーカー<どうされましたか?


ゆの「あの、すごくお腹が・・ハァ、ハァ」


スピーカー<わかりました。すぐにそちらに向かいます


ゆの「はい・・」

突然の激しい腹痛に耐えられなくなり、ついに悶えてしまった・・
まさか宮ちゃんが言ってたことが本当になるなんて・・


ゆの「はぁ、はぁ・・」

この看護師さんが来るまでのわずかな間、わたしは痛みで泣きそうになった。でも、頑張って耐えた。


看護師「大丈夫ですか!?」


ゆの「はぁはぁ・・痛い・・」


看護師「どこが痛いんですか?」


ゆの「お腹が・・」


看護師「わかりました。痛み止め持ってきます!」


看護師さんは痛み止めを持ってくるみたい・・
しかし、この持ってくるのを待つ間も私は痛みで苦しんだ。

そしてしばらくして・・


看護師「点滴、痛み止めを」


看護師2「はい」


2人がかりの作業だった。

そして、痛み止めを点滴に入れてもらったが、その激しいお腹の痛みは治まらない。
すると、一人の看護師さんがこう言った。

看護師「そうだ、ベッドを移動させて・・・」

ゆの(えっ、ベッドを移動させるの!?)


看護師「ナースセンターの横にベッドを置いて・・」


ゆの(ナースセンターの横に置くって・・そこまで!?)


看護師「はい、移動!」ガラガラ

そしてベッドが移動され、わたしのベッドはナースセンターの横に置かれた。



ゆの(・・・・・・)


ゆの(これはこれでいいかも・・・)

ナースセンターはもちろん廊下にあるので、廊下の電気が目に入る。

ゆの(・・・・)


ゆの(あっ、痛み少しましになってきたかも)


ゆの(でも、眠れない・・)

だんだん痛みもましになってきて、いつの間にか痛みが引いていた。


ゆの(うーん・・今の時間は4時・・1時間ぐらい苦しんでたのかぁ・・)


ゆの(それにしても痛み止めの力ってすごいや・・あんだけ痛かったお腹を一瞬で抑えるんだし・・)

改めてわたしは思った。
痛み止めのすごさを。

ゆの(あっ、そろそろ寝なくちゃ・・)

ぼーっとしていると、いつの間にか朝になっていた。
そして、ベッドは元に戻されていた。

小さな奇跡、大きな奇跡 そして新たな未来 ( No.60 )
日時: 2016/08/27 22:40
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: cGVBDhbB)

ゆの(あっ、もう朝・・今の時間は・・えっ、7時!?)


ゆの(え、えっと、朝食の時間は・・)

入院の説明の本を見てみる。

ゆの(・・・よかった、朝食は8時みたいだ・・っていってもわたしは食べられないんだけどね)


ゆの(あれ?面会時間って何時からだったっけ・・)


ゆの(14時からかぁ・・長いなぁ)


ゆの(えっと、これからの予定は・・まず朝食、そして11時に体拭き、12時に昼食、14時に面会時間・・)


ゆの(・・・・とりあえずテレビでもみてようと)


普段この時間は学校に行く準備してるから、この時間帯のテレビを見るのは久しぶりだ。

ゆの(へぇ、こんなニュースもあるんだ..)


ゆの(・・・・)


ゆの(・・・あっ)

ふと点滴のほうを見ると、もう残りわずかだ..


ゆの(あっ、なくなりそうだ)

と思ったその時・・


看護師「失礼します」

看護師さんがやってきた。


看護師「点滴取り替えます」


ゆの「あっはい」

看護師さんは慣れた手つきで点滴を交換した。
そして、ふと疑問に思ったことを聞いてみた。

ゆの「点滴は何時間おきに交換するのですか?」


看護師「9時間おきです。今は遅く落としていっていますので」


ゆの(へぇ..あっ、確かに前回は昨日の夜11時だ」


看護師「はい、なので夜中も欠かさず時間が来れば交換しています」


ゆの「へぇ・・・」


看護師「あっ、お腹の調子はどうですか?」


ゆの「あっ、だいぶましです」


看護師「それはよかったです。では、11時に体を拭きに来ますので」


ゆの「はい。ありがとうございました」


そして看護師さんは去っていった。



ゆの「ふぁぁ..眠いなぁ」

痛みもだいぶ治まってきて、なんだか眠くなってきちゃった・・

ゆの(入院って1日中ベッドだから、ずっと眠ってられるよ)


そしてわたしは再び眠ろうとした..その時


大きな奇跡 そして新たな未来 ( No.61 )
日時: 2016/08/27 22:50
名前: 広尾 ◆NJ2V3cUk.s (ID: cGVBDhbB)

看護師「ベッドをこっちに!」


ゆの(えっ!?何々!?)


看護師「ここにベッドを置いて!」


ゆの(もしかして患者さん?)


看護師「これでオーケーと」


??「ありがとうございます」ゴホゴホ


ゆの(何なんだろう・・・)

隣に誰か来たみたい。

そしてわたしは、ふと横を見ると、3,40代くらいの女性が「どうも」と言ってきた。

わたしも「こんにちは」と言った。


女性「あの、失礼ですがなにで入院されてるのですか?」


ゆの「盲腸です」


女性「盲腸・・自分も子供のころなったんですよ」


ゆの「そうなんですか・・」


女性「今は薬で治せるのですね」


ゆの「治すというより・・散らしてますけどね」



ゆの「そちらは何で入院ですか?」


女性「喘息です。ちょっと発作が出て」ゴホゴホ


ゆの「喘息で入院ですか・・」


女性「そうなんです...」

隣の人と少し話をした後、わたしはカーテンを閉めた。


ゆの(喘息でも入院するんだ・・)

・・・といっても、入院は病気以外にもいろいろあるけど。


ゆの(よし、今度こそ寝よう!)


そして、私はベッドで眠った。


看護師「・・・さん、ゆのさん!」


ゆの「・・・はっ!」

次に目が覚めた時は、看護師さんが起こしてくれた。


ゆの「うーん・・」


看護師「体をふくので服を脱いでください」


ゆの「えっ!?点滴が邪魔で脱げないんですけど」


看護師「脱ぎ掛けで結構です」


ゆの「あっ、そうなんですか」

看護師さんはわたしのお腹や背中、そして手、足、顔などを拭いていった。



看護師「はい、拭き終わりました。お疲れ様です」


ゆの「は、はい、ありがとうございました」

そして、すごく素早くて、気持ちいい体拭きが終わった。


看護師「では、今日の検査をするので気を付けてください」


ゆの「えっ、今からですか!?」


看護師「はい」


ゆの「そ、そうですか・・」


検査って何をするんだろう・・
昨日は「腸を空っぽにする」って言ってたけど・・



そして、点滴を持ちながら向かった場所は...


看護師「はい、到着です」


ゆの「えっ、ここ昨日行ったところじゃないですか!」

連れてこられた場所は、昨日行った超音波検査室。


<ユノサーン、ドウゾー


ゆの「あ、はーい!」

昨日と同じところに寝転んで、検査が始まった。


看護師「では、始めます」

そして、昨日の機械でお腹を見た。


看護師「・・・・・」


看護師「炎症が少し引いてきましたね」


ゆの「あっ、そうですか」


看護師「もしかしたらこのままいけば、早くて明日にでも退院ができるかもしれませんね」


ゆの「えっ、それって本当ですか!?」


看護師「はい」

突然の朗報にわたしは凄く喜んだ。


ゆの「早く治るといいなぁ・・・」

そして、検査は終わった。


結局、絶食の意味は何だったんだろう・・


看護師「では、戻りましょうか」


ゆの「はい!」


早く退院できるといわれたわたしは、すごく興奮した。

そして、部屋に戻った。


しばらくすると、何かの物音がした。


・・・昼食を運ぶ音だ


ゆの(やっとご飯が・・食べられる!)


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