二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語)
- 日時: 2017/01/22 20:42
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: O/vit.nk)
アローラ! 暑さも寒さもぶっ飛びそうな挨拶だろ、クリックしちゃったってことはポケモン熱感染したのか、君も!
アローラ地方の挨拶は地方の名前なんだぜ、結構気に入って......ん?スレ主の小説か、物凄く下手なんだ、笑っちまうほどにな!それでも見たいのか? ははっこりゃ嬉しい君も相当なポケモン好きとみた、まあまあ仲良くしよう←
こほんっ(←
初めましてだらくと言います、二次創作ほぼ初めてですが宜しくお願い致します。
俺もなぜかポケモン熱発症しまして、ポケモン小説書きたいっ!と書くの下手なのに図々しくもお邪魔しに来ました((
舞台はアローラ地方です!個人的にハウくん、リリーエが好きですが、引っ越してきた少年が来て諸々の問題を解決してからの約2年半後の世界になっているためリリーエはかなり後半にならないと居ません←
長いですが必ず目を通して頂ければ、嬉しいです((
ポケモンに関する注意事項
・スカル団は少年のお陰で解散したが、新たに悪の組織が現れます。
・ゲームで活躍していたキャラがまさかの人と結婚していたり、恋人になっているのもちらほらあります。
・ゲームのネタバレ含んでいます、これから、サンムーン買う人は見ない方が良いかも知れません((
・完全に二年半後の設定でゲームとは違うオリジナルストーリーですが、二年半前はゲームと何ら変わらないストーリーを行った上での内容なため他のキャラが振り返りや回想がたーまにあります
・アローラ地方に出てこないポケモンが思いっきり出てきますが出てこないポケモンはあとがきや物語の中で説明します
・またアローラ地方になかったポケモンジムが出来ています。またゲームには無かった建物が出来ています、ゲーム内で機材やら工事しに必要そうなものが置いてあった場所に建ててます←
・ハンサム、ロケット団のニャース、ムサシ、ゴジロウが出てきたり、たまにサトシが出てきたりしますがアニメとは違い、リンクしていない形です、サトシが学校に行ってなくママとの旅行を終え、改めてアローラ地方で修行の旅しに来た感じになります、そのためかアニメとは異なったサトシが居ます。
・全てのキャラ口調やや崩壊ぎみです、すみません。一部のキャラはまともになっているのも居ます((
・ポケモンの鳴き声はアニメの方となります。ピカチュウなら「ぴか?」「ちゃあ」とかアニメで確実に言ってたなーってのを積極的に出して、分からない鳴き声は地の文またはゲームでわかった時点で統一していきます。
・スレ主が考えたオリジナルポケモンが出てくる可能性があります。
また特性、技がオリジナルだったりするのもあります、それと覚えない技を覚えている場合もあります※その場合もあとがきか本文に書きます。
とゲーム、アニメとは違う内容がかなり浮上して居るので、一つでも嫌なところがあればUターンして頂ければ幸いです←
読む上での注意事項
・更新は不定期です、亀並みに遅いです
・ゲーム、アニメとはかなり異なった内容になります。
・オリジナルストーリーなため、あくまでもスレ主の想像です。
・バトル、戦闘の描写はやったことがなく変な点があるかもしれません←
・容姿、地形、建物の説明はかなり大雑把です、そのため読者が想像出来やすいような描写に出来るように頑張ります(出来ないかもしれない)
・別の地方の幻のポケモンや伝説のポケモンがひょっとしたら出てくる可能性もあります
・ロケット団以外に出てくる悪の組織がめっちゃ悪党ですが、スカル団の残党も入っているので悪党の口調は緩いです、やっていることに似合わず下っぱはほぼゲームに出てきたスカル団の口調となってます、多分←(変更する可能性あり)
・アローラのポケモン図鑑通りのポケモンの習性とかが入ったりします。
・誤字脱字が多く書き方、表現が途中で変わる可能性もあります。
※コメントに関してですが、中傷や不快に感じたコメはスレ主基本返しませんがバトルに関してのアドバイスだったり、ポケモンの相性、鳴き声の間違えに対しての有り難い指摘は受け付けています、ちゃんとしたいので。不快に感じたコメ以外は遅れますが必ず返させて頂きます!
以上、これらの注意事項が守れる、受け付けられる人は読んでも大丈夫か、な?←
目次>>01
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- Re: 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語) ( No.3 )
- 日時: 2017/01/01 01:12
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: 5obRN13V)
「うわー、凄い嵐だねー......ねー、じいちゃん 島の皆は無事かなあ」
ゴーゴー...ッと窓を叩きつけるような、今にも硝子が割れそうな音が締め切った居間に響き渡る中、まいっちゃうなーと云うように苦笑ぎみで後頭部の後ろで両手を組んで、わりと近くにいるじいちゃんに話し掛けるようにちらりと見る10代前半の少年は黒人よりの肌に深緑の髪を上に縛って身軽そうな格好にじいちゃんが着ている羽織りよりは淡いが同じような黄色の羽織りを着ている
「..........」
しかし、孫である少年が話し掛けても天井を見上げて険しい表情をしたまま、考えるように仁王立ちした状態で、腕を組むさまは威厳があり、小さな子供が泣いてしまうほどに怖い。普段は優しく尊敬しているじいちゃんなのだが、今日は少年から見てもちょっと怖いと思ってしまう
そんな風に思わせる沈黙とじいちゃんの様子に一瞬口を閉じるが、そんなこと思っていたらじいちゃんの後を継げないと今度は近付いてじいちゃんにもう一度話し掛ける
「じいちゃん......この嵐って異常なんだよね......?」
さっきよりも悠長な話し方じゃなく、真面目に聞いているのか苦笑や笑みはなく珍しく真剣さを帯びた表情でじいちゃんを見据える
じいちゃんの返答次第で、すぐにでも島の様子を守り神であるポケモンと共に、俺の相棒なら嵐でも立ち向かえると自分の相棒が入っているモンスターボールを握りしめようとするも、じいちゃんに止められる
「ハウよ、まだワシがキングじゃ......次期キングは待機しておれ、ワシが見てくる なーに、心配ないワシはまだまだ現役、何せ四天王でもあるからなあ......ハウは家を頼む」
孫を見て首を左右に振ると宥めるような口調で言いながら手を放して、笑うじいちゃんの姿に先程の険しい表情はないが暗にこの嵐が本当に異常なものだと知った
島キングであるじいちゃんが様子を見に行くのだ。この嵐が......自然現象じゃないことも分かったが、じいちゃんは行かせたくはないのも分かってしまった少年はハウと云うらしい
ハウは、自分の行動を制するように止めたじいちゃんの大きな手から流れるようにじいちゃんの顔を見つめた後に口を開いて
「......、......うん、分かったよ けど、じいちゃん......じいちゃんの帰りが遅くなったら俺、飛び出すかもしれないから...早く帰ってきてね、じいちゃん」
本音を言うならば、じいちゃんと一緒に島の皆の無事やポケモンが大丈夫なのかを実際に確かめて、助けたいと、じいちゃんの手伝いが出来ればと思っていたが、自分は自分の弱さを認められていない、親友であるアローラ地方のチャンピオンのーーに何度も挑んだけれど勝てない
仮に勝てたとしても、それはーーーだから、自分の弱さを認めるまでは......
そこまで思考が回りかけるハウだったが突然雷が鳴り響き、荒れ狂う風に加え激しく打ち続ける雷雨になり、外はますます危険を伴った嵐になったことと、ふわりと頭に何かが乗ったことで意識をじいちゃんに戻す
頭に乗ったのはじいちゃんの手だった。じいちゃんはハウの言葉に強く頷き、ハウの頭を優しくも豪快な手つきで撫でると
「大丈夫 ワシらには守り神のカプ・コケコがおる ハウも自分の強さも弱さも分かるようになる時がくるぞ では行ってくる、ハウが飛び出すことがないように早めに帰ってくるからな」
そちらの方が一大事じゃからなと付け足して家から出て行った。じいちゃんの逞しくも大きな背中を見送りながらも、ハウは自分の髪を掻くように触り、じいちゃんの背中が見えなくなるまで見て玄関を閉める
「俺もそう思ってるけど、ちょっと難しいなー......にしても、嵐かあ リリーエが来た時やあの事件とちょっとだけ似てる気がするんだよなー、この嵐」
それでも、嫌な予感はしないのは何故だろうなーと先程とは違って危険を伴った嵐のはずが何故か人に危害がないようにも見えてハウは首を横に傾げる
嫌な予感はしないけれど、妙な胸騒ぎはしてざわざわする気持ちを落ち着かせるように握りそこなったモンスターボールを握りしめていた
- Re: 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語) ( No.4 )
- 日時: 2017/01/08 03:03
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: e.VqsKX6)
「イワンコ、嵐に加え雷雨になっちまったからな 今日だけはお留守番してくれよ」
此処は一番道路の外れ、海沿いに位置する場所で見た目がログハウスに近い建物の中に上半身裸の上に白衣、ラフなズボンという大胆なスタイルの青年
青年の真っ正面に座り何かを企んでいるように青年を見つめているたて耳を折り畳んでいる部分は焦げ茶の犬っぽい耳に首輪のように巻かれているごつごつと角が尖っている骨のような色合いをした堅く丈夫な岩、くるんと巻いた愛くるしくふさふさの白い尻尾、全身がほぼクリーム色っぽい茶色の体毛、瞳は水色。見た目が仔犬に近い生き物はイワンコという
イワンコは今の今まで忠犬のように青年の話を黙って聞いていたが、お留守番という言葉が気に入らなかったのか、何かを企んでいるような眼差しが更に鋭くなり青年が玄関を開けようとイワンコに背を向けた瞬間
高らかに鳴くと同時に助走をつけて全身で飛びかかった
青年はイワンコの奇襲に勢いよく押し倒され......なかった。青年は高らかにイワンコが鳴くと共に振り返りイワンコを抱くように受け止める
半ば奇襲にあったようなものだが、青年は何故かキラキラと子供のように目を輝かせてイワンコを見れば
「イワンコ、タイミングは良かったぜ!だが、もっと全力出して大丈夫だ、思いっきりぶつかってこ......って行かせてくれ 後でじっくり技の組み合わせを試してみような、イワンコ!」
ははっとイワンコに負けず劣らず高らかに笑えば、今の奇襲を褒めるという行動に出た青年
本来なら主人に対して噛みついたりすれば注意または叱ると思うがこの青年は別らしく寧ろ奇襲してくれてありがとうまではいかないものの、そんな事も言えそうな勢いで言葉を紡ごうと更なる指示を出し掛けるが技と称した奇襲いや攻撃よりも外で起きている現象が気になる青年はイワンコに申し訳なさそうに言う
普通ならば自然じゃない嵐も技と称した攻撃の方が優先なのだが、どうも無視できないこの感覚は前にも覚えがある。前と云うほど経ってはいないがと不機嫌そうなイワンコを宥めながらも心の中で思い
「......イワンコも感じるだろ? 本当はお前も連れていきたいが連れていくとお前が居なくなるような気がしてな 僕の勘と言うよりは博士の勘が言っているんだ、お前やポケモンは連れていくなってよ......変だよな、そんな勘がするってよ......この現象はポケモンが関わってるってのにな」
抱き上げるようにイワンコの両脇腹を両手で持ちながらもイワンコを見つめながら真面目で何処と無く戸惑いを含んでいるような声音で言いつつもイワンコをゆっくり床へ降ろしていく
自分の事を博士と云う青年の名はククイ。この世界では自分の名前か名字しか名乗らないのが主流で博士と名乗る人は大方名字で名乗るが大体の人が名前で名乗る
警察や特殊職業についている人の中にはコードネームで名乗る。基本的に有名じゃない限りは顔が思いっきり似ていても名字名前を教えなくても良いことになっている
因みにククイ博士がポケモンの攻撃を技と称したのはポケモンの能力の事を指しており、そのポケモンが天敵や自分の縄張りに入ったものに対し繰り出す攻撃や行動に名称を付けたのが技と呼ばれるようになった由縁であるとされている
そのためか、ポケモンの全てが技を持ち、その技を用いて縄張りから追い出すことや獲物を狩ること等に使用している
勿論、技は先程奇襲された物理的な攻撃のほかに精神や自分の能力を高める技、火や水等の自然の力を持っているポケモンが殆んどで特徴や特性、行動パターン或いは見た目、環境による変化で部類され、それらはタイプと呼ばれている。今現在はノーマル、水、氷、炎、草、でんき、むし、どく、地面、岩、あく、ドラゴン、フェアリー、ゴースト、エスパー、かくとう、ひこう、はがねが発見され、二つまでのタイプの組み合わせが確認されていた
床に降ろされたイワンコは、しゅんと落ち込んだように頭を下げるが窓を叩きつけるようにガタガタと鳴らす音に加え、かなり近くに落ちたのか稲光がフラッシュのようにはためくのをちらりと見て今度は主人を心配するように無言で足元にすり寄り、ククイ博士を見上げる
「大丈夫だぜ、イワンコ! 柔じゃないからな、僕は!心配すんなって、丈夫なことはお前が一番よく知っているだろ」
心配そうに見上げるイワンコの眼差しを受けて、大丈夫だと云うようにイワンコの頭を豪快に撫でながら安心させるような声音で明るく言うククイ博士を見て
イワンコはまるで分かったと云うように、高らかにけれどさっきとは違って明るい表情をして鳴き、尻尾を振りながらちょこんとその場に座り、出ていくククイ博士を見送るようにククイ博士を見つめる
ククイ博士は、そんなイワンコの眼差しを受けて大きく頷き、"行ってくるぜ"とイワンコにそう言って手を振ればこの建物いや、研究所から出て行った
- Re: 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語) ( No.5 )
- 日時: 2017/01/10 04:47
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: e.VqsKX6)
序章前半 >>03-04の解説しましょうかのコーナーよりお送りするのは
ロケット団のムサシ、コジロウ、ニャースです!(※風です)ではお願いします!
ニャース「はいにゃのにゃ!」ムサシ「はい、はーい!」コジロウ「おう、任せろ!」
ニャース「解説の前に一言ゾロアの行方を探すのが困難だったのにゃ!」
ムサシ「そーなのよねー!だってもうかれこれ十数年前の事でしょ!よくよく考えると!もう、ジュンサーさんしっかりしてよね!」
コジロウ「いやいや、ジュンサーさんや国際警察がしっかりしちゃうとそもそも主人公とかジャリボーイたちが活躍しなくなるんじゃないか〜?それに俺たちだって捕まる危険があるしさ〜......良いこと一ミリもないだろ」
ニャース、ムサシ「「確かに」」
ムサシ「じゃあ気を取り直して、解説しましょうかのコーナーやっちゃいましょう!」
コジロウ「おう!」ニャース「にゃ!」
ムサシ「まずはそうね!ゾロアの次に出てきたイワンコっていうポケモンについて紹介するわ!」
コジロウ「ムサシ、ちょっと待って確かゾロア、紹介してなか」
ニャース「大丈夫にゃ!ゾロアはまた出てくるって、だらくが言っていたにゃ!」
ムサシ「そうそう!だから、まだゾロア捕獲のチャンスがあるのよ!だ、か、らイワンコの紹介するのよ!まあ、イワンコもいっぱい出るらしいから何時でも良いっちゃ良いのよ、けど今のうちに紹介しないと後々面倒じゃないしー、イワンコはアローラ地方のポケモンだから、先に紹介しないとね」
ニャース「容姿は序章で説明した通りにゃ!にゃので、さくっとアローラ地方のポケモン図鑑の説明文、タイプ、属性、ならびに序章で出てきたイワンコが覚えている技を紹介するにゃ!」
アローラ地方のポケモン図鑑
【No.103 イワンコ こいぬポケモン
属性 岩タイプ 高さ0.5m 重さ9.2㎏
昔から人と暮らしており、よく懐くので、初心者にお薦めのポケモンと云われている。
トレーナーが悲しんでいるとそれを察して側を離れないが、育つと気性は荒くなる】
ククイ博士が持つイワンコの技は
たいあたり わるだくみ かみつく にらみつける
コジロウ「以上、解説しましょうかのコーナーより第二回目も担当したロケット団のコジロウと」
ニャース「ニャースでニャースと」ムサシ「ムサシでした!次回はやっと主人公が出てくるって情報よ!私たちロケット団は主役だ・か・ら主人公より遅れて小説版のアローラ地方に行くのよ!サカキ様の直々命令で!」
コジロウ「主人公はチャンピオンとは別で違うらしいがそれは性別がか?それとも......もしかして、」
ニャース「もしかすると......!」ムサシ「私たちの予感は合ったっているのかは読んでみてのお楽しみで!」
ニャース「にゃーっ!!伏せんが多すぎにゃ!解説する側が謎を増やすという置き土産ってどういう事にゃ!けど、時間が押してるからそんなこんにゃで解説しましょうかのコーナーでした!ばいにゃら〜!」
はい、お疲れさまです!次回からは解説しましょうかのコーナーも小説風に書いていきたいと思います!台詞ばっかなのは不味いと思ったので((←
後、明けましておめでとうございます!(明けちゃったけど)今年も宜しくお願い致します。スレ主ことだらくは相変わらずやんでますし風邪引いたし......新年そうそう嫌な感じです、泣きたい(( それでも頑張って更新しますよ、うん!
- Re: 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語) ( No.6 )
- 日時: 2017/01/18 04:46
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: O/vit.nk)
「にしても、すっごい嵐だ って......あそこに居るのは」
ククイ博士は雷が落ちたポイントに向かいながら、前方に見知った人物らしい影が見えたが確信はないためか半信半疑で近寄る
「ハラさん!ハラさんも、雷が落ちた現場......テンカラットヒルに向かわれるところですか?」
近寄ってみれば、自分がよく知っている人物、このメレメレ島の島キングであるハラの姿があった。ククイ博士は嵐で飛ばされないように片手で帽子を押さえつつも、欠き消されないように大きな声で言う
「む、ククイか......タメ口で構わないですぞ それに次期島キングはハウになる予定ですからな」
ハラーー先程ハウと話していたおじいちゃんはハラと云う名らしく、ククイ博士に気付くと同時にククイ博士の方を振り返ると、静かにだが、追い風のお陰かはっきりとした声がククイ博士の耳に届いた
ハラは、一度口を閉ざすとしっかりククイ博士と向き合う形になれば、再び口を開け
「......ワシはハウが自分を認めるようになれたらすぐに降りる しかも、すでにカプ・コケコの承諾済み......まあ、まだワシが島キングじゃからな、島の問題は解決するのが務め、無論、向かう ククイもですかな?」
何処と無く遠くを見つめるような眼差しで言いながら、ククイ博士の問いに肯定すると恐らく同じ場所へ赴くであろうククイ博士に確認するかのように聞く
「ははっ、悪い悪い けど、そういうハラさんもじゃないか 嗚呼、勿論だ!リリーエが来た時と感じが似ててまあ、リリーエは浜辺だったけどな.....それにポケモン連れて行っちゃ駄目だって警告がしてな......アローラ地方の生態系が乱れる気がして......居てもたっても居られなくなって見に来た訳さ」
ハラが最初に言った言葉に一瞬だけキョトンとしたククイ博士だったが、子供のように無邪気さがある笑みをして帽子を取って後頭部を掻きながら、ハラの言葉に大きく頷いて此処に来た経緯を説明する
「.....ついさっきまでハウと話しておったからその流れですぞ 孫のハウが、この口調の時に泣いた日がありましたからな......ふむ、ククイの言った通りかも知れませんな......ともかく現場に向かいますぞ」
ククイ博士の最初の指摘に軽く咳払いをし、言い訳じみた事を言った後、本来の目的であるテンカラットヒルがある方を見てククイ博士に告げると返事を待たずして歩き始める
ククイ博士はそんなハラを見て明らかにやってしまったと云うようにあちゃーぁと帽子を持っている手で頭を軽く掻いてから後を追うようにハラに付いていく
ーーテンカラットヒル、ククイ博士の研究所から西側に歩いて約25分程で着く距離にあって草むらの奥に入り口があり、地元の人或いは島巡りした(している)者しか入れないメレメレ島南・メレメレ海岸に突き出ている形で聳える山の事だ。普段は入り口前にはポケモンの技でしか壊せない岩が外部からの侵入を拒むように塞がっている
だが、今日はこの嵐のせいか道を塞いでいるはずの岩がなく二人が来るのを歓迎するかのように風が追い風になり、中へと急かすように雷鳴が轟き、背後で幾多の雷が落ちる
ククイ博士が相棒にも近いイワンコに告げたように、この嵐はポケモンの仕業であることは明らかなようで何処と無く意図が感じる。それは先程から雷雨が伴っている嵐は風や雨は当たってくるものの威力良くて突風やビル風程度、周りは土砂降りなはずが二人を濡らすのは小雨と云う奇妙な事が起きているためだ
ククイ博士、いやハウが人に害が無さそうに見えたのはこのせいかもしれないがもしククイ博士の勘が当たっているとなれば、イワンコやハラが持つポケモンは今ごろ居なくなっていただろうが幸いにもハラはポケモンは連れて来ていなくポケモンが入ったり出てきたりするモンスターボールを持ってきていないためそんな事態にはならないが
問題は......そうこの嵐を引き起こしているポケモンだ。ククイ博士が言うように、リリーエという少女が倒れていたその前日にもだが、ククイ博士とハラはもう二つ心当たりがあった
それは今から約10年以上前と今から半年前の嵐と似通っていることだったが、それらは現チャンピオンである少年が解決しているためと守り神であるポケモンが姿を現さないためハラとククイ博士はその可能性を無意識に消去していた
その可能性は空間の裂け目、別の世界に繋がる裂け目が出てきた際に引き起こる現象だった。その現象いや、空間の裂け目をウルトラホールと呼び、そこから出てきたポケモンのことをウルトラビースト呼んでいた
ウルトラホールは未だ解明していない未知なる領域、別世界があるとされている。ウルトラホールから現れたポケモンを何故ウルトラビーストと呼ぶのか、それはポケットサイズのカプセル型のボールであるモンスターボールに入らないからだった
様々な能力を持つ生き物ーポケモンと呼ばれる。そもそもの由来は手のひらサイズのボールで捕獲出来ること差しており、ウルトラビーストは作られていた様々な種類のモンスターボールで捕獲することが出来ないのでウルトラビーストと呼ばれることになっていた
この島には伝承にも空間の裂け目に関して書かれているほど、ウルトラホールが実現する確率が高いが、その殆どが嵐を引き起こすほどの威力はなくウルトラホールを間近に見たものはあまり居なく未だに解明されていない
- Re: 新たな始まり。(ポケモンサンムーン、二年半後の物語) ( No.7 )
- 日時: 2017/01/24 04:09
- 名前: だらく ◆nI0A1IA1oU (ID: KRYGERxe)
ウルトラホールが開く度にポケモンが迷い込むようなこともあるととある書物には書いてあった。実際、アローラ地方では生息地を持たない個体が見つかるケースが1週間に一回のペースで見付かっていてウルトラホールに引き込まれ、辿り着くのがアローラ地方だとされている。ククイ博士自身はポケモンの技を研究しているが、仮にも博士と云う括りなためか技の知識以外にも研究しているため、ウルトラホールに関する書物、文献は一通り目を通している
テンカラットヒルには空洞がぽっかり開いている場所があり、そこから最深部に行ける最短ルートがある。ぽっかり開いている空洞がなかったら山を登るのは困難を極めていた、自然に出来た獣道しかなく森というには岩山に近く囲うように木々、最深......山の中心に木々があるだけで森と云うには少しばかり緑が少ないようにも見えた
ククイ博士とハラは最短ルートである空洞の中へと入り、周囲を警戒するように慎重に歩みを進めていく
空洞の中にもこの世界の生き物であるポケモンが生息しているはずで、何時もならば人が入ってきた時点で縄張りを荒らさせまいと襲いかかるポケモン、人懐っこいポケモンが姿を現すが、外が荒れ狂っているためかポケモンに出くわさなかった
いや、それどころか人の様子を伺うポケモン、一目散に逃げるポケモンも見当たらなかったが、幸いにも身を潜めているポケモンは居るようで、姿は見えずとも気配は感じとった二人は少なからず安心してたが、ポケモンは何処と無く息を殺しているような幽かな気配しか感じ取れず音を立てないようにしているのか空洞内は静寂に包まれている
ククイ博士とハラの足音と呼吸以外の音しか聞こえない静けさなためか、ハラは立ち止まり。考え込むような仕草をした後、口を開くと
「......ククイよ、ワシは此処のポケモンたちを見ているので、最深部に行って頂けますかな?」
姿は見えずともポケモンたちが自分たちじゃない何かに怯えて息を殺しているのが分かったハラは、静かにそれでいて回りに居るポケモンを安心させるような声でククイ博士に伝える
「え...嗚呼、了解だ それじゃハラさん、ポケモンたちを頼みます」
てっきり最深部に行くと思っていたためか、瞬きを数回して意外そうな声を出してから、ハラの言葉に頷き、ハラに此処のポケモンを任せる形で最深部に向かった
「さてと、そこに居るのは分かっていますぞ カプ・コケコ......先程の雷いや、放電はそなた......嵐や雨は彼方からの客ですかな?」
ククイ博士の姿が見えなくなった所で、斜め上を見て温厚な口調のまま、メレメレ島の守り神であるカプ・コケコに問い掛ける
勿論、ポケモンの声は技か特性であるテレパシーがない限りは普通の人には聞こえないが、人の気持ちが通じること、互いに心を通わせることで稀に聞こえることがある。ポケモンにも、人と喋りたいと云う気持ちがあり、特訓をすれば喋れる例も稀にあるらしく、ハラも昔見たことがあった
「どんな状況であれ他のポケモンを怯えさせるのはよくありませんな、カプ・コケコ......ワシも助太刀致しますぞ」
ウルトラビーストが迷い込んだ時とは違い、見たことがあるポケモンだったが何やら何処か様子がおかしいのが分かったハラは糸目がちな瞼を少し開き、原因を見極めようとしているのか睨むような眼差しで見据えて構える
ハラが構えたのを合図としたのか、ハラの前方に移動したカプ・コケコと呼ばれたポケモンは鶏冠のような先が黄色で全体がオレンジの鬣にとちがみポケモンらしい模様が描かれている黄色の卵形を二つに割ったような甲羅と同化した手、下はオレンジの民族衣装のようになっていて腕には黄色いリングをつけている見た目も好戦的だが気まぐれで勝負が好きなメレメレ島の守り神とされている
そして、向かい合う形で降りたったポケモンはアーロラ地方には生息していないポケモンだ。カプ・コケコとそのポケモンは同時に自らの能力と気持ちを高めるように高らかと鳴く
カプ・コケコとそのポケモンの勝負が始まろうとした時、ハラはもう1つの影を捉えすぐさま声を掛けようとするが、捉えた影もハラの視線に気付いたようで
「くくっ...あーあ、此処から出りゃバレねえと思ったのによりにもよって、人に出くわすなんてな!ついてねえ、全くもってついてねえよ!くははっ」
そのポケモンの後ろに降りたった両手をズボンのポケットに突っ込みながら近寄るダークブラウンの髪をした猫背でがらの悪い青年が自分自身を嘲笑うかのようにくつくつと笑いながらわざとらしくハラに聞こえるような声で何処か楽しげに言う
青年の笑い声に同調するように、そのポケモンも笑い始める。挑発するような見下した笑みを浮かべており、青年以外の全てのものに敵意を持つかのように鋭い眼差しをしたままカプ・コケコ、ハラを睨んでいた
「まあ、見られちまったからなあ......特別にダークポケモンの凄さ、見せようじゃねえか!せいぜい目に焼き付けておけよ、じじい!最初の目撃者として盛大に歓迎しとくぜ!」
やれやれと云うように首を左右に振り、あからさまに小馬鹿にするような笑みを浮かべてわざとらしくしょうがねえ、しょうがねえと二回ほど聞こえるような大きさで繰り返してから青年は今出ているポケモンに加えてもう二体、モンスターボールから同時に投げるように繰り出した
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