二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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世界からカラ松が消えたなら 『感想とアドバイス募集!!』
日時: 2017/03/31 23:03
名前: 闇猫 (ID: nE04Zw/f)

初めまして&こんにちは 

闇猫です。

調べてみましたら、もう一人闇猫という人がいる様で、
大変申し訳なく思っています…

と、そんな話が聞きたいんじゃ無いですね。すみません。

今回はおそ松さんのカラ松にスポットを当てました。
ボカロの「透明エナジー」が、これを思いついたきっかけです。
というか、ほぼ、パクりです。ハイ…

もう一つの作品は時間がかかりそうなので、
こっちは簡潔に書きたいと思います。

それでもいい方は楽しんで下さい。
一応、感動系に仕上げたつもりです。

—————————————————↓時間がある人は↓———————————————————

ちなみに、私の厨二病が発症したきっかけは、カラ松です。
中村さんが好きになったのも彼の影響ですね。

まぁ、厨二病は、ボカロの影響も強いですがね(笑)

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3話 近づくリミット ( No.3 )
日時: 2017/01/29 18:21
名前: 闇猫 (ID: 809vmuNZ)

「十四松、アイツ、どこで見た?」
「ぅんっとねぇ…」
外に出た5人は、十四松の案内で廃墟を目指す。
「ちょっと…っ!走らなくてもっいいじゃん…」
一松は皆より遅れて走っていた。
その差は開く一方で、息を切らしながら見失わないようにするのが精一杯だ。
「っ!十四松、ちょい待ち!」
おそ松の言葉で十四松は急ブレーキをかけた。
「ハァ、ハァ、っハァ…」
ようやく一松が追い付くと、トド松が真っ先に口を開く。
「もしカラ松兄さんが居なかったら、今みたいに自力で走るんだよ?できる?」
「確かに、今までだって何回も抱えられて走ったんでしょ?」
言葉だけを聞けば一松を責めているように思えるが、
二人の表情はまるで子供に言い聞かせるようだった。
おそ松以外のも胸騒ぎを覚えている今、
一松にも危機感を感じて欲しいのだろう。
「…分かってる」
一松が汗を拭い、呼吸を落ち着かせる。
「一松兄さん、もうすぐだから!!」
十四松がさりげなく走ることを促す。
「ん…」
一松は頷くと、再び走り出した。
他のみんなもそれにつられて走り出す。

現在、5時17分。


あれから1分程で、カラ松が入って行ったという廃墟に到着。
四階建ての丘の上にあるビル。
周りにはまだ使われているビルが並んでいて、今は帰宅ラッシュなのか人が多かった。
「じゃあ、二つ手に別れよう。
僕と十四松とトド松。あと、兄さんと一松でいい?」
「「「「うん」」」」
こうして1階と2階。
二手に別かれてのカラ松捜索が始まった。
ひと階につき、部屋は2つ。
それと1階と4階にあるトイレを調べる。
「こっちの部屋にもいないな。
…よし、あいつらに3階行くって言ってくるか」

時刻は、5時21分。
一旦一階まで降りて三階に行くことを伝えると、チョロ松たちも四階に行くところだった。
「じゃ、またあとで」
「あぁ」
三階に来て再び探し始める。
「カラ松〜!」
割れている窓からは、オレンジ色に色付き始めた町が見えていた。
「この階にもいねぇ…」
「…」
おそ松が呟くと、一松が一瞬悲しそうな顔を見せた。
「そんな顔すんなって。
そもそもここに居るって決まった訳じゃねぇし、案外、家に帰ったらいるかもしれねぇぞ」
一松の不安を和らげるために笑って見せるおそ松。
だがおそ松も、強くなる不安を振り払えないでいた。

現在5時24分。

4話 俺は ( No.4 )
日時: 2017/01/29 18:58
名前: 闇猫 (ID: 809vmuNZ)

「イタい」
「イタいよ」
「イタい…」
「イタいね!」
「ほんっと、イタいよね〜」

ーア、アッハハハハー

最初は本当に気にしてなかった。
でも、少し気になってきて、
次第に傷付くようになっていった。
いつか来ると思っていた『慣れる日』は、結局今日の今日、この時まで来なかった。
表面上だけの笑いを浮かべるのは、そろそろ限界だ。

「嫌い、大っ嫌い。近づくなクソ松」

嫌いと言う声は確かに聞こえていた。
でも、俺は兄なんだから、そんな冗談を真に受けて弟を放ってなどおけない。
なにより、俺自身が彼を愛しているのだから。
それでも『イタい』『嫌い』という声は刺さって、彼に近づくのが怖くなっていった。


【いいお兄ちゃんには、どうやったらなれるのか?】なんて、
いくら考えたって意味なんか無くて。
彼のように、場を和ませる事が出来たなら。
彼のように、いろいろ計算する事が出来たなら。
彼のように、はっきりと言う事が出来たなら。
彼のように、いつも笑っている事が出来たなら。
彼のように、自分で踏み出す事が出来たなら。

俺は…。


そんな事を考えて、自分が分からなくなって。
みんなに優しくしているのに、
みんなから嫌われる。
なんで、どうして…
でもやっぱり、答えは出なかった。

俺が居なくても、いつも通り明日はくる。
松野家は、今日までの日常を繰り返す。
例えそこに、俺の姿が無かったとしても。
ちゃぶ台を囲むスペースが広くなって、
銭湯上がりの牛乳を飲む量が多くなる。
それだけ。

俺の居たスペースは埋められ、
存在自体をいつかは忘れられる。

俺はなんのために生まれたんだろうな…

世界からカラ松が消えたなら ( No.5 )
日時: 2017/02/03 21:19
名前: 闇猫 (ID: nE04Zw/f)

おそ松と一松は四階に続く階段を登っていた。
けれど四階まで上がったところでおそ松はあることに気付き、足を止める。
「なぁ一松」
チョロ松たちの元へ向かおうとしていた一松は、おそ松の声で振り返る。
「この階段、どこに繋がってんのかな」
確かに階段は上へと続いていた。
「屋上…?」
「やっぱそう思う?」
おそ松はなぜか吸い込まれるように、上へ続く階段を一段上がった。
「行くの?」
「え、あぁ。お前は…どうする?」
「…僕も行く」
時刻は5時25分。



緩い風の吹く屋上。
一人の青年が命を落とすまで、あと20秒。
その時、屋上の扉がゆっくりと開いた。
「やっぱ、少し風あるな」
「うん」
17——
「!おそ松兄さん、あれ…!」
16——
「カラ松!?」
15——
「ど、どうしよ—」
一松が隣を見ると、おそ松は既に走り出していた。
残り13秒。
(クソッ…!カラ松!!)
11——
おそ松は全力で走った。
9——
走って、
7——
走って、
5——
走った。
3——
フェンスをくぐって、
1——
手を伸ばす。

次の瞬間、
おそ松はカラ松に微かに触れる。
残り0秒。
カラ松は宙に体を投げ出した。
腕に伸ばしたおそ松の手は、


虚しく宙を掴んだ。


「クソッ!」
パン!
だからといって諦めるなんて選択肢は無い。
おそ松は咄嗟に伸ばした左手でカラ松の手を掴んだ。
「おそ松!?」
掴んだといってもカラ松の体は宙に浮いていて、
おそ松はカラ松を落とさないようにするのが精一杯だった。
とても引き上げれるような状態じゃない。
「なんでここに!?」
「何ではっ…こっちのセリフだっての…!」
両手で引き上げたくても、自分を支えているので無理。
もしも両手で引き上げたら、おそ松ごと落下しかねない。
「なにやってんだよ、カラ松!!」
おそ松の言葉にカラ松は目を逸らす。
「…もういいんだ」
カラ松を掴む手は徐々に滑っていった。
「何が!?」
「手を離してくれ…」
「話し聞いてんのかよ!?とにかく、俺の手を掴め!お前なら両手でいけるだろ」
「もう良いんだ…もう」
カラ松はその一点張りで、おそ松の手を掴もうとはしなかった。
「おい、カラ松!!」
おそ松手がカラ松の指先に差し掛かった瞬間——

パン!

「一、松…」
一松がカラ松の手を掴んだ。
「おそ…松、兄さ…!」
おそ松は一松が言おうとしていることを察して、すぐにカラ松の手を掴み直した。
「一松…何で…」
カラ松はまるで、自分を助ける意味が分からないと言わんばかりだ。
「勝手に死のうとしてんじゃねぇよ…!」
「!」
「いつも僕が死にたいって言うと、絶対止めるクセに…!」
カラ松の顔が戸惑いを露にする。
「そうだね。ちょっと自分勝手なんじゃない?」
おそ松の手にチョロ松の手が重なる。
「チョロ松!」
「遅くなってごめん」
そう言うと、手に力を込めてカラ松引っ張り上げようとした。
「カラ松兄さん、ボクッ…いつもごめん」
「チョロ松…謝らなくても——」
「僕もごめんね」
カラ松の声を遮ったのは、トド松の声だった。
トド松は一松の腹に手を回して、力を入れる。
「兄さんは僕が支えるから!」
実は普段から体を動かさない一松は、
片腕では腕がもう限界だった。
頷いた一松は自分の手首をもう片方で支える。
「十四松兄さんは、おそ松兄さんを…!」
トド松がそう言うと、十四松がおそ松を引っ張った。
「兄さん、僕がいるからね」
「あぁ…!」
おそ松はもう片方の手も使って、カラ松を引き上げる。
「みんな…」
「カラ松、もう分かっただろっ!
お前が消えて嬉しいヤツなんていないんだよ!!」
「っ!」
カラ松は驚いたような顔をする。
だがすぐに暗い表情へ戻った。
「…別に、俺が居なくなっても…」
「もしもカラ松兄さんが居なくなったら、スッゴク悲しい!」
十四松が大きな声で叫んだ。
「そうだよっ!もしも…もしもカラ松兄さんが居なくなったら、凄く悲しくなるんだから!」
トド松も大きな声で同調した。
「カラ松兄さんが居なくなることなんて、ボクら全員、誰一人、望んでないから!」
チョロ松は目に涙を浮かべながら言う。
「…カラ松が居なくなったら…俺が…困る。
だから…死ぬなんて絶対許さねぇからな!」
一松の心の声を聞いたカラ松は、目から涙を流した。
「もしも…」
おそ松の声を聞いて、カラ松は再び顔を上げる。
「もしもお前が居なくなったら、…毎日、つまんねーじゃんかよ」
おそ松の目からも涙が溢れた。
「だから…」
おそ松は手を伸ばす。
「帰ってこいよ」




目の前に差し出された手。
その手はいとおしい兄弟たち、皆の思いに感じた。
「俺は…嫌われてるんだとばかりっ…!」
嬉しくて、嬉しくて、
こんな時なのにすごく幸せだと感じた。
もう、答えは1つしかない。


俺は目の前の手を、強く握りしめた。


END

Re: 世界からカラ松が消えたなら 『感想とアドバイス募集!!』 ( No.6 )
日時: 2017/04/08 16:29
名前: 理乃 (ID: nE04Zw/f)

確かに透明エナジーの要素も入っていますが、大変おもしろかったです。
カラ松が落ちなかったのには、安堵しました。

Re: 世界からカラ松が消えたなら 『感想とアドバイス募集!!』 ( No.7 )
日時: 2017/04/08 18:52
名前: フランソワーズ・マツノ ◆XTyQit91CM (ID: z43aEV/5)
参照: 近々二次映像やめようと考えております……

どうも、マツノです。
好きな動画パロでの小説があって凄く嬉しいです!悲しい感じがよく出てていいと思います。
これからも頑張ってください!


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