二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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寂しがり屋のアマノジャク
日時: 2017/07/15 11:38
名前: karen (ID: COldU63y)

 「はぁ、はぁ、もう、むり…」
 私、鬼人正邪は、異変が終わった後も幻想郷住民による迫害を受けていた。
 体中の傷やあざは、治ることなく私を苦しめた。
 もし、私が異変なんか起こしていなかったなら。
 もし、私が降伏していたら。
 こんなことには、苦しめられる結果には、ならなかったのかな。
 「あらあら、もうへばっているのかしら。幻想郷の反逆者さん。」
 「だまれ。八雲紫。」
 私を指名手配した張本人、八雲紫は、今もなお私を追いかける。
 「もう降伏しなさいな。もうダメなんでしょう。」
 「うるさい。わたしは、まだ終わっていないんだ。」
 今更、降伏なんてできるわけがないんだから。
 「まだ、抗ってやる…!」

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Re: 寂しがり屋のアマノジャク ( No.6 )
日時: 2017/07/16 15:06
名前: karen (ID: COldU63y)

 次に、二人そろって中のよさそうな男女が来た。
 「ただいまー、もうさ外がとにかく暑くてさー。本当夏なんて嫌い。」
 「何の用華恋。さっさとしてよ、本読みたいんだから。」
 「えーっとね、昨日言ってた子が来たから紹介しようと思って。」
 「あっそ。ふーんこいつが昨日言ってた天邪鬼か。」
 「響、話聞いてた?ごめんね天邪鬼さん。私は恵っていって、その冷めた男子は響っていうの。私たちは能力もちで、私が「武術を扱う程度の能力」を持っていて、響が「星を操る程度の能力」をもっているわ。これからいろいろあると思うけど、困ったことがあったら言ってね。」
 「…はい…」
 「ねえ華恋、部屋の案内はもうした?やることないからやっちゃうけど。」
 「まだまだ。じゃ、よろしく恵。」
 「ok,じゃ、早く行こうか。アマノジャクさん。」
 「……天邪鬼じゃなくて、『正邪』でいい……」
 「そう?じゃ、『正邪』いこっか。」

Re: 寂しがり屋のアマノジャク ( No.7 )
日時: 2017/07/16 15:08
名前: karen (ID: COldU63y)

 閲覧数がこんなに!
 読んでくれてありがとうございます。
 投稿ペースは今年受験があるので遅いですけど、これからもよろしくお願いします。

Re: 寂しがり屋のアマノジャク ( No.8 )
日時: 2017/07/17 08:49
名前: karen (ID: COldU63y)

 「いい、、玄関がここで、そこの廊下の右側の手前が華恋の部屋、その奥が癒維の部屋。左側の一番手前が私の部屋、その奥が響の部屋、で、正邪の部屋はその奥。わかった?」
 「うん…でも、なんで私の部屋のドアに『春香』って書かれているんだ?」
 「ああ、それは……」
 そういって、恵は話してくれた。
 ここは、前に華恋の親友の『春香』が住んでいたこと。
 その『春香』は、華恋の魔法で外の世界に行ったときに殺されてしまったこと。
 華恋は、今もそのことを後悔していること。
 「私も、もとは外の世界にいたから。響もそう。私は華恋と出会って幻想郷に来たけれど、響は親に捨てられてね……。外の世界では、親に捨てられたら生きることができないから、私が幻想郷に行くことになったときに響を連れてきたの。それからかな、響が冷たい性格になったのは。」
 「そんなことがあったのか。」
 恵は、とても悲しそうに話していた。
 きっと、とても悲しかったのだろう。
 「今は、幸せだけどね。前は、外の世界でずっと気味悪がられてたから。能力が使えるだけで。辛かった。私だって、本当は普通の女の子としていきたかったのに。それが、許されなかったから。」

Re: 寂しがり屋のアマノジャク ( No.9 )
日時: 2017/07/17 20:57
名前: karen (ID: COldU63y)

 「話変わるけど、なんで正邪はだましてまで異変起こしたの?そんなことする意味なんて、無くない?」
 私は、思わず絶句した。
 そんなこと、考えたこともなかったから。
 「なんでって…」
 わからない。なんで私は異変を起こしたのか。
 弱者のための世界にするため、いや違う。
 私は、なんで、なんで異変なんて起こしたのか。
 本当に、全くわからない。
 「ごめん。傷ついた?」
 「別に…」
 恵が言った言葉は、なぜか私の心に鋭く突き刺さった。
 意味があって異変を起こしたのじゃないのか。
 何のために、何のために私はあれまでしたのか。
 傷つきながら逃げたのも、なんでだったのか。 
 「わからない……なんでだったのか……」

Re: 寂しがり屋のアマノジャク ( No.10 )
日時: 2017/07/19 21:33
名前: karen (ID: COldU63y)

 「ねぇ、そういえばさ。正邪って体が結構汚れてるね。お風呂入ってきたら?着替えは出しておくからさ。」
 「そう、させてもらおうかな。」
 今日の私は、やけに素直な気がする。
 天邪鬼なのに。
 「着替え、何でもいいよね。新しい体あらうタオル出すから待っててね。」
 

 数分後。久しぶりの風呂から出た私は、そこに置いてあった着替えを見て、とても驚いた。
 それは、その着替えが、私に確実に似合わない、フリルのたくさんついたワンピースだったからだ。
 「おい、恵。このワンピースはちょっと・・・」
 「ん、まあ別にいいじゃん。かわいいから似合うよきっと。ま、来てみてきてみて。」
 そのワンピースが恵の趣味だとわかったのは、それから少し時がたった夕飯の時だった。


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