二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜
- 日時: 2019/06/08 01:02
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
3DSゲーム「とんがりボウシと魔法の町」を元にした二次小説です。
※オリジナル設定があります。
キャラ設定
カノン
10才
幼い頃から魔法に憧れている
ドジでおっちょこちょいだが、前向きで友達想い
うらら
10才
裕福な家庭の一人娘
おしとやかな性格だが、たまに無自覚でグサリと来る言葉を発する
カノンとは幼馴染で親友
アリサ
10才
スポーツ万能で、活発な性格
気が強く、負けず嫌い
カノンとは幼馴染で親友
今後も、オリジナルキャラを登場させる予定です。
- Re: とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜 ( No.1 )
- 日時: 2019/06/08 01:04
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
制服のリボンを結ぶと、ちょっとだけ、大人になった気分になる。
鏡の前で何度も振り返る。
・・・よしっ! おかしいところなし!
初めての制服にドキドキするカノンは、今日から『ワンダー魔法学校』に通う生徒。
『ワンダー魔法学校』は、ここ「人間界」とは全く別の世界「魔法界」にある。
魔法界は、魔法使い達が暮らす世界。
その世界は、カノン達人間にはあまり知られていない。
そして、ワンダー魔法学校は、見習い魔法使いが大魔法使いになる為、勉強するところ。
今、姿見の前に立っているカノンも、大魔法使いを目指している。
でも、それはカノンだけではない。
カノンの親友の、うらら、アリサも、カノンと同じように、今日からワンダー魔法学校に通う生徒。
魔法界って、どんなところなんだろう? と、不安も少しあるが、それ以上に期待に高まるカノンだった。
「カノンー、うららちゃんとアリサちゃんが来たわよー?」
「あっ、はーい!」
すると、一階からカノンの母——カリンに呼ばれ、慌てて荷物を持って、勢いよく扉を開けて、部屋を出た。
一階に下りると、玄関先にいる、カリンとうららとアリサの姿が見える。
「おはよう、カノンちゃん」
「おはよー、カノン!」
「おはよう、うらら、アリサ!」
カノンは挨拶を返しながら、2人の元に駆け寄る。
「カノン、忘れ物はない?」
「大丈夫! 心配しなくてもいいって」
カノンはそうカリンに言いながら、靴を履いた。
「そう? それじゃあ、うららちゃん、アリサちゃん、カノンをよろしくね」
「心配しなくても大丈夫ですよ! カノンがドジ踏まないよう、アタシ達がしっかり見てるんで!」
アリサは右手で拳をつくり、拳を自分の胸を叩いた。
「アリサちゃん、それじゃあカノンちゃんに失礼よ。アリサちゃんが思っている程、カノンちゃんはドジじゃないわ」
うららは、すかさずカノンにフォローを入れた。(注 うらら曰く)
「うらら、それ全然フォローになってないよ・・・」
グサリときたカノンは、がっくりとうなだれた。
その光景を見ていたカリンは、「ふふっ」と笑いをこぼした。
「みんな、それより、もうそろそろ時間でしょ?」
カリンに指摘され、三人は玄関先の壁にかけてある時計に目をやった。
「あっ、ほんとだ! 2人とも、早く行こう!」
「「うん!」」
うららとアリサは声を揃えて返事をし、カノンは玄関の扉を開けた。
うららとアリサが出て行くと、カノンはカリンの方に振り向き、
「お母さん、行って来ます!」
と言い、扉を閉めた。
「行ってらっしゃい、カノン・・・」
最後まで元気な娘を見送ったカリンの目は、優しい目をしていた。
- Re: とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜 ( No.2 )
- 日時: 2019/06/08 01:08
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
カノン達は、急いで『魔法屋』に向かった。
『魔法屋』というのは、人間界と魔法界を行き来する事のできる『はじまりとおわりの扉』というのがあるのだが、人間界にその扉があるのは、『魔法屋』だけ。
なのでカノン達は、その『魔法屋』に向かっている、という訳だ。
魔法試験に合格したとの通達と一緒に、魔法屋への案内図も送られ、カノン達はそれを頼りに向かっている。
ようやく魔法屋に到着すると、カノン達は魔法屋の扉を開いた。
明かりは豆電球一本という、何とも薄気味悪い所だった。
カノン達は足元に注意しながら中を歩いて行くと、突然女性の声が上がった。
「おや、やっと来たようだね——」
驚いて振り向くと、そこには長髪の女性が立っていた。
「もしかして、貴方がマリーさん・・・?」
"マリー"というのは、ここの魔法屋の女店主の名だ。
実際は見た事がないのだが、私達を待っていたと思わせる発言に、うららはもしやと思い、尋ねたのだった。
「如何にも。アタシはここの店主のマリーだ。アタシは今日は急用があるんでね。早速、『はじまりと終わりの扉』まで案内するよ」
急用とは何なのか疑問に思ったが、その事はマリーにきかず、黙ってついて行った。
奥の方に行くと、不思議な形をした扉があった。
「これが、『はじまりとおわりの扉』だ。この扉の向こうに、あんた達が新しく暮らす、学生寮の管理人のテツってヤツがいるから、そいつに任しときゃあいい」
マリーはそう言うと、扉を開いた。
扉の向こうはまばゆい光で満ち溢れており、とてもその先に学生寮があるとは思えない。
「さ、さっさと入りなっ」
「わっ!」
急にマリーに背中を押され、カノン達は勢いで光溢れるそこに足を踏み入れた。
すると、突然空間が歪み、カノン達は思わず目を瞑った。
- Re: とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜 ( No.3 )
- 日時: 2019/06/08 01:06
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
目をゆっくりと開くと、そこには中年のおじさんが立っていた。
「よく来たな、カノン、うらら、アリサ」
「? おじさん、もしかしてテツさん?」
アリサはそう尋ねた。
「おじっ・・・。そ、そうだな。ここの学生寮の管理を任されている、テツってんだ。お前達が、今日から『ワンダー魔法学校』に通う、カノン、うらら、アリサだな。今からお前達の部屋を案内すっから、ついて来な」
テツにそう言われ、三人はテツの後をついて行った。
カノンは一階の赤い扉の部屋。
うららは二階の黄色い扉の部屋。
アリサは二階の青い扉の部屋。
「それから、一応部屋には最低限の家具を揃えている。机、テーブル、椅子、タンス、ベッド。他にも何か必要な物とかがあったりしたら、ショッピングモールで買って、自由に部屋に置けばいい」
「ショッピングモールってどこにあるんですか?」
うららはそう尋ねた。
「ショッピングモールは、学校のすぐ近くにある。
行けばすぐわかるだろう。
———それじゃあ、これから三人の通う学校に案内するから、付いて来な」
今度は、学校を案内するようで、三人は沸くわくしながらテツの後について行った。
- Re: とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜 ( No.4 )
- 日時: 2019/06/08 01:07
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
しばらくテツの後について行くと、赤い屋根の建物が見えてきた。
おそらく、あそこが学校だろう。
「ここが、今日からお前達が通う、『ワンダー魔法学校』だ。中で校長先生が待っているが、失礼のないようにな」
テツにそう言われ、三人は「はい」と声を揃えて返事をした。
テツが学生寮へ去って行くと、三人は学校の扉を開けた。
そこには広いホールがあり、中央に広い階段があった。
階段の左側には職員室、右側には御手洗いがある。
そして、そこには太陽のような顔をした男性が立っていた。
「よく来ましたね、カノンくん、うららくん、アリサくん。それでは、教室へ向かいましょう。皆さんが、貴方達の事を待っています」
今度は校長先生について行き、三人は自分達の教室へと向かった。
教室前まで来ると、校長先生は「少しここで待っていてください」と言い、教室に入った。
校長先生は教卓の前に立ち、生徒に言った
「皆さん、今日は、昨日のHRで言ったように、人間界から三人の編入生が来ます。三人とも、中に入って来なさい」
校長先生は三人に呼びかけると、教室の扉が開いた。
皆が自分達に注目し、三人は少し緊張しているようだった。
「それでは、順番に自己紹介をお願いします。簡単にで大丈夫ですよ」
「じゃあ、まずはアタシから。アタシの名前はアリサ。勉強はまぁあんまし自信はないけど、スポーツなら大得意だ。よろしくな」
アリサの自己紹介が終わり、次はうららとなった。
「私の名前はうららです。バイオリンが趣味で、将来はバイオリニストになりたいって思っています。よろしくお願いします」
うららは最後に一礼をした。
「私の名前はカノンです。小さい時から魔法に憧れていたので、魔法使いになれるように頑張ります。よろしくお願いします」
三人の自己紹介も終わり、校長先生は言った。
「それでは、今から私が、貴方達にとんがりボウシと杖を授けます」
そして、校長先生が呪文を唱えると、突然煙が現れ、三人の身を包んだ。
三人の頭には緑色のとんがりボウシが乗せられている。
そして、手には杖も。
「今、貴方達には『見習い魔法使い』の称号が与えられました。見習いとんがり帽が、その称号です」
「ボウシが称号? ちょっと変わってるわね・・・」
うららは不思議に思い、そう呟いた。
「魔法使いには六つの段級があり、下から見習い、一つ星、二つ星、三つ星、四つ星、そして大魔法使いです」
「校長先生、階級ってどうすれば上がるんですか?」
「階級は、魔法試験に合格すれば、上がることができます。他には、何か質問はありますか?」
カノンの質問に答えた後、うららとアリサにきいた。
二人は問題ないようで、首を横に振り、校長先生は続けた。
「後ろの列の席に、三人分空いてる席があります。三人はそこの席に座ってください」
三人は指定された席に座った。
左から、カノン、うらら、アリサの順番だ。
ちなみに、カノンの左隣の席には、コウモリのような男の子が座っている。
「では、これで今日のHRを終了します。皆さん、カノンくん、うららくん、アリサくんと、仲良くしてくださいね」
校長先生はそう言い残すと、教室から去って行った。
- Re: とんがりボウシと魔法の町〜カノンのマジカルストーリー〜 ( No.5 )
- 日時: 2019/06/08 01:08
- 名前: なのはな (ID: eldbtQ7Y)
初日の授業も終わり、放課後になると、定番の質問攻めを食らった。
人間界の事とか、私達の事とか。
一つ一つ受け答えしているうちに、帰るのが遅くなってしまった。
カノン達は急いで寮に戻ると、テツに呼び止められた。
「入学祝いに、お前達にこれを渡そうと思ってな」
テツは手に持っていた三つの袋を、カノン達に一つずつ渡していった。
何やら、金属製の小さな物がたくさん入ってるようで、少し振ってみると、ヂャラヂャラと音がする。
「テツさん、これって何なんですか?」
アリサは、カノンとうららの疑問を代弁してきいた。
「それはリッチと言って、お前達の世界で言うなら、お金と同じだ。それで、ショッピングモールで買い物をすりゃあいい。但し、無駄遣いはするんじゃねぇぞ?」
テツがそう説明すると、カノン達は喜び、声を揃えて「ありがとうございます!」とお礼を言った。
「そういやぁ、そろそろ晩飯の時間だし、今からショッピングモールで飯を食って行けばいい。この時間帯だと、ショッピングモールも混むだろうから、迷わねように気をつけろよ?」
「はい! それじゃあ、行って来ます!」
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