二次創作小説(新・総合)
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- 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い
- 日時: 2021/08/29 13:48
- 名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)
普通の大学生、新成桜夜はある日異変を感じ、そして仮面ライダーと出会う。
世界を超えて、正しい物語を取り戻せ!
目次
物語の始まり
第1話 >>01
とある魔術の禁書目録編
第2話 >>02 第3話 >>03 第4話 >>04 第5話 >>05
ラブライブ!サンシャイン!編
第6話 >>06 第7話 >>07 第8話 >>08 第9話 >>09 第10話 >>010 第11話 >011
魔法少女まどか☆マギカ編
第12話 >>012 第13話 >>013 第14話 >>014 第15話 >>015 第16話 >>016 第17話 >>017
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.3 )
- 日時: 2019/09/29 07:43
- 名前: シュンP (ID: LoNNmS79)
第3話 利用されたシスターズ
【ジカンギレード!ケン!】
【ビートクローザー!】
【ツインブレイカー!】
3人は各々の武器を取り出す。
グリス
「とっとと終わらせンぞ」
グリスはガトリングボトルをビームモードのツインブレイカーに装填、クローズはビートクローザーのグリップエンドを二回引っ張り、ジオウはジカンギレードのスロット上部にあるギレードリューズを押す。
【シングル!】
【ヒッパレー!】
【タイムチャージ!】
クローズ
「ハァァァァァ…」
【5・4・3・2・1】
グリスは銃口をアナザービルドに向け、クローズとジオウはアナザービルドに向けて走り出す。
【シングルブレイク!】
ツインブレイカーから大量のエネルギー弾が発射され、アナザービルドの動きを止める。
【ミリオンヒット!】
【ギリギリ斬り!】
2人の斬撃がアナザービルドを襲う。
ジオウ
「喰らえ!」
アナザービルドが吹っ飛ばされ、ビルの外壁に叩きつけられる。
クローズ
「やったのか?」
ジオウ
「まだだ」
粉塵の中から、立ち上がるアナザービルドの姿が見られた。
グリス
「どうなってやがんだ…」
ウォズ
「私が説明しよう。ビルドに対抗できるのビルドの力のみ、つまりアナザービルドを倒すには仮面ライダービルドの力が必要だ」
クローズ
「今からまた仮面ライダーを探せって言うのか!」
ジオウ
「いや、そういうわけではない。ビルドが居なくても、ビルドの力が宿ったビルドウォッチがあれば倒せる」
グリス
「ウォッチって、そのお前が持ってるヤツか?」
ジオウ
「そうだ」
クローズ
「御坂!お前持ってたりしないのか!」
美琴
「ハァ!?そんなの持ってるわけ…。待って!ちょっとタンマ!」
美琴は慌ててもっていた学生鞄をあさり始める。
インデックス
「んー?短髪、こんな時に何してるの?」
美琴
「あった!もしかして、ウォッチってこれのこと!?」
カバンから取り出した何かを美琴はジオウに向かって投げつける。
ジオウ
「ビルドウォッチ!なんで持ってんの!?」
美琴
「分からない。こないだカバンの中整理してたらあったのよ!」
クローズ
「サンキュー御坂!」
美琴
「たまたまよ。たまたま」
グリス
「行くぞ」
アナザービルドは完全に体勢を立て直していた。
ジオウ
「使ってみるか!」
【ビルド!】
ジオウはビルドウォッチを起動し、ドライバーに装填。ドライバーを1回転させる。
【アーマータイム!ベストマッチ!ビ・ル・ドー!】
アーマーが展開され、ジオウに装着される。
ジオウ
「勝利の法則は、決まった!」
クローズ
「顔にビルドって書いてある…」
ウォズ
「祝え!全ライダーの力を取り返し、世界を超え、真実を取り戻す正義のヒーロー。その名も仮面ライダージオウビルドアーマー。まず一つ、ライダーの力を回収した瞬間である」
シオウ
「行っくぜー!」
ジオウはビルドの力を利用し、一気にアナザービルドとの距離を詰め右手の『ドリルクラッシャークラッシャー』
で攻撃をする。
Aビルド
「ウッ。ガァッ!」
クローズ
「俺達も!ハァ!」
グリス
「オラオアラァ!」
3人の猛攻で、アナザービルドはその場から動く事すらできない。
ジオウ
「これで終わりにする!」
【フィニッシュタイム!ビルド!】
【Ready Go!】
【スクラップフィニッシュ!】
大量の数式とグラフのⅩ軸のようなものが現れ、アナザービルドを拘束する。そして、クローズの背後にはクローズドラゴン・ブレイクが、現れ、グリスは肩や背中からヴァリアブルゼリーを噴出する。
【ボルテックタイムブレーク!】
【ドラゴニックフィニッシュ!】
ジオウ
「ハァァァ!」
クローズ
「ウォォォ!」
グリス
「オォャァッ!」
Aビルド
「アァァァァツァァァッ!」
3人のトリプルライダーキックがアナザービルドに炸裂。ビルの外壁を突き破り、ビルの中でようやく停止する。
パリンッ!
アナザービルドの変身が解除され、契約者であるミサカ一〇〇五五号の体内から出てきたアナザーウォッチが砕ける。
3人は変身を解除する。
桜夜
「ありがとう。みんなのおかげで勝てたよ」
一方通行
「どォってことねェ」
当麻
「他の奴らも無事そうで何よりだ」
ミサカ一〇〇五五号
「うーん…」
その場で倒れこんでいたミサカが目を覚まし、あたりを見回す。
ミサカ一〇〇五五号
「ありがとうございます、とミサカは感謝の言葉を貴方達に告げます」
ウォズ
「あれが妹達か。君にそっくりだね」
美琴
「っるさいわね。今でも少し後悔してるんだから」
インデックス
「ねぇねぇ、短髪の妹。どうしてあんな怪物になってたの?」
インデックスの質問を聞き、ミサカは俯く。
当麻
「そうだよ!何があってあんな姿に!?」
ミサカ一〇〇五五号
「あれは今から1週間前の事です。冥土返し(ラー)の提案でリハビリを兼ねてとある研究所に向かっていました。最短ルートを通るため狭い路地に入った際に、とある男性と遭遇し、その男性に先程のデバイスを体内に埋め込まれました、とミサカは懇切丁寧に説明します」
一方通行
「その男が誰なのかは分かンねェのか?」
ミサカ一〇五五号
「はい。見たことはありません。体格的には学生ですが、平日の日中に私服と思われる服装でいたため、恐らく外部の人間かと思われます、とミサカは推測を交えながら考察します」
桜夜
「部外者だって?」
美琴
「そんなの警報もなければ、黒子も言ってなかったわよ?」
当麻
「他に何か覚えてないのか?」
ミサカ一〇〇五五号
「すいません、これ以上の有力な情報はありません、とミサカは謝罪の弁を述べます」
打ち止め
「ミサカネットワークでも、何も伝わってないよ、ってミサカはミサカは言ってみる」
結局、そのままお開きとなった。一方通行は打ち止めとミサカ一〇〇五五号を連れ病院へ、美琴は黒子と共に常盤台中学の寮へと帰った。
最終的に、残ったのは桜夜・ウォズ・上条・インデックスの5人。5人は上条の住む寮への帰路へ着いていた。
桜夜
「ねえウォズ。ライダーの力取り戻したけど、他の世界に行かなくていいの?」
ウォズ
「本当は行きたいのだが、奇妙なことが起こってね。本来ならウォッチを回収すれば、その世界からライダーの力を取り戻し物語は元通り。この世界から仮面ライダーの存在と記憶は消えるはずだった。しかし、アナザーライダーが現れた」
桜夜
「ホントは居ないはずだったの?」
ウォズ
「ああ、それにアナザーライダーを倒しても、元通りにならない。これがどういうことだか分かるかい?」
桜夜
「それって、この世界にまだライダーの力があるってこと?」
ウォズ
「そういうことになるね」
当麻
「あのー」
ここまで蚊帳の外だった上条が右手を上げる。
当麻
「仮面ライダーってそんなにいるの?」
ウォズ
「ああ、数えきれないほどにね」
4人はだんだん人通りの少ない道に入っていく。
その時だった。
コツン…コツン…
どこかで足音が響いた。4人とは違うものだ。
当麻
「誰だ?」
周囲を見回すが暗くてよく見えない。
インデックス
「ねえとうま。向こうから誰か来るよ」
3人はインデックスの指差す方へ眼を凝らす。
コツン…コツン…
暗がりから足音の主であろう少年が現れた。
少年
「へー、君がアナザービルドを倒した新しいジオウか」
桜夜
「誰だ、お前」
少年
「うーん。名乗るほどの者じゃないさ」
少年は自分を謎の男と改めた。
当麻
「もしかして、お前がミサカを怪物にさせたのか!?」
謎の男
「ビンゴ!よく分かったね。まあそんなのどうでもいい。今日は君らへ挨拶とヒントをあげに来たんだ」
ウォズ
「ヒントだって?」
謎の男は右手の甲に付けられた指輪を見せる。
謎の男
「これでわかるかな?」
【シャバドゥビタッチヘンシ~ン!シャバドゥビタッチヘンシ~ン!】
謎の男は指輪を腰に付けた手を模したベルトに触れされる。
桜夜
「まさか…」
謎の男
「変身」
【チェンジ ナウ】
オレンジ色の魔法陣が現れ、謎の男の体を通り抜け、彼の体を変化される。
当麻
「なんだアイツ…」
桜夜
「ヤツの名は白い魔法使い」
ウォズ
「またの名を、仮面ライダーワイズマン」
白い魔法使い
「さて、これで分かってくれたかな?」
桜夜
「ああ、ウィザードだろ、この世界にあるの。でもってどうせアナザーライダーが居るんだろ」
白い魔法使い
「大正解。じゃあ、俺はこれで帰るよ」
桜夜
「そうはさせない。ウォズ、行くよ」
【ジクウドライーバー】
【ジオウ!】
ウォズ
「ああ。当麻君、君はインデックス君と一緒に下がっていてくれ」
【ビヨンドライバー】
【ウォズ!】
当麻
「分かった!来い、インデックス!」
インデックス
「う、うん」
【アクション!】
白い魔法使い
「へー、戦うんだ。ま、いっか」
桜夜・ウォズ
「変身」
【仮面ライダー!ジオウ!】
【スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】
桜夜とウォズは変身し、白い魔法使いへ駈け出す。
ジオウ
「フッ!ハァッ!」
【ジカンデスピア!ヤリスギ!】
ウォズも専用武器であるジカンデスピアヤリモードを呼び出し攻撃する、が。
ウォズ
「何故だ。どうして攻撃が当たらない!」
白い魔法使い
「お前らが未熟だからじゃね?」
【ボルケーノ ナーウ】
白い魔法使いは魔法を発動させ、上空に巨大な火球を作り出す。
ウォズ
「あれを受けたらマズイぞ!」
白い魔法使い
「バイバイ♪」
巨大な火球は熱を帯び、2人に迫って行った。
次回予告
白い魔法使い
「そうかそうか。幻想殺しか」
インデックス
「あなざーうぃざーどは魔術師なの?」
元春
「昨日本部から連絡があったんだが、ステイルの奴が学園都市に来てから連絡がつかなくなったらしいんだ」
ステイル
「僕はこの街と、君を壊さなきゃいけないんだ!」
ビースト
「さあ、食事の時間だ!」
次回 最後の絶望
魔術と科学が交錯するとき、物語は始まる――。
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.4 )
- 日時: 2019/10/06 20:04
- 名前: シュンP (ID: LoNNmS79)
第4話 最後の絶望
当麻
「危ねぇ!」
上条が突然右手を突き出し、火球へ真正面から突っ込む。
ウォズ
「何っ!?」
バシュン
間の抜けた音と共に、上条の右手に触れた火球は消えていった。
当麻
「効いた!」
白い魔法使い
「そうかそうか。幻想殺しか。まさか仮面ライダーの攻撃にまで有効だとは思分かったけどね」
幻想殺し。上条当麻に宿る正体不明の力。自らの右手に触れたあらゆる異能の力を全て無効化してしまう能力である。
白い魔法使い
「まあ、いいや。バイバ~イ」
【テレポート ナーウ】
白い魔法使いはどこかへ消えてしまった。
ジオウ
「ハァ…助かった…」
4人はその後上条の住む部屋に、テーブルを囲んで座っていた。
当麻
「そのー、ウォズさん。貴方がライダーだったのも驚いたんですけど、さっきのは何者で?」
桜夜
「まあ、長くなるから簡単に言うと、魔法を使う仮面ライダーかな?」
ウォズ
「そして、彼のヒントを信じるならば、この世界にはウィザードの力が、そしてアナザーウィザードが居ることになる」
インデックス
「あなざーうぃざーどは魔術師なの?」
桜夜
「いや、多分この世界の魔術師とは違う。主にフレイムの魔法を使う」
当麻
「炎の魔術師…」
ウォズ
「とはいえ、もう外は暗い。今日は君のご厚意に甘えて、ここに止まらせてもらおう」
4人は一夜明かし、早朝に目覚めた。
インデックス
「とうまー、どうしてこんなに早く起きたの?私まだ眠いんだよ?」
当麻
「アナザーウィザードを探し行かないといけないからな」
インデックス
「えー、もっと後でいーじゃん!」
当麻
「そうはいかねえよ。被害が拡大したらシャレになんないし、それに桜夜やウォズさんたちだって困るんだから」
桜夜
「悪いな、インデックス」
インデックス
「しょーがないなー」
4人は玄関を出る。
当麻
「あれ、土御門。今日は珍しいなこんな朝っぱらから」
土御門元春。上条の隣人にして悪友。能力者にして魔術師の男だ。
元春
「おお、カミやん。それにインデックス。それと、後ろのお二人は?」
当麻
「ああ、こいつらはだな」
上条は仮面ライダーのことを伏せ、2人の事を説明する。
元春
「なるほどねぇ」
桜夜
「で?元春はなんで早朝から?」
元春
「ああ、実は昨日本部から連絡があったんだが、ステイルの奴が学園都市に来てから連絡がつかなくなったらしいんだ。それで、ステイルを探せってさ」
当麻
「ステイルが!?」
ステイル=マグヌス。インデックスや土御門と同じくイギリス正教に所属しているルーンの魔術師だ。
当麻
「俺達も手伝う」
ウォズ
「待ちたまえ、アナザーウィザードが先だ」
当麻
「一緒に探せばいいだろ!」
ウォズ
「はぁ…やむをえないか…」
元春
「そっちの事情はよくわからんけど、カミやんも結構良いとこあるニャー」
桜夜
「ま、いっか」
土御門を加えてステイル、及びアナザーウィザードの捜索を始める。現在は朝の7時を過ぎたところ。土曜日と言うのもあって非常に人の数は少ない。
インデックス
「全然人がいないんだよ」
当麻
「そりゃそうだ。休日だしな」
元春
「何ッ!?」
突然土御門が声を上げ、顔を顰める。
桜夜
「どうしたんだ?」
元春
「ああ、ここから約1キロのところで魔力を検知した。行くぞ!」
5人は魔力が検知された場所に向かって走り出す。
Aウィザード
「もっとだ!もっとこの忌まわしき街を!」
アナザーウィザードは魔法を使い、辺り一面に火球を飛ばしまくっていた。
Aウィザード
「元はと言えば、奴のせいで!」
ダッダッダッ!
突然足音が聞こえた。
おかしい、とアナザーウィザードは思った。人払いの魔術はすでに済ませている。学園都市の住人がここに来るはずがないのだ。
Aウィザード
「君たちか」
アナザーウィザードの視線の先に居たのは、彼にとってよく知る人物たちと、知らない人物。
当麻
「おい!ステイル!なんでお前、こんなことやってんだよ!なんでそんな姿になってんだよ!」
元春
「アイツがステイルだって?」
桜夜
「どういうことだ」
当麻
「おかしいと思ったんだ。突然お前が学園都市に来たまま行方不明になって、さらにそこに魔法使いのライダーの偽物が現れただなんてな。ステイル、お前がその偽物ですって言ってるようなもんだろうが!」
元春
「ライダーだって!?」
Aウィザード
「良くわかったね」
アナザーウィザードが変身を解除する。怪物の中から現れたのは、赤い髪の神父。
ステイル=マグヌスだった。
ウォズ
「彼が、ステイル=マグヌス…」
元春
「おい、ステイル。なんでこんなことをしている」
土御門の質問に対し、ステイルは少し考えるそぶりを見せ、口を開く。
ステイル
「僕は上条当麻、君が気に入らない。そして学園都市が気に入らない。インデックスを私物化しようとしているからね」
当麻
「私物化だって!?そんなことあるかよ!」
ステイル
「いいや、あるね!とにかく僕はこの街と、君を壊さなきゃいけないんだ!」
【ウィザード…】
ステイルの体が黒いオーラに包まれ、再びアナザーウィザードへと変身する。
当麻
「クッソ!聞く耳なしかよ!」
桜夜
「しょうがない、行くよ!」
【ジクウドライバー】
元春
「待ってくれ。まさかお前やカミやんまで仮面ライダーなのか?」
突然土御門が仮面ライダーという言葉を口にする。
ウォズ
「知ってるのかい?」
元春
「ああ、実は、俺もライダーだからな」
土御門は右手に付けられてる指輪を腰に触れさせる。
【ドライバーオン!】
当麻
「それって昨日の奴と似てる…」
桜夜
「システムは元春のやつの方が古いぞ」
【ジオウ!】
【Are you ready?】
桜夜
「変身」
当麻
「変身!」
元春
「へん~しん!」
土御門はドライバーにある穴に指輪をはめると、そのまま手首をひねり、銀色の扉が開く。
【仮面ライダージオウ!】
【Get CROSS―Z DRAGON! Yeah!】
【L!・I!・O!・N! ライオーン!!!】
ビースト(元春)
「さあ、食事の時間だ!」
魔術師と能力者。そして、仮面ライダーの決戦が幕を開けた。
次回予告
Aウィザード
「そんなのになったところで、僕は倒せないよ!」
クローズ
「土御門が、いない?」
インデックス
「ない、ない、ない!どこに行っちゃたんだろう?」
謎の男
「お前の意見は求めてない」
ジオウ
「さあ、ショータイムだ!」
次回 ショータイム・ザ・ウィザード
魔術と科学が交錯するとき、物語は始まる――。
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.5 )
- 日時: 2020/01/12 17:53
- 名前: シュンP (ID: LoNNmS79)
第5話 ショータイム・ザ・ウィザード
土御門は魔法使いのライダー、ビーストへ変身する。
クローズ
「お前…」
ビースト
「悪いなカミやん。隠してたわけじゃないんだ。ただ、仮面ライダーのことを知らない可能性もあったから黙ってただけ」
クローズ
「なるほどな。お前らしい」
Aウィザード
「そんなのになったところで、僕は倒せないよ!」
【フレイム】
アナザーウィザードは魔法を使い、炎の弾幕を張る。
ジオウ
「熱ッ!おいウォズ!インデックスを守っててくれ!」
ウォズ「了解した」
2人は後方の物陰に隠れる。
クローズ
「しっかし、やっぱ魔法って面倒だな。これじゃ近づけないぞ」
ビースト
「俺に任せろ」
ビーストは緑色のリングをドライバーにセットする。
【ゴーッ!カカッ、カッカカッ、カメレオー!】
スクラッチ風の呪文が詠唱され、ビーストの右肩にカメレオンの頭部がついたマントが装着される。
ビースト
「お次はこれだ」
さらに、ビーストはドライバーに手を伸ばし、『ダイスサーベル』と呼ばれる剣を取り出す。
Aウィザード
「無駄だよ!土御門!」
火球をビーストに集中させて打つアナザーウィザード。爆発が起き、ビーストの周りが煙で見えなくなる。
Aウィザード
「ククク…ハッハッハ!さて、次は上条当麻、君だ!」
高笑いするアナザーウィザード。煙が消える。
Aウィザード
「なに?」
クローズ
「土御門が、いない?」
ビーストは居なくなっていた。
ビースト
「ここだよ」
突如、アナザーウィザードはダイスサーベルで切り裂かれる。
Aウィザード
「グッ!いつの間に背後を!君は僕の攻撃で…!」
ジオウ
「そうか、なるほどな」
クローズ
「どういうことだ?」
ジオウ
「カメレオマントの力で姿を消したんだよ」
ビースト
「そゆこと」
Aウィザード
「なるほどね。面白いことをするじゃないか。だが、君たちでは僕に勝てない。あの男が言っていたよ。僕は本物の力じゃないと倒せないんだろ?」
ジオウ
「やはりお前もあの男と…」
ビースト
「どういうことだ?」
クローズ
「説明は後だ!行くぞ!」
3人は駈け出した。
一方その頃、インデックスは、自分の修道服の中を漁りだした。
インデックス
「ない、ない、ない!どこに行っちゃたんだろう?」
ウォズ
「何をそんなに熱心に探しているんだい?」
インデックス
「ウォッチなんだよ!朝気付いたら持ってたの。だけど寝ぼけててここにしまっちゃったんだよ!」
彼女は話しながらも尚漁り続ける。
インデックス
「あった!」
彼女が高らかに掲げた右手には、ウォッチが握られていた。
インデックス
「おうやー!」
突然声を掛けられ、ジオウは攻撃をやめて振り返ってしまう。
Aウィザード
「隙が多いね、君は」
ジオウ
「ごふっ」
そのままジオウはアナザーウィザードに蹴り飛ばされ、強制的に戦線離脱させられる。
ジオウ
「痛ってー…」
インデックス
「大丈夫?」
ジオウ
「うん、大丈夫だよ。で、急に呼んでどうしたの?」
インデックス
「これ。朝気付いてたら持ってた。多分、おうやの力になるんだよ」
インデックスはウォッチをジオウに差し出す。
ジオウ
「ありがとう。このウォッチがあれば、アイツを元通りに出来る」
【ウィザード!】
【アーマータイム!プリーズ!ウィ・ザード!】
ウォズ
「祝え!全ライダーの力を取り返し、世界を超え、真実を取り戻す正義のヒーロー。その名も仮面ライダージオウウィザードアーマー。また一つ、ライダーの力を回収した瞬間である」
ジオウ
「さあ、ショータイムだ!」
クローズ
「あれがウィザードの力…」
ビースト
「あれでステイルを倒せるのか」
Aウィザード
「なるほど、それが本物の力か。だが、無意味だ」
【ウォーター】
アナザーウィザードの右手から水流が発射せれ、ジオウを襲う。
が、しかし。
ジオウ
「無駄だよ」
ジオウはダメージを負うことなくその場で立っていた。
Aウィザード
「どうしてだ?なぜ僕の魔法が効かない!?」
ジオウ
「ウィザードアーマーにお前の魔法なんて効かない。当麻、元春、これで終わらせるぞ」
【フィニッシュタイム!】
クローズ
「おう!」
【Ready Go!】
【キックストライク!】
ビースト
「もちろんだぜい!」
【フィニッシュタイム!ウィザード!】
クローズ
「土御土!」
【ドラゴニックフィニッシュ!】
【GO!】
ビースト
「ハァァァァ!」
クローズ
「ステイル!お前が好き勝手周りを傷つけるってんなら!今すぐその幻想をぶち殺す!」
ビーストとクローズのダブルライダーパンチがアナザーウィザードに炸裂する。
Aウィザード
「クッ!」
ビースト
「オウやん!」
ジオウ
「任せろ!」
【ストライクタイムブレーク!】
魔法陣が現れ、ジオウは右脚を突っ込む。
すると右脚が巨大化、さらに脚を伸ばし、アナザーウィザードの元へ向かっていく。
Aウィザード
「い、やだ。僕は、僕はァッ!」
ジオウ
「これでフィナーレだ」
巨大化した脚がアナザーウィザードに直撃し、体内から黒いウォッチがはじき出される。
パリンッ
ウォッチが粉々に砕け、アナザーウィザードはステイルの姿へと戻る。
ステイル
「ハァ…ハァ…」
ビースト
「やったのか…」
3人も変身を解除する。
当麻
「なあ、ステイル。どうしてこんなことをしたんだ」
ステイル
「僕はただ、君とインデックスの関係が羨ましかっただけだ。今では後悔しているさ。下手したらこのまま魔術サイドと科学サイドの戦争になりかねない」
桜夜
「大丈夫。その心配はないよ」
元春
「どういうことだ?」
ウォズ
「この世界からアナザーライダーは居なくなった。あとはライダーの力を持っている私と桜夜君がこの世界を去れば、今までのことはなかったことになる」
当麻
「そうなのか…」
桜夜
「そうだ、ステイル。君に聞きたいことがある」
ステイル
「なんだい?」
桜夜
「どうやってさっきの姿になったんだ?」
ステイル
「すまないがそれはよく覚えていないんだ。ただ、ここに来てからとある少年に会ってね。ソイツにあの小さな時計を埋め込まれたよ」
桜夜
「そっか、ありがとう」
アナザーウィザードの撃破から1時間経った。
桜夜とウォズはタイムマジーンの前で、上条たちと最後の別れを告げていた。
当麻
「もう行くのか?」
桜夜
「うん。俺達が居ると、当麻たちは元の歴史に戻れなくなるからね。これでサヨナラだ」
元春
「俺達は、オウやんたちのことを忘れちまうのかニャー?」
ウォズ
「ああ、そうだ。ライダーの力が干渉してからの事が全て綺麗さっぱりなかったことになるからね」
インデックス
「それって私でも?」
インデックスが完全記憶能力を持っているため、何があっても見たことや聞いたことを忘れない。たとえそれが、駅のホームにへばり付くガムのような些細なことでも。
ウォズ
「おそらくね」
インデックス
「そっか…悲しいんだよ…」
桜夜
「でも大丈夫。みんなが覚えてなくても、俺達は覚えてる。それに、一緒に戦った事実は消えない。そうだろ?」
当麻
「そうだな、桜夜の言うとおりだな」
桜夜
「じゃあ、俺達行くね」
タイムマジーンの乗り込み口が音を立てて開く。
当麻
「お前と会えてよかった」
桜夜
「うん、俺も」
2人はタイムマジーンに乗り込み、出発する。
桜夜
「時空転移システム、起動」
3人の手を振る姿が見えた。桜夜もそれに振り返す。
こうして、一つ目の世界での旅を終えたのだった…
一方その頃、とある小さな女子高校では…
ドーーーーーン!
小隕石が校庭に墜落した。校庭で体育をしていた生徒たちから悲鳴が上がる。
体育教師
「と、取り敢えず!全員校内に避難してください!」
体育教師の指示が飛ぶが、パニックになっているのかそれに従うものは少ない。
さらに、とある生徒は小隕石の方に近づいて行ってしまった。
その生徒は、青い髪をポニーテールで纏めていた。
生徒
「凄い…本物の隕石だ…。ん?なにこれ?」
彼女は隕石にくっついていた『なにか』を拾い上げる。
謎の男
「見ぃつけた」
その時、ミサカ一〇〇五五号やステイル=マグヌスをアナザーライダーにした男が現れる。右手には、あの黒いウォッチが握られている。
生徒
「あなた…誰?」
謎の男
「お前の質問に答える義理はない」
【フォーゼ…】
男は黒いウォッチを起動し、生徒の体内に突っ込む。
生徒
「うぅっ!やめて!痛い!」
謎の男
「お前の意見は求めてない」
生徒
「うわァー!!」
生徒は宙から降り注ぐ黒いエネルギーに体を包まれ、怪物へと体を変える。
【フォーゼ…】
次回予告
桜夜
「浦の星女学院…」
ダイヤ
「命の恩人とはいえ、何故部外者をこうもやすやすと招き入れるのですか?」
善子
「知らないわね、ライダーもウォッチも」
鞠莉
「果南は、行方不明になったわ」
次回 偶・像・不・明
青春スイッチオン!
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.6 )
- 日時: 2020/01/19 13:24
- 名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)
第6話 偶・像・不・明
学園都市を出発してから体感で約5時間経っただろうか。桜夜は暇を持て余していた。
桜夜
「まだ着かないのか?」
ウォズ
「もう少し待ちたまえ。そろそろ世界の入り口が見えてくる」
数分後、タイムマジーンの動きが止まった。
ウォズ
「さて、2つめの世界に来たようだね」
2人はタイムマジーンを降り、辺りを見回す。
桜夜
「ここなんだっけ…?見たことはあるんだけどな」
広い海や大きな旅館など、見覚えのあるものはあった。が、桜夜は思い出せない。
桜夜
「本には載ってないの?」
ウォズ
「ああ、どうやら。君が世界の事を思い出さなければいけないようだね」
ピーポーピーポー!
ウィンウィンウィンウィン!
救急車やパトカーのサイレンが響いていた。
桜夜
「やけに騒がしいな。なんか大きな事故でもあったのかな」
ウォズ
「行ってみようか」
2人はサイレンの方へ着いて行った。
数分後。2人はとある学校の前に居た。
ウォズ
「ここは…」
桜夜
「浦の星女学院…」
そう、この世界は。
桜夜
「ラブライブ!サンシャイン!の世界なのか」
桜夜が世界を理解したためか、ウォズの逢魔降臨暦が光り出す。
ウォズ
「どうやら、この本にも記述が追加されたようだ」
彼は本を開くと、顔を顰めた。
ウォズ
「浦の星女学院。スクールアイドル、『Aqours』のメンバーが通っている私立高校。どうやら、校庭に小隕石が墜落したため、これだけのパトカーや救急車が集まっているらしい」
ウォズの指差す先には確かに小隕石があった。
立ち入り禁止のテープはない。
桜夜
「行こう。きっと、Aqoursのみんながライダーの力に関わってるはずだよ」
2人は校門をくぐり抜ける。
大勢の警察官が隕石の検分をしているため、見つかることはなかった。
だが、しかし。
キャーー!!
赤いリボンを付けた生徒たちが悲鳴を上げながら校舎の玄関から出てくる。
桜夜
「なんだなんだ、どうしたんだ?」
ウォズ
「おそらく、アイツの仕業だろうね」
ウォズの視線の先に居たのは、白い怪物。その姿は、宇宙服を着た人間にも見えた。
桜夜
「アナザーフォーゼ…!もうこの世界にもアナザーライダーが!」
ウォズ
「行こう、桜夜君」
彼らはドライバーを取り出す。
ドンッ
しかし、桜夜は逃げていた生徒にぶつかってしまい、ドライバーを落としてしまう。
生徒
「すいません、だいじょぶですか?」
生徒は手を差し出す。
桜夜
「君は…」
オレンジ色の髪、赤い瞳、黄色いリボン、短いアホ毛。桜夜はその生徒に見覚えがあった。
桜夜
「高海千歌!?」
千歌
「え、どうして私の事を!?」
Aqoursのリーダー、高海千歌だった。
桜夜は千歌の手を掴み、立ち上がる。
曜
「千歌ちゃん!急ごう!」
梨子
「その人は?」
千歌のクラスメイトにして同じAqoursのメンバーである渡辺曜と桜内梨子も逃げてくる。
千歌
「わかんない。でも早く貴方も逃げないと!」
桜夜
「俺の名前は新成桜夜。話は後だ、行くぞウォズ」
【ジクウドライバー】
【ジオウ!】【ビルド!】
ウォズ
「ああ」
【キカイ!】
【アクション!】
曜
「なに…それ…?」
桜夜・ウォズ
「変身」
【ベストマッチ!ビ・ル・ドー!】
【フューチャーリングキカイ!キカイ!】
桜夜はジオウビルドアーマーへ。ウォズはウォズフューチャーリングキカイに変身し、暴れまわるアナザーフォーゼの元へ向かう。
ジオウ
「くっそ!今度の契約者は誰なんだよ!」
ウォズ
「取り敢えず、変身を解除させるしかないようだね」
Aフォーゼ
「アァ…ウィ…」
アナザーフォーゼはベルトを操作すると、右腕に半透明のロケットが現れる。
【ロケット、オン】
Aフォーゼ
「クラエ!」
ロケットの噴射で推進力を得たアナザーフォーゼが、2人のライダーの元へ突っ込む。その後ろにはAqoursの3人も居る。
ジオウ
「しゃがめ!」
間一髪のところで突進を躱す一同。しかし、まだアナザーフォーゼの攻撃は終わらない。
【ガトリング、オン】
空中に浮いたままドライバーを操作し、左足に半透明のガトリングを装着する。
Aフォーゼ
「ハァ!」
弾丸が高速で連射される。狙っているのはライダーの2人ではなく。
ジオウ
「危ねぇ!」
千歌たち3人だ。
梨子
「キャーー!!」
が、しかし。3人に弾丸は届かない。
曜
「え?」
3人の前に居たのは、ウォズだった。
ウォズ
「早く逃げるんだ!」
千歌
「大丈夫、なんですか?」
ウォズ
「問題ない!早く行くんだ!」
彼の声で目が覚めたのか、3人は慌てて逃げ出す。
ジオウ
「平気か?」
ウォズ
「ああ。キカイは頑丈なボディを持っているからね」
Aフォーゼ
「ッチ!ニガシタカ!」
アナザーフォーゼはロケットでどこかへ飛んで行った。
ジオウ
「待て!」
ジオウが追おうとするが、ウォズはそれを制止する。
ウォズ
「深追いはやめておこう。今はフォーゼウォッチを探すことが先だ」
そのまま大きなこともなく授業が終わり、部活の時間となった。
桜夜とウォズはずっと体育館の裏に隠れていたが、千歌に見つかり、今はAqoursの部室に招かれていた。
千歌
「千歌たちを助けてくれた人を連れてきたのだ!」
ダイヤ
「命の恩人とはいえ、何故部外者をこうもやすやすと招き入れるのですか?」
黒髪ロングで生徒会長の黒澤ダイヤはキレていた。
曜
「あ、さっきの」
梨子
「ありがとうございました」
感謝の弁を述べ頭を下げる曜と梨子。
鞠莉
「まあいいじゃないのダイヤ。千歌っちたちを助けたなら、悪い人じゃないのは確かデース。理事長権限でどうにでもなりマース」
少し変わった話し方をする生徒にして理事長。小原鞠莉。
ルビィ
「お姉ちゃん、少し落ち着いて」
小動物のようなダイヤの妹。黒澤ルビィ。
花丸
「のっぽパンおいしいずら」
寺生まれでおっとりした少女。国木田花丸。
善子
「少しは緊迫した状況だってことを察しなさいよずら丸!」
堕天使ヨハネと自称するちょっと痛い子。津島善子。
桜夜
「初めまして、新成桜夜だ」
ウォズ
「ウォズだ。よろしく」
桜夜はライダーの事を全て話す。それはAqoursのメンバーがライダーの力に関わっていると考えての事だった。
ダイヤ
「仮面ライダーですか…聞いたことがありませんね」
ルビィ
「善子ちゃんは?」
善子
「知らないわね、ライダーもウォッチも」
桜夜
「そっか…あれ?」
桜夜はとある異変に気付く。
桜夜
「果南は?」
松浦果南。Aqoursのメンバーの一人で3年生。
彼女の姿が見当たらないのだ。
曜
「ああ、果南ちゃんは…」
鞠莉
「果南は、行方不明になったわ」
ウォズ
「行方不明?」
ダイヤ
「はい。登校は普通にしていて、授業も受けていました。ですが、あの小隕石が落ちてきてから忽然と姿を消したんですの」
梨子
「やっぱり、心配だよね…」
千歌
「果南ちゃん…どこ行っちゃったんだろう…」
鞠莉
「とりあえず、貴方達は理事長権限であの怪物、アナザーフォーゼだっけ?あれを撃退するためのバスターズに任命します!これで問題なく学校に居ることができるわ!」
桜夜
「ありがとう。鞠莉」
結局、今日のAqoursの練習は果南がいないためなくなった。
桜夜とウォズは、千歌と梨子と共に、帰路に着いていた。
桜夜
「悪いな、千歌。泊めてくれるかどうか訊いてくれるなんて」
千歌の家は旅館だ。
千歌
「ううん。全然いいの。2人は私たちを助けてくれたんだから」
梨子
「あの、2人はあんな怪物と戦って怖くないんですか?」
ウォズ
「私は大丈夫だ。慣れているのでね」
千歌
「あ、慣れてるんだ…」
桜夜
「俺は最初は怖かったけど、俺はみんなの世界を元に戻す。そう考えたら、恐怖なんてぶっ飛んだ」
梨子
「そうなんですね…」
そんな話をしているうちに、千歌の家である旅館『十千万』に到着した。
梨子
「じゃあね、千歌ちゃん、桜夜君、ウォズさん」
千歌
「バイバーイ」
梨子と千歌は手を振り合う。梨子の家は十千万のお隣さんなのだ。
千歌
「じゃあ、志満姉に訊いてくるね。ちょっと待っててね」
志満姉、というのは高海家の長女、高海志満のことだ。彼女は東京に居る母に代わって十千万で働いている。
しいたけ「ワンワン!」
ハァハァ鳴きながらペットのしいたけが小屋の中でゴロゴロしていた。
桜夜
「俺、動物はちょっと…」
ウォズ
「奇遇だね。私もだ」
千歌
「お待たせ~」
千歌が旅館から出てくる。
千歌
「とうぶん予約は無いからあと1,2週間はオッケーだって!しかもタダで!」
桜夜
「え、タダ!?」
千歌
「お父さんがね『娘の命の恩人は俺の恩人だ。タダでいい』って泣きながら言ってた」
ウォズ
「よほどうれしかったんだね」
桜夜
「なんか悪いな」
善子
「ん?何かしら?」
自室に居た善子は動画の生配信を終え、明日の授業に向けて予習をしようとしたときだった。
善子
「カバンが、光ってる?」
善子の学生鞄が青白く光っていた。
善子
「もしかして幽霊とかじゃないわよね?」
おそろおそろ善子は鞄を開ける。
中に入っていたのは…
善子
「ナニコレ?おもちゃ?」
天球儀のようなデザインのバックルだった。
次回予告
梨子
「善子…ちゃん?」
メテオ
「仮面ライダーメテオ。貴方の運命は、私が決める」
花丸
「顔にライダーって書いてあるずら!カッコイイずら…」
謎の男
「新成桜夜はお前たちを騙している」
ジオウ
「宇宙キター!」
次回 ふたりのライダー
青春スイッチオン!
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.7 )
- 日時: 2020/01/26 21:14
- 名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)
第7話 ふたりのライダー
小隕石が降ってきて、アナザーフォーゼが現れた。
翌朝、千歌・鞠莉・善子・行方不明になった果南を除いた5人のメンバーは浦女の屋上でラブライブに向けた練習を開始しようとしていた。
梨子
「千歌ちゃん、昨日色々あって疲れてるみたいで…」
曜
「練習は遅れてくるってさ」
ルビィ
「善子ちゃん、『私には冥界からの命令で聖戦に向かう』とか言ってました…」
花丸
「相変わらずずら」
ダイヤ
「鞠莉さんも、理事長の仕事があるそうで。遅れてくると先程言っていましたわ」
花丸
「果南ちゃんもまだ見つかってないみたいだし…」
ダイヤ
「くよくよしていても始まりませんわ!さあ、練習です!」
パンッ、とダイヤが手を叩いた。
その時だった。
Aフォーゼ
「ミツケタ…」
アナザーフォーゼがドアを開けて屋上へ出てきた。
ルビィ
「昨日の!」
曜
「どうやってここまで!?」
ダイヤ
「逃げ場はありませんか…」
花丸
「ここのままじゃ死んじゃうずら!」
5人は慌てふためく。
が、しかし。
???
「その心配はないわ」
Aフォーゼ
「ナニ?」
アナザーフォーゼの背後から、1人の女生徒が現れる。
梨子
「善子…ちゃん?」
5人、そしてアナザーフォーゼの視線が善子に集まる。
善子
「ここは私に任せて」
彼女は鞄から天球儀のような形がしたデバイスを取り出すと、腰に装着する。
曜
「それってもしかして…」
善子はデバイスのトリガーをスライドさせる。
【メテオ Ready?】
ディスコ風の音楽が流れ始める。
善子
「変身」
デバイスのスイッチを下げる。
天球儀が光りながら回転すると、上空からエネルギーが放出され、善子の体を包み込む。
ルビィ
「眩しい!」
光が消えるとそこのは善子の姿は無く、代わりに黒い姿の戦士がいた。
その名も。
メテオ
「仮面ライダーメテオ。貴方の運命は、私が決める」
Aフォーゼ
「ヨシコ、メテオ…」
2人は戦闘を始めた。
一方その頃桜夜たちは十千万から家を出ていた。
千歌
「じゃあ、行こっか」
桜夜
「ああ」
桜夜とウォズは浦女までの道順がわからないため。千歌の案内が必要なのだ。
ウォズ
「幸い、鞠莉君の計らいで学校内を問題なく散策できる。フォーゼウォッチを探さないとね」
桜夜
「そうだな」
数分して、3人は浦女へ到着する。が、何か様子がおかしい。
桜夜
「誰も…居ない?」
校庭は無人だった。本来ならば部活の朝練があってにぎわっているはずなのに。
数学教師
「お、来たね高海さん。それと…あの怪物駆除の人たちも」
玄関の前に居た数学教師が駆け寄ってきた。
ウォズ
「何かあったのかい?」
数学教師
「ええ、あれを見てください」
数学教師が屋上を指差す。3人の目に映ったのは。
桜夜
「アナザーフォーゼ!」
千歌
「何かと戦ってる!」
戦闘中のアナザーフォーゼだった。
ウォズ
「行こう、桜夜君、千歌君」
ウォズは首に巻いてあるマフラーを伸ばし、自分ごと桜夜と千歌を包み込みその場から姿を消す。
数学教師
「き、消えた…」
次の瞬間、3人は屋上に居た。
真っ先に目に移るのは怯えるダイヤ・ルビィ・花丸の3人。
次に移るのが、アナザーフォーゼと黒いライダー。
ウォズ
「仮面ライダーメテオ、朔田流星が変身するライダー。フォーゼの仲間だね」
千歌
「あれは誰なの!?」
ルビィ
「よ、善子ちゃんです!」
ウォズ
「善子君だって?」
桜夜
「そんなのは後だ!」
【ジクウドライバー】
【ジオウ!】
桜夜
「変身!」
【仮面ライダージオウ!】
ジオウ
「おりゃ!」
ジオウに変身した桜夜はメテオと戦うアナザーフォーゼに飛び掛かる。
ダイヤ
「あれが、桜夜さん…」
花丸
「顔にライダーって書いてあるずら!カッコイイずら…」
曜
「カッコイイ…かな?」
メテオ
「アンタ誰よ!」
ジオウ
「俺だ!桜夜だ!」
メテオ
「なるほどね。アンタも私と同じ力に目覚めたと」
ジオウ
「話は後だ!」
【ロケット オン】
アナザーフォーゼはロケットモジュールを呼び出し空を飛び、メテオとジオウを翻弄する。
メテオ
「ええい、ちょこまかと!」
ジオウ
「取り敢えず撃ち落とすか」
【ジカンギレード!ジュウ!】
【ウィザード】
呼び出したジカンギレード銃モードにジオウはウィザードウォッチを装填する。
【フィニッシュタイム!ウィザードスレスレシューティング!】
銃口に炎と氷に塊が現れる。
ジオウ
「オラァっ!」
引き金を引くと、相反する塊が弾丸となり飛行するアナザーフォーゼに直撃。墜落しコンクリートに叩きつけられる。
メテオ
「やったの?」
ウォズ
「いや、まだだ」
砂埃が晴れると、アナザーフォーゼはすでに体勢を立て直していた。
梨子
「どうして?」
ジオウ
「アナザーフォーゼは、フォーゼの力がなくちゃ完全には倒せない」
ルビィ
「昨日行ってた、ウォッチが必要なんですか?」
ジオウ
「そうなるね」
千歌
「どうすればいいんだろう…」
千歌は俯き、考え込む。
【ランチャー オン】
アナザーフォーゼは右脚にランチャーモジュールを装着する。
Aフォーゼ
「チカ、キエロ」
ミサイル弾が5発発射される。狙いは言葉通り千歌だ。
千歌
「うーん…」
しかし、彼女は気付いていない。
ダイヤ
「千歌さん!」
千歌
「え?」
メテオ
「危ない!」
メテオが間一髪のところで間に入り、千歌が攻撃を喰らうのを回避する。しかし、代わりに攻撃を受けたメテオをその場に倒れこんでしまう。
千歌
「善子ちゃん!ごめん…私のせいで…」
メテオ
「平気よ、このくらい」
メテオは立ち上がる。
Aフォーゼ
「ドウシテ…ドウシテウマクイカナイ!」
アナザーフォーゼは怒りを爆発させたのか一人愚痴り始めた、その時だった。
鞠莉
「みんな大丈夫!?」
息を切らした鞠莉が屋上へ上がってくる。
花丸
「鞠莉ちゃん!」
鞠莉
「遅れてしまってゴメン。取り敢えず、桜夜!これを使いなサーイ!」
鞠莉は何かをジオウに全力で投げつける。
ジオウ
「これって、フォーゼウォッチ!」
ウォズ
「何故君が?昨日は知らないと言っていなかったかい?」
鞠莉
「昨日、連絡が有ってね。ウチのホテルのお客さんが忘れて行ったそうなの。それで、ライドウォッチとそっくりだったから、もらってきたの」
メテオ
「それがあればアイツを倒せるの?」
ジオウ
「うん。鞠莉、お手柄だね」
鞠莉
「こんなのビフォーブレックファーストデース!それより、あなたは?」
鞠莉はメテオに指を指す。
梨子
「善子ちゃんだよ」
メテオ
「そう、私よ」
鞠莉
「Oh!ベリーエキサイテッド!」
ダイヤ
「何故興奮してるのですか」
千歌
「アハハハハ!怖いのなんか吹っ飛んじゃったね」
ジオウ
「そうだな。さあ、行くか!」
「おい!」
Aフォーゼ
「ア?」
声を掛けられ、我を取り戻すアナザーフォーゼ。
ジオウ
「今、お前の目を覚ましてやる!」
【フォーゼ!】
【アーマータイム!3・2・1!フォーゼ!】
アーマーが展開され、ジオウの体に装着される。
その姿はまるでロケットの様だ。
ウォズ
「祝え!全ライダーの力を取り返し、世界を超え、真実を取り戻す正義のヒーロー。その名も仮面ライダージオウフォーゼアーマー。友情を重んじるライダーの力を回収した瞬間である」
メテオ
「何あれ…」
ルビィ
「普段の善子ちゃんみたいだね」
花丸
「今度は顔にフォーゼずら~。かっこいいズずら!」
ジオウ
「宇宙キター!」
伸びをしながら両手を突き上げ、ジオウは叫ぶ。
Aフォーゼ
「フォーゼ…オリジナル…タオス!」
アナザーフォーゼが突進してくる。
ジオウ
「フッ!ラぁッ!」
両腕に着いたブースターモジュールでアナザーフォーゼの体を殴り、吹っ飛ばす。
Aフォーゼ
「グッ!ツヨイ!」
屋上から弾きだされたアナザーフォーゼはロケットモジュールで校庭に落ちるのを回避する。
梨子
「凄い…攻撃が効いてる!」
ジオウ
「行くぞ!善子!」
【フィニッシュタイム!フォーゼ!】
メテオ
「オッケー!」
【メテオ オン!Ready?】
メテオはメテオドライバーに装填されているスイッチを押し、天球儀を手で回す。
そして、ジオウはロケットモードに変形。その上にメテオが乗る。
【リミットタイムブレーク!】
【リミットブレイク!】
ジオウ
「宇宙ライダーアタック!」
メテオ
「ホワチャア!」
メテオが乗ったジオウは滞空しているアナザーフォーゼに高速で突っ込み、そのままメテオはパンチを連続で繰り出す。
メテオ
「アタッタッタッタッタッタ!ホワチャア!」
Aフォーゼ
「ウッ!グワァ!」
ドーーーン!
パリンッ
2人はウォッチが破壊され変身が解除されたアナザーフォーゼの変身者を抱え、みんなの元へ戻る。
ジオウ
「コイツって…」
千歌
「果南ちゃん!」
アナザーフォーゼの変身者は果南だった。
善子
「まさか身内がこんな怪物になっていたとは…」
2人は変身を解除する。
果南
「う、うーん…」
意識を失っていた果南が唸り声を上げながら目を開ける。
果南
「あれ…?私、隕石見に行って…あの男の人になんかされて…んっ、グスッ」
果南は泣き出した。
果南
「ごめんねみんな。よく覚えてないけど、みんなを傷つけちゃったみたいで…」
ダイヤ
「大丈夫ですよ、果南」
鞠莉
「そうよ、あなたは悪くない」
曜
「あんな怪物にした、その男の人が悪いんだよ」
花丸
「許せないずら」
ルビィ
「果南ちゃんが無事で良かったです」
梨子
「本当にそう。みんな、気にしてないよ」
善子
「そうよ、大したことじゃないわ」
千歌
「おかえり!果南ちゃん!」
Aqours
「おかえり!!」
果南
「ただいま」
果南はみんなに抱き着いた。
桜夜とウォズはそれを少し離れたところで見ていた。
桜夜
「なあ、ウォズ」
ウォズ
「なんだい?」
桜夜
「友情って、友達っていいね」
ウォズ
「同感だよ、桜夜君。ときに友情は、とんでもない力を発揮することがある」
桜夜
「彼女たちの笑顔を守らなきゃね」
ウォズ
「ああ」
その日は果南は警察署に行って取り調べを受けた。アナザーフォーゼのことは桜夜たちとAqoursの間での秘密にした。彼女は行方不明の間の事は覚えていないことにした。
ダイヤ
「本当にあれでいいのでしょうか…」
花丸
「たぶん平気ずら。嘘は言ってないから」
放課後になった。今日もAqoursの練習はなかった。
果南
「桜夜さん、それに善子。私を助けてくれてありがとう」
彼女は頭を下げる。
善子
「洗脳されたリトルデーモンを正気に戻すのも、ヨハネの仕事よ」
桜夜
「君が無事で何よりだよ。あれから平気?」
果南
「はい、バッチリです」
桜夜
「そっか、じゃあ良かった。帰るか、ウォズ」
ウォズ
「そうだね、桜夜君」
千歌
「バイバーイ、果南ちゃーん、善子ちゃーん!」
善子
「ヨハネよ!」
果南
「アハハ!ヒーローになっても相変わらずだね、善子は」
善子
「るっさいわよ!」
いつもの平穏が取り戻された。
かに見えた。
PM19:00
黒澤ダイヤは自宅の屋敷の一室で琴の練習に励んでいた。
ダイヤ
「ふぅ。今日はこのへんにしておきますか。明日からは練習も再開されますし」
彼女は琴をしまう。そのとき、あるものを見つける。
ダイヤ
「おや、これは…」
彼女が手にしたのは、わずかに見覚えがあるものだった。
ダイヤ
「確か、ライドウォッチという名前でしたかね?明日桜夜さんに差し上げますか」
明日の計画をわずかに建てるダイヤ。
???「お、いたいた」
何者かが彼女に声を掛ける。
ダイヤ
「どちら様でしょうか」
ダイヤが振り向くと、そこに居たのは少年だった。
謎の男
「ま、名乗るほどの身分じゃないさ」
ダイヤ
「不法侵入でしたら家の者を呼びますよ?」
黒澤家は地元一の名家だ。当然警備員も居る。
謎の男
「まあ、落ち着けって。お前?力欲しくない?」
ダイヤ
「力、ですか。そんなものに興味はありません。今のままで十分です」
謎の男
「はあ、やっぱ正直に言うか。アンタ物じゃ釣られなさそうだし」
「単刀直入に言うよ?新成桜夜はお前たちを騙している」
男は先程までのおちゃらけた口調ではなく、淡々とした声でそれを告げた。
ダイヤ
「どういうことですか?」
謎の男
「昨日浦女に落ちた小隕石。あれにはモンスター、まあわかりやすく言えば地球外生命体が隕石にくっついててな。すでにもうこの地球を乗っ取るために繁殖を始めている。桜夜たちはそいつらに対抗するための力を奪うためにAqoursに接触してライドウォッチを回収し、津島善子を仲間に付けた」
ダイヤ
「つまり、彼らが侵略者の仲間だと?」
謎の男
「そーいうこった」
ダイヤ
「馬鹿馬鹿し過ぎて失笑ですわ。嘘もいい加減に…」
謎の男
「事実だよ。実際コイツは俺の意見に賛同してくれた」
ふすまが開く。部屋に入ってきたのは。
ダイヤ
「ルビィ!どうしてあなたが…?」
ダイヤの妹、ルビィだった。
ルビィ
「この人の言うことは本当だよ、お姉ちゃん。果南ちゃんだって本当はこの人の力を借りて戦ってたんだよ?ただ記憶が無くなっちゃっただけで。お願い、お姉ちゃん。ルビィを信じて」
ダイヤ
「っ…わかりました。あなたに協力します」
ルビィ
「ありがとう、お姉ちゃん!」
謎の男
「ご協力、感謝するぜ」
【カブト…】
男は黒いウォッチ、アナザーウォッチを起動し、ダイヤの体内に入れる。
ダイヤ
「うっ!あぁ!」
黒いエネルギーに体が覆われ、ダイヤは赤い怪物に姿を変える。
Aカブト
「正義とは私自身!私が、正義ですわ!」
アナザーカブトに変貌したダイヤとルビィの元にバッタのようなメカが1台ずつ跳ねてくる。
Aカブト
「これは?」
謎の男
「俺からの出世払い、ってとこかな?」
彼女たちの平凡は、まだ戻らない…
PM8:00
桜夜とウォズは十千万の数ある部屋の一室でカップラーメンをすすっていた。
桜夜
「なあ、俺らの、ズルズル!この世界でやることって終わったの?」
ウォズ
「どうだろうね。ライダーの力が消え始めるにはタイムラグが、ズルズルズルッ!生じる。明日を待つしかない」
桜夜
「そっか、そういうもんか」
2人はまだ、この世界に新たなアナザーライダーが生まれたことをまだ知らない…
次回予告
鞠莉
「エイリアンが、現れたわ」
善子
「ルビィが、二人?」
ダイヤ
「皆さんは、桜夜さんとウォズさんに騙されていますわ」
謎の男
「名乗るほどのもんじゃないさ。まあ、俺ならアンタらの願いを叶えられる」
【Clock Up】
次回 ダブルホッパー、クロックアップ!
天の道を往き、総てを司る。