二次創作小説(新・総合)

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けものフレンズ二次創作 混じったものが交ざる時。
日時: 2020/03/29 20:29
名前: 生ブスカジ (ID: RCirP1Yr)

クロスオーバー物ではない、前々から書きたかったけものフレンズ単品です。

この小説は作者の自己満足以外の何物でもなく、公式とは何の関りもありません。

それでもいいという方はどうぞ。



あらすじ

ある日、山に何かが落ちてくる。

そこから来るのはこの世に在ってはならない、ヒトによって曲げられたフレンズ達。

彼女たちの目的とは?

出てくるフレンズ達

ピズリー
北極熊と羆のハーフのフレンズ。
一行を率いるリーダー格。
実力派だが、身内にはちょっと甘い。

ライガー
ライオンとトラのハーフのフレンズ。
心も体もふっくらさん。
時折第四の壁を越える発言をする。

タイゴン
虎とライオンのハーフのフレンズ。
一応姉のライガーのツッコミ役
心も体もライガーとは正反対。仲が悪いわけではない。

ホルフィン
オキゴンドウとイルカのハーフのフレンズ。
天然ボケ担当。

イリヤ
一行の中で一番謎が多い存在。
何のフレンズなのか聞かれると大概笑いに走る。
機械弄が趣味だったり、本を集めて読んだりと明らかに知能が高い。
イリヤというのは偽名で自分の担当だった職員の名前を借りているだけに過ぎない。




キキミミ
体の殆どを機械にされた猫のフレンズ。
圧倒的な力を持つが、その分不便も多い。
無口白状だが、仲間を思う気持ちは強い。






謎の人
キキミミがよく夢に見る人。
キキミミを唯一フレンズとして接していた人だったらしい。
かばんちゃんによく似ている容姿らしい。





Re: 混じったものが交ざる時。 ( No.6 )
日時: 2020/03/22 23:41
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)



サーバル「あの子平気かな?何回も寝たり起きたりしてるから。何処か悪いのかな?ボスも〈でーたーべーすにせいげんがかかっています〉って答えてくれないから。」

かばん「うん…(どうしてぼくを見て懐かしいって言ったんだろかな?)」

キキミミ「…zzz」

かばん「それにしても、一体どうしてあんな腕と耳をしてるんだろう?触ったら痛かったし…」






-----

また夢。

メモリーに残る、消した筈なのに消えない記憶。僅かな自分の神経細胞に残った物。

あの人だ。あの人と話していた、多分この時だけの物だ。


???「どうして生き物が戦うのかって?
そうだなぁ…子孫繁栄、食料確保。人間はこれに加えて宗教と金銭ってとこかな。」

???「正しい戦い?そんなものは無いよ。強いて言えば…友達を守る戦いかな。」

???「友達がどういうものかって?それはそれぞれだ。うん。君にも出来るよ。きっと。」


そうだ。友達が作りたかったんだ。
けれども今のこの体では無理だ。
触るだけで相手を傷つけてしまう手と、戦い方しか知らない頭では。
そうだ。戻りたかったんだ。
あのフレンズだった頃に。

-----


キキミミ「すまないな、少し頼みがある。
フレンズに戻る方法を、一緒に探してくれないか?」













反吐を引きずるような奇怪な音を立てて、一匹のセルリアンがあの山の火口に姿を現した。
エイや全翼機を思わせるであっただろう体はボロボロで、青のカラーはあちこちが緑や黒や赤に変わった…と言うよりそこら辺にいた他のセルリアンをパッチワークのように貼り付けた、そんな感じだ。

そのセルリアンは、何をするでも無くそのまま火口に堕ちていった。

それを見たフレンズは一人もいなかった。







Re: 混じったものが交ざる時。 ( No.7 )
日時: 2020/03/24 15:19
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)


そのセルリアンは真っ直ぐ溶岩の中を突っ切って行く。その体は既に高温で蕩け始めているにも拘らず。

そして100メートル程潜ったところで、一旦停止した。

その行手の目には超巨大なセルリアンの骸が横たわっていた。

アニメの宇宙戦艦によく似たそれは、あちこちがへしゃげて、全体もくの字に折り曲がり、その全ての機能を停止していた。

潜ってきたセルリアンはその骸の亀裂に近付き、自身の目玉をその隙間に差し込んだ。それと同時にぱっかーんとなってしまった。

亀裂に差し込まれた目玉は、そのまま前を向いていた。



--------

雪山下山中

アシェラ「いい加減答えて下さい!イリヤさんは一体なんのフレンズなんですか!?」

イリヤ「いやーそれは話せないんだ。みんな諦めてるし、まあそういうもんだと思ってくれれば…」

何回目かの同じやりとり。


アシェラ「じゃあ!」

アシェラはそう言ってイリヤの毛皮を引っ張る。と。

イリヤ「あー」

白い長袖厚手の毛皮がするりと取れた。
しかしその下には全く同じ毛皮。

アシェラ「??!??!?」

イリヤ「ライガーやピズリーもそーんな反応だったなー懐かしー。」

イリヤは気にするそぶりも無い。




後日タイゴンから「イリヤの正体はあんまり知ろうとしない方がいい」と言われて、自重する事にしたアシェラだった。

Re: 混じったものが交ざる時。 ( No.8 )
日時: 2020/03/24 23:29
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)


その日の晩、アシェラはピズリーと寝見張りをしていた。

ピズリー「イリヤの正体を知ろうとしたんだって?」

アシェラ「…!はい。」

ピズリー「まあ気になるよな。アイツは昔っから他のフレンズの言う事あんまり聞かないから。」

アシェラ「相当なマイペースだってのは分かりますけど、昔っからそうだったんですか?」

ピズリー「そうだな…昔から自分勝手でトラブルメーカーだったなあ…でもそこにあいつのおかしさが隠れてる。」

アシェラ「?」

ピズリー「怪我しないんだ。あいつ。普通のフレンズならとっくに昇天してそうな事してもな。」

アシェラ「それ本当ですか?」

ピズリー「あの飛行船直してる時にもな、プロペラに何回か巻き込まれてるんだなよなあ。何で無事なんだろうな?」

アシェラ「はあ!?プ、プロペラなんか巻き込まれたらズタズタになっちゃいますよ!」

ピズリー「……そうだな。確かにズタズタになっていたなあ(白目)」

アシェラ「イリヤさん何なんだろう…?」

ピズリー「私にもわからん。」












Re: けものフレンズ二次創作 混じったものが交ざる時。 ( No.9 )
日時: 2020/03/31 23:28
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)


その頃図書館では。



コノハ博士「…見つけてはきたものの、擦れて何が何やら分からないですよ。」

ミミ助手「…困ったやつですね。」


謎の本の、辛うじて読めるページ


…月…日 41ページ
[………………のフレンズ………。フレ……化に成…。先に実……行った………0…6及び………1……、白………フレンズとなった。 フレン……は……………級の攻……すら………せる。もっと実験を繰り返さねば。]


…月…日 55ページ
[………兵化フレンズ……が新……………中…………接触するアクシデントが発生。念のた……長及び………に記……理を行う。]

…月2…日 61ページ
[火山活動が活発化。先週………明になった……………フレンズ…が関わっている………が高い。バッ…………に連絡を。]

…月29日 最後のページ
[……………完全に……………なる事を危惧し、………最後の…を使わない事に決めた。あれが…………するのにも関わらず、しかし、私達は………行いを称賛する。]

コノハ博士「一体何のことなんです?これ?」

Re: けものフレンズ二次創作 混じったものが交ざる時。 ( No.10 )
日時: 2020/05/16 22:44
名前: 生ブスカジ (ID: RCirP1Yr)



ライガー「キキミミちゃん、ほんと何処にいっちゃんたんだろ?…まさかあのまま海に落ちてたり…」

ピズリー「ライガー、縁起でも無い事言うんじゃ無い。」

アシェラ「そうです。みんなで探す時に、ライガーさんはいつもマイペースすぎます。そんなだから妹さんに言われるし、痩せないし、良いところを持ってかれて」

ライガー「みんなして言うなー!」


タイゴン「…どうします?イリヤさ」

イリヤ「私はこっちだよ?」

タイゴン「え!?」

タイゴンが振り向いたその先には。

セルリアン「………」


タイゴン「!!?!?」


ピズリー「な!!」

ライガー「うわわわわ!」

アシェラ「ひえっ!」

イリヤ「全く気配がしなかった…なんかおかしいぞ。これ。」

完全にパニックになって飛び退いく虎獅姉妹を尻目に残る三人は臨戦態勢を整える。

セルリアン「………は何処だ。」

イリヤ「喋った…」

ピズリー「何か薄味悪いが!」

ピズリーの渾身の一撃が放たれる。両方に爪のついた、ダブルサーベルならぬダブル熊手を高速で振り回して打つ。
大振りだが、直撃すればどんな巨大なセルリアンでもひとたまりも無い筈…

が、当たらない。いや、当たったのは当たったのだ。が、それを爪先が擦り抜けてしまったのだ。

ピズリー「はあ!?」


セルリアン「……何処だ。」

アシェラ「まだまだ!」

アシェラが追撃を見舞う。顔面を掴んだ、がまたしても霧かホログラムを掴んだ様に手応えは無い。というか消えた。

アシェラ「何処に行ったの!?」

イリヤ「右」

セルリアン「………キキミミ…何処…」

ピズリー「?キキミミを知っている!?」

イリヤ「あー、これはもしかして」

セルリアン「………?!」

ライガー「こんのーーーー!」

その場から離れた筈のライガーがいつのまにか近づいていて、そしてその手に持った大きめの石を投げつけた。

セルリアン「……」

ピズリー「そうか…」

石はそのままセルリアンを突き抜ける。
しかしこれではっきりした。
このセルリアンは、一体では無い。
藪蚊か、或いはミジンコの様な小さいセルリアンが群れを成してフレンズの様な形を保っているのだ。

ピズリー「通りでこっちの攻撃が通らない筈だ。」

アシェラ「でも、種が分かれば!」

セルリアン「……」

そのセルリアンは無言で襲いかかってくる。腕をある時は巨大な剣に、弓に、銃に、戦斧にと変えながら、此方の命をばっさり切り裂こうと。が、そこまでだった。

イリヤ「くらいな!」

イリヤが投げた手製手榴弾が側にあった、雪の覆いかぶさった木の幹を吹き飛ばす。

セルリアンは全身を一度に雪と枝葉に押し潰されて動けなくなる。

ピズリー「今だ!全員転進!」

ライガー「りょうかーい!」


後は一目散に逃げるだけだった。






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