二次創作小説(新・総合)
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- 戦闘中~友情パワータッグ戦!【完結】
- 日時: 2020/05/22 19:23
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
これまで個人戦は書いたことがあったのですが、前回のトーナメントでセイントスノーのタッグを書いていてとても楽しかったので、これまでとは手法を変えてタッグ戦を執筆したいと思います!
今回は不定期更新です!
はじめに
この作品は戦闘中と名がついていますが、ゲームの戦闘中とは全く異なります。内容は能力などを駆使したプロレスバトルとなっています。それでもいいよという方は読んでいただけますと嬉しいです。
今回は作者さんチームVS私のチームの勝ち抜き戦となっています!
ルール説明
試合はリングで行う
リングアウトは10カウント以内に戻らなければ負け。
相手の命を奪うのはダメ
ダウンした場合は10カウント以内に立ち上がらなければ敗北。
武器の使用は禁止
参加チーム一覧
ザ・エスパーズ
ウィオ&明石薫
マジックガールズ
クロノスエボル&黒江
レジリエンス&メタルズ
エイジア&ルフィ
波動の覇道
からあげ&ルカリオ
応募用紙>>1
- Re: 戦闘中~友情パワータッグ戦! ( No.11 )
- 日時: 2020/05/22 17:37
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
第2試合はクロノスエボルと黒江のマジックガールズの試合でした。
エボルはスパイスで身体能力を底上げし、対戦相手が現れるのを待ちます。
けれど、5分経っても10分経っても彼女たちの相手は姿を見せません。
エボル「もしかして、敵前逃亡ですかね」
黒江「あり得るわね」
2人が推測し、観客たちが騒ぎ始めたその時です。
善子「おるああああああッ」
カーメン「マキマキ~ッ」
奇声をあげてドロップキックで黒江とクロノスエボルを強襲したのは、津島善子とエジプトのファラオを彷彿とさせる外見が特徴的な超人、ミスターカーメンです。ドロップキックを食らってダウンした2人にリトルデーモンの善子と悪魔超人のカーメンはマントと腰布を使って身体を拘束し、身動きをとれなくさせておいて彼女たちを足蹴にします。
カーメン「これが俺たち悪魔のやり方よ~!」
エボル「善子、あなたはいつから悪魔の手先になったのですかっ」
善子「善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!」
エボルを思いきり蹴飛ばしてリング外に放り出しますと、善子はそれを追いかけます。その間にどうにか拘束から脱したエボルでしたが、善子は彼女をヘッドロックに捕らえ、突進していき、鉄柱へと叩きつけてしまいます。
エボルの額が割れ、鮮血で顔が染まっていきますが善子は気にする素振りを見せず、2度3度と衝突させ、傷を深いものにしていきます。
一方、リング上ではカーメンと黒江が対峙していました。
黒江「奇襲なんて卑怯だとは思わないのかしら?」
カーメン「卑怯は悪魔にとって最上の褒め言葉よ~」
白い牙の並んだ口を大きく開け、黒江の右肩に噛みつきます。
ドクドクと流血し、少女の視界が痛みでぼやけてきます。
カーメン「この地獄から逃れたくば、右肩を引きちぎるしかないぞ。だが、お前にそれができるかな~」
非情なカーメンは噛みつきを続行しつつ、黒江のへそ出しの腹を掴み、ねじり上げます。超人の握力で胃を掴まれ、猛烈な吐き気に襲われた黒江は血と嘔吐物を一緒に吐き出してしまいます。懸命に抵抗しますが、まるで蛇のようにカーメンの腕は離れません。
カーメン「対戦相手が血に染まるのはやはり気持ちがいいものだ」
満足げな笑みを浮かべますと、エジプトの超人は手刀で3本のリングロープのうち、1本を切断し、善子に放り投げます。それをキャッチした少女は素早い動きでクロノスの首にロープを巻き付け、あっという間に首絞めを完成させてしまいます。力を加える度にワイヤーが首を締め付け、血泡が噴き出す地獄。
エボル「あなた達、このようなことをしてただで済むと思っているのですか」
善子「当ったり前よ! それがリトルデーモンとしての私の使命なのですから!」
堕天使モードを全開にしてつま先でエボルの腹を蹴り、更にゴスロリの中からフォークを取り出し、滅多刺しにしていきます。黒江はリングの上からでも音でパートナーがどれだけ痛めつけられているのかがよく分かりました。ですが、助けたくともカーメンの噛みつきからは逃れられず、その悔しさのあまり、目から透明な雫が流れ落ちます。
黒江「あなた達は最低よ。長らく私たちを待たせたのも奇襲を成功させるためだったのね」
カーメン「今更気づいても遅い。お前たちが血の海で永遠に醒めることなき、眠りにつくのだからな」
ブチブチブチッ
リング下で何やらちぎれる音がしました。カーメンが下を覗き込みますと、エボルが強力でワイヤーを引き裂いているではありませんか。
首締めから脱出したエボルは善子を睨みます。その迫力に善子はフォークを落とし、顔を真っ青にして、両手と両足をぶるぶると震わせました。
エボル「俺の本気を食らえッ」
善子「ひっ……」
エボル「スコーピオンアタック!」
善子「きゃあああああッ」
サソリ型の魔力が善子に発射され、善子は瞬く間に気絶してしまいました。
エボル「貴様、今までよくも調子に乗ってくれたなあ!」
黒江「許さない」
エボルに救出された黒江も怒りを露わにします。
エボル「武器は禁止のルールなのに平然と武器を使用して」
黒江「ゴング前の奇襲やロープの首絞め、噛みつきで何度も私たちを苦しめて」
エボル&黒江「この代償は極めて重い!」
カーメン「黙れ、お前たちに俺の不遇がわかってたまるかーッ」
半狂乱になったカーメンが巨大ストローを振るって最後の攻撃に出ますが、エボルと黒江は手を握り、共に魔法を放ちました。
エボル&黒江「ブラックホールアタック!」
カーメン「ぎゃああああああ……」
カーメンはその場に崩れ落ち、エボルと黒江の勝利が確定しました。
リトルデーモンズの敗因はただ1つ。不要な反則をやりまくってエボルを怒らせたことでした。
クロノスエボル&黒江(マジックガールズ)VS津島善子&ミスターカーメン(リトルデーモンズ)
勝者 マジックガールズ
- Re: 戦闘中~友情パワータッグ戦! ( No.12 )
- 日時: 2020/05/22 17:45
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
美琴「あなた方がわたしたちの対戦相手ですね」
ルミナス「よろしくお願いします。エイジアさん、ルフィさん」
ルフィ「よろしくな!」
エイジアとルフィのコンビの対戦相手になったのは白い忍者装束を着た女性、美琴とピンクのコスチューム姿のシャイニールミナスです。
ルフィは元気よく挨拶をしますが、エイジアの顔は浮かないままです。
ルフィ「どうしたんだ、エイジア」
エイジア「いや、何でもない」
ルフィ「そっか。良かった!」
本当は何でもないことではなかったのです。エイジアは相手チームがどれほど強い力を持っているのかよく知っていました。それだけに、恐怖があったのです。
自分たちにとってあまりにも強大すぎる相手。勝てるだろうかという不安が頭によぎります。鐘が鳴ると最初に飛び出したのはルフィと美琴です。両者は王道のプロレスらしく手四つになり力比べをしていましたが、美琴が後ろに屈んで、ルフィを巴投げで投げ飛ばします。ルフィは素早く身を翻して着地。すると美琴が高速でバックを取って、ジャーマンスープレックスで弧を描きます。脳天を打ち付けられたはずなのに、ルフィは平然と立ち上がってきます。投げ技は通じないと悟った少女は跳躍し、両足で少年の首を挟んで横転させますと、流れるような動きで腕をとって腕ひしぎ逆十字を決めます。
美琴「腕が折れる前に降参した方がいいですよ」
ルフィ「しっしっし!」
完璧に極まっているというのに笑っています。これにはパートナーであるエイジアも困惑してしまいました。ここまでがっちりと極まっては抜け出すことは不可能に近いのですが当のルフィにはなぜか余裕さえ感じられるのです。
美琴が力を込めますと、ルフィの右腕は折れるどころかゴムのように長く伸び始めたではありませんか。
エイジア「そうか。ルフィはゴムだから関節技が効かないんだ!」
敵の強さにばかり気を取られ、味方の特性を忘れていたとは。エイジアは自分を恥じました。そして、心の中に希望の灯がともるのを感じました。
投げと関節技が通じない上、接近戦を得意とする美琴にとって殆どの技は封じたのも同然だからです。ルフィは腕を大きく伸ばして後方に引き、打撃を美琴に放ちます。
ルフィ「ゴムゴムの銃!」
ですが美琴は微動だにせず、一滴の血も流しません。
美琴「これはあなたの技では初歩的なものですね」
ルフィ「これならどうだ! ゴムゴムの鞭!」
足を伸ばして鞭のように攻撃しますが威力が低く、全く効いていません。
ルフィ「ゴムゴムの銃乱打!」
凄まじい手数でパンチを美琴に浴びせていきますが、美琴は一切反撃せず、腕を広げたまま食らい続けています。何発目かのパンチを打ち込もうとすると、美琴は掌で優しくルフィの拳を受け止め、口を開きました。
美琴「普通の敵ならこの技で成す術もなく滅多打ちにされて敗北しているのかもしれませんが、私は違います。あなたさえよろしければ、もっと強力な技を発動してください」
ルフィ「だったら、コレだぁ! ゴムゴムのバズーカ!」
懐に潜り込んだルフィの凄まじい掌底攻撃を受けますが、美琴は数歩後退しただけでダウンまでには至りません。ルフィはここでエイジアにタッチします。
エイジア「今度は俺の番だな。行くぜ、美琴!」
美琴「どこからでもかかってきてください」
エイジア「遠慮なく!」
エイジアは腕を液体にして巨大化した後、それを硬化させることによって巨大な拳を生み出し、美琴にパンチを放ちます。
エイジア「ビックメタルナックル!」
美琴は人差し指を突き出し、その1本指だけで巨大な拳を受け止めてみせます。
ほんの少し互角の勝負をしているようにも思われましたが、徐々に美琴が圧していき、遂にはビックメタルナックルを完全破壊してしまいました。
美琴「エイジアさん。わたしに防御を取らせたことは凄いと思います」
エイジア「今度はもっと驚いてもらうぜ。メタルクロス!」
その名の通り両腕で「×」マークをつくり、硬化して突撃します。
所謂フライングクロスチョップですが、美琴は手を広げ、×マークが自らに到達する前に掌の闘気で押し返してしまいました。コーナーに飛ばされ激突するエイジアですが、すぐに立ち上がりますと液状の腕を伸ばしてぐるぐると美琴の首を巻いて、再び硬化して締め上げます。ですが美琴は彼の両腕を掴み、瞬く間に捻じりあげて1本の太い束にしますと、まるで綱引きのように引っ張って自らの方へエイジアの身体を引き寄せ、喉を掴むと思いきりマットに背面を叩き落としてしまいました。衝撃で締め上げが解除されてしまいます。
エイジア「アイアンスネークまで破られるとはな。それなら――」
美琴「やめた方がいいですよ」
美琴はエイジアを見下ろし、言いました。その声は落ち着いてこそいますが、そこか哀しさを帯びていました。美琴の言葉が気になりながらも、好機を逃すまいと彼女に液体となって触れ、その部分を硬くしていきます。腕が硬くなり、硬化はどんどん侵食していき、やがて彼女の長く美しい黒髪も岩のように硬質化してしまいました。こうなってしまえば身動きは取れません。
エイジア「あとは任せた」
ルフィ「おう!」
タッチして、反対にルフィがリングに入った時です。岩となった美琴に亀裂が走り、一瞬にして元の姿に戻ってしまいました。ほんの一瞬、全身が発光したかと思うと目の前ではルフィは硬い姿となっていました。
美琴「勝負を振り出しに戻すとしましょう」
軽く手刀で触れますと岩の表面が割れ、ルフィが現れました。
ルフィ「ふーっ、苦しかったあ。何なんだ今の」
美琴「さあ、何でしょう」
穏やかに笑いながら答えをはぐらかす美琴でしたが、ルフィとエイジアに頭を下げ、言いました。
美琴「この勝負はあなたたちの負けです。降参してください」
ルフィ「何言ってんだお前。俺はまだ闘えるぜ!」
美琴「これ以上やっても結果は見えています。わたしはあなた方を傷つけたくはありません」
ルフィ「やだ! 俺は戦う! エイジアも戦うだろ?」
エイジア「勿論だ!」
美琴「どうやら戦いは避けられないみたいですね。わかりました。本気でお相手します」
美琴は構え、静かな黒い瞳でふたりを見つめます。
エイジア「ルフィ、アレをやるぞ!」
ルフィ「わかった!」
エイジア&ルフィ「ゴムゴムの鉄象銃!」
ギア3で巨大化させた拳に覇気で硬くなった拳にエイジアの力により更に硬度を上昇させ、棘付きになったパンチをルフィが放つ合体技が発動しました。
ドカァン!
エイジア「ゴムの弾力と鉄の硬度を併せ持つコンビ、それが俺たちだ」
もうもうとあがる土煙に美琴の姿は飲み込まれていきます。
煙が晴れると大の字に倒れた彼女の姿がありました。
ルフィ「やったーーーー!」
勝利を確信して飛び上がって喜ぶルフィとエイジアでしたが、もう1人の相方であるシャイニールミナスはコーナーに佇んだまま動きません。彼女は戦闘力は無いので、戦うのを躊躇っているのでしょうか。
すると、美琴がスーッと空気のように立ち上がってきました。攻撃を受け、全身血塗れになっています。けれど、その傷や血だらけの服や顔が少しずつ癒え、元の輝きを取り戻してきているではありませんか。ものの数秒ですっかり回復した美琴は気絶していますが、全身から眩いほどの黄金の光を放出しています。
エイジアは現実を直視してしまいました。彼が最も恐れていたことが目の前で起きつつあるのです。ずっと目をそらし続けていた恐るべき力が、遂に発動してしまったのです。本能的に逃げようとしますが身体が硬直して動きません。
ルミナス「ルミナス・ハーティエル・アンクション!」
シャイニールミナスの力でその場に釘付けにされてしまいます。
エイジアはそっと目を閉じました。そうか、最初からこれが狙いだったんだ。
相手を万が一にも逃がさないために美琴は足止めの役割を果たしてもらうべく、ルミナスを選んだ。
美琴「……エイジアさん、ルフィさん、ごめんなさい」
淡々とした口調で語られる謝罪の言葉と彼女の瞳から溢れる涙。
直後、光で生成された隕石ほどもある巨大な拳が幾度もルフィとエイジアに降り注ぎ、彼らをノックアウトしてしまいました。
倒れて動けなくなったふたりの傍に1個ずつおにぎりを置いて。
美琴「わたしからのお詫びです」
エイジア&ルフィ(レジリエンス&メタルス)VS美琴&ルミナス
勝者 美琴&ルミナス
- Re: 戦闘中~友情パワータッグ戦! ( No.13 )
- 日時: 2020/05/22 19:22
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
長かった対抗戦も残すところ1試合となり、会場全体が緊迫した空気に包まれます。ウィオと明石薫のザ・エスパーズに続いて入場してきたのは関林ジュンとミスタークエスチョンのプロレスコンビです。
ウィオ「正々堂々と戦ってみせます」
明石「あたし達の力、オッサン達に見せてやろうぜ!」
関林「兄ちゃんに姉ちゃんに教えてやるよ。プロの凄さって奴を」
クエスチョン「……」
カーン!
高らかに試合開始の鐘が鳴り、最終戦が開始されます!
試合開始序盤から関林はパンチと逆水平を織り交ぜ、果敢に攻めていきます。
文字通り大人と子供の体格さで一発食らえば昏倒確実の攻撃を受けても、ウィオは怯むことなく向かっていきます。流血はしているのですが、その血がすぐに収まり負傷箇所が回復しているのです。
ウィオ「俺は超回復を使えるのさ。だからどんな攻撃も怖いとは思わない」
関林「いいねえ、気に入ったぜ兄ちゃん!」
関林のラリアートを食らい、一回転してダウンするウィオですが、すぐに立ち上がり、プロレスラーに打撃の雨を見舞っていきます。関林はガードも躱すこともなく、真っ向から攻撃を受け続けます。
ウィオ「まるで人間サンドバックだな。そんなんじゃ、ダメージが蓄積されるだけですよ」
関林「わかってねぇなあ。プロレスってのはガードがねぇんだよ。これが俺のプロレスだ!」
ウィオ「啖呵を切りますね。でしたら、彼女の攻撃も耐えられますか?」
ウィオはバックし、明石にタッチします。まだ小学生ですがその打撃は非常に強力で人間の威力を遥かに超えています。
関林「構わず打ってこいや、姉ちゃん」
明石「勿論だって!」
蹴りを脇腹に食らい、小さな拳で腹をめり込ませられます。
けれど関林はダウンしません。吐血しながらも踏みこたえています。
明石「オッサン、素直になりなよ。本当は痛いんだろ?」
関林「馬鹿言ってんじゃねぇぞ。俺がこれしきの攻撃で痛いわけねぇだろうが!」
軽量級の明石を楽々と掴まえ、バックドロップ。続けてコーナーの最上段に昇ってのボディプレスを炸裂させます。巨大な肉の壁が迫る中、明石は身体を捻って回避。関林の技は不発に終わり、自身の全体重をマットに浴びせる結果になりました。
起き上がった彼は満面の笑顔を浮かべています。明石は助走をつけ、関林の鼻に膝を打ち込みます。彼の鼻孔から鮮血が噴き出しますが、笑顔はそのままです。
リング中央で睨みあった両者は同時に打撃を繰り出します。振りが大きく単純なパンチですが、威力は相当なものがあります。関林は上から下へ、明石は下から上へ。避けることのない、男と女の衝突です。怒涛の打ち合いに観客は大盛り上がり。一方、ウィオは驚愕していました。小学生とはいえ、明石はレベル7の能力者です。それに対し、関林は一歩も引かずに互角に殴り合っています。
通常ならば絶対にあり得ない光景に、ウィオは絶句してしまいました。
泥臭くも美しい対決は中々勝負が決まりません。
明石「オッサンやるね」
関林「お前もな」
互いの健闘を認め合ったところで、今度はお互いのパートナーにタッチ。
ウィオとミスタークエスチョンの対決です。
ウィオが手刀を振るいますと、クエスチョンは難なくキャッチし、背後に回ってコブラツイストを仕掛けます。全身の骨がバラバラになりそうな威力に、ウィオの口から絶叫が出ます。何とか腕を伸ばしてロープブレイク。
関節が悲鳴を上げましたが、能力によってすぐに回復してしまいます。
クエスチョン「フフフフフフフ……」
不気味に笑ったかと思うと白い魔人はサッと飛び上がり、ドロップキック一閃。
甲板に命中したウィオは再び倒れます。起きあると背面を蹴られます。四方八方から浴びせられる蹴りの雨にきりきり舞いさせられるウィオですが、彼には能力がありました。どれほど攻撃を食らったとしても大丈夫なのです。
飛行機投げで放り投げられますと、その勢いを利用して明石とタッチ。
明石がクエスチョンの細い身体を上空に蹴飛ばし、ウィオがそれを追って跳躍。
空中でパイルドライバーに極めて、達人の頭部をマットにめり込ませます。
大の字に倒れたクエスチョンにすかさず明石が覆いかぶさり、フォール。
審判「1、2……」
最後のカウントが数えられる前に目を覚まし、明石をどかしますと、しわがれた声で言いました。
クエスチョン「私は君たちの弱点を発見した」
明石「爺さん、あたし達に弱点はないんだよ」
クエスチョン「いいや、あるとも。私がそれを教えてやるとしよう」
明石「望むところだッ」
突っ込んでいった明石をアルゼンチンバックブリーカーに極め、そこから飛行機投げで空高くに放り投げます。すると、関林がジャンプして、明石の身体をパワーボムに捕らえ、彼女の頭部を全力でマットに串刺しにします。
関林と明石の体重が加わり、その衝撃が脳へと伝わり脳震とうが起きます。
意識を失っている間に、審判がカウントを数えます。
審判「1、2、3!」
ウィオが救出に向かおうとするのをクエスチョンが妨害し、関林がフォールを奪いました。ここで、ウィオがクエスチョンの足を掴んでジャイアントスィングに決め、リングの外へ放り投げます。高齢のクエスチョンはウィオでも振り回せるほど体重が軽かったのです。外に放り投げられたクエスチョンはカウント10になっても戻ってくることができず、リングアウトを宣言されました。
関林「これで残るは俺とお前」
ウィオ「1対1で決着付けられますね」
関林「シャアッ」
関林の体当たりからのアームホイップ、続けて背負い投げを食らいます。けれどウィオの身体には何の損傷も与えられません。
ウィオ「俺の超回復は誰にも止められません」
関林「3回戦の美琴と同じって言いたいのか?」
ウィオ「彼女ほど強力ではないとしても、俺もいいセンいっていると思うんですよ」
関林「馬鹿が。回復だけがプロレスじゃねえッ」
ウィオ「あなただって打たれ強さが自慢でしょう?」
関林「言っとくがな作者の兄ちゃん。俺とお前の自慢は別物だぜ?
そこには決定的な違いがあるんだッ」
ウィオ「少なくとも僕にはわかりませんが」
関林「だったら教えてやろうじゃねぇか! プロと素人の違いをな!」
ロープへウィオを投げ、反動で戻ってきたところを蹴ります。
しかしウィオはダメージがまるでありません。
殴り続けますがウィオはその場でどんどん回復していきます。
一方の関林は殴られるたびに顔が腫れ上がり、流血し、痛々しくなっていきます。
両者は対照的です。ウィオは違いを見つけることはできません。
ウィオ「俺は現にあなたを圧倒しているんです。俺の能力の勝ちですよ」
関林「お前は何もわかっちゃいねぇよッ」
関林の手刀が喉に食い込み、血を噴き出しますが、ウィオは笑って回復しようとします。しかし――
ウィオ「ゼーハァ、ゼーハァ、どうしたんだ。何故、回復しない!?」
関林「能力ってもんが無限に使えると思ったら大間違いだ。いつかは尽きる時が来る」
ウィオ「まさか。僕の回復能力は尽きることはないはずです」
関林「お前は傷の治りを早める能力を持っている。だからどんなに重傷でも復活することができる。でも、そんなお前でも回復できないものがある。何かわかるかい」
ウィオ「……?」
関林「体力だよ。お前は傷の回復を何度もするうちに、能力発動に必要な体力を消耗してしまったのさ!」
ウィオ「!?」
関林「前の試合、美琴が回復を何回使ったか覚えているかい。答えは2回だ。
能力の違いもあるんだろうが、無暗に使っていいもんじゃないってことをあいつは承知なのさ。攻撃されるたびに回復していたら、いつかは使えなくなるのも当然だろうが!」
ウィオの背後に回った関林は彼の両腕と胴体を捕らえ、全力で後方に投げます。
関林「ジャーマンスープレックス!!」
カウントが3つまで数えられ、試合は関林の勝利に終わりました。
まだ気絶から覚めないウィオに関林が穏やかな口調で言います。
関林「お前らはよくやったよ。いいエンターテイナーだったぜ。
また挑戦してこいよ。待ってるぜ!!」
ウィオ&明石薫(ザ・エスパーズ)VS関林ジュン&ミスタークエスチョン(ザ・テクニシャンズ)
勝者 ザ・テクニシャンズ
団体戦結果 3勝1敗
総合勝者 モンブランチーム
おわり。
- Re: 戦闘中~友情パワータッグ戦!【完結】 ( No.14 )
- 日時: 2020/05/22 21:21
- 名前: ウィオ (ID: iuL7JTm0)
ウィオです!
完結おめでとうございます!
クロノスエボルさんとエイジアさん、おめでとうございます!
俺は負けてしまいました←
ですが薫ちゃんと出られてとても嬉しいです!
ザ・エスパーズとザ・テクニシャンズ、一体どちらのチームが勝つのが
ドキドキしながら読んでました←
では!
- Re: 戦闘中~友情パワータッグ戦!【完結】 ( No.15 )
- 日時: 2020/05/22 21:31
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
ウィオさんへ
感想ありがとうございます!ウィオさんも本当によく頑張っていたと思います!ありがとうございます!