二次創作小説(新・総合)

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南国生まれの女子校生
日時: 2021/03/16 19:02
名前: まなち (ID: jCCh2JPd)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi/

現代の日本では少子化故に男女別学(男子校、女子校)の学校は減少傾向にあり多くの学校は共学校となっている。
しかしながらそんな中であるにも関わらず今からおよそ10年前、東京にて新たに開校された小中高一貫の私立女子校「美葉女子学園みようじょしがくえん」があった。通称は「みよ女」。この学校に偏差値は存在しないが小学校から高校までの一貫校教育を行っており、転編入生の受け入れも柔軟に行っている学校となっている。この物語はそんな学校が舞台である。
(この作品はフィクションです。)

主な登場人物
主人公:冬瀬 葉風渚(ふゆせ はぷな)
17歳。身長159cm。沖縄県那覇市出身。美葉女子学園高等部2年1組の生徒である。眼鏡をかけており、前髪も重めで髪の長さは肩より少し長い程度で地味な見た目をしている。
小学校時代から高校1年まで沖縄にある公立共学校に通っており、高校に至っては那覇市でもトップの進学校に通っていた。しかしながら同級生の男子を中心に虐められ続けたことを理由に東京の美葉女子学園の高等部に2年次新学期転入してきた。人間不信に陥っており葉風渚というキラキラネームにコンプレックスを抱いている。

麗華れいか
17歳。身長162cm。東京都港区出身。美葉女子学園高等部2年の中でトップの成績を誇り、生徒会メンバーでもある。クラスは葉風渚と同じく2年1組。ストレートのロングヘア(前髪なし)で他の生徒よりも垢抜けた見た目をしている才色兼備な少女。
美葉女子学園には小学部5年の時から在籍している。美葉女子学園に転入するまでは東京で1番の名門でミッション系の私立女子校「マリア女子学院」の小学部に通っていたが、周りの生徒のレベルが高すぎた故にマリア女子学院の中では成績最下位となってしまった。プライドが高い麗華にとってはそれが耐えらなく、自らマリア女子学院を退学し美葉女子学園の小学部に5年次転入学した。学年のリーダー格であるものの、共学進学校から転入してきた葉風渚をずっと敵視している。そして担任の秋野教諭とは特別な関係にある。

なお
17歳。身長170cm。千葉県浦安市出身。葉風渚や麗華と同じく美葉女子学園高等部の2年1組の生徒。前髪なしのショートヘアでボーイッシュな見た目をしている。葉風渚と同じタイミングで高等部に2年次新学期転入してきていた。身長が高くボーイッシュ故にで転入当初から「イケメン系女子」「みよ女の中で1番イケメンかもしれない」等と校内で注目を浴びているが、美葉女子学園に転入するまでは男の子のような見た目である事をコンプレックスに感じていた。又、同じ転入生である葉風渚の存在が少し気になっている。

秋野教諭あきのきょうゆ
26歳男性。身長178cm。東京都港区出身。美葉女子学園中学部と高等部の英語教員。2年1組の担任、若くして葉風渚たち高等部2年生の学年主任でもあり身長が高くハーフ顔である事から多くの生徒たちから人気を集めているが一部の生徒は秋野教諭の存在を快く思っていなかった。保護者の前ではとても紳士で爽やかな教師を振舞っているが実は恐ろしい裏の顔がある。

みゆき
16歳。身長150cm。神奈川県藤沢市出身。前髪が少し長い為目が隠れていてショートボブヘアである。美葉女子学園高等部1年2組の生徒。中学部3年の時から美葉女子学園に在籍しているが、無口な性格で常に一人で過ごしている。又、ある出来事が原因で秋野教諭に対して大きな不信感を持っている。

友明ゆあ
17歳。身長156cm。東京都世田谷区出身。前髪薄めのロングヘア。美桜女子学園高等部2年1組の生徒。中学部1年の時から美葉女子学園に在籍している。典型的なパリピ系女子だが麗華同様に担任の秋野教諭とは特別な関係にある。しかしながらその一方で学年が1つ下のみゆきとは深い因縁がある。

りん
16歳。身長152cm。東京都千代田区出身。髪型はツインテールである。美葉女子学園高等部1年1組の生徒。小学1年生の頃からずっと美葉女子学園に在籍している。麗華と同じ生徒会のメンバーでもある。

春見校長はるみこうちょう
54歳女性。身長157cm。美葉女子学園の校長。品があっておしとやかな教師だが今の時点では秋野教諭の悪業にまだ気づいていない。国語の教員免許を持っている。


作者のTwitter→@nmktigktks_km
Instagram→dream__cute777

第1章 人生で初めて女子校へ足を踏み入れた瞬間 ( No.1 )
日時: 2021/02/11 22:49
名前: まなち (ID: jCCh2JPd)

私の名前は冬瀬 葉風渚(ふゆせ はぷな)。
沖縄県那覇市出身。那覇の進学校に通う高校生。見ての通り私はキラキラネーム。
両親はハワイ語のハプナを由来に名付けたらしいけれど、この変わった名前と他の女子より劣った容姿の所為で同級生の男子にずっと虐められ続けてきた。挙げ句の果てにはTwitterやInstagramのストーリー、そしてLINEで悪口を書かれる事態までに発展してしまったのだ。
「ハワイの名前なのに見た目は普通の日本人なのウケるwいや、ブスだから普通未満だわw」「ブスでキラキラネームのくせに進学校行っているとか生意気」等の言葉を浴びせられた。
それでも私は地元那覇の知り合いが誰も居ない場所で自分を変えたくて私は遠く離れた東京の女子校「美葉女子学園」に転入する事を決意した。そしてそこに私の母も同行することになった。
これから実家を離れて母と二人三脚の生活が始まる。私が那覇に戻る事はもうない。そのくらいの覚悟を私は持っていた。
そうして数週間後、晴れて私は東京に引っ越してきた。羽田空港に着いてから母と2人で住む新しい住居に向かい、その後美桜女子学園へすぐに向かった。そこで私を出迎えたのは2年生の学年主任である秋野先生だった。
「こんにちは、はじめまして。2年生学年主任の秋野です。教科は英語を担当しております。」
秋野先生のこの挨拶はとても爽やかで、見るからにカッコイイ人だとこの時は思った。
私は「秋野先生はじめまして。冬瀬と申します。」と返した。すると秋野先生は「君の名前、葉風渚ちゃんって言うんだよね?珍しい名前だね。」秋野先生は初対面である私に対して馴れ馴れしく葉風渚ちゃんと呼んできた。
「あの…私自分の名前に凄くコンプレックスを持っていて…だから苗字で呼んで欲しいのです。沖縄の学校でこの名前でいじめを受け続けてきたので…お願い致します。」名前にコンプレックスを持っていた私は秋野先生に苗字で呼んでもらうよう頼んだ。
しかし秋野先生は「いやいや!コンプレックスに思う事はないよ。みよ女は他の学校とかは違うから君の事を馬鹿にする子は絶対いない、大丈夫。この学校には良い子しかいないから安心して、葉風渚ちゃん。ここの学校ではね、親しみを込めて生徒みんなの事を下の名前で呼ぶ事を決まりにしているんだ。」秋野先生はそう言って下の名前で呼ぶ事をやめてくれなかった。この後、春見校長先生との面談試験があったのでそこで名前の事を改めて伝える事にしようと思った。

「はじめまして葉風渚さん。美葉女子学園校長の春見と申します。よろしくね。」
春見校長先生はとても品のある挨拶をしてきた。如何にも女子校の教員の鏡という雰囲気が私には漂ってきた。私は「はじめまして校長先生。冬瀬です。」と言い、そこから面談が始まった。こうして面談試験が終わった頃、私は春見校長先生に名前のことを切り出した。
「あの、校長先生!最後にお伺いしたい事があったのですが…」春見校長先生はその私の言葉に「何ですか?」と返してきた。
「私の事を苗字で呼ぶ様に全教職員の皆様にお伝えして欲しいのです。出来る事なら葉風渚って言う下の名前を隠した上で学校生活を送りたいのです。そのことを先程も秋野先生にお話したのですが全然駄目だったのです。この名前の所為で今まで虐められてきたので何とか隠した上で学校生活を送りたいのですが…」
私は藁にもすがる思いで春見校長先生に必死で自分の気持ちを訴えた。すると春見校長先生は「あら、そうだったのね…じゃあ私から明日の職員会議の時に先生方にお話するわ。みんなの前で自己紹介する時もまずは苗字だけを名乗って大丈夫よ。貴方には下の名前を知られずに済むよう特別な措置を取ることに致します。だからもし貴方が下の名前を葉風渚ではない別の名前を名乗りたいのであれば名乗って構わないですよ。」と私にとってこの上ないベストな対応をしてくれる事を話してくれた。
「本当ですか?!ありがとうございます。」
嬉しさのあまりに私は思わず笑顔になった。久しぶりに笑った気がするし、春見校長先生に救ってもらったような気持ちになっていた。「それじゃあ私も冬瀬さんって呼ばないといけないわね。冬瀬さんは今まで大変な思いをしてきたのですから美葉女子学園では安心した学校生活を送って欲しいと思ってるの。貴方の為に最善の対応を行いますね。」
この時は春見校長先生の言葉ひとつひとつが本当に嬉しくてたまらなかった。「はい!本当に感謝致します。宜しくお願い致します!」と私は言った。
すると続けて春見校長先生は「それとね冬瀬さん。貴方の他にももう1人転入して来る生徒がいるのですよ。是非仲良くしてくださいね。」と言った。私と同じ転入生がいるのなら少し心強いと感じ、私は「わかりました!」と答えた。


翌日、私は初めて登校した。人生で初めて女子校へ本格的に足を踏み入れたのだった。ここで新たに気持ちを切り替えて頑張ろう。そんな気持ちを心に秘めていた。
「あれ?貴方も転校生?」背後から背の高い女の子が私に声を掛けてきた。あの子が例の私と同じ転入生なのだろうか。取り敢えず彼女と話してみよう。「うん、そうだよ!冬瀬と申します。冬瀬って呼んでください。貴方のことは何て呼んだら良いかな?」と私は返答した。すると「私の名前なおって言うから、普通になおって呼んで!よろしくね。」と彼女は言ってきた。なおさんと少しでも仲良くなれたら良いな。この時の私はそう思っていた。
私達2人の元に秋野先生がやってきつ「なおちゃん、葉風渚ちゃん、2年1組の教室に入って!」と言った。この時私は一瞬耳を疑った。「えっ…あっ、あの…秋野先生!」と慌てた私は声を出した。
「ん?どうしたの?」と何食わぬ顔をして秋野先生は返事をしてきた。この瞬間私の心は凍りつき、何かが一瞬で奪われた様な気持ちになった。「あの、その…私昨日校長先生に苗字で呼ぶ様にお願いして、下の名前も隠す様にお願いしたはずなのですけど…」私がそう言うと秋野先生は「...あぁ、そういえば職員会議で校長先生そんなようなこと言っていた気がするけど、昨日も俺が言ったように、みよ女には君の名前を馬鹿にするような子は絶対いないから大丈夫だって何度も言ったよね?大人しく俺の言うこと聞いていろよ。」と言った。返す言葉が思い付かなくてどうしようもなかった。私は頭の中が真っ白になった。


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