二次創作小説(新・総合)

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Lunatic Play EPISODEⅥ【完結】
日時: 2023/01/19 18:51
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

【Lunatic Play(ルナティック・プレイ)】とは?

それは海外の人間たちが賞金を獲得する遊戯である。
ルールはこの遊戯が開催される毎に変わる。

深夜、アメリカにある廃れた大きな公園になった集められた32人の逃亡者。
今回は逃亡者がタッグを組んで色んな試練をクリアしていく!?

果たして、賞金を手に入れられる者は現れるのか――。



※注意事項
・このSSは以前執筆断念し削除した【Lunatic Play EPISODEⅥ】のリメイクとなっております。
・設定の少ないキャラはオリジナルの設定を含ませております。
・作者は日本語版を一切見ないので、海外のキャラの口調は自分のイメージで決めております。
・ダーク・シリアスな要素が多々含まれております。苦手な方は閲覧をお控えください。

それでもよろしい方はどうぞ。



~逃亡者~ ※【】内は作品名

レッド・マッカーサー(Red McArthur)【Southpark】{6}
カレン・マコーミック(Karen McCormick)【Southpark】{6}
ジェニー・サイモンズ(Jenny Simons)【Southpark】{6}
パウダー・ターナー(Powder Turner)【Southpark】{5}
ミニリーナ(Minireena)【Five Nights at Freddy's: Sister_Location】{6}
ジェフ・ザ・キラー(Jeff_the_killer)【Creepypasta】{6}
ベン・ドラウンド(Ben_Drowned)【Creepypasta】{2}
ティッチ・トビー(Ticci_Toby)【Creepypasta】{1}
フーディー(Hoodie)【Creepypasta】{1}
マスキー(Masky)【Creepypasta】{1}
アンジェリカ・ピクルス(Angelica Pickels)【Rugrats】{4}
ジン・アリ(진 아리)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{2}
ウ・スハ(우 수하)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{2}
ハン・ナヨン(한나연)【스피어즈(Spheres)】{1}
パイレーツ・パーシー(Pirate Percy)【Candle Cove】{1}
インサニティ・ウルフ(Insanity_Wolf)【Animeme】{1}
ティナ(Tina)【Tina & Rook! Cookie Quest!】{1}
ルーク(Rook)【Tina & Rook! Cookie Quest!】{1}
ベンディ(Bendy)【Bendy and the ink machine】{1}
広津和郎【文豪とアルケミスト】{1}
川内【艦隊これくしょん-艦これ-】{1}
琴葉姫【応募枠】{4}
柊【応募枠】{3}
わたげ【応募枠】{1}


GOOD LUCK, FUGITIVES.



△今回の舞台は大きな公園!
△初のタッグ戦!
△「Tina & Rook」「Meme」「Candle Cove」「스피어즈」のキャラが初参戦!
△果たして、最後に生き残るのは誰だ――?

Re: 【Lunatic Play EPISODEⅥ Remake】 ( No.8 )
日時: 2023/01/18 17:26
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

【Item】


わたげ「ていうか私ペアじゃなくなったんですが……どうしましょう、誰かペア組んでない人捜さないと……」


ペア無しの相手がもう一人いればその人と組める。


わたげ「誰かいないでしょうか……」








ミニリーナ「コインねえ。こりゃ別々に探しに行ったほうが良さそうだな。ナヨン、お前ベンチと噴水どっち探す?」

ナヨン「うーん、ベンチで」

ミニリーナ「OK、じゃあ私は噴水を担当するぜ。気を付けろよ」

ナヨン「うん。ミニリーナもね」


手分けしてコインを探しに行く、ナヨン&ミニリーナペア。果たして、無事にコインを見つけられるのか――。








アリ「うーん……白いベンチって何処にあるんだろう?」


その頃、ジン・アリは白いベンチを探していた。彼女のペアも、アイテムが欲しいようだ。


アリ「噴水はスハが行ったんだよね。大丈夫かなぁ」


親友の身を案ずるアリ。友達想いだ――。









スハ「噴水、噴水……あ、ヤバイです……!」


森の中にいるスハ、狼の気配を感じて咄嗟に大木の裏に隠れる。狼は低い唸り声をあげながらキョロキョロと彼女を探している。その狼の声を聴いてビクっと震えるスハ。


スハ(怖い……何処かに行ってください……)


息を殺す彼女。しばらく隠れ続けていると、狼の気配は消えた。どうやら、何処かに行ってくれたようだ。


スハ「……気配が無くなった……良かった」


狼に狙われて噛まれてしまったら賞金はゼロ。全ての努力が水の泡となる。











その頃、公園にて。


アンジェリカ「ぬああああああ~!! 行くのよパーシー! コイン探しするのよ!」

パーシー「やだぁ!」


アンジェリカがパーシーをドームから引きずり出そうと彼の身体を必死に引っ張っている。パーシーがドームの入り口の壁を力いっぱい掴んでいるせいで中々コイン探しに行けない。


アンジェリカ「あんたもやらないとアイテム手に入れられないのよ! いつまでもビビッてないでやるのよぉ~~!!」

パーシー「絶対やだぁ!」


そんな二人を――
























アリ「あれ、何やってんだろあの二人……」


ジン・アリが発見した。


アリ「何してんの?」

アンジェリカ「お、あんたグッドタイミング! こいつ引きはがすの手伝って!」

アリ「い、一体何がどういうこと?」

アンジェリカ「こいつ全然こっから動こうとしない! コイン探ししたいのに!」

アリ「コイン探し……」

アリ(私もコイン探ししてるとこなんだよね……でも放っとくのも可哀想だし……)

アリ「分かった! 助けたげる! でもどうすればいいの?」

アンジェリカ「アタシを引っ張りなさい!」

アリ「OK!」


アンジェリカとアリの協力プレイが始まったのであった。


アンジェリカ、アリ「「ふぬぬぬぬぬぬ!!!」」

パーシー「うあああ~!!」


女子二人は力いっぱい引っ張るも、中々引き剥がせない。しかしそれでもめげずに引っ張り続けると――


パーシー「んびゃっ!?」

アンジェリカ「OH YEAH!!」


パーシーが女子二人のパワーに耐えきれずに手を放してしまった。こうして、なんとか引き剥がすことに成功したのであった。


アンジェリカ「ふう、助かったわアリ。さあパーシー、行くわよ!」

パーシー「行きたくないぃぃぃぃ~」


アンジェリカはずるずるとパーシーを引きずってコイン探しに向かっていったのであった。


アリ「アンジェリカって3歳だよね? 自分と全然体格が違う人を引きずれるパワー持ってるって凄いなぁ……」


3歳のパワーとは思えない、と驚くアリであった。









琴葉姫「誰かパートナーになってくれそうな人……」


その頃、ペアの相手を失っている琴葉姫はペアになってくれそうな相手を捜していた。そんな彼女の近くに――


狼「グルルル……」


一匹の狼が姿を現した。琴葉姫はそれに気づいてない。


琴葉姫「どうしよう、ペアがいないと……」


ペアがいなければ、逃げ切っても賞金を貰う事は出来ない。


狼「……」


狼は琴葉姫を見つけられないまま、遠くへ行った。


琴葉姫「誰かいないかな、ペアになってない人!」


彼女はずっと気づいてなかった。









アリ「えーと、白いベンチ……あ、あった!」


ジン・アリ、白いベンチを無事発見。


アリ「えーと、ベンチの下に……コイン!」


【ジン・アリ  コイン取得】


アリ「やったぁ! スハも見つけられたかなぁ、コイン……あれ、あそこにいるの……スハだ!」


スハがこちらに走ってくる。


スハ「アリ! ――あ、そのベンチにいるってことは……」

アリ「コイン見つけちゃった!」

スハ「そうなんですか! 見つかって良かったです……!」

アリ「そっちは?」

スハ「ごめんなさい、まだ見つけられてないんです……」

アリ「謝ることないよ。さ、噴水へゴーゴー!」


そんな彼女の近くに――
















インサニティ「ククク……」


偶然、インサニティ・ウルフが通りかかった――。


インサニティ「女が二人もいるじゃねえか……おいお前ら」

アリ、ジン「「!?」」

インサニティ「丁度良かった。俺男ばっか襲ってたからたまには女を襲いたいと思ってたところなんだよ……」


インサニティは鋭い目を光らせながらジュルリと涎を垂らしつつ、彼女二人を見据えている――。


スハ「な、何ですかこの狼……」


スハはインサニティ・ウルフの殺気を感じ取って恐怖を覚え、足が竦み動けなくなる。


アリ「スハ、逃げ――」


その瞬間、インサニティ・ウルフは高速でスハに飛び掛かった――! スハはひっ、と小さく声をあげて怯んでしまう。スハの身体が鋭い爪で切り裂かれそうになった瞬間、アリが咄嗟に庇ったのであった。


アリ「っ!!」

スハ「っ! アリ!!」

インサニティ「!? オイオイ、庇うんじゃねえよ……面倒くさいじゃねえか」


アリは右腕を負傷してしまい、その場に倒れ込む。


インサニティ「まあいい。もう一度襲えば……ガウッ!!!」

スハ「!!」


インサニティはスハにもう一度飛び掛かった。彼女の肩を爪で切り裂いたのであった――。


スハ「あぐっ……!!」

アリ「……!!」


アリはそれを見た瞬間、怒りが沸騰し瞳孔を開かせる。自分が負傷しているにも関わらず、立ち上がってインサニティを思いっきり両手で突き飛ばしたのであった。


インサニティ「ぐっ! 何しやがんだ」

アリ「はあ、はあ……」

スハ(まずい、アリが――)

スハ「アリ! 私のことは置いて逃げて下さい!」

アリ「嫌だ! 私、友達を放って逃げるなんて絶対出来ない! 何が何でもスハを守る!」


右腕の出血を左腕で抑えながらスハの前に立っているアリ。彼女の友達を想う気持ちは本物だ――。


インサニティ「ハハハ、友達想いのイイ女じゃねえか。残念ながらお前は誰も守れない。何故なら俺にやられるんだからなぁ!!」


そしてインサニティはアリに飛び掛かり、爪で彼女の腹を裂いたのであった。


スハ「アリ!!」


【ジン・アリ     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  15人     {126:30}


スハ「あ、アリ……!!」

インサニティ「さ、次はお前だ――」


そしてスハはインサニティの鋭い爪で切られ、気を失った――。


【ウ・スハ     失格   ≪残りゲーム時間≫】
  残り  14人     {126:15}
















ピコン!


わたげ「『ジン・アリとウ・スハがインサニティ・ウルフに撃破され、残り14人となった』」


フーディー「インサニティ・ウルフ……今度は少女まで襲ったか……!」


柊「ヤバイ……」








{残りゲーム時間  123:00}







その頃、ミニリーナとナヨンは――


ミニリーナ「お、噴水じゃねーか! えーと、コインコイン……」


ミニリーナは噴水に手を突っ込んでコインを探す。すると――


ミニリーナ「あった!」


【ミニリーナ   コイン取得】


ミニリーナ「あとはベンチのコインだけだな! ナヨンの奴、見つけられてっかな――お」

ナヨン「ミニリーナ!」


ナヨンがこちらに走って来た。


ミニリーナ「ナヨン! コインは?」

ナヨン「今探してるところ!」

ミニリーナ「そうか。私は今しがた見つけた。さあ、さっさとWhiteベンチ行こうぜ!」

ナヨン「うん!」

ナヨン「――ちょっと待って、何で急に白を英語で?」

ミニリーナ「あ、え? ああ、私英語圏出身だから意図せず母国語出ちまったのかも」

ナヨン「なるほど」











琴葉姫「全然見つかんないなぁ……」


一方、琴葉姫は未だにペアの相手を見つけられていなかった。


琴葉姫「早くまたペア作りたい……」


その時――















狼「グルルルル……」


一匹の狼が、こちらに忍び寄ってきた……。


琴葉姫「――!? な、何この殺気……まさか!!」

狼「グルルルル!!」


狼は一瞬で琴葉姫に接近し、彼女の肩に噛みついたのであった――


琴葉姫「あがっ!! ――ああ、私ここで終わりかぁ……」



【琴葉姫     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  13人     {120:12}








ピコン!


柊「『琴葉姫が狼に噛まれ失格となり、残り13人となった』。琴葉姫さーん!!」


わたげ「ああ、琴葉姫さんが失格になってしまいました……残念です……」




-----------------------------------------------------

【成立中のペア】

レッド・マッカーサー&カレン・マコーミック

ミニリーナ&ハン・ナヨン

ティナ&ルーク

アンジェリカ・ピクルス&パイレーツ・パーシー

柊&フーディー

インサニティ・ウルフ&マスキー

の8組。



【ペア不成立】

わたげの2人。









残り逃亡者……レッド、カレン、ミニリーナ、フーディー、マスキー、アンジェリカ、ナヨン、パーシー、インサニティ、ティナ、ルーク、柊、わたげの13人。



続く

Re: 【Lunatic Play EPISODEⅥ Remake】 ( No.9 )
日時: 2023/01/18 19:48
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

【Revenge】

ティナ「何処かな何処かな、白いベンチ!」

ルーク「ここらには無いみたいだよ」


その頃、ティナ&ルークのペアは白いベンチのコインを探していた。


ルーク「ていうかこれ手分けして探したほうが効率いいんじゃないか?」

ティナ「ヤダヒトリコワイ」

ルーク「何でカタコト?」


どうやらティナがペアを分断させてくれないようだ。











カレン「マスキーお兄ちゃん、大丈夫かなぁ」

レッド「マスキーが大人しくしていれば大丈夫なはずよ。それに狼に見つかりにくそうな場所にいるんだし」

カレン「……そっか。とにかく、マスキーお兄ちゃんのお怪我、早く治るといいなぁ」


マスキーの身を案じる、天使な幼女であった。









パーシー「うううう~」

アンジェリカ「ちょっとパーシー、いつまでビビってんのよ」


その頃、アンジェリカはパーシーを引きずりながらコイン探しをしていた。


アンジェリカ「男の子が情けないわねぇ!」


そんな彼女とパーシーの近くに――


狼「グルルルルル!!」


狼が現れ、雄たけびをあげながら彼女たちに襲い掛かって来た――。


アンジェリカ「!? ちょ、狼が来て――」

パーシー「ひっ!? うわあああああ~~っ!!」


狼の標的はパイレーツ・パーシー。パーシーは恐怖で全く動けないまま両足を噛まれてしまった――


パーシー「いぎっ!!」



【パイレーツ・パーシー     失格   ≪残りゲーム時間≫】
     残り  12人      {115:05}



アンジェリカ「嘘……んもう!!」


アンジェリカは狼がパーシーに気を取られている内に逃げだした。


アンジェリカ「これじゃもうコイン探し出来ないじゃない!」


コインを拾えるのは、一人につき1枚だけだ――。










ピコン!

レッド「『パイレーツ・パーシーが狼に噛まれ失格となり、残り12人となった』」


カレン「パーシーお兄ちゃんがやられちゃったんだ……」


アリ「パーシーって、あのドームにいた男の子だよね? やられちゃったんだ……」


アンジェリカ「んもう、アタシどうすりゃいいのよ! パーシーがやられたせいでアイテムを手に入れられなくなったわ!」









{残りゲーム時間  107:00}









その頃、柊とフーディーはマスキーの捜索をしていた。


柊「マスキーは何処にいるんだろ……」

フーディー「全然見つからないな……」



???「クソ……インサニティ・ウルフは何処だ……」



柊「? 誰かの声が……」

フーディー「おい、あそこに……」


フーディーが声のした方向を指差した。その先を見ると、そこには横っ腹をおさえながらフラフラと歩いているマスキーの姿があった。


フーディー「あれはマスキー……おいお前、薬は飲んだのか――ってその腹!?」

マスキー「ああ、これ……インサニティに噛み千切られたんだ。その借りを返しに行くところだ」

フーディー「お前その腹で……!? 失血死するぞ!」

マスキー「止めないでくれ……アイツだけは僕がやらないと腹の虫が収まらないんだわ。お前だって知ってるだろ、インサニティがトビーを潰したこと……お前はインサニティが憎くないのか」

フーディー「憎い。仲間だからな……はあ、分かった、れも付き合う」

柊「行くのか、フーディー」

フーディー「マスキーはああなれば止められないからな」

柊「なら私も行くぜ! 二人の話を聞いた以上、他人事だと思えなくなってな……それにマスキーが心配だし」

フーディー「助かる」


マスキー、フーディー、そして柊はインサニティ・ウルフの撃破へ向かうことに――。








{残りゲーム時間 103:00}






その頃、ミニリーナとナヨンは森の中で走っていた。


ミニリーナ「白いベンチは何処だー!」

ナヨン「アイテム欲しい! ――あれ? ミニリーナ、ストップ!」

ミニリーナ「あ? 何だよ」


ナヨンは足元に落ちてるコインを拾う。そのコインは、先程インサニティ・ウルフにやられたアリが落としたものだ。


ナヨン「このコイン……もしかして例のコインかな」

ミニリーナ「だろうな。コインっつったらあの二つしかねえ」


【ハン・ナヨン   コイン獲得】


ミニリーナ「何でこんなところに落ちて……まあいいか、これでアイテム獲得できるな!」


その瞬間、ミニリーナとナヨンの目の前に二つのアイテムが光と共に現れた。


ナヨン「何これ? ……ペンダント?」


【ミニリーナ&ハン・ナヨン アイテム「狼避けのペンダント」獲得】


ミニリーナ「説明書ついてる」


-----------------------------------------------------

{狼避けのペンダント}

これを首にかけていると2分間狼が寄り付かなくなる。ただし1回しか使えない。逃走中で言う無敵サングラスのようなアイテムだ。

-----------------------------------------------------


ミニリーナ「うおっ、結構いいアイテムじゃねこれ!?」

ナヨン「これがあれば狼が来ても安心だね! 1回だけしか使えないけど……」











ピコン!

レッド「『ミニリーナ&ハン・ナヨンのペアがアイテムを獲得した』。あら、コイン探しクリアしたのね」

カレン「ミニリーナお姉ちゃんたちすごい!」






ティナ「ありゃー、先に取られたかー」

ルーク「まあ、しょうがない。アイテム無しで頑張ろう」

ティナ「いやミニリーナとナヨンに土下座してアイテム譲ってもらおう」

ルーク「その二人が困るから止めようか」

ティナ「冗談冗談」






{残りゲーム時間  100:00}




ミニリーナ「それにしてもナヨン、あんな小っちゃなコインによく気づいたな」

ナヨン「一瞬光ったから何かなー思ってさ」

ミニリーナ「なるほどな。お前が気づいてくれたお陰でアイテム貰えたわ、サンキューな」

ナヨン「ミニリーナこそありがとね! 協力してくれてほんと助かった! 貴方が優しい人で良かった。口はちょっと悪いけど」

ミニリーナ「おい一言余計だぞ。まあいいけどな、ハハ」


コイン探しのクリアで仲が深まって行く二人。


ミニリーナ「――おっと、いつまでも立ち話するのもあれだし、そろそろ狼に見つかりにくそうな場所探すか」

ナヨン「森の中とかどうかな?」

ミニリーナ「森の中か。あそこは確かに木がいっぱいあるから、視界が遮られて見つかりにくいはずだ。よし、そこへ行くぞ!」

ナヨン「うん!」


ナヨンとミニリーナは森の中へと向かって行った――。







その頃、マスキーとフーディーと柊が森の中でインサニティを探していた。


柊「インサニティ・ウルフ、一体何処にいるんだろう……」

フーディー「闇雲に探すしかない。それはそうと――」

マスキー「はあ、はあ……」


マスキーは今も苦しそうに横っ腹をおさえている。そして彼の腹から血が滴り落ちている――。


柊「マ、マスキー、ホントにその状態でインサニティ・ウルフとやるのか……?」

マスキー「当然だ。トビーの仇を討つ……ぐっ」

柊「マスキー!」

フーディー「柊、無駄だ……マスキーの意思を尊重してやれ」

柊「……」

フーディー「……ん」




ヒュウウ……

しばらく探していると三人は森の中心と思しき大きく開けた空間へと出た。微風が吹いており、彼等の服を軽く靡かせた。



フーディー「何だここは……全然木が生えてない」

柊「!? ちょっと、あそこに……!」


柊が指さしたところを見ると、そこには――











インサニティ「ククク……」


インサニティ・ウルフがいた。空間の中心でインサニティ・ウルフが涎を垂らしながら柊、フーディー、マスキーの三人を見据えている――。


インサニティ「おお、人間が三人も……って、さっきの仮面野郎もいるじゃねえか。なんだ、また痛い目に遭いに来たのか?」

マスキー「うるせえ……トビーの仇、討ちに来たぞ」

フーディー「トビーはれとマスキーの仲間だ。借りは返す……」


マスキーは鉄パイプを取り出し、そしてフーディーは自身の武器であるバールを取り出す。彼等は武器を構え――インサニティ・ウルフを睨み付ける。


柊「え、ええと、私は……そうだ!」


柊は自身の足元に落ちていたヒノキの棒を発見。それは彼女にとって好都合であった。彼女はそれを拾い、武器として構える。


柊(ほんとはすっごく怖いけど……ここまで来たらやるしかない!)


ホラーは大の苦手だが、マスキーやフーディーの為に気合を入れる柊。


インサニティ「ほう、三人がかりでやるってわけか。いいだろう、貴様ら全員ここで始末してやる!!」


インサニティ・ウルフとマスキー、フーディー、柊の戦いが幕を開けた――。





{残りゲーム時間  95:00}





柊「はあっ!」

フーディー「ふっ!!」


柊とフーディーは険しい表情をしながらインサニティの頭を狙いを定め、同時に武器を振り下ろす。――が、躱されてしまった。


マスキー「おらあっ!!」


マスキーは力いっぱい鉄パイプを振る。しかしインサニティに容易く躱された上に――腹の傷が更に開き、その痛みで動きが止まった。


マスキー「ぐっ!」

フーディー「マスキー!」

柊(その身体で無茶するから……!)

インサニティ「仮面野郎! 遅いんだよ!!」


ザクッ!!


マスキー「がああああっ!!」


マスキーは腹を爪で切り裂かれ、倒れた――



【マスキー     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  11人    {92:25}


柊「!!」

フーディー「マスキー……!! 貴様!!」


ゴッ!!

フーディーはより怒り、バールでインサニティを思い切り殴りつけた。非常に鈍い音が鳴ったと同時にインサニティは大きく吹っ飛んだ。


インサニティ「……この、フード野郎がぁ!!」


しかし彼はすぐに体勢を立て直し、そしてすぐさまフーディーの頭に飛び掛かり、思い切り噛みついた――。


柊「フーディー!! 何をする!!」


ゴスッ、ゴスッ!!

柊はヒノキの棒でインサニティを何度も殴ってフーディーから剥がそうとするが、一向にフーディーから離れてくれない――。


フーディー「うあ゛あ゛あ゛……!!」

柊「フーディー!」

インサニティ「お前の頭、食いつくしてやんよぉ!!」

フーディー「あ゛あ゛あ゛っ……!! この畜生が…ぁ…離れろ!!」


フーディーはバールでインサニティを引き剥がそうと必死に抵抗するが、その最中でインサニティに――


フーディー「やだね!!」


ザクッ!!

フーディー「っ――」


鋭い爪で右肩を裂かれてしまい、倒れてしまう――。


フーディー「く、糞が……」


頭に酷い傷を負った上に右肩を裂かれた彼は失血のし過ぎで力尽き、気を失った――。



【フーディー     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  10人     {90:58}




柊「ああ、あああ……」

インサニティ「さあ、後はお前だけだ……俺に食われるがいい」


マスキーとフーディーがやられ、柊一人だけとなってしまった――。彼女は今、ピンチだ――! インサニティは高速で柊に飛び掛かった――!!


柊「っ――!!」



































ティナ「チェストォオオオオ!!」


ドゴオッ!!


インサニティ「げえっ――」


その時、なんとティナが膝蹴りを放ち、インサニティの急所である鼻を攻撃した。狼の急所は鼻であり、そこを突かれると悶え苦しむのである。


柊「――えっ?」


てっきりやられると思っていた為、唖然としている彼女。彼女は偶然通りかかったティナに助けられたのであった。因みにティナの隣にはルークもいる。


ティナ「日本人のかた、大丈夫? すっごく危なかったね……!」

ルーク「チェスト(胸)って言いながら鼻を攻撃するなよ」

柊「え? あ、ありがとう。え、えーと、二人は……誰だっけ?」

ティナ「アタイはティナ! んでこっちはルークね」

ルーク「そういうことより早く逃げるよ。あの狼、どう考えてもヤバイ」

柊「そ、そうだな……」


ティナは柊の腕を引っ張って、この空間から出ようとした。


































インサニティ「おい待てやコラ……」











柊、ルーク、ティナ「「「!!」」」


その時、インサニティが起き上がってしまった――。彼は柊、ルーク、ティナの三人を鋭い目で睨みつけている。


インサニティ「俺に暴力を振るっておいて生きていられると思うなよ……」






-----------------------------------------------------

【成立中のペア】

レッド・マッカーサー&カレン・マコーミック

ミニリーナ&ハン・ナヨン

ティナ&ルーク

の3組。



【ペア不成立】

わたげ、アンジェリカ、柊、インサニティの4人。









残り逃亡者……レッド、カレン、ミニリーナ、アンジェリカ、ナヨン、インサニティ、ティナ、ルーク、柊、わたげの10人。



続く

Re: 【Lunatic Play EPISODEⅥ Remake】 ( No.10 )
日時: 2023/01/19 16:56
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

【Conclusion】


インサニティ「お前らは骨も残さねえ……グアアア!!」

ティナ「うひゃああっっ!!」


インサニティはティナに高速で飛び掛かって爪を振るったが、彼女はそれに気づき間一髪で回避した。


ルーク「な、こいつ……もう立ち直った!? 急所狙われたのに……」

ティナ「ならもう1回! ティナのクリティカル膝蹴りぃぃぃい!!」


ティナはもう一度膝蹴りを行ってインサニティの鼻を強打しようとするが、あっさりと躱されてしまった。


インサニティ「はっ! 同じ手を二度も食らうか! 貴様はここで終わりだ!!」

ルーク「(まずい!)ティナ、避けるんだ!!」

ティナ「ちょ――」


ティナは回避しようとするが、一般人である彼女が2回連続で高速攻撃を回避できるわけもなく、敢え無く腹を爪で切られてしまったのであった――。


ティナ「うぎゃああああっ!!」

ルーク、柊「「ティナ!!」」


【ティナ     失格   ≪残りゲーム時間≫】
  残り  9人     {80:32}




-------------------------------------------------




「うぎゃああああっ!!」



ミニリーナ、ナヨン「「!?」」


その時、偶然柊達のいる森の中にいたミニリーナとナヨンが、ティナの悲鳴に気づく。


ミニリーナ「何だ!?」

ナヨン「あっちから聞こえた! 行こう!」


二人が声のする方向へ走り出したその瞬間――、2匹の狼に囲まれてしまった。その2匹は涎を垂らしながら鋭い目でこちらを見据えている。


ミニリーナ「おいおい空気読めや畜生が……邪魔なんだよ」

ナヨン「ミニリーナ、ペンダント!」

ミニリーナ「そ、そうか! おう!」

2匹の狼「「グルルルル!!」」


ダッダッダッダ……

二人は咄嗟にペンダントを首にかけ、声のした方向へと走って行った――。




-----------------------------------------------------


{残りゲーム時間 78:00}


その頃、ルークはインサニティに追われていた――。


ルーク「くっ――速い!!」

インサニティ「いつまでも逃げてんなこの野郎!! オラァ!!」


ザクッ!!


ルーク「ガアッ!!」

柊「!!」


ルークは背中を爪で切り裂かれてしまった。


【ルーク     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  8人     {77:50}



柊「ルーク!!」

インサニティ「さあ、今度こそお前を――」

ミニリーナ「止めろー!! 何やってんだお前!」


その時、ミニリーナとナヨンがやってきた。


インサニティ「チッ! 全く次から次へと……」

ミニリーナ「……おい、あそこに倒れてるやつら……今回の参加者だっけか?」

ナヨン「さっきの悲鳴は……二人のどっちかが?」

インサニティ「糞が!! 何でどいつもこいつも俺の邪魔をしやがんだ!! ああムカつく!! マジで潰すぞ!!」

ミニリーナ「潰されんのはお前だ」


――クルクルクル!! ミニリーナはバレエのように高速回転しながらインサニティに突進し、吹っ飛ばした。


インサニティ「ぐふっ!! な、何だその攻撃の仕方……」

ミニリーナ「ハッハッハ! バレリーナ型人形を舐めるなよ!」


そしてミニリーナはインサニティに反撃の隙を与えずに、連続パンチを繰り出してボコボコにする。


柊「うおおお!!」

ナヨン「つよい」

ミニリーナ「散々逃亡者を潰しやがって! ここでケジメをつけてもらう!!」


ドカッドカッ!!

ミニリーナは休まずに攻撃を繰り出し続ける。


インサニティ「……ぐっ、テメエ調子に乗るんじゃねえ!!」


ガブッ!!


ミニリーナ「がはっ!!」

ナヨン「!!!」

柊「ミニリーナ!」


インサニティは殴られながらも、ミニリーナの腹を噛み千切った。


ミニリーナ「ちっくしょう……」



【ミニリーナ     失格   ≪残りゲーム時間≫】
   残り  7人       {75:47}


柊(な、何なんだよあの狼。強すぎるだろ……)

ナヨン「――」









プチッ!!







ナヨンの血管がそのような音を立てて切れた。友達が目の前で倒されて、怒りが沸騰したのであった。彼女は仲良くなった人間には優しい人間なのである。


柊「よくも――」

ナヨン「ごめん下がって。あたしがカタをつける」


ナヨンの目が緑色に輝いた。彼女は超能力を発動するとき目がそのように光る。彼女の足元から黄色の波動と強風が発生した。それらが発生したと同時に、機械のグローブが出現し、彼女の手に装着された。――そして、彼女はグローブの甲側から極太のレーザービームをインサニティめがけて放った。


ゴオオオオオオッ!!


インサニティ「ぐおああああっ!! 何だ、こいつ……」

ナヨン「ミニリーナ……あたしが代わりにケリをつけてあげる。インサニティ・ウルフ! 貴方は今までに散々蛮行を働いてきた……ここでケジメをつけてもらう!! はあああああっ!!!」



ゴオオオオオオッ!!

インサニティは彼女のレーザー攻撃を連続で受けているものの、吹っ飛んでおらずその場に足をついて耐えている。しかし彼女の強力な攻撃をずっと耐えきれるわけがなく――


インサニティ「ぐああっ!!」


インサニティは身体中がボロボロになって大きく吹っ飛び、気を失った――。



【インサニティ・ウルフ     失格   ≪残りゲーム時間≫】
      残り  6人        {72:30}



ナヨン「はあ、はあ……」


全力で攻撃した為、息切れしているナヨン。


柊「ナヨン……!」

ナヨン「やった……倒した……うう、疲れちゃった」


ドサッ――

怒りで力を出し過ぎてしまい、一気に疲労してしまったナヨンはその場で倒れ、気を失った。


【ハン・ナヨン     失格   ≪残りゲーム時間≫】
    残り  5人       {72:02}



柊「ナヨン!!」

柊「……」

















柊「……フーディー、マスキー、ティナ、ルーク、ミニリーナ、そしてナヨン……ありがとう」


この戦いで生き残ったのは、柊たった一人だけなのであった――。

















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ゲームマスター「……ふむ、もう残り5人か……」


その頃、主催者は特殊能力でゲームの様子を窺っていた。


ゲームマスター「もうそろそろゲームは後半に突入する。さあ逃亡者たちよ、もっと恐怖を覚えてもらうぞ……」


ゲームマスターはモニターに触れ、「Siren head」というボタンを押した――。


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バシュウウウン!!


サイレンヘッド(Siren head)【出典:Cryptid】「……」


サイレンのような頭を持つ怪物・サイレンヘッドが光と共に出現した。このサイレンヘッドが、ゲームの進行を大きく変える――。



そして、ゲームはいよいよ終盤に突入する――!!


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{残りゲーム時間  66:00}




タイマーを確認しているアンジェリカ。

アンジェリカ「それにしても後何分かしら……えっ、66分!? まだ後1時間以上もあるじゃない……」




ピコン!


アンジェリカ「うわっ!? 何よいきなり……えーと『マスキー、フーディー、ティナ、ルーク、ミニリーナ、インサニティ・ウルフ、ハン・ナヨンの7人が失格となり、残り5人となった』。は!? 一気に7人もやられてんじゃない! 一体何があったのよ……」


わたげ「何で7人も一気に……」


柊「これで残ってるのはわたげさんって人と、レッドちゃんカレンちゃん、アンジェリカちゃん、そして私の5人ってわけか……あれ、まだ何か書かれてる」


メールの続きを読んでみると――




レッド「『サイレンヘッドが出現した。』……サイレンヘッド?」


カレン「『サイレンヘッドは不定期にサイレンを鳴らして、自身の一番近くにいる逃亡者に狼を呼び寄せる』」


わたげ「『呼び寄せる行為だけでなく、サイレンヘッドは逃亡者を発見次第』」


柊「『襲いにかかってくる。因みにサイレンヘッドの画像はこれだ』」


アンジェリカ「画像? どれどれ……うおっ、怪物じゃない! 遭遇したらヤバそうね……」


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{サイレンヘッドの出現}

サイレンヘッドが出現した。サイレンヘッドは不定期にサイレンを鳴らして、
自身の一番近くにいる逃亡者に狼を呼び寄せる。
呼び寄せる行為だけでなく、サイレンヘッドは逃亡者を発見次第襲いにかかってくる。



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【成立中のペア】

レッド・マッカーサー&カレン・マコーミック

の1組。



【ペア不成立】

わたげ、アンジェリカ、柊の3人。





残り逃亡者……レッド、カレン、アンジェリカ、柊、わたげの5人。



続く

Re: 【Lunatic Play EPISODEⅥ Remake】 ( No.11 )
日時: 2023/01/19 18:44
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

【Siren Head】



{残りゲーム時間  62:00}




柊「これからは狼とサイレンヘッドとやらが逃亡者を襲いにかかってくるってことか……てか私、ペアの人いない! 誰かと組まないと……」


ペアじゃない状態で逃亡成功しても、賞金は一切もらえない。果たして、ペアを組めるのか。







カレン「お姉ちゃん、怖いよぉ……」


カレンはレッドの右腕にしがみつきながらカクカクと小さく震えている。そして涙も流している――。


レッド「泣くんじゃないのカレン。ここまで来たんだから絶対に最後まで逃げ切るわよ。さあ私のそばにいるのよ」

カレン「……そうだね、ここまで生き残って来たんだもんね。うん、私頑張る!」


果たして、レドカレの運命はいかに――。








わたげ「サイレンヘッドってあの都市伝説の怪物じゃないですか! ぶっちゃけ実際に見てみたい気がするけど会ったらヤバイ」


海外好きの女性・わたげ、サイレンヘッドに興味を示しつつも危機を覚える。


わたげ「――というか私、ペアの相手がいない……捜しに行かないと!」


彼女も柊と同じようにペア未成立である。果たして、どうなるか。





アンジェリカ「ここまで生き残って来たんだから逃げ切りたい気持ちはあるけど……アタシ、相方がいない……」


性悪幼女のアンジェリカも、ペアを探さなければいけない状況にある。


アンジェリカ「動くの嫌だけど仕方ないわね……誰かペアになってくれる奴いないかしら」








狼「グルルルル……」



サイレンヘッド「……」




現在、狼とサイレンヘッドが逃亡者を捜し回っている。彼等に見つかれば、ひとたまりもない――。




-----------------------------------------------------



{残りゲーム時間  55:00}



アンジェリカ「誰かいないのー?」


その頃、アンジェリカはペアになってくれそうな相手を捜していた。


アンジェリカ「もう誰でもいいからアタシとペアになってほしいんだけど……ん!?」


彼女は何かを発見し、咄嗟に離れる。その何かとは――












サイレンヘッド「……」


サイレンヘッドだ――。


アンジェリカ「あ、あれサイレンヘッドよね……!? ヤッバ、もっと離れないと……!」


逃げ続けるアンジェリカ。しかし――










{残りゲーム時間  53:00}









サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」

アンジェリカ「!?」


サイレンヘッドが頭からサイレンを鳴らした。サイレンヘッドの一番近くにいる逃亡者に狼が群がる。








カレン「お、お姉ちゃん! このサイレン……」

レッド「ええ、サイレンヘッドのようね……」




柊「鳴っちまったか……!」




わたげ「私が狼の標的になりませんように……!」







サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」






アンジェリカ「ヤバイヤバイヤバイ……アタシまだペアも組めてないのに!」

3匹の狼「「「グルルルル……」」」


サイレンヘッドの一番近くにいたアンジェリカ・ピクルスが標的となってしまった。狼はとてつもなく速いスピードで彼女を追いかける。彼女は懸命に逃げ続けるも、徐々に距離を詰められて行き――


3匹の狼「「「ガウガウガウ!!」」」

アンジェリカ「イギャアアッ!!」


襲われてしまった――。



【アンジェリカ・ピクルス     失格   ≪残りゲーム時間≫】
     残り  4人         {51:12}












ピコン!





カレン「『サイレンヘッドの通報によりアンジェリカ・ピクルスが失格となり、残り4人となった』。アンジェリカちゃんが!」

レッド「あの子……犠牲になっちゃったのね」









{残りゲーム時間  49:00}









柊「早くペア組みたい……!」


その頃、柊は誰かとペアを組もうと走っていた。その最中で――


わたげ「わっ!」


わたげとぶつかりそうになった。


柊「す、すみません! 私ペアを組みたくて急いでて――」

わたげ「私もペアになってくれそうな相手を――え?」

柊「!」


ペアを組んでいない者同士が出会った。


柊「もしかして……わたげさんもペア組んでない感じですか?」

わたげ「え、はい!」

柊「それなら、私と組んでもらえないでしょうか?」

わたげ「組みます組みます!」


【柊&わたげ  ペア成立】


柊「そういえば初めて会いましたね。私、小説カキコで活動している柊です」

わたげ「カキコの人なんですか! Twitter繋がってないので初めて知りました。私もカキコやってたんですよ」

柊「そうなんですか?」

わたげ「今はもう活動してないんですけどね……まあとにかく、よろしくお願いいたします!」

柊「はい!」











{残りゲーム時間  43:00}







カレン「あと43分もある……」

レッド「耐えるのよ。それしかないわ」

カレン「うん……」


その時――





サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」


けたたましいサイレンの音が公園中に鳴り響いた。その音を聴いた狼がサイレンヘッドの一番近くにいる逃亡者を捜しに向かう。






柊「サイレン……!」

わたげ「柊さん、あそこのドームの中に隠れましょう!」


わたげは柊と共に公園内にある滑り台付きの小さなドームの中に隠れる。







レッド「――!? カレン!!」

カレン「え? ――ひっ!!」

3匹の狼「「「グルルルル……」」」


3匹の狼に囲まれてしまったレッドとカレン。


カレン「お、お姉ちゃん……!!」

レッド「残念だけど……これを切り抜けるのは無理だわ」

カレン「そんな! 嫌だ……嫌だ」

レッド「ごめんなさい。だけど貴方のダメージが少なくなるようにするから……!」


レッドはそう言うとカレンを押し倒し、そのまま体全体でカレンを覆い被さった。カレンを守ろうとしているのだ。


カレン「レッドお姉ちゃん!!」


そして2人は3匹の狼に集中攻撃されたのであった――。



【レッド・マッカーサー     失格   ≪残りゲーム時間≫】
     残り  3人        {41:44}


【カレン・マコーミック     失格   ≪残りゲーム時間≫】
     残り  2人        {41:43}


レッドが守ってくれたお陰で、カレンは腕を軽く傷つけられただけで済んだ。









ピコン!

柊「『レッド・マッカーサーとカレン・マコーミックがサイレンヘッドの通報により失格となり、残り2人となった』。レドカレが……!」

わたげ「これで残ってるのは私たちだけですね……」









サイレンヘッド「……」



3匹の狼「「「……」」」
















{残りゲーム時間 37:00}









柊「サイレンヘッド……恐ろしい存在ですね。一体何なんでしょうか、サイレンヘッドとやらは」

わたげ「海外の都市伝説に出てくる怪物ですね……電柱並みの大きさで、人間を捕食したりします。しかもめっちゃ速く動けます、そいつ」

柊「詳しいんですね」

わたげ「海外作品が好きなので」

柊「なるほど……」

わたげ「それにしても、後37分もある……後37分も生き残れるのか心配です」

柊「き、気合ですよ! 気合で生き残るしかありませんよ!」

わたげ「根性論ですか;」








{残りゲーム時間  33:00}







サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」


サイレンヘッドがサイレンを鳴らした。3匹の狼は柊とわたげの捜索に向かう――。









わたげ「サイレンが鳴った……次に狙われるのは私達ですね……」

柊「こ、こうなったら息を殺してやり過ごしましょう!」

わたげ「はい……!」


全力で身を潜めることに決めた二人。果たして、やり過ごせるか――。










3匹の狼は涎を垂らしながら鋭い目つきで2人を捜索している。彼等に見つかって噛まれてしまったら、賞金は貰えなくなりここまでの努力が全ての水の泡となる――!!








{残りゲーム時間  30:00}







柊「……」

わたげ「……」


緊張で汗が止まらない二人。果たして――どうなるか。







3匹の狼「「「……」」」


3匹の狼が公園に入ってくる。






柊(狼の気配が……)

わたげ(頼むどっか行ってください……!)

























――なんと3匹の狼は2人に気づかないまま、公園から出て行った。







わたげ「……狼、もう行ったのでしょうか?」

柊「一寸見て見ますね……良かった、もういません!」

わたげ「ほんとですか!? なんていうか、奇跡みたい……」

柊「でもまだ油断は出来ませんよ、後30分もありますから……」

わたげ「はい……!」







サイレンヘッド「……」







-----------------------------------------------------



{残りゲーム時間  20:00}





柊「あと20分……このままやり過ごしますよ……!」

わたげ「マジで狼来ませんように……」


わたげ、初参加で初の逃亡成功となるか――。








柊とわたげを捜し続ける3匹の狼とサイレンヘッド。果たして、彼女たちの運命はいかに――。










{残りゲーム時間  15:00}






柊「サイレン鳴りませんね……」

わたげ「頼むからさっきのが最後であってほしい……」








サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」


わたげの願いも空しく、サイレンが鳴ってしまった――。3匹の狼が再び柊とわたげの捜索へ向かう!









柊「鳴ってしまった……」

わたげ「また息を殺さなければ……!」







{残りゲーム時間  10:00}






5分も経つが、狼が来ない。


柊「……狼の気配がありませんね」

わたげ「もしかして探すの諦めた……?」


彼女たちはまた神に味方された。そう、サイレンヘッドの通報から助かったのだ。


柊「5分も経ってこないということはそういうことでしょうね……ですが気を抜いてはいけませんよ!」

わたげ「勿論です! 此処まで来たら……絶対に逃げ切って見せます!」









サイレンヘッド「……」









{残りゲーム時間  5:00}









サイレンヘッド「ウウウウウウーーーーー!!」


またまた、サイレンが公園中に鳴り響いた。









わたげ「また……!!」


二人は今回も息を殺す。








3匹の狼「「「……」」」


3匹の狼が柊とわたげのいる公園に入って来た。そして――見つかってしまった。


柊「!!」

わたげ「流石に三回連続で奇跡は起こりませんでしたか……!」

柊「わたげさん! 逃げますよ!」


柊はわたげの手を取り、思い切ってドームから出た。このままドームの中にいてもやられるだけ――そう判断した柊はわたげと共に逃走を図ったのであった。




{残りゲーム時間  3:00}




柊「これです! これに登るんです!」


柊とわたげはジャングルジムに急いで登って狼との距離を離そうとする。狼のほうは登ることに手こずっている。


柊「狼がジャングルジムを登るなんて無理でしょう……時間稼ぎです!」

わたげ「なるほど!」





{残りゲーム時間  2:00}




狼「グルルルル……!!」


3匹の狼がジャングルジムを登り始めた。


わたげ「なっ――! 逃げないと!」

柊「まだです、ほんとにギリギリまで引き付けてから逃げるんです!」


そして二人は狼とゼロ距離になった瞬間――ジャングルジムから飛び降りた。そして二人はすぐさま走り出す。狼はジャングルジムを登ることは覚えたものの、降りる方法は分からず、降りるのに手こずっている。その間に二人はどんどん狼と距離を離していく。










{残りゲーム時間  0:30}








柊「あと30秒……! わたげさん、狼は来ていますか?」

わたげ「来てません! 大丈夫です!」






{残りゲーム時間  0:15}




柊「あと15秒……!」





{残りゲーム時間  0:10}



{残りゲーム時間  0:09}



{残りゲーム時間  0:08}



{残りゲーム時間  0:07}



{残りゲーム時間  0:06}



{残りゲーム時間  0:05}



{残りゲーム時間  0:04}



{残りゲーム時間  0:03}



{残りゲーム時間  0:02}



{残りゲーム時間  0:01}



{残りゲーム時間  0:00}






{END}


≪柊  逃亡成功   200万円獲得≫

≪わたげ  逃亡成功   200万円獲得≫





柊「や……」

柊、わたげ「「やったあああああ!!」」

わたげ「柊さん! 色々サポートしてくださりありがとうございます! 今すっごく嬉しいです!!」

柊「いえいえ! 私もとても嬉しいですよ……!」




頑張って逃げ切った甲斐があった――。



わたげ「――これで今回のゲームはもう終わりですね。もしまた会いましたらその時もよろしくお願い致します!」

柊「はい!」








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ゲームマスター「……今回の逃亡成功者は2人か。驚いたな……まさかあの状況で二人も生き残るとは……」

ゲームマスター「奇跡だ。いや、二人の努力もあるんだろうが……何にせよ、凄い」

ゲームマスター「……おっと、次のゲームのアイデアを考えなくてはな……次は斬新さを狙ってみるか」








【THE END】



Re: 【Lunatic Play EPISODEⅥ Remake】 ( No.12 )
日時: 2023/01/19 18:50
名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)

~あとがき~

【Lunatic PlayⅥ】、完結致しました!
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
明日には第7回Lunatic Playを出す予定です。





では!


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