二次創作小説(新・総合)

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MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲(完結)
日時: 2023/05/01 23:29
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「初めまして拳獣リカルド‬です、時空の皆さんをブッ潰しに来ました」


『注意』
テレビで放映されている『戦闘中』とはルールが異なります。
『台本形式』ではありませんので読みにくいかも?
作者募集はしません。
『AIのべりすと』に頼ってないので更新頻度は遅いです

逃走中が再開して早数ヶ月、逃走中の派生ゲームである『戦闘中』も遂に研修期間が終わった。
クロノス社のエンターテインメント部門チーフにして戦闘中ゲームマスターの高月ハンゾウは、たくっちスノーに『戦闘中特別スタッフ』の兼用を命じた。

時空に出てよりハードに、より過酷に、より高レベルに生まれ変わった戦闘中はどうなるのか!?

今回は参加者の殆どが新規メンバーとして登場!
ガンダムで有名な富野監督によるオリジナル痛快ロボアニメ『戦闘メカ ザブングル』の主人公ジロン、ホラー二次創作『MarioPC85』より本物のMXが、アニメ化もした話題沸騰の『チェンソーマン』の主人公デンジに、特別スタッフの新規メンバーは2022年話題になったあの主人公も!

レギュラー枠のゼンカイジャーからは遂にゾックスが参戦!

また、空条承太郎も新たに第4部仕様となって新登場!

戦闘中の新ルールまとめ >>5

【逃走者】

『クロノス社所属 特別スタッフ兼プレイヤー』

たくっちスノー(マガイモノ)

★スレッタ・マーキュリー(機動戦士ガンダム 水星の魔女)

赤塚骸(ジョジョの奇妙な冒険Part3if 7人目のスタンド使い)

★リカルド(TOUGH外伝 龍を継ぐ男)

『通常の逃走者』★はメイドウィン小説初登場、☆はメイドウィンクロノスゲーム初登場。

★ジロン・アモス(戦闘メカ ザブングル)

松山那雄宏(寄生ジョーカー)

☆ゾックス・ゴールドツイカー(機界戦隊ゼンカイジャー)

桃谷ジロウ(暴太郎戦隊ドンブラザーズ)

★オリジナルMX(MarioPC’85)

★デンジ(チェンソーマン)

★デボネア・ダイヤモンド(レッドフード)

★※シーザー・アントニオ・ツェペリ(ジョジョの奇妙な冒険 Part2 戦闘潮流)
※新・メイドウィン小説には初登場。

空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険Part4 ダイヤモンドは砕けない)

★知恵袋雪花(スーパーダンガンロンパアナザー2)

☆我妻道長(仮面ライダーギーツ)

【見所】
戦闘中『特別スタッフ』新登場!

ルールを新たに一新、さらに過酷なそれでいて【凶暴】な潰し合いが始まる!

帰ってきたスシワルドの逆襲!

Re: MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲 ( No.7 )
日時: 2023/04/27 08:20
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「き……キングオージャー……」

5人の戦隊らしき存在がシルエットのように映る。


「といっても、オリジナルじゃなくて……情報を元に作った機械製のダミーだ」

「何せ本物は一国の王様だし向こうも問題が山積みだ、迂闊に呼び出せない。」

「だからハンターをまた改造してだな………」

いつもの事である、たくっちスノーは過去にハンターのデータを流用してボディーガードを1から二つも作成している。

「なんで俺が数多の戦隊からこいつらを選んだかと言うと、クワガタオージャー……ギラ・ハスティー」

「俺はまだ会ってないんだが、俺と同じ正義の悪役らしいからな」




「………さ、話は終わりだ、俺もそろそろやりたくてうずうずしてんだよ」




「始めるぞ!!」



たくっちスノーの一声と共に、MM戦闘中が遂に幕を開ける!


「最初の猶予は無し!存分にボールを投げてぶへらあっ!!!」

ボールをぶつけられたたくっちスノーを引き金に、バトルボールのぶつけあいが始まった。


スレッタが慌てて駆け寄るが、リカルドは撤退を優先しスレッタを引っ張っていく


「あいつら覚えとけよ………チーム月光も発進!!」


………
50:00


ゲーム開始直後。
もう既にランキングがどんどん変動していった

ちなみに最下位はたくっちスノーである。


「あ……あいつら好き勝手やりやがって……というか、俺のボールどこに……」

「あ、水星ちゃんとリカルドに使わせたんだった」


とりあえずたくっちスノーはボールを得るために今は逃げることにした。
何より現在金額の計算も大変である、チーム月光がランク入りさえしてくれれば余裕なのだが。

たくっちスノーは別に勝ちたい訳では無いので、隠れに徹してチーム月光に密かに指示を送る。

「逃走中ならともかく、松山とかとタイマンでやり合いたくないからな、しかも……暴力解禁だ」


「勝てる気がしないんだよな」




…………




49:30

「まずは1人、見つけましたよ」

「拳獣、リカルド……」

その松山はすぐ様リカルドと遭遇する。
お互いボールは持っていないが……


「フッ!!」

「!」

既にお互い臨戦態勢、ボールが無いなら拳でやりあえばいい。

「やりあうなら常在戦場、敵と相対したら四の五の言わずファイティング・ポーズを取るのが普通ですよね」

「とんでもねぇ反応速度だ……拳の風圧や軌道がピストルみてーな動きを起こすことから『拳獣』……ライフル欲しくなってくるゲームは今回が初めてだ」

「言っておきますがそこまではやりませんよ、ボクも本気を出したら貴方を殺してしまいますし、ルール上それは許されません」



「………なんて、従うように見えますか?」


「そうだな、論理モラル約束ルールなんてまのは自分の弱さを正当化して誤魔化そうとする卑怯者がやること」



「"戦闘中"はルール無用だろッ!!!」


松山は殴るのを辞め、掴みかかろうとするが……まるで巨大な岩を持っているかのように持ち上がらない、どころか動かない。

「ボクは痩せてるけど150キロあるんですよ」
※力士の平均的体重

リカルドはタックルした松山を逆に掴みあげ、思い切りぶん投げて壁に激突させる。


「いいのか?こんな姿たくっちスノーに見られたら大目玉だぞ?」

「考え無しにやってるわけではありませんよ」

「でも、これだけ騒ぎを起こせば……」


壁にぶつかる音を聞いて、ただ事では無い雰囲気を感じたのか次々と二人のところに人が集まってきている。
それも、臨戦態勢で。


「シャボンランチャー!」

永遠マスターオブたるスター白金プラチナ!!」

「アバターチェンジ!」


「最初からこれが狙いか……」

「でも好きですよね、こういうの」


「ああ、他のやつよりは話しが合いそうだ……鬼龍のガキなだけはある」

「それはどうも、では………」



開戦___


………

48:25


「このっ!なんとかなれ!!」

ボールをぶつけ合い、お金を得ようとしている者もいる。

傭兵業なども兼ねているジロンなんかがそうだ、金がとにかく足りない人間もいる。

「とにかく玉を当てまくれば金が手に入るんだ、全員まとめてかかってこい!」


【ジャ・ジャ・ジャ・ストライク!】

「うおっ!?」

その背後から、植物のツルを無数に生やして阻害してくる……道長の姿


「時空全ての仮面ライダーをぶっ潰すまえに………肩慣らしといくか!!」

そしてそこに、チェンソーが擦れる音……それを聞いて咄嗟に道長もゾンビのチェンソーを取り出す!

「ルール聞いてなかったのか…ボールをぶつけるのがこのゲームだ!」

「んなこたァ〜分かってんだよ、だから」

壁の先からチェンソーが飛び出し、道長はそれをガードするが、さらに壁を破壊し……デンジ、いや『チェンソーマン』がボールを構えてぶん投げる。

至近距離でチェンソーを振り回してガードさせることで相手は完全に無防備になるという作戦だ。


「チッ……時空ってのは、こんなに化け物がいるもんなのか」

「俺が化け物ォ〜?違ェよ、俺は悪魔だ」


「悪魔でも怪物でもなんでもいい、人間じゃないのは……」


「俺も同じだ」



…………
47:24

「……………外に出たくねぇ」

たくっちスノーはまだ3分も経過していないのに既に惨状が広がってるのを見て、閉じこもることを決めていた。

「あいつら言わんこっちゃねえ!!ランキングはドカドカ変化するのに、安全性なんて全く考慮しねぇんだからもう!」


「す、すみません!助けてくれませんか!?」

隠れている時だと言うのに声がする。

「その声は水星ちゃんか!大丈夫か、入れ!」

「は、はい!」

たくっちスノーは成分から箱を形成し、スレッタを中に入れる。

「この様子だとお前も……」

「ドッジボールどころか殺し合いみたいになりそうで、慌てて逃げてきました………」


「無理もないわなこの状況じゃ………」


「どうしましょうたくっちスノーさん、あと四十分以上はありますよね?」

「まあ玉の仕様からしてけが人は出ないだろ、出ないはずだ、うん、出ない!!」




………
そして、赤塚は。

「……リカルドとスレッタの姿が見えない……奴らも上手くやっているといいが」


「おい、赤塚」


承太郎と遭遇していた。


「………承太郎」

「構えな、このゲームでやることは一つだ」

「マスターオブスタープラチナ……殴りたいと思ったところにぶん殴るだけでどこにでも届く、実質射程距離∞のパワー型……」

「時空というものは改めて無茶苦茶だな」


「安心しな、お前とおれの仲だ、そこまではやらない……だがスタンドは惜しみなく使わせてもらおう、どうせ…….」




「使う気なんだろ」


「そうでもしなきゃ承太郎なんて相手とれないのでな」



「レッド・ガーランドッ!」

「マスターオブスタープラチナ!!」


承太郎はそれぞれの人型スタンドにボールを持たせて、ボール越しのラッシュの速さ比べが始まる!!


「ボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナボナ!!!!!」

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」

レッド・ガーランドとスタープラチナ、共に近距離パワー型、パンチを得意とするスタンド。

単純な破壊力こそガーランドが上回っているが、スピードと正確さはスタープラチナが群を抜いている。


「オラァッ!!」

「ボナノッテッ!!」


拳がぶつかり合い、それぞれが後ろに押し付けられる。

「昔からお前とポルナレフは敵に回ったら厄介な奴とは思っていたが……腕を上げたな、赤塚」

「そっちこそ、海洋学者になって衰えてるわけでは無さそうだな」


「フッ……楽しめそうだ」



「もらった馬鹿ども!!」

と、そこに松山が背後からボールを構えて……




「マスターオブスタープラチナ・ザ・ワールド」


「!?」



「う……動けんッ!ば、馬鹿なッ!」


「オラッ!」


松山の動きが静止したところを、ボール越しのスターフィンガーで松山は吹っ飛ぶ。



「2秒、わずか二秒だがマスターオブスタープラチナの力を加えることで、相手を完全に停止させる」


「松山那雄宏……承太郎はDIOとの戦いでザ・ワールドの力にも覚醒済みだ」


「んだと……DIO、やっとくたばったのかよ………」


…………


プルルル……


『はい、リカルドですけど』

「リカルド、状況はどんな感じだ」

『どんな感じ、と言われましても………ボクとチーム月光がランキングに居る、まぁ有り体に言えばつまらない状況ですが』


「つまらないとか言うなバトルジャンキー、ゴリラ呼ぶぞ」

『それで、どうかしました?』

「今の所事故とかは起きる気配は無いな?」

『すみませんちょっと進行形で問題起きてます』

「は!?」

45:24
……

「貴方もしつこいですね」

「うるせえ!!ぶっ飛べ拳獣!!」

松山はこの数分で行ったり来たり、ツバをかけるかのようにあちこちを襲い、その道中度々リカルドと遭遇していたのだ。


「そろそろ本気で痛い目見てもらわないと分からないようですね」

そう言ってリカルドはバトルボールを構え、腕をひねるように振り上げる構えを取る。

「衝撃を緩和するボールと言えどカミソリみたいな軌道をすれば避けたくもなりますよねッ」


「上等だ!こっちだって特殊部隊やってたんだ、サッカーの国の改造人間なんかに負け」


「たくはないが痛いのは嫌なので避ける!!」

松山もその玉を避けるのだが、その軌道はすれすれと奥へ向かっていき……



「ギャアあああアアァ!!」

偶然通りかかったデンジのタマキンにクリーンヒットした。

………

『マガイモノにはその器官がないから一応説明しますが、局部はほぼ内蔵が出ているみたいなものなので、たとえ99%衝撃を防げたとしても1パーセントが致命的ダメージなら……』

「分かった!もういい!水星ちゃんがプルプルしてるから!」

『スレッタさんも女性だって股は蹴られたら痛いので気を付けてくださいね』

「何を気をつければいいんですか!?ところでその……そこにぶつけられた人は大丈夫ですか?」

『まあ…一応』

…………

ゲーム開始から5分。
色々ありながらも、たくっちスノーは現在ランキングを確認する。

1位はリカルド、総額は2000万円。
それに次いでチーム月光が400万円稼いでいる。

「リカルドさん凄い数値ですね……」

「多分、忍が凄い相手を倒してくれてるんだな………忍は前々からテロリスト部隊なんかに突撃させてテストさせたらしいから」

「テロリストに!?一体何を想定して………」


「いいか水星ちゃん、あいつらは選手なんかじゃない」


「テロリストの1000倍ヤバい奴らだ」

「えっ」

「そして君らはこれからそんなヤツらと相手取ることになるんだ」

「ええっ………」

スレッタは本気で狼狽えてたくっちスノーにくっつく。
たくっちスノーも今同じことを考えている。


もう全部投げ出して帰りたい。

でも帰れない、それが戦闘中特別スタッフの苦悩なのだ。
こんなことなら逃走中だけやってればよかった。

「おーい、ちょっといいかなー」

と、再び声がする……ロッカーを開けるとそこに居たのは、知恵袋だった

「あっ、雪花……雪から聞いている」

「ボール無くした上に狙われちゃってさ、ちょっと匿ってくれない?」

「しゃあねぇな……」

ロッカーに3人も入れたのでさすがにギチギチになってきた、知恵袋もスレッタも体格はいいのでたくっちスノーは潰されたトムとジェリーみたいな体になりつつある。


「こんな調子で大丈夫なの君?」

「逆に聞くけどこのまま大丈夫になると思う!?」

Re: MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲 ( No.8 )
日時: 2023/04/29 13:48
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

44:21


リカルドは……余裕だった。

「倒せば倒すほどお金が手に入るのがこのゲームのシステムです」

「特別スタッフとしてルールは確認しましたが、そのお金には『上限』が無いんですよ、そもそもジーカなんてありすぎて困るということもありませんから」



「あの人はそんな時代でFXや株を駆使し、一瞬で大金を稼ぎました、ボクも龍を継ぐものとしてそれくらい稼げなければ話になりません、なので」






「50億、この50分でボクは全員ブッ飛ばして50億を稼ぎます」



リカルドは全員に宣言し………


たくっちスノーは頭を抱えた。

「50億………今お前50億って言ったか!?」


「分かってんのかリカルド!!このゲームでそれだけ稼ぐ!?無理だ!」


「このゲームは一発当てると10万!それで50億ってことは5万発当てないといけないんだ!論理的に無理!」

「それにチーム月光に当たれば今までの分がゼロに……」






「それって忍にも誰にも負けない上で、壊さない程度に5万回相手に当てればいいんですよね?」


「そんなことでいいんですか」



「…………」

たくっちスノーは絶句した、そして察した。

松山のようなヒール対策として雇ったリカルドだが、彼こそが真の……ゲームの狂犬ヒールなのではないか。
性格や風貌が穏やかでも、『怪物を超えた怪物』『まるで蛆虫みたいな奴』宮沢鬼龍の血を引く男なのだ。


「………そんなもん出来るならやってみろよ」


「簡単ですよ」


「で、私たちどうする?」

「やられたくないからこのまま居座っとこうぜ…………」

………

43:25

「50億でゲームを制するだと?」


先程の宣戦布告を聞いて、リカルドの周りに人々が集まってくる。


「拳獣……調子に乗るのも大概にしろよって反応みたいだぜ?」

「別に構いませんよ…こうして集まってくれただけでも、余裕ですから」


「50億は俺のモンだ!!」


と、デンジが飛び出していくが………


「じゃあ早速」ブンッ!!

「もう当たんねえよバァ〜カ!」

デンジは素早く見切ってバトルボールをかわすが………


「何も貴方に直接当てる必要はありません、ボールは全く減速しないのですから」


リカルドは飛び上がってデンジの頭を掴み、ぶん投げる!

「ギャああああ!!」

「な……ぼ、ボールを選手に当てるのではなく……ボールに合わせて選手を投げてぶつけるなんて………!!」



「それだけではありません、衝撃を99%吸収するということはさっきも言ったように勢いが逃げないということ」


「弾み続けるバトルボールはボクの腕力と合わせて捕らえない限りざっと5時間は跳ね続けます」


「取るのは自由ですがスピードが消えてない今ボクのボールは丸いカミソリのようなもの、取り損ねたらボクのポイントになりますしね」


「やりますか?ボクとしては……」

「ごちゃごちゃとうるさい奴め!シャボン玉で牽制して……」


シーザーがボールを構えて突っ込み………リカルドはそれを受ける。

「えっ……当たっ……」


「賞金がゼロになるのは忍や侍にやられた時、貴方達にやられてもボクとしてはノーダメージもいいところです、全然痛くないし」


「そしてボール確保ありがとうございます」


そのまま顔に当てられたボールを、シーザーの腕を掴んで無理矢理軌道を変えて顔面に押し付ける!!





「今から全員ブッ潰します」



強すぎる、強さの次元が違う。
否、強さは時空においてトップという訳では無い。
格闘家としてルール無用を可能な限り押し通す強さ、人を死なない程度に手加減して圧倒するだけの技量。
松山のような殺意上等とはまた違う、破壊のライン。

これが、拳獣。

1分で松山、シーザー、デンジの金髪3人は
交互に当てられることで計300回も衝突。
リカルドは3000万円を記録に入れるのだった。





42:36

「くっ……リカルド、マジで50億稼ぐつもりだ………」

たくっちスノーは今起きている状況をどうにかするか悩むしか無かった。
松山が何とかなったかと思えば、今度はリカルドという新たな地雷が生えてきたのだ。

というかスレッタと知恵袋が狭い。


「あ、あの………そもそもボールが当たらないように逃げておけば、いいんじゃないでしょうか、えっと」


「それじゃリカルドに対する逃走中になっちゃうだろ、それにあいつがそこまで考えないと思うか?」

「うーーん………お姉さん達としてもさ、ただ逃げ惑うだけじゃお金もろくに手に入らない」

「作戦としていけるのは、ギリギリまで稼がせておいて忍の攻撃で一気にゼロにさせるってところだけど………」


「あんなのを見た以上忍でもマトモに相手してくれるか怪しいな、聞いたところによるとトダーという戦闘出来るロボットのコードを引きちぎってぶっ壊したそうだし………」



と、話している内に






それは来た。


「えいっ」ブンッ


リカルドが拳を振り上げるだけでロッカーを破壊した。



「見つけましたよ」



「リーダー」




「いやああああああ!!」


スレッタは腰が抜けて足がすくんでハイハイ状態で駆け出していく。
もはや戦闘中というよりホラー映画の光景である。


「お、おいやめろ!!流石にガチになりすぎだ!!」

「安心してください、女性には優しくするようにしてるんです、あの人もそうだったので」

「そういう問題か!!まだ10分も経ってないのにこのゲームめちゃくちゃにしやがって!」


「ボクもそこは悪いと思ってますよ、でも………」


「思ったより時空の人々が大したことなくてですね、逃走中の時のようにやりたい放題を期待していたのですが」


「これ以上やると忍と侍が黙っちゃ居ないぞ!!」


「チーム月光ならもう止めちゃいましたよ、所詮は機械ですから取説を知っていれば簡単にoffに出来る」


「なっ……」


「大丈夫です、破壊はしてません……もうあと3分もすれば勝手に再起動しますよ」


「さて」


「やらないんですか、たくっちスノーさん」


「最強無敵、史上最悪の犯罪者、何にでもなれる男がこの程度で怖気付いてるわけないですよね」

「ねえっ、見せてくださいよ貴方の”力”をっ」


「心眼ッ!」

「!!」


と、その時だった、知恵袋がキューを取り出してボールを打ち出す。
リカルドが事前に投げていたボールを弾き軌道を逸らしながら避ける。


「正直……実戦だと遠慮願いたいけど、玉の打ち合いだったら負けるつもりは無いよ」


「これでもお姉さん【元・超高校級のビリヤード選手】だから、さ!」

「ビリヤード……平面的に玉を打つあの競技と違い、今回は立体的……360°予想して玉打てるんですか?貴方」

「それくらい出来なきゃやってられないさ!嬢ちゃんは雪連れて早く逃げなよ!」


「あ、はい!すみません!」

「そろそろ団子みたいになった俺の体直してくれないかな!?」

スレッタは丸まって団子みたいになったたくっちスノーを抱えて走り去っていく。



41:13


「な、なぁスレッタ!今気付いたんだが………全く活動してない奴がいないか!」

「え!?た、確かにそうかもしれません!」

そう、20人近くこのゲームに出場しているが全く反応がない人々も少なくない。

見せ場がない人がいるのは番組的に困るのだ。


「………今誰がいない?」


「えーと、MXさん?」

「MX………ああ、母さんの事務所にそういうのが居たから、それっぽいのを連れてきたんだよ」

「お母さんの、ですか?」


「それと………」


ボン!!
話してる途中だったが、突如壁が爆発したのでそれどころでは無かった。

もう1人、もう1人一切動きを見せてなかった物が動き出した。

魔女に魅入られた狩人『デボネア・ダイヤモンド』……

奴が現れた瞬間、一気に周囲の気温が上昇した……


「な……なんだ、お前……」


「私は熱しないと全力を出せないのでな!少し時間はかかったがようやく本領発揮というわけだ!」

「まさか本気でやる時間稼ぎてずっと何もしてこなかったのか!?」


「あ、あれ大丈夫なんですかたくっちスノーさん!?」

「バトルボールは核爆弾が落ちてもビクともしないようには出来ている!熱にも強い!!」


「私たちは!?」

「モンハン並の回避をしろ!!」


「大型怪獣と同等の対応を!?」

「よし、じゃあ早速!!」


「ウワーーっ!」



…………

40:00

「………なにか妙だな」

「どうした、赤塚」


承太郎と赤塚は一時休戦し2人で行動していたのだが….………


「いや、実はな………繋がらない」

「ハンゾウさんに繋がらない」

「何?ゲームマスターに繋がらないなんてことがありえるのか?」

「ありえるわけがない、電話番号も間違えていない、電波も悪くない………」


「…………始まって早々だが、良くないことが起きているようだ」

「どんなゲームだろうと、もう普通の内容なんか誰も求めちゃいねーってわけか………」

「更にはここからトジテンドの襲撃がある………」


「承太郎………一体なぜこんなことばかり起こるか、考えたことはあるか?」

「そうだな、一度俺はたくっちスノーという男に誘われて、スタンドやDIOの事を差し置いても常軌を逸した出来事ばかり起こるようになった」


「…………」



「デザイアグランプリというものを知っているか?」

「聞いたことがある、時空の人間が1つの世界の人々を対象に競技をくぐり抜け、理想の世界を作る姿に熱狂するリアリティーエンタメショー」


「実態は人々が足掻き、本能を出し、人生をかけて全てを振り絞って戦う姿を見世物のように楽しんでいる………外部で口だけ言える立場からすれば都合のいいものだ」

「…………俺も仕事柄聞いたことはあるな、それが何か?」



「デザイアグランプリの視聴者とクロノスゲームの視聴者はほぼ同じだ」


「!」

「クロノスゲーム以外に娯楽が一切無かったところを『つまらnight』を筆頭に時空共通番組が生まれ………『モノノケハント』『鬼タイジ』とゲーム番組が量産された、デザイアグランプリもその1つだな」


「いつしか人々はルールで定められた行いよりも、やりたい放題の人々の無法地帯を眺めることを楽しむようになって行った」


「逃走中が変わったと言うよりは、視聴者、参加者達の時代の変化か……」

「月村サトシやたくっちスノーは色々変化しているが………この時空は時代が進みすぎた、NintendoSwitchやPS5が発売されている中、未だにメガドライブを販売しているようなものだ……もうクロノスゲームも限界が近いだろう」


「特別スタッフがそんな事を言うもんじゃあないぜ」

「しかしな……こっちもたくっちスノーの無茶な延命処置に付き合わされてる身だ」

「チームレッドというものを組んだはいいが、予告で発表された新ゲームが出されるまでの場繋ぎだろう」

「ルールを見た時も1回当ててたったの10万、それも忍に負ければ実質ゼロ額だ」

「ならどうして前日から待ってまで参加するのか……」





「あるものは暇潰し、あるものは敵を倒す大義名分が欲しい、またあるものは時空で働けずクロノスゲームでしかジーカを稼ぐ手段が無いから」


「戦闘中に至っては、俺たち特別スタッフを含めてクロノスゲームは健全と程遠いアウトローな人間ばかり集まる所となってしまったか」


「いや、それよりも………」


赤塚は今の状況を考え、結論を出す。

終わらない物語、終わらない戦いと物語に不要と判断されない限り死ぬこともない自分達。

そんな中で内容は関係なく『終わり』という区切りがあるクロノスゲームを有り難っているのだろう。


もはや内容なんてどうでもいい、物語が終わるという実感が大事なのだ。

Re: MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲 ( No.9 )
日時: 2023/04/30 14:13
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

41:14

「やべぇ………いつものパターンなら、もう少ししたらトジテンドが来てしまう……」


「ま、まずいですよそれ……エアリアル出します?」

「ガンダム出したらいよいよもって訳分からなくなるからダメ!」


スレッタとたくっちスノー、いつの間にか2人1組が普通になって行動していた。
めんどくさいので体を全部収納して首だけになりスレッタに抱えてもらうことに。


「ヨホホイヨホホイヨホホイホイ」

「よう、たくっちスノー」

と、横から話しかけてきたのはゾックス

「ゾックス……いや、まさかお前来るとは思わなかったよ」


「勘違いするな、俺は介人が参加券を譲ってきたから参加したまでだ」

「それにこのゲームにはトジテンドに狙われることが多いらしいからな、好都合だ」

「この人は?」

「ゾックス・ゴールドツイカー、わけあってある世界を探してるんだと」

「…………しかし、トジテンドもまたなんでこんなゲームを狙ってんだ?」

「こんなとか言うな、クロノスゲーム、並びに逃走中と戦闘中は俺と月村さんにとって、そして時空にとって大事なものだ、なんと言われようとこのゲームは続けたい」



「色々案は出たし、なんだかんだでライバルが増えつつも視聴率は維持してんだし………」



「はっ……何が時空にとって大事なものだ」



「ただお前一人だけが依存しているだけだろ」











ピコーンピコーン

通信が届く、たくっちスノーの口の中からだ。

「え!?どうかしたんですか!?」


「………ついに来た」



「トジテンドだ!!」




…………

40:00

「はあ?トジテンド……ああ、はい、分かりました」


遂に、その時が来た。

一応仕事なので、リカルド達も一旦切り上げてトジテンドのところに向かう。

たくっちスノーはその最中、スレッタにあるものを運ばせていた。


「な、なんです………これ」

「オージャカリバーBLACK……キングオージャーのレプリカを作る際に、俺好みに剣も作っておいたのさ!」

「戦闘中は俺たちが守るぞ水星ちゃん!!」

「はい!既に特別スタッフのせいで滅茶苦茶になりそうですけどね!」


「あの程度!逃走中の特別スタッフにも問題のあるやつは1人は居た!」


…………

39:20

「おや、あれですかね」

「ああ〜?」

リカルドはジロンをボコってる途中、ワルドに出くわす。

「なんだあれ?機械?生き物?」

「ま、仕事なのでさっさと終わらせますかね………相手が相手だ、力を解放しても問題ない」

リカルドは一瞬で間合いを詰めて、拳銃の如きスピードで腕を飛ばして壁を木っ端微塵に破壊する……

が、ワルドは傷一つない。

「げっ!?なにあれバケモノ!?勘弁してくれよ!」


(ば……馬鹿な、ボクの拳獣を避けた?いや、確かに当たったはず………)


(すり抜けた?)


「ふっふっふ………なかなかいい技を使うな」

「だがこちらはお前の攻撃など全くかすりもしな(バキュン!バキュン!)


と、話してる最中にも関わらずゾックスと道長の攻撃でかき消される。


「ああ?確かこいつ、スシワルド………前に介人がぶっ倒したって言ってたヤツだな」

「なんでもいいが、邪魔をするからにはぶっ潰させてもらう」


「ぐ、ぐぬぬゼンカイジャーがいないと聞いたのになんて野蛮な集まり……」


「ま、何回ワルドになっても、何回でも世界を奪い返すだけだ……チェンジ痛快!」

「待て待て待て待て!!」


と、ここでたくっちスノーも到着。

「あっ俺、体無いんだった……水星ちゃん代わりにボタン押して!」

「え!?こうですか!?」

『an tone!!』

「え!?え!?え!?」

スレッタがボタンを押すとオージャカリバーBLACKは真っ黒に輝き始める!
そして、背後からキングオージャーの面々も収集され始める。


「王鎧武装!!水星ちゃんもっかい押して」

「あっ、はい!」

『You are the KING! You are the You are the KING!!』

クワガタオージャー!

トンボオージャー!

カマキリオージャー!

ハチオージャー!

パピオンオージャー!



『Awake, awake, O king behind the scenes!!』


スパイダークネス!!




「これがニンジャエックスに次ぐ俺の新たな力……シュゴッダムに存在するゴッドクモから作った……」



「スパイダークネスだ」



「一応特別スタッフでゲーム守る側なのに闇ってどうなんだお前」

「まあ彼も若いですからね、そういう年頃なんですよ」

「あのね俺が正義の悪役って忘れてない?一応俺アウトローなのよ?」



「あの、変身するのは勝手ですけどもういませんよ」

「は!?」

たくっちスノー及びスパイダークネス達がガヤガヤしている間にスシワルドの姿はどこにも無かった。


「変身中は待ってくれるのが特撮の定番だろ!」

「それは攻撃しないのであって、変身の間に逃げてはいけないわけじゃないだろ」


「仕方ない………全員で稼ぎながらぶっ潰すぞ!!」


ちなみに、偶然にもキングオージャーの追加戦士はダーク系でクモである。
たくっちスノーも知らなかった。


現在のランキング
リカルド 4600万円
チーム月光 450万円
松山那雄宏 10万円


…….

ーーーーーー


そして………

37:25

2分ぐらい探し回ったというのにスシワルドの姿はなかった。


「こんなに見つからないことあるか!?こんな狭い屋敷で!!」

「初見のモンハンだってもう少しモンスター見つけられるぞ!?」

「折角変身したし!!キングオージャーまで作ったのに!!」


「それ作ったの戦闘中を守るためじゃありませんでしたか?いないならいないで万々歳じゃないですか」


「そ、そりゃそうだけど………」


「戦闘中の方はボク1人で全員片付けてワンマンゲームにするので安心して探すことに集中してください!」

「いや……番組的に見栄えがね!?君毎回それやるつもり!?」

「ていうか赤塚の野郎どこ行きやがった!!」

………


「ところで赤塚、お前アイツらのところに行かなくていいのか?」

「俺の仕事は戦闘中特別スタッフ、並びに新聞記者だ………用心棒じゃなくてルール管理の為にここに来た、それにそっちにも専門リカルドがいる」


「あの旅で学んだ、適材適所、近距離には、長距離には……それぞれの役目がある」


「赤塚………」



「いい加減その悪癖直さないと杜王町でもクビになるぞ」

赤塚骸。
彼は 杜王町で新聞記者をしているが、その前にやろうと思ったことしかやらないせいで最終的に数多の会社をバックれていたことをたくっちスノーは知らない。

………


「スシスジスジ!!オレスシー!」

「!!」

と、スシワルドが煙と共に再度姿を現す。

「てめぇ!スシワルド!!」


「はーっはっはっは!!もうネタは揃った!既に新たな能力によってお前たちは終わりだ!」


「何!?新たな能力だと!?」

「そう、さてさてお前ら………」






「そろそろ寿司を食べないと死ぬぜ!!」



スシワルドはそう叫んだ後、また姿を消す。


「出たり消えたりで忙しいワルドだな……スシワルドってあんなんだったか?」

「そんなこと俺が知るかよ……念の為介人には話を伝えておくか」

「あ、あの!?お2人とも呑気すぎませんか!?さっき今……」

「あ?お前あんな言葉真に受けてるのか」

「へーきへーき、俺マガイモノだから死なないし!」



「ていうか寿司を食べないと死ぬって、突拍子無いしどんな能力だっての………」


「はうっ」



その時だった。

リカルドを始めとして参加者は突然


地面に伏した。


「おいリカルド!?」

たくっちスノーが近付いてみると……



「心臓止まってるじゃねえか………」


………


「大変です!どうやらリカルドさん以外にも色んな人が突然倒れ始めたそうです!」

「まさか本当に寿司食べなかったせいで!?」

別にクロノスゲームで逃走者が死ぬことも特別珍しいことでもないが、こうも一斉に、それも無関係なところで死なれてはたまったものではない。

よく見ると近くに寿司を落ちてる事を確認したたくっちスノーはそれをリカルドの口に詰め込む。


「っうは」

「なんで逆再生みたいになってんの!?」

「ブラジル流のジョークです……と言いたいところですが」

「自分でも分かります、ボクの心臓は今確かに止まってました、死んでもおかしくない」

「…………寿司を食わせたから蘇生したのか?頭おかしい話だが」

「と……とりあえずこれを食べさせましょう!忍の手も借りて!」

………


35:42

かくして忍や侍の手も借りて参加者を蘇生、以降は寿司を食いながらのよく分からない試合となりながらも続行となったが



「これボール当てなくても対戦相手から寿司を独占すれば余裕で勝てんじゃねェのか?」

と考えた松山が寿司の5割を独占。


「タダ飯で寿司をいくらでも食えんなら別にこの後死んでも惜しくないかもしれないか」

と考えたデンジが見境なく落ちてる寿司を捕食


深刻な寿司不足に陥っていた。


「おい、あいつら出禁にしろ」

「松山出禁にするとライフル持ち込まれてクロノス社襲いに来るからダメ、一回やったけどそれで社員がウン十人くらい怪我してる」

「ボクとしては寿司に気を取られてる間に攻撃出来るので有難いですが」

「作業をしていたら寿司を食わないと死ぬ身体に変えられていた男の身にもなれ」

「うっせー赤塚!!お前できる男みたいな風貌しておいて、全く役に立たないじゃねえかよ!」

「お前自分の立場省みたのか?お前みたいな経歴にろくな部下つくわけないだろ」

「界賊なんかにそんなこと言われとうない」


そもそも、戦闘中(の特別スタッフ)はたくっちスノーが選んだ訳では無い。
逃走中チームブルーの特別スタッフを『優秀であればなんでもいい』と虚偽の情報をエサに企業スパイを利用していることがクロノス社でも問題と判断され、逃走者と同じようにチケット式で特別スタッフを決めたのだ。

そうでなくては、スレッタ・マーキュリーやリカルドが特別スタッフになれたのも説明がつかない。


「………最初から優秀な人間を上手くスカウトすれば良かったんじゃないですか?」

「時空の人工は親父が作った元祖マガイモノ(一京)の50倍以上!ゼロがいくつあっても足りないような場所で一通り調べろと?スパコン使っても1万年かかるわ!!」

「だからりりすた革命団とか基本何も調べずに風の向くままで走ってるからな」

「改めて嫌な時代ですね、時空は」

……

33:18

こうして、ゲームは度々死んだり生き返ったりしながらもある程度進行しては言った。

と言っても、最早1位リカルドの50億はもはや馬鹿らしくなって勝手にやってろという空気になったのだが。

特別スタッフとしては逃走中では無いのでミッションも起こせず、スシワルドも初期のリオレウスの如くウロウロして勝手に動き回って、見つけたかと思えば去っていくはっきり言ってウザい奴となっていた。


「なんか戦闘中とは関係ないところでストレスガンガン溜まってきたんだけど!!」

「なんか自分のやりたいこと徹底的に邪魔されてるみたいでムカつきますね」


「あ、あの!ところで何か1つ忘れてませんか?」

「ああ!?もう忘れていいよ!もう忘れてたことあったとしてももうどうでもいいことだよ!」


「でもMXさん居ないのって問題になりません?」


「倒れている人の中にも含まれてませんでしたし………」




「………しゃーねえな」

スレッタがあまりにも言うのでぶー垂れながらもたくっちスノーが調べてみると……


「あれ?」

Re: MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲 ( No.10 )
日時: 2023/05/01 23:29
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「ない、MXのデータがない」

「データ?」

「そだよ、ゲームに出るやつは体内にGPS埋め込んであるからバックれてもどこにいるか分かるんだよ」

「ゲームに出る度改造してるんですか皆」

「洗脳とかしてないだけマシだろ………いや待て」


「【戦闘中に加えられたはずなのに、そもそも参加していない】事になっている………」


先程も言ったが、クロノスゲームはクジで出る者が決まり、そこから性格面で振るい落とされ、その日に体調不良が起きないかまで、未来予知に近いレベルでコンピュータが予測して参加者を決める。
コンピュータが判断して出ないと判断すればその日は必ず休む、しかし出ると言えば、その人は何があっても必ず来るのだ、たとえパンデミックを起こすウイルスに感染していたとしても。

MXも来ると判断された、スクショも撮って見間違いでないことを確認し、ちゃんと名簿もGPSも用意した。

なのに、来ていない。
こういうパターンならコンピュータが狂ってる方を疑うが、もしそうならMX以外でも異常が起きていなければおかしい。

MXに関することだけが、綺麗に記録から抜けているのだ。


「…………もしかしてSCP案件?」


そして、それを気に停めずにゾックスは介人と電話して……

「………ああ、そういえばそうだな、よし、試してみる、フリントにも頼んでいたことがあるしな」

ーーーーーーー

「コッ!!」


30:00
ゲーム終了まで既に30分。
ここまで来ると松山は『逃走中の方がマシだった』と思い、八つ当たりで寿司を処分しようとする所をデンジを初めとした参加者にタマを蹴られていた。


「何してんだてめぇら!!」

「怒りの矛先が貴方に向いてきたので、全員でリンチしようかと!」

「俺の事なんだと思ってやがる!!カーレッジめ、折角人間に戻れたのに俺の扱い変わってねえじゃねえか!!おい知恵袋!!」

「その扱いが嫌なら、たくっちスノーみたいに上っ面だけでも善人っぽくなったらどうかな?」

「死んでもなるかそんなもの!!つーかお前たくっちスノーの事なんだと思ってんだ!あいつなんてただの依存性の強いガキだろうが!」

「ところで、あの機械達のことはみんな考えてあるのか?」

「なんか慣れたら忍や侍も全然余裕になったので、普通に対処すればいいかと」

「そっか、じゃあいいか!」

「成長早すぎんだろ!ドラゴンボールでももう少し苦戦するわ!!(そんな成長速度でも全然改善しないのがこの世界観だが)」


「ということで!ストレス解消のために………」

その時だった。


壁を破壊してリカルドが現れる。


「お久しぶりですリカルドです、集計してみたら50億に全然足りなかったので皆さんをまたブッ飛ばしに来ました」


「オメエちょっとしつけえぞ!!」


………

かくして、(ほぼ1人に対する)ボールのぶつけ合いが行われ、ある意味では健全に戦闘中が進行しつつある中………


MXの事は完全に忘れていた、まあ知らない人が居なくても皆どうでもいいよね。


「ところで貴方いつまでその格好なんですか」

「だって戦隊で任意の変身解除って結構めんどくせぇんだもんライダーみたいに外せばいいわけじゃないし」


「あっ、的が増えたので今度はあの人をやりましょう」

「あっちょっと!!いい加減都合悪くなったら俺をサンドバッグにするのやめてくれない!?」


「俺もやられたんだからさ………」

ボコボコにされた松山は足を掴んでスパイダークネスを拘束、更にボコボコにして視聴者は熱狂する。
時空にとって、松山とたくっちスノーの扱いは昔から変わらない。


………

29:30

そして2人はゴミクズになった。
携帯を弄っていたリカルドは一言……


「あっ、まずいですね」

「どうかしたんですか?リカルドさん」

「すみません、ボクちょっと数値間違えてました、稼いだ額は50億じゃありませんでした」

「今更それ言う!?」

「当たり前だろ、リアルワールドの不動産王が41億だ、殺人拳持ってるからってなんのキャリアも無い人間が株でそんな稼げ「500億です」


「えっ今なんて?」


「ですから500億、あの人が株とFXで稼いだ額、もっと上でした。」


「」「」


「というわけなのですみません、この額超えるにはあと三十分で十億回以上は貴方達を殴らないといけないみたいなので」


「まあ、たくっちスノーさんはタフと聞いていたので大丈夫とは思いますが、そちらの方はなるべく耐えてくださいね」


「やばたにえんッ!!」


かくして戦闘中というよりただの公開処刑ショーが開幕。


「こ、こんなゲーム……金が手に入るからってやってられるかよ!」

「じ、自分の命の方を大事にさせていただきます!」

「ごめんたくっちスノー!いつか借りは返す!お姉さんまだ死にたくないの!」

その惨状にも近い光景に怖気付いたジロン、ジロウ、知恵袋はゲームを放り出して逃走。

「…………ハッ、これ以上こんな茶番に付き合い切れるか」

「ママゴトは勝手にお前達だけでやってればいいさ!」

「これならよそのゲームに参加した方がマシだったかもな……折角熱しておいたが」

更にこの光景に遂に呆れ返った道長とデボネアとシーザーはゲームをキャンセル、掛け持ちしていた別の時空番組へ向かっていった。



デンジは寿司切れでほぼ死んでた。

「す……寿司、食いてえ……」


…………

「承太郎、お前は帰らないのか?」

「俺が帰ったら、てめーが醜態でも晒すんじゃないかと思うとおちおち帰れないんだよ」

「お前、そういう所は真面目だな……」

「逆にてめーが不真面目なだけだ」

………


松山とたくっちスノーを交互にボコボコにするリカルド。
その光景に色んな理由でついていけなくなり出ていく参加者。
居ない参加者を探し続けるチーム月光。
どっか行ったゾックス。
死んだデンジ。
何も無かったかのように事務仕事を今やってる赤塚と見張りの承太郎。


最早取り残されているのはスレッタだけであった。


「えっ、えっ、えっ、えっと……一体どうすれば……」

プルルルル!!

「あっ、電話!?出ないと……は、はい!こちら株式会社ガンダム……じゃなくてクロノス社戦闘中特別スタッフです!」

『俺だ』

「え、ハンゾウさん?」

電話を掛けてきたのはハンゾウだった。

『スレッタ・マーキュリーか……たくっちスノーはどうした?』

「えっと…….あの世に行っちゃうかもしれません」

『そうか、なら問題ないだろう………それより聞きたいことがある』





『この戦闘中は今の今まで電波妨害を喰らって、一切の通信が出来なかった 』


「え?」

『簡単に言えば我々はこのゲームで起きていた事は何も分かっていない、心当たりは無いだろうか』


「いえ、私は………あっ」

スレッタはたくっちスノーがある事を言っていたことを思い出した。


「そういえば、たくっちスノーさんがMXさんという人がいつの間にかいなくなってて、参加名簿からも消えていたと」

『消えていた……?馬鹿な、アレは俺と月村も確認した上で通したリストだ、見間違いなんてあるわけが……』

「ですが実際に私達は……参加者も皆見ていないんです、もう20分はこの屋敷を散策しているのに、誰1人」


『……どうやら嘘や間違いでも無さそうだ、調べてみるとしよう』



『それで、戦闘中の方は?』


「ああ………そのー……」


ーーーーーーー



そして、ゾックスが歩いていると、背後からスシワルドが……


「フッ!」

ゾックスはギアダリンガーを明後日の方向に放つと、壁に当たらず弾丸が途中で静止する。

「そこか」


「グエエーーッ!!」



「やってくれるじゃないか、あのスシワルドは幻……いや、幽霊と言うべきか」


「それをお前が隠れてこっそり呼び出して、俺達を呪ってたんだな?」


「なあ、本当の怪人」

壁が剥がれて、スシワルドの姿は消えて新しいワルドの姿が現れる。


「な、何故だ……このイタコワルドの降霊術は完璧だったはずイタコ……呪いもしっかり掛けておいたというのに……」

「あのスシワルドには違和感があった」

「ワルドは自分を誇示する為に、元になった世界を語尾みたいに発してる、お前がイタコトピアから生まれたようにな」


「だがあのスシワルドは一回も○○スシなんて言わなかった」

「ハッ!!そういえば呪いに集中してて忘れてたイタコ……」


「てなわけだ、もうタネが分かった以上お前は終わりだ、さっさと始末させてもらう」

「チェンジ痛快!」

『回せ!ツーカイザー!』



『ヨーソロー!痛快にレボリューション!!』




「海賊のパワー!ツーカイザー!!」


「ぐぬぬおのれ!界族如き、このイタコワルドだけでも充分でイタコ!!」



ーーーーーーーーー

24:35

「あっ!!なんか今向こうで戦闘してるはず!!」

「戦闘だったら今ここでもしてるじゃないですか」

「これは戦闘じゃねえよ!ディアブロスが突進ハメしてるのと同じだよ!」

「さっきからお前モンハンの例えが多いぞダブルクロスで止まってるくせに」

「ていうか!!俺!!お前らに任せて!!ワルド倒すために!!色々準備してきたんですけど!!」


「クロノスゲームのスタッフがやることじゃないですよね?」

「一方的なリンチだってそうだぞ!!番組最早ただの貸切状態やぞ!!」

「そうは言われてもまだ僕は100億も稼げてないですよ、まだまだ余裕ありそうですしもうちょっと耐えてください」


「もう戦闘中なんてしばらくやりたくねーよおおおおい!!!」


ボールがぶつかる音と共に、たくっちスノーの叫び声が屋敷内にこだました。



ーーーーーー


『ツーカイに弩キューン!』

「ツーカイザー・ゴールドスクランブル!!」

「ぐわああああ!!いっぺん死んでみるイタコーー!!」

爽快に痛快にツーカイザーはイタコワルドを切り捨てていった。
あまり見所がないから仕方ないね。

「………っし、介人が言った通りだった、あいつに貸しが出来ちまったな」

「おいフリント、後は頼む…俺はやることがある」



そして、10分後。
赤塚は事務的な事が終わったが、たくっちスノーに連絡しても返事は来ないので寝ようとしたら承太郎に圧をかけながら睨まれたので仕方なく歩いて向かってみると………

14:50


「何やってるんだリカルド」

「何って……見ての通り500億稼いでるんですよ」

「スレッタは?」

「ハンゾウさんに呼ばれましたよ」

「他の奴らがいなくなったというのに随分余裕だ、ゲームがこんな状況なのにちゃんと金が貰えると思ってるのか?」

「ゲームに来た以上逃げたのは彼らの責任ですよ、そもそもこちらは向こうがやりたいと言ったから予定すッ飛ばして前日から始めてるのに逃げたんですよ、自分勝手ですよね」

「…………そのミンチは?」

「貴方もこうなりたいです?」

「助けて赤塚」


「………俺も逃げたくなってきたな」

「ダメだね」

………と、話している間に松山は時空の渦を作り………



「あっ、松山逃げた!!あのバカこの隙だけで逃げやがった!!」


「ルール上2人を交互にボール当てないと効率が悪くなるので普通に困りますね」


「ということなので」

「承太郎、俺もしかして貧乏クジ引いたかもしれない」

「スタンドを手にした時点でテメーはそんなことの繰り返しだろ」

「ちょっとストップ………です!」

ボールを持ってじりじりと迫り来るリカルドをスレッタが静止する。


「たった今ハンゾウさんから連絡が来ました!もうゲームを打ち切っていいそうです!」



……

ハンゾウの宣言と共に、たくっちスノー達は元の世界に転送される。

「参加者が勝手にゲームの予定を早めたのに勝手に愛想尽かして辞めたことが決定打になったようで」

「俺の言う通りだったか」

「お前何もしてないだろ赤塚」

「事務仕事はしていた」

「戦闘中の最中にやることは戦闘中だけだ」

「喧嘩はやめないかチームレッド達よ……まあ、このゲームはあくまでお前達へのテストだ」

「テスト?」



「チームレッドを組む上で中心となる人物……つまり、サブリーダーを決めるためのな」

そう、これはチームブルーとして、チームレッド単体としてのリーダーを決めるための仮ゲームでもあったのだ。
ちなみにチームブルーのサブリーダーは満場一致でアサルである。



「リカルド、強さはいい、ヒールにも対応出来るのはいい、だが君は強さに対してやや傲慢で自分本位な所がある」

「赤塚も同じタイプだ、黄金の精神なんてものは無い、レッド・ガーランド……なるほど、面倒になれば殴って全て解決する、正に君の精神そのもののようだな」


「となると………」



「………」




「私ですか!!?」



「決定」

「俺達部下に指示するとかめんどくさい事したくないからな」

「俺の前でよく堂々とそんな事言えたな、もう1回クジ引きたいところだが更なるハズレの可能性も高いから仕方なく温存だ」


「ということで、戦闘中の反省会を各自で」




「すみません!!高月さんただいま終わりましたーーッ!!」


と、扉を開けてきたのは…………



たくっちスノーだった。



「え?……たくっちスノーさん?」


「お前……何してるんだ?こんな所で」

「いや……その、カノ君が今回の逃走中でとんでもない事したものでね、後始末に3時間はかかっちまって……」


「………え?」


「ん?そっちに居るのは誰だ?」



「いや、あの、たくっちスノーさん……ですよね?」

「ああ、オリジナルとか量産型とかいっぱい居るけど、普段逃走中とかに出てるのは俺だよ?」

「いや、ついさっきまで戦闘中やってたはずじゃ………」

「戦闘中……ああ、スケジュールにはあったけどやるのは明日だろ?」

「今日になって既に参加者が集まってたので、日にちを変更して……」

「おいおいありえねーよ、逃走中終わったばっかでマガイモノでもクタクタだし、どうせ松山のワガママだろ?俺だったら絶対引き受けないね!」

「それに俺、その時間ずっと逃走中やってた渋谷エリアで怪獣とタイマンしてたもん、アホみたいにしぶといんだよアイツ」



「…………」








「じゃあ、今回ゲームに居たあのたくっちスノーさんは……?」



「は?」



………………




「Yeah, it was tough.」


「It's not easy to be tentative.」



「But now we have enough information about 'Takuchi Snow'.」


「Let's go back and live in the 'MX' body again.」





そう言ってたくっちスノー………いや、『MX』は元の強靭なマリオの姿に戻り、時空の渦を抜けていった………


ーーーー

「次回のゼンカイジャーは!」


「全てAIの予測通り!」


「なんじゃあ このアホみたいな展開は!」

「なんで自然にトジテンドに負けていくの!」


「次回!AIが決めた超展カイ!だチュン!」




【game END】

Re: MM戦闘中 カイ鮮!スシワルドの逆襲(完結) ( No.11 )
日時: 2023/05/01 23:39
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【あとがき】

もうしばらくAIのべりす無しの地の文形式は書きたくない。

今回はガチの本気で一切AIのべりすとを1回も使わず全部書き切りました。


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