二次創作小説(新・総合)
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- ポケットモンスターRE:ReBURST
- 日時: 2023/08/04 08:28
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
『もう1回、バーストしてみる?』
【注意】
ポケットモンスターReBURSTの二次創作です。
ReBURSTの他に色んなポケモンのネタが出てきたりします
前に書いた『ポケットモンスタートライ』と違い、本編のネタバレあり(というか、これを書くために今度は本編ちゃんと買いました)
AIのべりすとを借りた地の文スタイル
- Re: ポケットモンスターRE:ReBURST ( No.4 )
- 日時: 2023/08/04 10:13
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
「むん!!」
オーダイルはれいとうパンチを地面に放ち、ミラージュポケモンを全て凍らせて動きを止めた。
「ぶっ倒しても再構築されるなら、データだけに固めておいたほうがいいってな」
「数が多くて動きにくいな……頑張って奥いくぞ」
固まったミラージュポケモンをくぐり抜けて、施設の奥まで向かっていく……
「ねえ、どうしてアメジストはこんな所に来てたの?」
「最初は本当に買い出しする予定だったんだが、見つけちまったからにはな」
「お前らこそよくついてきたな」
「思い出したんだ、あの研究所にフロードが出入りしている事があった」
「ここには……何かある」
「よし、こんな規模だ…手分けして探すぞ」
「了解」
アメジスト達は施設を周り、建物の中を探し始める。
少し時間が経ち……
「見つけた……」
アメジストが手に持っているのは、鍵のような物だった。そして何か書かれているようだ。
更に鍵が使えそうなものを探して歩いて行くと、地下へと繋がる階段を見つける。
「こんなところに……」
アメジストは階段を下っていく……そして扉を見つけ中に入った瞬間、周囲の景色が変わった。
「なんだここ?」
目の前には大量のモニターがあり、その中には研究員達が映っているようだ。奥になにかポケモンらしき物が見えるが、ちょうどモニターの死角になっておりよく見えない。
どうやら昔の監視カメラの映像のようだ。
研究者の中に身バレされないようにかBURST化している人が居た、顔は見たことないがキリキザンの姿の為恐らくハリル達の言っていたフロードとはこの人物の事だろう。
「あいつらの組織のボスは本当にここで何かを作っていたのか……」
「ん?このでっぱり」
部屋の奥に、先程拾った鍵が使えそうな穴を発見する。刺してみるとモニター部分が壁ごと横に広がって、中の様子が見れるようになった。
「これは……」
中にいたのは、四足歩行の恐竜のような生物だった。皮膚は赤く体毛がなく、鋭い牙を持ち目は青く光っている。
アメジストはその姿と、横に並べられたポケモン達を見て驚く……これはまさか
「デオキシス……!?」
デオキシス、宇宙から飛来してきたという幻のポケモン。
異質なDNAを持ち、圧倒的な力を持っているとされる。
「グレートガベルが、こんなヤバいもんを……」
さらによく見ると、デオキシスの足元にはガラスの筒がありその中には何かのポケモンが入っていた。そしてそれとは別に、透明の箱のような物に入っているのも確認できる。
「『エリザベータ』……こいつらの名前か?」
箱の中に、ポケモン達のデータ、そして完成予想図……もはや推測だけで済まない状態になった。
「アメジスト!」
「……キャロラか、そっちはなにか見つけたか?こっちは見ての通りだ」
「ハリルが思った通り……調べてみたら人工Bハートのデータと製造法の資料があったの、フロード達は過去にここでBハートを作って……」
「だろうな、俺もそれっぽいものを見ている、そしてコイツだ」
「……何これ、ポケモン……?」
「デオキシス、いや……デオキシスの遺伝子を元にして作った合成ポケモン、『エリザベータ』」
「あいつの事だ、最強のポケモンを作るためなら幻のポケモンにも手を出すだろう」
「じゃあやっぱり……」
「どうせ聞いたんだろオーダイルから、兄貴の事」
「………ああ、最悪な繋がりが出来ちまった」
「グレートガベルの残党と兄貴は繋がってる」
すると、そこにハリルとキャロラが走ってきた。
……
「人工Bハートにフュージョンポケモン……オレでもなんとなく見えてきた」
「遺伝子で組み合わせたポケモンを人工Bハートに封印することで、より強力なB戦士を量産する……それが今のグレートガベルの計画か」
「石が作り物ならポケモンも作り物…合理的だがふざけたやり方だな」
「しかもその素体は幻のポケモンであるデオキシス……それ自体も1から作ったものだろう」
「生物の遺伝子を、Bハートという兵器に組み込むのか……」
「とりあえず資料は持ち逃げするぞ、もうわかってると思うがこの研究施設はまだ使われてる可能性が高い、急いで逃げなきゃ余計面倒だ」
「出来ることなら爆破とかしたいけど、そんなスパイみたいなもん持ってないし……ちょっと深くまで行き過ぎた」
「それに関しては大丈夫だ、オレが研究者達が使ったであろう脱出口を見つけた、そこから行ける」
「本当か!?流石だな」
「しかし、脱出した後に追っ手が来るのは確実だろう……もしグレートガベルの奴らと戦闘になるなら、本格的にオレたちも戦わなければならなくなる……」
「……逃げるぞ、全員逃げきれば勝ちだ」
……
3人は脱出口を見つけ出し、穴の中に入り込むが
「おい待て!俺の体格で人の穴に入れるわけないだろ!」
「あっそうか仕方ない……戻れオーダイル!」
アメジストは一旦モンスターボールにオーダイルをしまって脱出口に入ると、その先で……
「シザーボルテックス!!」
「危ね!!」
アメジストが出てきたり瞬間、稲妻を帯びた鋏が頭上から振り下ろされた。
アメジストはオーダイルを戻して、その鋏を受け流す……そして現れたのは巨大なハサミのような腕を持つ男だった。
「おっと、かわしたか……ハリルと一緒にいるだけあって中々やるようだな」
「お前は……ヒルグレイツ!!」
「こいつもグレートガベルか!」
「そう、オレはそいつらと同じGG七戦騎で……今となっちゃ残党共のリーダーさ」
「ダイゼンがつぶされたと聞いて、真っ先にこの研究施設と脱出口を使うと踏んで見てみればこの通りだ!」
その言葉と同時に、さらにヒルグレイツの後ろから次々と他の男達が現れる。
どうやら彼らがグレートガベル残党らしい……だが今は目の前のこいつをどうにかしなければならないようだ。
アメジストはキャロラに小声で話しかける。
(あのBハート……使ってるのはフュージョンポケモンだ、見た目はハッサムに近いが電気の技を使う……なんらかの電気タイプのポケモンの遺伝子が組まれている)
(普通のポケモンを使ってるのとは訳が違うぞ)
「BURST!」
ハリルはゾロアークにBURSTしヒルグレイツに真っ向から挑むが、足を受け止められる……
「分からないか……ゾロアーク『しか』使えないお前とデンリュウとハッサムの2つの要素があるポケモンとBURSTした俺じゃ力の差が全く違う!」
「くらえ!!シザーボルテックス!!」
腕を高速回転させ、ハリルを壁に叩きつける。
壁は大きくへこみ、ハリルは倒れてしまう……そして追い打ちをかけるようにヒルグレイツは別の技を放つ。
謎の液体が固まり、巨大な槍となってハリルの方へ向ける!
「じゃあな、裏切り者」
『待て』
その時、ヒルグレイツに通信が入る。
『通常のB戦士が他にいるとは面白い……まだ殺さなくても研究に使えそうだ』
「見逃せっていうのか?」
『殺す機会を伸ばす……そう言い換えればいい』
「………なるほど、でも」
「向こうはバリバリ俺を倒す気みたいだぜ?」
ヒルグレイツの頭上から、エンブオーにBURSTしたキャロラがヒートスタンプを放とうとするが……
「え………!?」
「なるほど、今俺が使っていたのはむしタイプのハッサム……ほのおタイプなら仕留められるかもって思ったか」
「でも甘いんだよ、ポケモントレーナーってのは……状況によって使い分けるんだろ!?」
「う……ウソ……」
「ヒルグレイツがBURSTしていたポケモンが……変わっている!?」
ヒルグレイツが変化していたポケモンがハッサムのフュージョンポケモンから、溶岩を帯びたニドキングにBURSTした姿に変わっていた。
「オレはもしもの為にBハートは5つは持ってるんだよ、しかもコイツは溶岩並みの熱を持ったマグカルゴの遺伝子が込められている」
「ボルケーノハンマー!!」
強力な一撃が、キャロラに直撃する。その衝撃で天井にひびが入り、崩壊が始まる……そして外に放り出された!
ヒルグレイツは空から来たヘリコプターに掴まり、上へと登っていく。
「研究のために見逃せってのがスポンサー様の命令なんでな、またな……ハリル」
「くっ……ヒルグレイツ……!!」
- Re: ポケットモンスターRE:ReBURST ( No.5 )
- 日時: 2023/08/04 11:47
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
…………
「大丈夫か、2人とも……」
「大丈夫ではないな……」
アメジストとオーダイルは、グレートガベル残党のヒルグレイツに完膚なきまでに倒されたハリルとキャロラをそれぞれ担いで運んでいた。
「フュージョンポケモンを利用した人工Bハート……なんて最悪な組み合わせだよ」
「結果的に俺も、お前らに関わらなくちゃならない……」
「……別のポケモンの遺伝子を混ぜた新しいポケモンか」
「なんとかして助けないとな……」
「……」
2人は自分達が今していることに後悔していた。しかし、オーダイルとアメジストは2人を担ぎながら歩いていた。
「ハリル、これからどうすれば……」
「ヒルグレイツを、アメジストの兄を止めるために何をして強くなるか……ということか」
「普通に考えればオレたちもフュージョンポケモンを使えば同じ土俵に立てる……だが、使いたくないというお前の気持ちも分かる」
「うん」
「あのポケモン達が……なんか辛そうだったの」
「分かるのか?ポケモンの気持ちが」
「Bハートを使える素質のあるやつは不思議とポケモンに好かれる、特にキャロラは……」
「うん、ヒルグレイツに攻撃される時一瞬だけ中のポケモンの事が見えた気がするの」
「………どう思った?」
「なんか……よく分かんないけど……寂しそう、そう感じた」
ハアメジストは、キャロラの答えを聞いて2人はハッとした。
……確かに、そう言われてみればそんな気がしたからだ。
もっと自分達に出来ることはないのだろうか? ……結局、答えは出なかった。
2人が落ち込んでいる間もオーダイルは歩き続けていた。
「結局どうすりゃいいんだろうな、お前らの組織も、アメジストの兄貴も」
「……まず、この2人を助けることが先決だな」
「そうだな、そうしよう」
「あと……あの組織はオレ達が潰す……」
2人は決意を固め、ひとまずグレートガベルを少しづつ倒すことにした。
「そうか、ところで」
オーダイルが何か言いかけた瞬間、アメジストが突然立ち止まった。
「おい、急に止まるな」
「……」
2人は黙っていた。すると、後ろから誰かが近づいてくる足音が聞こえたからだ。ハリルは目を開けて後ろを振り向いた。そこには……
「心配するな、俺だよ」
「ああ……ジェイクさん」
現れたのは、行方不明になっていたジェイクだった。ハリルとキャロラが心配した表情で彼を見た。
「無事に戻れたんですね」
「ああ、ちょっと旅先でな……彼は?」
「ん?俺は偶然居合わせただけだ、結果的に利害の一致になっちゃったけどな……この人は?」
「……この人はジェイクさんって言ってある自警団のリーダー、GGを抜けてアテが無いところを拾ってくれたりもしたの」
「実はちょっと前にある俺の部下がBハートを調べ始めてな……そこからツテが出来たということだ」
「なるほど……世界は意外なところで繋がってるものだな」
ハリルとアメジストは納得していた。ジェイクは少し気まずそうに、そして申し訳なさそうに話した。
ジェイク達の後ろにいる部下を見た。部下たちは、ヒルグレイツ達の残党集団に捕まったところを3人に助けられたらしい。
「それで、一体何が……?」
……
「ポケモンを融合させて新しい生物を……酷いな」
「そして、それを作っているのは君の兄……」
「アイツは最強のポケモンを作りたいとかで混ぜた生物を作ろうとしてる、だがな……中途半端に別の要素が混ざっているせいでどちらにも馴染めないんだ」
「それで、オレたちはどうすればいい?」
「まずはその実験をやめさせることだな……あとは、君が望むなら俺の組織に来てもいいぞ?一応ちゃんとした自警団だからな……」
アメジストは少し悩んだ。確かに悪いやつでは無さそうだし、ハリル達は彼のお陰で助かったこともあるのだろう。
「確かにBハートを集めるのに役に立つかもしれない、だが」
「今は兄貴を捕まえる事を優先したい、このままじゃBハートどころか生態系がまずいことになる」
「……そうか、人工Bハートは破壊すれば中のポケモンか開放されるが…」
「フュージョンポケモンは開放されても中身は……」
ハリルとジェイクは黙った。確かに言われてみればそうだ、命を救うためとはいえむやみにフュージョンポケモン達の命を放つのは酷すぎる。
「……とりあえず俺は自分の組織に戻って色々と情報を収集する、そっちも狙われないように気をつけてくれ、仲間に見貼らせておく」
「色々とすまないな、お互い巻き込んで」
「……いいのか?Bハートのこと」
「いいんだ、ハートと兄貴のことは別だし……」
「兄貴を見つけるついでに、あわよくばBハートを解放できるように……まぁ知人から頼まれたんだ」
「…………が、今のままじゃダメだな、一体どうしたら……」
「あっそうだハリル、前にフロードを倒したっていうゼクロムのB戦士って連絡取れるか?」
「そもそも連絡先の交換もしていないぞ」
「えっ」
「そうか……認めたくないが、リョウガの手を借りることも考えた方がいいな、オレたちは手も足も出ず、フュージョンポケモンにも勝てる奴となると……」
ハリルは腕を組み、悩んでいた。そして、思い出したかのようにジェイクに連絡を入れた。
「少し頼みがあるのですが……すみません、少し人材を借りたいです」
「何をするつもりなんだ?」
「え、もしかして……」
ハリルが通話を切り、改めて話に入る。
「何か思いついたのか?」
「ああ……」
「BHSだ」
「BHS?」
「正式名称はバーストハートサバイバル、Bハートを争奪戦する裏の大会だ」
「前にオレやキャロラ、ゼクロムのB戦士だったリョウガも参加していた」
「なるほど、その大会を開けば何とか合流出来るってことか」
「ただ1つ問題もある、BHSというのは以前はフロードが主催として開催していた企画でもある」
「となるとヒルグレイツ達残党も怪しんで迫ってくることは確定だ」
「下手したら全面戦争になる……」
「ああ、それだとまずいことになるな……」
2人は頭を抱えていた。そして、しばらくして通話先のジェイクが口を開いた。
「……分かった、俺は俺のやり方で何とかしよう」
「リョウガの連絡先はある意味俺しか知らないからな……もしかしたら1人くらいならこっちに呼んでもいいかもしれない」
「それで、その………」
「流石に優勝賞金10億は無理だ……」
「ああそうでしたか」
「流石にそこまで要求するのは無理があるでしょハリル!?」
「なんだカネもいるのか?金だったら俺が持ってるぞ」
「オーダイル!?アタシ達今からポケモンに奢らされるの!?」
と、BHSを開催させる為の土台は出来て来たのだが……
「待って!!」
「BHSってB戦士達の大会なんだよな!?」
「そうだ」
「BURST出来ないとダメなんだよな……」
「ああ、敗退したらBハートも奪われる」
「これ、俺何も出来ないんじゃ………」
- Re: ポケットモンスターRE:ReBURST ( No.6 )
- 日時: 2023/08/04 13:22
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
この少年、アメジスト。
相棒の喋るオーダイルと共にBハートを集め、兄が作り出してしまったフュージョンポケモンを止める、旅人である。
その最中、悪の組織グレートガベルの復活を目論むヒルグレイツ率いる残党に狙われたりら、仲間にグレートガベルを見切った元メンバーのハリルとキャロラを加え入れて、全面勝負の為、Bハート使いで戦う大会『BHS』の開催準備を始めようとしていた……
「まさか、過去に所属していた組織の大会を俺達が開催することになるとはな……」
「しかも企画者が俺たちってバレたら大分まずいよな……」
「そりゃ、オレだって本当は嫌さ……いい思い出ばかりでもない」
そう言ってため息を吐く二人。……とまぁそれは置いといて、とにかく大会の準備を始めるべく行動を開始したのだった。
オーダイルがあちこちを飛び回って、会場などを作り、アメジストの所に戻ってくる。
「おいアメジスト!まだ告知もそんなにしてないのにどんどん参加者が来るぞ!」
「B戦士どんだけいるんだよ!!いやでも……人工含めてだもんな」
「殆どが十億目当てだ、頭数にも入らん」
「じゃあ期待出来んか……」
「アメジスト、金くれないか?」
「相棒ポケモンがトレーナーに金要求とかポケモン作品でも前代未聞だぞお前」
「賞金の10億とは別でこのままだと運営費が足りん!」
「会場も施設も全部この手で作ってるしな……」
「いや、想定だがキャロラの食費で4割は消えた」
「………もうプラスで200万くらい突っ込んどくか」
とりあえず、大会を開くことにしたのだが……そんな悠長な事を言っている場合ではない。なんとたったの一日で参加者が200人以上も集まってしまったのである!しかもその全員が賞金目当てというとんでもない状況に陥っていた。
……このままでは資金不足で準備すらままならなくなってしまうだろう。
しかも……
「1番真剣にやってる俺がBハート持ってないから参加出来ない……」
「そもそも持っているからと言って全員が変身出来るものでもないがな」
「誰か俺の代わりに……」
「……いや、そうも言ってられないな、仕方ない」
「キャロラ!」
「何〜?」
「そっち居るんだろ?俺のバッグに赤色のアレコレあるだろ」
「赤色のアレコレってなんだよ」
「それ会場の床に撒いといて、大会中に回収するから」
「野菜の種みたいに言うな」
………
なんだかんだありつつも1週間後。
遂にBHSが開催出来ることになったのだった。
そして、ついに大会が始まろうとしていた……
「いいか?俺が作ったこの運営ルールは絶対厳守だからな」
「分かってるよ」
「あと、もし暴力行為とかしようとしたら……」
「それも分かっている、ジュンサー呼ぶんだな」
あちこちを確認して回るアメジスト。
彼は大会の運営側として、運営ルールの再確認を行っていたのだった。
そして、とうとう大会の開始時間になったのだ……
「大変なの!!」
「どうしたキャロラ!」
「もう大会が始まるのにリョウガがどこにも来ていないの!」
「何!?唯一の頼みの綱が……」
「そういう事も想定していた……連絡も入れてないのに来るだろうと勝手に期待してたのはこっちだ」
「仕方ない……この状態で進めるしかない」
「しかし俺だったら気が引けるな…下手したらBハートを失うのにカネ目当てでここまで来るって」
「奴らのポケモンに対する気持ちなどその程度ということだ、始めろ」
「始めろって……本当にやるんだな?」
「問題ない」
「じゃあ……」
アメジストは天井にかかってる紐を引っ張ると、参加者達の居た床が大きく開き、彼らの体が真っ逆さまに落ちていった。
そして、天井の穴から彼らが落下すると同時に床が閉じていく。
それはまるで、この事態を予測していたかのような完璧な動きだった……
アメジストは事前に床板に特殊なコーティングを施していたのだ。
……
時は数時間前まで遡る。
アメジストはハリルからBHSの内容を聞いていた。
「オレ達が前に参加した時の1回戦は『いきなり落とし穴サバイバル』というものだった」
「何の説明もなく全員を穴に落とす、BURSTして壁に捕まる、空を飛ぶなどでカバー出来なければそのまま失格というふるい落としにもなるものだ」
「でもただ同じことをやってもお前らみたいな参加したことあるやつには対策されるんじゃないか?」
「そう、だからルールを少し変えさせる」
「まず俺たちを全員1回落とし切るんだ、そのあと蓋を閉める」
「え!?それじゃ全員失格になるだろ!?」
「後は……」
……
そして今。ハリルの言った通り、1回戦はいきなり落とし穴サバイバルが行われたのだった。
参加者達はいきなり穴に落とされてパニックになる、更に……
何も見えない、照明がないのだ。
辺り一面が暗闇の空間に参加者を閉じ込めたのだ。
(ハリル……)
(静かに、これはグレートガベルの残党を何人か脱落させる為のルールでもあるんだ)
ハリルはいち早くキャロラを見つけ、そっと耐え忍ぶ。
ハリルはこの時点で、事前に罠を仕掛けておいたのだ。
暗闇の中でキャロラが息をひそめる……
(頼むぞ、アメジスト)
……
そしてハリル達以外の参加者は……
(なるほど……敵も味方も何も見えない真っ暗な場所で出口を見つけて脱出……こんなところだろう)
(だが俺はヨルノズクのBURST戦士、暗闇でも正確に見分けられる)
「あったぞ出口が!これで俺が真っ先に勝利……」
「え?」
ヨルノズクのBURST戦士は暗闇から扉を発見するが
「うわあぁぁぁぁ!!!」
その扉はハリルによって開けられた落とし穴だった。
…
そして、アメジストは階段から下の方に降りて本当の出口で待機する。
ただし、ハリルから合図が来るまで絶対に開けないように言われている。「もうすぐ合図が来るはずだ……」
そして、その時が来た。アメジストはハリルの合図を見て、蓋を開くと、その扉から参加者達が落ちてきたのだ……
「はい?」
アメジストは当然困惑する、ここから100人余りの人間が落ちてきたのだ。
「そいつらは全員失格者だ」
「……ハリル、お前も中々悪どいルールを考えるな」
「真っ暗闇の中1日そのままに居て、精神が狂わずここでじっとしてるとか……」
敗退者達は暗闇で何も見えず、何が出来るかも分からず時も分からない場所で精神的に堪えたのか、次々と扉から出ていく。
改めて部屋の電気が点いて、ここまで残って初めて1回戦突破となる。
200人近く居た参加者は既に半分以下になっており、アメジストは1回戦突破したのだった。
しかし……
「あ……終わったのか?」
…当然、ハリルとキャロラの他にヒルグレイツも勝ち残っていた。
真っ暗闇で怯ます、呑気に昼寝していた。
「BHSの内容とやらも、思ったより大したこと無かったな……」
「俺は十億はどうでもいいが、勝てば敗北者のBハートを全部俺のものに出来るからな……こうしてるだけで100個も集まるんだから楽な仕事だ」
(逆にこれだけの事で100個も……)
……
「どうだ?オーダイル」
「あのルールで既に20人近くしか残っていない」
- Re: ポケットモンスターRE:ReBURST ( No.7 )
- 日時: 2023/08/04 14:18
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
この少年、アメジスト。
相棒の喋るオーダイルと共にBハートを集め、兄が作り出してしまったフュージョンポケモンを止める、旅人である。
その最中、悪の組織グレートガベルの復活を目論むヒルグレイツ率いる残党とたたかいながら、仲間にグレートガベルを見切った元メンバーのハリルとキャロラを加え入れて、Bハート使いで戦う大会『BHS』が始まった……
………
2回戦が始まる前。
「2回戦は2人で1つの箱に入り、先に脱出した方が勝ちというルールになる」
「となると、今度こそ衝突は避けられないってわけか」
「だからこそ今のうちにヒルグレイツの対策について考えておかなくちゃならない」
アメジスト達は密かに対策会議を開き、万が一ヒルグレイツと勝負することになった時について考えていた。
「あいつはBハートを5つ持っていると言っていた、その殆どがフュージョンポケモンだろう」
「その内確認できたのがデンリュウとハッサムのもの、マグカルゴとニドキングのもので残り3つか」
「いや、恐らく以前から使っていたドリュウズかそれに属するフュージョンポケモンも使っている可能性がある、慣れてるものを手放すとは思えない」
「じゃあヒルグレイツが使ってくるのも………」
「ドリュウズか……あるいはそれに近いじめん・はがねタイプに属するポケモンだろう」
ハリルの推測にアメジストも同意して、対策を考える。
しかし、どんな戦略で挑んでくるかが分からない以上、不用意な発言は危険である。
そのため二人は黙って考え込んでいた。
そんな中……
……バトルフィールドでは2回戦が始まりようとしていた。
(始まる前に少しだけクジを細工しておくか、流石に2回戦でヒルグレイツとやってハリル達が落ちるのはまずい)
アメジストはクジを弄って、適当に番号をつけ、二人に見せる。
「このクジのどれか一つに仕掛けがしてある、好きなやつを引け」
「……今ここで引くのか?」
ハリルは怪訝そうな顔をするが、キャロラとアメジストは躊躇なく選ぶ。
「で、箱に……」
……
改めて、2回戦のルールは番号が振られた箱の中に入る。
箱は何をやっても壊れず、ボタンを押している間だけ扉が開く。
敵を倒すのではなく、扉から出た方が勝ちになる。
「ただし、最初に出た方を勝ちにするんだ」
「え、その記述いるの?」
「以前は2人一緒に出られてまとめて突破出来たこともあったからな」
今回はそれが出来ないように、かつバトルが長引くように細工をしていく。
ハリルとキャロラはそれぞれ別の扉に入った後、扉を閉じ、お互いの動向を探り合う……
(後はヒルグレイツがここに来るか、それだけが問題だが…)
「ハリル」
「来たぞ?」
だが、ハリルの居る箱に入ってきたのはヒルグレイツだった。
「ああ!?」
運営側に居たアメジストも驚く、クジに細工をしてヒルグレイツには絶対に来ないようにして置いたので当然である。
「ああやっぱり俺と戦いたくなかったんだ、でもあいにく……」
「クジっていうのは貰ったあとからでも変えられるんでね」
「力づくで……奪い取ったのか」
「入ったからには『試合開始』だ、前よりは楽しませてくれよ」
「前の大会だとトップでこのゲーム突破したんだって?今度はどうなるかな」
「………次は油断しない、最初から全力で勝つ!ヒルグレイツ!!」
………
キャロラの方も……
「そんな……ヒルグレイツがハリルの所に……」
「……い、いや、ハリルは勝つ!勝つって信じなきゃ!」
「こっちも勝って!ハリルが来るのを信じないと……」
だが……
「え?」
「けて……助けて………」
キャロラの所に入ってきたのは、人……いや、人のような形はしているが体の部位のあちこちが腐り、服もボロボロで手足が異常なまでに細く痩せこけた、幽霊のような不気味な存在であった。
その幽霊のようなものはキャロラの首を絞める……
(い息できない……もうだめ……)
そして二人は意識を失った。
……
2回戦が始まり数分経過した頃、既にキャロラは倒れていた
「キャロラ!!」
「おっと、アレに当たったのか……かわいそうに、負けはしないけど死ぬかもな」
「アレは一体何……」
ハリルはヒルグレイツに迫ろうとするが、蹴飛ばされて奥に叩きつけられる。
「友達のことを心配出来る立場か?まあ、折角だから教えてやるよ」
「残党軍にも逃げ出そうとするやつがいてな……そういう奴はスポンサーによって『改造』される」
「アルカデスは全てのタイプを使えるから9個のポケモンの遺伝子を混ぜたら……あんな風にな」
「ああ、そうそう……」
「それを繰り返して、オレは成功事例したDNAを分けてもらったんだ、Bハート抜きでドリュウズの力が使える!!」
その言葉と同時に、先程の幽霊のような存在がこちらを見つめてくる
それは手足を長く伸ばし、身体も巨大になっていた……
何か喋っているようだが、ハリルには届かない。
(このままじゃオレもキャロラもやられる……まずい……)
……
「アメジスト!」
「ああ!こりゃ一大事だ!」
アメジスト達運営や他の参加者達もこの異常性に気付き、止めようと試みる。
「今助けに行く!」
「落ち着け、私達も行く」
「……くそ、最悪の事態になったな……」
2回戦は中断され、会場にいた全員が動き出すが
「オレを閉じ込めたら何も出来ないと思ったか?」
「いけ!!フュージョンポケモン共!!」
ヒルグレイツは事前に手配していたフュージョンポケモンを用意し、参加者に仕向けていく……
……
(まずいな)
一方アメジストはこの状況に頭を悩ませていた。
(あいつがどんなBハートを使ってくるかを想定していたが、Bハート抜きでここまで強くなるとは……)
アメジストの予想では、フュージョンポケモンを使ってくるだろうと考えていた。
だが、その予想は外れ、Bハート無しでここまでの強さを発揮することが想定外であった。
(こうなったら……)
「オーダイル、行くぞ!!」
「どうするんだ!?」
「決まってんだろ!少し予定より早いが探すしかない!!」
「アイツらが言うスポンサーってのは兄貴……Dr.メタモルもどこかに居るはずだ!!」
アメジストは2回戦が終わる前に、Bハートを使い自分の兄であるDr.メタモルを探そうとしていた。
(こうなるなら、先に話しておくべきだった……)
しかし予定よりも早い状況になったため、説明が後回しになってしまった。
「だが今更後悔しても仕方ない!まずは二人の救出だ!」
「ああ、そうだな!!」
「こっちだ!オーダイル!!」
アメジストは相棒のオーダイルと共に走り出し、大会本部のある建物へ向かう……
一方でヒルグレイツも、変化したドリュウズの右爪でハリルを掴み圧倒していた。
「く……ハートの力を使わないで肉体を改造なんて……それでいいのか!?」
「ポケモンとも人とも言えない、そんな存在になっているんだぞ!」
「別に構わないな、元々俺たちは人としてもはみ出しものだ」
「それに……ポケモンの体を真似てるB戦士が言えたことかよ?」
「違う!俺たちはゾロアーク達の力を借り……くっ、何故だ、体が動かない」
「来たか、お前にも時期が」
「時期だと…!?」
「スポンサー様が言っていたのさ、Bハートの本当の性質を」
「Bハートは封印したポケモンに変身するんじゃない、ポケモンを移すんだ」
「移す……」
「そう、古代ではよみがえりにも近い技術で人が別の生物に還る転生の義なんかに使われたと……まぁ、それはいい」
「BハートはBURSTして力を得られる素晴らしい物じゃない、その実態は………」
【少しづつポケモンに生まれ変わるための道具なんだよ】
- Re: ポケットモンスターRE:ReBURST ( No.8 )
- 日時: 2023/08/04 15:28
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
「Bハートが少しづつポケモンになる為の道具……!?」
「嘘じゃない、オレたちとは別であるギャングが居たんだが、そいつはキュレムのBハートを持っていた」
「だがキュレムのBハートを長いこと続けた事でその精神はキュレムに乗っ取られ、体も完全にポケモンの物になったか」
「俺も何もかもドリュウズに乗っ取られるのは御免だからな、遺伝子を直接体に入れてリスクなく力を得た……」
「そして、お前らのようなB戦士は頃合を見て、中に居るポケモンが肉体を奪い取るように動いている」
「後はもう分かるだろう?」
「……嘘だ」
(このゾロアークは……ずっと、ゾロアの頃から、父さんが持っていたかけがえのないものだ、それが……俺の体を……)
「認めたくないか?見てみるか?隣を……」
「となり……?」
「キャロラ!!」
ドンッ!!
(キャロラが壁に叩きつけられる)
ドサッ! キャロラは床に落ちる、気を失ったようだ。
と、その瞬間、キャロラの体が変化し始める。ゆっくりと立ち上がり、向こうに居た生物の頭を掴み勢いよく叩きつける、壊れないはずだった箱が簡単に穴が空く。
「既にエンブオーの腕力は完全に超えている、だがあのキャロラというBハートはエンブオーの体でも耐えられるように少し丈夫になっている、まぁその代わり人間の心はな」
ドリュウズはゾロアークの耳元で囁く。
「やめろ……やめてくれ……!」
(体が……)
「こじあけ〜の」
「よっこいしょ!!」
その時、開かない扉をこじ開けてオーダイルが開いて飛び出す。
「オーダイル!?」
「ハリル!話は聞いた!とにかく俺に任せておけ、あとBURSTは解除しておけ」
「………」
「オーダイル!キャロラの方も!」
「なに!?仕方ない……ひとまずお前は逃げろ!」
オーダイルはその場にいるハリルに指示をする。
(まずいな……)
そう思いながらもアメジストは隠し通路から別の部屋へ移動する。そして床に設置してあるレバーを下ろすと天井が開き、地下へ続く階段が現れる。
「一旦ここはお前の力を借りるかもしれない!本当なら巻き込ませたくなかったが……」
「出ろ!スチーム!!」
……
「おいキャロラ!しっかりしろって、おい!俺や友達が分かんないのか!」
オーダイルはキャロラの頬をぺちぺちと戦いて問いかけるが、キャロラは反応しない。
「ダメだ、完全に意識が無くなってる……仕方ない、一旦アメジストに聞いてみるか」
そう言ってオーダイルはキャロラを気絶させて担ぎ上げ、引っ張ろうとするが……
「あれ……なんで意識が無いのにBURSTが切れてないんだ」
「フッ……どうやら本当にポケモンに乗っ取られつつあるようだな」
「無理に解除したら……キャロラの意識が戻って来なくなるかもしれないぞ……」
「てめぇ!!」
「おっと……俺に喧嘩売ってる場合か?」
……
「兄貴!!」
一方、アメジストは遂に……兄であるメタモルと再開した。
「おや……ある意味ではこないだぶりか」
「兄貴……フュージョンポケモンどころか、とんでもない真似しやがって!」
「元はと言えば、最強のポケモン作りをお前が邪魔した上にあのフュージョンポケモンを君が奪ったからこうなったんだ」
「それにBハートのことは、ポケモンを崇拝する大昔のカルト信教者が転生するのに使われた呪術が、数千年だってポケモンの力を一方的に使えると変な風に伝わったせいだ」
「私のせいでも彼らのせいでもない」
「だからって、どいつもこいつもどの話でもポケモンの生命そのものを人のエゴの為に使おうとしやがって!」
「それをお前が言うのか?」
「過去にBハートを持ったキュレムを止められなかったお前が」
「………」
「それで、追い詰めて捕まえたつもりになったかな?」
天井から緑色の人型の怪物が降りてくる。
「君がカメックスとリザードンのフュージョンポケモンにスチームと名付けたと聞いてね、名前を付ければ愛着が着くのかと試してみたよ」
「あのデオキシスの遺伝子は……」
「もちろん新しい最強のフュージョンポケモンを作るのに使用した、これがデオキシスとレックウザの遺伝子を組み合わせて作った」
「エリザベータさ」
緑色の怪物……エリザベータは右腕にあるレックウザの顔を向ける。
「それで脅してるつもりか…」
「この手はレックウザの顔をそのまま植え付けているからね……破壊光線の威力は君も分かっているだろう」
「一応デオキシスとレックウザの遺伝子を持っているから、この会場くらいは吹き飛ばせるね」
(確かに、オーダイルも強いがあの緑色の化け物に勝てるかは怪しい……それに……)
アメジストは周りを見渡す。
(スチーム……来るよな?)
(とにかく、このエリザベータを倒さないと)
そしてアメジストはスイッチを取り出す。
その瞬間、床が光って機械のパーツが飛び出る。すると地面からジェット噴射でロボットが出てくる。それはエリザベータに攻撃を仕掛ける。しかし……
バシッ!!ドガッ!!
エリザベータはその手でロボットを破壊した。
「私でも手を焼くほどだ、そんな玩具じゃ……」
「今だ!!いけ!スチーム!!」
「カメェェーーッ!!」
ロボットが出てきた穴から、カメックスとリザードンのフュージョンポケモン『スチーム』が飛び出して……
「ハイドロスチーム!!」
「ば……馬鹿な!!こんな所でフュージョンポケモンの技を使えば2人揃って、君もただでは」
「何焦ってんの?」
「お互い人間じゃないだろ?」
……
「キャロラもカレー鍋に突っ込んだら意識治るとは……凄いな、食欲」
その瞬間、会場奥で爆発が起こる。
「な……なんだ!?」
「多分アメジストの奴がなんかしたんだな……」
「アメジスト!!」
その時、スチームの前に突然別のポケモンが現れる。それはカメックスとリザードンのフュージョンポケモン『スチーム』である。
「また新しいフュージョンポケモン……」
「大丈夫だお前ら、こいつはアメジストの味方だ……どうした?スチーム」
オーダイルはスチームの言葉を聞き、内容を理解する。
「アメジストがメタモルを捕まえた!?よくやったぞスチーム!お前の手柄だ!」
「メタモルって……アメジストの兄?」
アメジストの方を見てみると、兄はぐったりとしている。
が、よく見るとそれは……
「いや待て、それ偽物じゃないか!?」
「そこに居るのは人じゃない、ただのメタモンだぞ!」
「……合ってるよ」
「何?……まさかそれって」
「ああ……メタモルは、兄貴は人に化けていたメタモンなんだよ」
「………」
「あっ!!ヒルグレイツの奴が消えてる」
「なに!?」
改めて見ると、そこにあったのは大きな掘り穴でヒルグレイツの姿はどこにもない。
「あの野郎……スポンサーが役に立たないの見るやいなや撤退していったな」
「アイツの事は後だ、今はこいつを檻に入れないと……お前らのことも心配だ」
「ハリル、キャロラ、ついてきて欲しいところがあるんだが」
……
そう言ってハリルとキャロラは……
「なんだ、ここは……!?」
「そりゃそんな反応もするよな、ねぇ!ちょっとまた革命団に置いて欲しい奴がいたんただけど」
「ん?……あれ」
たくっちスノー「アメジスト兄さん、アンタも帰ってたの?」
「え?」
オーダイル「ちょっとストップ」
アメジスト「ん?」
オーダイル「お前……え?」
アメジスト「ん?」
たくっちスノー「え?」
オーダイル「たくっちスノーの偽名じゃ……なかったの?」
アメジスト「俺は出てから1度も自分をたくっちスノーと言った覚えは無いけど?」
たくっちスノー「アメジスト兄さんは普通に俺の旅仲間だよ?あ、それはそれとして兄貴の1人だが」
オーダイル「…………」
「なんやて!!」
『Re:reBURST』
『END』
たくっちスノー「いや……この締め方何!?」
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