ダーク・ファンタジー小説

紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士
日時: 2017/01/24 01:27
名前: そーれんか

吸血鬼、人間の血を飲む怪物と呼ばれる生き物。耳が尖っており、吸血鬼かどうかはすぐ見分けられるが人間はごくまれに耳が尖っているものを産む。その人間は迫害され、捨てられ、最終的に魔術師になるケースが多い。

魔術師、元人間や吸血鬼など、様々な種族が魔力をもち不死身になった生き物をまとめてそう呼ぶ。元人間、と言うのは魔力をもった際に人間の記憶を忘れる為。吸血鬼はそうならない。他に精霊族や人狼族など色々な種族がいる。

聖戦士、神と人間によってつくられた通常の人間より遥かに強力な術を手に入れた吸血鬼と魔術師を消す為だけに存在する部隊。普段は教会でシスターとして人々に教えを説きながら吸血鬼や魔術師を見つけると直ちに排除しにかかる。

ーーーーー
登場人物

チキ 吸血鬼の少女。魔術師の父と吸血鬼の母のハーフ。魔術師としての力も吸血鬼としての力も中途半端だが、両親に愛されて育った。ある日聖戦士に屋敷を襲撃され、隠れていたチキは助かる。聖戦士に復讐するため旅をする。見た目14歳程度

ミサ&スオ
チキ達の屋敷に仕えていた双子のメイド。耳が尖っているが吸血鬼じゃない。生みの親に捨てられ森をさまよっていたところをチキ達に保護された。チキの旅の手助けをする。見た目10歳程度

アピク
魔術師。探究心をそそられた者はいくら身内だろうが仲間だろうが容赦なく調べ尽くす。魔術師としての腕は天才的。過去に何かあったようだが記憶が無いため何があったか探している。チキの父親とは師匠と弟子の関係であり弟子を失った事で興味を持たなかった聖戦士達を根絶やしにしようとする。チキはアピクの事を兄様と呼ぶ。見た目20歳程度

ヒューイ
聖戦士。基本的にめんどくさがり屋だがスイッチが入ると森を荒地に出来る強さを持つ。お酒が好き。23歳

スレイ
聖戦士。見た目が小柄で言動が幼い。力はそれほどないものの爆弾をつくるのが大得意な為自前の爆弾を使って敵を殲滅する。ぷにぷにした頬っぺで皆を癒すのが日課。17歳

ーーーーーーーーーー
初めまして!そーれんかです。去年から妄想してたやつを小説書く練習がてら書こうかなと思ってます。語彙力のない中学生なので至らぬ点が多いだろうとは思いますがアドバイス等宜しくお願いします_(:3」∠)_
追記
グロテスクな所も少なからず登場します。苦手な方はお控え下さいm(*_ _)m

1話
>>1

Page:1 2 3 4 5



Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.38 )
日時: 2017/02/12 02:01
名前: そーれんか

「ハ...ハハ...ハハハハハ!ハハハハハハ!この音で歌は完成する!さーあ喚け!苦しめ!嘆け!」
アピクは狂ったように笑いながら矢を落とし続ける。
「悪魔だ...」
ヒューイは呟く。矢は直撃はしなかったものの、体の至る所にかすり傷がつく。脚が震え、心臓が破裂するかもしれないくらいドキドキしている。
「ヒューイ様、ボケっとしているとかすり傷じゃいられません、死にますよ!さぁ、はやくこっちに!」
再興天使に手を引かれながら逃げ出す。大きな羽をはばたかせ、凄いスピードで走り出す。
「あんまり喋りると舌をひゃみっ...!噛みますよ!こんな風に...」
「わぁさいこーてんしかんだー!ヴィシャびっくりしたー、てんしもかむんだねー」
ヴィシャは少し馬鹿にした感じで話し、再興天使は顔を赤くする。
「.....待った...」
月星隠者が急に立ち止まり、手を前に出す。
「神の教えに反する異端よ...今ここで神の裁きを受けるがいい.....」

"再起の太陽"

黒い雲は一瞬にして太陽に消されてしまい、空は晴れ渡る。

"永世の運命"

続いて再興天使も唱え、傷ついた箇所を癒していく。やわらかい光に包まれ、傷は最初からなかったかのように消えてなくなる。

「...屋敷を燃やして、服をボロボロにして、本も消し炭にしやがって...なんてガキだ...歌も完成させてくれないとなると...あぁめんどくさい、たまには休ませてくれないのか?」
アピクは溜息をつき、浮いた本の一部を破った。破った紙片は鍵へと変化する。

"二頁・黒魔像"

「これでもう終わりでいいか!?」
空を覆い尽くすほど巨大な黒い魔像が鍵から生み出される。
地面に亀裂がはしり、それに加え熱気が凄まじい。
「っ...やられっぱなしで...いるものか!」
「ヒューイちゃん!?」
魔像の目から逃れられるような場所を見つけ、走る。

(魔像の大きさじゃ私一人の攻撃じゃビクともしない...なら...!)

魔像を狙わず、アピクの方に攻撃を仕掛ける。
「ぁぁぁああああ!!!」
「っ!?」
狙っていたところは避けられたものの治りかけていた腕にまた深い傷を負わせることが出来た。
「チッ...」
二手に分かれたのが原因で、魔像はヒューイを狙わなかった。人数が多い方を狙うように創られているからだ。
「まだだ...」
大きな鈍器を軽々と動かし攻撃を続ける。アピクは魔像を動かす事と傷を治すことで魔力を使い過ぎ、魔壁を張ることが出来なくなっていた。だんだんアピクはおされていく。
「あぁ...こう魔力を使ったのもここまで追い詰められたのも久々だ...だがな、ここで死ぬ訳にはいかないんだ。弟子と...そしてバカ娘達の為にな!」

"獄焔砲撃"

手を銃の形にする。すると火の玉が発射し次々とヒューイを狙う。
「熱っ...」
近くにくるだけでも火傷してしまいそうなくらい熱い火の玉は近くの草木を炭にしていく。

何かがガラガラと音をたてて消えていく。

魔像が、壊された。

「ひぃ...こ、怖かったぁ...」
「.....終わりに...しましょうか.....」

月星隠者は見えない目を開く。

「...終わりにするか、なんて言いたい所だが生憎俺は足掻くタイプでね。」

アピクは血まみれの杖を手に取った。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.39 )
日時: 2017/02/13 01:54
名前: そーれんか

「〜〜〜...ルアイリちゃーん、なんか変な感じするんだけど、気のせいかな?」
「...よかった〜。ジンリンちゃんもそうだったの〜?てっきり私だけだと思ってた〜」
「〜〜〜、そっかー。ルアイリちゃんも?.....折角休息をとらせようと思ったんだけど、チキちゃんにもう少し頑張ってもらわないといけないかなー、その後ふっかふかのベッドでおもてなししないとね?」

ジンリンとルアイリはチキを起こしに寝室へと移動する。
「チキちゃ〜ん、起きて〜!緊急事態かもしれないの〜!」
ベッドをギシギシ揺らし半ば無理矢理チキを起こす。
「緊急事態...?」
重そうな身体を起こし、髪を束ねる。
「気のせいじゃないんですか?」
ミサがジンリンに問う。ジンリンは暗い顔をして
「〜〜〜。精霊のかんは当たるものよ」
と言った。


ジンリンはいとも簡単に元の次元へ戻る道をつくりだす。
「〜〜〜、さ、はやく行きましょ」
「聖戦士に見つからなければいいのだけど〜」
ジンリンは背中に綺麗な虹色の羽を出し、姿を背景と同化させる。
「〜〜〜。その羽握ったら皆同化するから見えにくくなるよ。自然に生きるものの知恵ってやつかな?」
にししとジンリンは笑う。チキにはどう見ても魔術にしか見えなかったが、これが精霊族というものなんだろうか。

走りながら魔黒屋敷を目指す。
結構な距離を走ったが屋敷は一向に姿を表さなかった。
「あっれ...もう見えてもいい頃なんだけど...」
「ジンリンちゃん.....見えてる...」
「え?」
ルアイリが指さした方を見る。
屋敷のある場所から煙がもくもくと上がっていた。
「兄様...!?」
「ジンリンちゃん!急いで!」
ルアイリは目に涙をためている。
チキの心臓はバクバクとはっきり聞こえるくらい大きな音でなっている。見かねたのかミサとスオはチキの手をぎゅっと握っていた。

花壇が血に塗れて、空は焼けた本の灰がひらひらと舞っている。
「し、師匠は...?」
ガクガクと震えながら溜まっていた涙をぼろぼろと流すルアイリを宥め、辺りを見回す。

「〜〜〜!あそこだ!」
ジンリンが木にもたれかかって目を瞑っているアピクを見つける。
「し...ししょぉ...」
ルアイリはジンリンに抱きつき泣いている。チキやジンリンもまた、ポロポロと涙を流している。
ミサとスオは下唇を噛み、チキを宥めている。
「勝手に先に死ぬとはいい度胸ですね...お嬢様が泣いているというのに!」「お姉さん...」
ミサが近くにあった石ころをアピクに投げつける。
「痛っ...」
アピクは目を覚ます。
「きゃぁぁぁ!?師匠!?生き返った〜!?」
「勝手に殺すな。ったく...屋敷直す魔力も残ってないからこうして寝てたというのに...石を投げるとはいい度胸をしているじゃないかそこのバカメイド」
汚れて所々欠けた杖を地面に刺し身体を起こす。
「ジンリン、ルアイリ、丁度いい。屋敷直し手伝え」
「〜〜〜!はぁい!喜んで!」
「あ、ジンリンちゃん待って〜!」
ジンリンとルアイリは嬉しそうにスキップしながら屋敷の方へと向かう。
「...兄様...」
「ん?」
「...死なないでよ?さっき本当に死んだって思ったのに...死なれたら言いたい事も言えなくなるじゃない...」
チキは目をうるうるさせて鼻を赤くする。その姿を見てアピクは思わず吹き出す。
「ハッ、俺がそう簡単に死ぬもんか。バカ娘、お前からバカが取れるまでは生きてやる。つまり永遠だ」
「どういう事!?」
チキは鼻だけでなく顔も赤くする。ついでにミサも顔を赤くしていた。
「お、お嬢様になんてことを...」「...お姉さん...」

「あら〜?じゃあさっきの変な感じは一体なんだったのかしら〜?」
ルアイリはそんな事を思ったがまぁいいやと花壇に花を植え続けた。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.40 )
日時: 2017/02/14 02:01
名前: そーれんか

しんとした部屋には緊張感が漂っている。長机に七人の男女が円を囲む形で座り、黙々と書類を読み続けた。
「どういう事ですかッ!」
胸の部分にハートマークがついた服を着た長髪の男はバンと長机を叩く。
「後一押しで殺められたと言うのに...撤退しろだと?答えてください!」
「簡単に言うと、面白みがないだろう?だよな?聖骨六頁」
白髪に赤い目、そして赤白の服を着た男はニヤニヤとしながら書類を見る。
「私に振らないで貰えます?聖血七頁さんの言う面白み...それもありますが聖臓三頁さんにも一理あります。別に後魔術師は三体もいる事ですし、一体くらい殺めても問題ないと思います。吸血鬼もいますからね、どうでしょう聖経四頁さん?」
首、右手左足が骨だけの眼鏡をかけた女はカラカラと乾いた音のする左足をゆすっている。
「君達は他人に振ることが好きなのかい?ハハハ。僕はどうでもいいと思うね。ハハハ。にしてもあの子達はいい働きしたよね。ハハハ。魔術師をあんなに追い詰めたんだもん。ハハハ。んで、聖肉二頁はどう思う?ハハハ。」
よく笑う男は白い色の服、フードを被り、手袋もしていた。その白には細い目立つ黄色の線が無数に引いてあった。
「あん?腹減ってなんも聞いてなかった。おい聖心五頁、なんて言ってたんだ?」
緑色の髪の男は雑草のようにボサボサな髪を更にクシャクシャにし、グゥとお腹の音を鳴らす。聖経四頁だけ笑っていた。
「いえ、貴方に言っても無駄かと思うんですの。私は聖臓三頁と同じく追い詰めておいてなんで殺めてしまわなかったのか疑問だけどそれなりに考えがあるのなら聞きたいですの。聞かせて欲しいの。聖眼一頁。」
ダボダボの服を着ている最年少であろう少女は書類にさっと目を通し、嘘偽りのない本音で話をする。
「あのままいたら全滅していたから撤退させたまでだ。」
全てを白で包んだ男らしき人物は重く低い声を出す。
「それはどういう...?」
「あそこにいたのは魔術師だけと思っているのか?笑わせるな。貴様達はこの紙に書かれた事実かどうかもわからない事を鵜呑みにしているのか?」
男はそう言って手元にあった紙をぐしゃっと丸める。
「簡単に言うと、あの子達が気がつかなかった、あるいは嘘の情報があると?」
「あるとすれば前者ですの。あの子達は嘘の気が感じられなかったんですの。」
「あの場所にもう一体何かがいた。あの魔術の力からして、月紅屋敷の魔術師だろう。」
「ハハハ。そう言えばあの魔術師滅多に姿見せませんもんね。ハハハ。隠れて見てたのかな?ハハハ。んで、次はどこ攻めます?月紅屋敷もですが空想煉屋敷の魔術師もなかなかにめんどくさい相手ですもんね。ハハハ。」

聖眼一頁は賽を投げる。
出た数字は、三。

「...空想煉屋敷だ。各々準備をしろ」
「「「「「「ハッ」」」」」」
そして六人は各自別の部屋へと移動する。
「魔術師達よ...待っているがいい。あの時の罪は想像以上の重さだからな...」

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.41 )
日時: 2017/02/15 01:42
名前: そーれんか

ジンリン達の手によってあっという間に再建された屋敷で皆茶を飲みながら軽い休息をとっていた。
「いいって包帯なんか!勝手に治ってんだから!」
「〜〜〜!子供じゃないんだから!いくら治るとはいえ血を止めないと後片付けも面倒臭いのよ!ほら太陽の光を浴びる!」
ジンリンはさっき直したはずの壁に穴を開けた。明るい太陽の光が差し込む。
「壊すな馬鹿!誰の屋敷だと思ってる!?そもそもお前とは種族が違うんだから陽の光浴びて回復速度が上がる事なんてねぇよ!」
「師匠元気ね〜。頭から血がぴゅーぴゅー出てるのに」
「誰のせいだ!」
茶番が繰り広げられる。チキ達はその様子を呆然と見ていた。
「に...兄様...」
「.....。あ、それよりお嬢様、身体はもう大丈夫ですか?」「私も心配だよー」
「うん、もう大丈夫。...けど、なんか見られてるような...変な感じしない?」
チキの言葉でアピクがピクンと反応する。杖を取り出し不機嫌そうな顔をしていた。
「っと...どうやら糞野郎が来たようだ」

"夕焼けの五芒星"

天井が壊され紅色の五芒星が落ちてくる。地面に五芒星がついたと同時に少年が五芒星の中から召喚され、アピクをめがけて細身の剣で攻撃する。
「やぁ。なんだか僕の屋敷が危なそうだったから避難しに来ちゃいましたーっと。」
「帰れ糞野郎、折角直したのにどいつもこいつもすぐ壊しやがって」
ガキンと剣と杖が当たりあう音がする。簡単に折れそうなくらい細身の剣なのだが周りにルーンが刻まれており耐久力や斬れ味はそこらの鉄でできた大剣ですらすっぱりと切れてしまうほどだった。
「あぁ壊したのは謝るよ?でも帰れはないんじゃないかなぁ、僕死ぬかもしれないのに」
「さっきからジロジロ見てやがって気味が悪い、ジンリンじゃあるまいし」
「〜〜〜!?〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
ジンリンは怒りとアピクに名前を呼ばれた嬉しさでつい精霊語で喋ってしまう。ルアイリ以外引いていた。
「.......。おい糞野郎、少し話を逸らすが屋敷が危ないってどういう事だ?」
「うん、まず僕にはちゃんと紅影死鬼って名前あるんだからさー、糞野郎やめてよ。んで、僕の屋敷が危ないってのはね、あの部隊にマークされたみたいでさぁ」
「あの部隊?」
チキが思わず口に出す。会話に割って入ってしまうのはちょっと申し訳なかった。
「あの部隊ってのはね、七人で結成された"人身の部隊"って奴でね。んもー気味が悪いったらありゃしない。ま、この部隊のおかげでアピクは命拾いしたのかな?」
ちらっとアピクの方を見る。頬に貼られた絆創膏をピリッと剥がしながら不満げな顔をしていた。
「あいつら撤退しなくともお前が邪魔しに来るだろうが。」
「あ、バレた?やっぱ元老は違うな〜!くぅ〜!」
「帰れ糞野郎」

ーー、聖戦士、聖騎士、それに色々な部隊...人間の世界は知らないことが多すぎる。上には上がいる...もし、兄様達四大魔術師ですら勝てない相手が隠れているとしたら?

チキは話を聞いて不安が尽きるどころかどんどん増えていった。

ーーーお父さん、お母さん、私はどうすればいいの?

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.42 )
日時: 2017/02/16 01:39
名前: そーれんか

「ハハハ。いませんね。ハハハ。」
ネズミ一匹すらいないようながらんとした屋敷に窓を割って入り込む。
「聖経四頁、少し静かにしてください。ここの魔術師は吸血鬼です、どこかでコウモリに化けていても何ら不思議ではありません」
静かに、静かに屋敷へ足を踏み入れる。悪趣味なまでに紅く、所々赤黒い羽が落ちている。

「おやおや...折角一服しているというのに来客とは...。出来れば窓を割らずに入ってきてほしいものだな」

壁画の前にある椅子で煙草を吸っている女は紅い眼で見る。
「うん?また君達か。いい加減にして欲しいね、私はこの戦争自体あまり興味がなくてな。早く帰ってくれないか?」
そう言って女はまた一本煙草を取り出し火をつける。
「早く帰ってほしいのならば貴方が死ぬ他ないですの。」
「簡単に言うと、死ねって事だ」
「吸血鬼の肉ってのも悪くねえかな?いや、穢れるか...ふぅ...」
「ハハハ。神の名の元に魔を滅します。ハハハ。」
「聖眼一頁、命令を。」

「目標...四大魔術師 紅翼滅歌。汝らに力を授ける、さぁいけ。」

その言葉で全員の眼と司るものが光る。光がほぼない屋敷で、その眼と司るものだけが灯となっていた。
一斉に女の方を向く。
「少し訂正いいかい?私はもう紅翼滅歌じゃない。私は...ルナテ・アーズだ、覚えているといい。」
吸いかけの煙草を地面に落とし、足で火を消した。


「これは空想なんだ。この場所も、私が思い浮かべた事を皆の頭にも思い浮かばせただけ。ここは現実なんかじゃあないさ。なんでもできる。だからこうやって...」


部隊は気がつけば森の中、屋敷があったはずなのに最初から何も無かったようになっている。
「と...飛ばされましたの?」
「いいえ、違います聖心五頁。ここは全く同じ場所。骨がそう言っています。」
「ハハハ。これは一番面倒くさい魔術師だったかな?ハハハ。」
「笑うな聖経四頁。眼には写っていないが...いや、見える。上だ!」
聖眼一頁が空を指さした先には紅い弓を構えているルナテがいた。

「だから言ったろう?これは空想...なんでもありなんだとね!」

ーーーーーー
人身の部隊
聖眼一頁
人間の身体の一部、眼を司る人物。この部隊のリーダー的存在。口は良くないものの仲間と神を大切にする心は誰にも負けないと思っている。
聖肉二頁
人間の身体の一部、皮膚などの肉を司る人物。食べる事が好きでよくお腹がすいたと言っている。だが肉は嫌い。草食。
聖臓三頁
人間の身体の一部、臓器を司る人物。真面目だが戦場に出ると高確率で心臓のバクバクする音が聞こえている。
聖経四頁
人間の身体の一部、神経を司る人物。よく笑い場を和ませるが戦場に出ても笑っているので真面目にやっているのかよくわからないが本人は至って真面目だそう。
聖心五頁
人間の心を司る人物。この部隊の最年少人物だが頭の良さは誰にも引けを取らない。背伸びをしてダボダボの服を着ているがそれのせいでよく転けているのを目撃される。
聖骨六頁
人間の身体の一部、骨を司る人物。右手左足が骨と化しておりカラカラと乾いた音が動く度になる。
聖血七頁
人間の身体の一部、血を司る人物。簡単に言うと、が口癖。血を司っているが血を見るのが嫌い
ーーーーーー
空想煉屋敷
ルナテ・アーズ(紅翼滅歌)
煙草をよく吸う吸血鬼の魔術師。この戦争にはほぼ興味がない。過去に沢山人間の血を吸ってきた為魔術師になって以降は一滴も人間の血を飲んでいない。あることがきっかけで改名する。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.43 )
日時: 2017/02/17 02:28
名前: そーれんか

「チッ...」
アピクは苛立っているのか舌打ちをする。
「僕昔聞いたんだけど怒るとシワが増えるってよ?フフフ...アピクのシワがひとつ増えたのかな?かな?」
紅影死鬼はニヤニヤしながらアピクをおちょくる。
「...」

"魔像・紅"

魔法陣から大きく真っ赤な魔像が床を突き破って熱風と共に出現する。
「ひぃ!?じ、冗談だって、いや、間違ってはいないけどさ...その...」

"炎重拳"

アピクは無言で魔像を動かす。熱く重い一撃が床を壊し壁を壊す。
「ちょっと兄様!折角ルアイリさんとジンリンさんが直してくれたっていうのにもう壊しちゃうの!?」
「知るか」
「ぎゃー!悪かった!だからその魔像ひっこめて!」
「許すかっ.....!?」
急にルアイリがアピクの目の前に笑顔で出てくる。
「師匠?仲良く...ね?」
その笑顔は殺意も孕んでいることにチキ達は気がつく。いつものほほんとしている人物程怒らせると怖いと言うことを学んだ。
「る、ルアイリちゃーん!ありがとう、ありがとう!」
「別にいいのよ〜?屋敷は直してもらうけど。師匠の屋敷だけど私の住むところでもあるんだからね〜」
紅影死鬼は小声でハイと返事をする。軽く術を唱えると、壊れた部分だけの時間が巻き戻り、元通りとなる。
「紅影死鬼さんの魔術は直すんじゃなくて戻すんですね。」「色々あるんだねー?」
ミサとスオは感心し、壊れていた箇所をさする。
「うん、アピクみたいに元あったものを新たに創るんじゃなくて、そこだけ時間を戻してしまうんだ」
「ま、魔術もそれぞれ違うって事だ」
アピクは魔像を消し、霧へと変える。
「〜〜〜、こんな魔力の無駄遣いしてるから沢山あってもすぐ尽きるのよー?」
「残念ながらお前みたいに一度出した魔力を再び体内に戻す事は出来ないんでね。そしていい加減帰れ」
アピクはジンリンの頭を重そうな杖でゴツンと叩く。
「〜〜〜!叩かれたッ...あぁ...アピクに...叩かれたッ...!!」
満足気なジンリンは引き気味のアピクを見てさらに感情を高ぶらせた。
「〜〜〜!ハァッ!アピクが引いてるッ!あぁ精霊王!ありがとうございます!今日は私にとって最高の一日でしたッ!!」
「.....帰って...お願いだから...帰れ...」
アピクは机に突っ伏し脱力する。
「えー、僕ここがいーなー!一人でいるよりみんなでいた方が戦力になるじゃん?魔術師全員揃った事だし。」
チキは人数を数える。紅影死鬼は全員と言っていたが一人、あと一人足りなかった。
「全員...?あと一人いるんじゃないんですか?」
途端に部屋は沈黙に包まれる。ジンリンがあからさまに困惑した顔で
「〜〜〜...あー...チキちゃん、その子は行方がわからなくてね...」
と言う。目を合わせず、下を向いて。
「...?」
「チキちゃんには重すぎる...かな?いつか会えると思うし、その時にね?」
「そう...ですか」
「ん、俺は眠い。お前達も勝手に寝ろ。死鬼だけは床でな」
「なんで僕だけ!?」
アピクは欠伸をし、部屋を後にする。
「チキちゃん達、ホットミルクいる?寝る前に飲むといいのよ〜」
ルアイリはカップと蜜の入ったビンを取り出す。
「あ、僕いる」
「〜〜〜、私もねー!」
「私と...ミサとスオにもお願いしていいかな。」
「了解〜!採れたての蜜、どんな味がするのかしらね〜♪」
先程の沈黙から変わってわいわいとした雰囲気になる。だがチキはどうしてあんなに冷たい目をしていたのかが気になっていた。
「気にしない方がいいよ」
「え?」
「いや、こっちの話。ミルク出来たみたいだよ?」
完成したホットミルクを飲み、体を温める。ほんのり花の香りがする蜜はとても甘かった。
「〜〜〜、ふぁ...私も眠くなった。おやすみー」
「おやすみ〜♪」
一人を除き皆ベッドへと潜り込む。チキは布団から顔を出し、窓の方を見る。紅い月が、どこも照らすことなく空に存在していた。
ーーーーー
月光屋敷
紅影死鬼
四大魔術師の一人。アピクをおちょくるのが好きでその度に殴られたりしている。主に使う魔術は五芒星(ペンダグラム)と六芒星(ヘキサグラム)に火や水の属性をつけて攻撃する魔術と、物体の時間を戻す魔術。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.44 )
日時: 2017/02/18 01:26
名前: そーれんか

世界が紅く染まる。月も、空も、地も。
「これも空想、全部空想。どれが本当でどれが空想か...そんなのは自分自身で決めることだ。お前達がここにある石ころを空想のものと思うか現実のものと思うか...だ」
ルナテは煙草を取り出し火をつける。
「この煙草は現実のものだ。空想を脳が現実と認識すればなんでも現実となる。脳が現実と認識するのを拒む限りそれは永遠に空想のままだ」
聖経四頁は笑いながらパチパチと拍手をする。
「ハハハ。難しい話は無しにしましょう?僕達は君を倒せれば良いのです...まぁ、少し続きを聞きたい感じはありますがね。ハハハ。」

"四枚目・聖神経者"

「知っています?神経って、ある偉人が神気と軽脈って言う言葉を組み合わせてできたらしいんですよ。万物の力が宿っていたり?ハハハ。」
どこに隠し持っていたのか、聖経四頁は小さな本を取り出す。小さな本の四ページ目が淡く光り始め、その光はどんどん強くなる。
「脳が現実と認識してしまうから怪我を負ってしまう。だから認識しなきゃいい。簡単な事では無いがな」
光は弾幕となり紅い大地を白い光で包み込む。
そして弾幕の一つがルナテの身体に触れた瞬間、大爆発を起こす。

「ハハハ。やっぱり無理か。ハハハ。」
ルナテは無傷のまま火が消えた煙草に再び火をつけていた。
「どうしますの?攻撃が通らないのであれば勝つ確率はとても低いですの。無駄な戦いをするよりは撤退して別のところを攻めるのもありですの。 」
「随分早いですね。ですが聖心五頁の言っていることは正しいと思われます。どうでしょう、聖眼一頁?」
「.......余計な時間を使っただけに見えるがまぁいいだろう。偵察と思えばまだいい。」

「撤退だ」
そう言うと同時に部隊が消える。ルナテは煙草の灰を地面に落とし、ため息をつく。
「...人間はいつの世も集団で行動する事しか出来ないのか?群れて、流されて、集団で一つのものを虐め、死に追いやる。つまらない、つまらない...いや、一人じゃ何も出来ない無力者だと晒しているのだけは面白いな。」
ルナテは背中に生えた巨大なコウモリの羽を羽ばたかせ風を起こす。木々は一瞬にして枯れ、地面はひび割れ、荒廃した大地へと変貌する。
「...現実なんてこんなもんさ」
ひび割れた地面に寝転がり、星すらも浮かばない真っ暗な空を虚ろな目で眺めながら目を閉じた。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.45 )
日時: 2017/02/18 23:12
名前: そーれんか

「ネメシス...落ち着いて...壁を壊してもなにか解決するものでもない...」
「そんな事言ったって...いくら上からの命令でもあそこまでやっといて逃げろはないでしょ!?あそこはどこか抜けてるわ!」
怒りをあらわにしながら壁をぼこぼこ蹴り続ける。蹴られた壁は見事に凹んでいた。
「ねえ...水を差すみたいだけど、聖戦士と聖騎士とこの部隊他にどれ位上があるの?」
スレイが問う。
「ここは私が答えようか。まずは一番下が修道士。まぁ一般市民とほぼ変わらないさ。次に聖戦士、聖騎士。前にも似たようなこと言ったけど、次がこの部隊...そして戦うものとしては一番上の人身の部隊だ。あの部隊は人間のそれぞれの部位を司っててね。まぁ強いと言われてるよ。真偽は定かじゃないけどね。」
「へぇ...」
スレイに混じりヒューイも頷く。
「...んぅ?せーとなにしてるの?」
ヴィシャが眠たそうな目で聖人を見る。聖人は何かコソコソとやっていた。
「えっ!?い、いや...なんでも...」
「みーせーろー!えいっ!.....手帳?」
「そうです...この手帳に食べた記憶を書きとめてるんです。書かないと頭がパンクしてしまいますよ...」
ペンを机に置きはあとため息をつく。
「あの魔術師の記憶...どんなのか知りたい...」
「あ、あの魔術師ですか...殆ど魔術で埋まってましたよ。しかも長く生きてるせいで記憶食べるだけで死ぬかと思いました...あ、でも途中変な感じしたんですよね。無くなっているというか...書き換えられてるというか...」
「...魔術も戻っていたのも謎...」
「いちばんかんたんにたおせるよわいまじゅつしいないのかなー?」
ヴィシャは椅子を寝転がることができるように二つ置き、そしてごろんと寝転がる。
「ヴィシャ様、四大魔術師なんですから弱い魔術師なんていませんよ。あえて言うならあの人狼の魔術師かな。あれを倒せば少しは楽になるんじゃないかな?」
「...名案.....次...人狼を狙う...作戦会議...しましょう...」
全員椅子に座る。
「うぇぇ...またあの魔術師のところに行くんですか...やだなぁ...」
聖人は手帳とペンをポケットにしまい、机に突っ伏した。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.46 )
日時: 2017/02/20 02:21
名前: そーれんか

四大魔術師が死した後、生きている魔術師から自動的に一人、屋敷をつくる能力と四大魔術師の称号が与えられる。チキの父が死した後に四大魔術師の称号を受け継いだのはルナテ。だがルナテはその称号を受け継いだ後に行方がわからなくなってしまっていた。
"お前達と関わる気は無い"
そんな言葉を残して。

ーーーーー
「あれ?師匠、煙草吸ってたっけ?」
ルアイリがひょこっとバルコニーに顔を出す。真っ暗な空にぽつんと紅い月だけが浮かんでいた。
「何、昔の残りだ。それよりお前寝てるんじゃなかったのか?」
「師匠が寝るって言ったんじゃな〜い?私はちょっと夜風にあたりたくて起きただけよ〜?」
「じゃあ俺もそういうことにしといてくれ。あんなに人数が増えてちゃ寝れやしない」
アピクは古い煙草の火を消し、柵に寄りかかってため息をつく。
「師匠は別の部屋だから死鬼くんのイビキはそこまで聞こえないはずなんだけどな〜?」
紅影死鬼のイビキは凄まじいもので、どんなに爆睡していた人でも飛び起きるくらい煩かった。
「...にしても、蝙蝠が飛び交わない夜空ってのも久しぶりね〜"ロジスタ"くんのマジック、結構面白かったな〜」
「ロジスタねぇ...久しぶりにその名前聞いた。最近はチキの父親としか言ってなかったしな」
地上からかなり離れた位置にあるバルコニーの為、絶え間なくびゅうびゅうと音をたてて風が吹いている。
「...弱いんだな。死んだ弟子の名前を言わないようにして、思い出したくなくて、逃げて」
「師匠...」
「俺はあいつら聖戦士達を殺すことでしか復讐できない。この復讐だって自己満足だよ。あいつがどんな事を望んでるのか俺は分からない。本当はバカむ...チキが安心して暮らせるような空間を創って欲しかったって思ってるかもしれない」
いつになく沈んだ声でアピクは淡々と話す。ルアイリはかける言葉も見つからず、ただじっと聞いているだけだった。
「チキは聖戦士達に復讐するって言っていた...だから甘えてるんだろうな。チキの思いがあいつの思いとは限らないのに」
「...師匠...師匠のバ〜カ!ア〜ホ!まぬけ〜!ハゲるわよ!」
「!?」
ルアイリはびしっとアピクに指をさし、べーっと舌を出す。アピクは突然叫んだルアイリに驚き、目を丸くする。
「師匠は師匠なの!ロジスタくんが思ってた事が分かったらその通りにするの!?例えばロジスタくんが聖戦士達に滅ぼされろって思ってたら大人しく滅ぼされるの!?...いや、ロジスタくんはそんなこと言わないけど.....師匠は師匠の気持ちに正直でいいの...師匠は弱くなんかないし...」
「...」
アピクはふっと笑う。
「はいはい。お前の言いたい事は分かったよ。ハゲるは余計だがな」
「師匠...!ふふふ...私が死ぬ時は泣いてよね?ふふふふ...師匠の笑い顔見たら泣き顔も見たくなった...ふふふふふ...」
「.......」
アピクは気持ちが悪いという念を込めた目でルアイリを見る。
「あら〜?そこは"俺が守ってやる"とかじゃないの〜?」
「.....お前最近ジンリンに影響されてきてないか?勘弁してくれよ...」
「うふふ〜どうかしらね〜?」
「ジンリンみたいなやつは一人でいいから...」
アピクは疲れた表情になり、床に大の字になって寝転がる。
「師匠」
「なんだよ...」
「師匠はずっと私の師匠で、家族で、恋人よね〜?」
満面の笑みでルアイリは言い、アピクはぶっと吹き出す。
「最後はどういう意味なのか理解不能なんだが...絶対ジンリンに何か吹き込まれたな...あぁもうだからあいつは!」
「あら〜?家族は否定しないの〜?」
ルアイリはニヤニヤ笑いながら袖で口を抑える。
「...お前は俺の弟子になった時点で家族だから否定はしない」
「.....」
ボッと火がついたようにルアイリは顔を赤くする。
「も...もう師匠ったら〜!ジンリンちゃんの言った通りだわ!師匠は恥ずかしいセリフを平然と言うって...!」
「.......寝る」
アピクはすくっと立ち上がりさっさとバルコニーを後にした。
「...ふふっ。師匠ったら.....家族か。そんなのも、私が魔術師になる前にはいたのかしら〜?」
ルアイリの声は強い風と闇夜にかき消されていった。

Re: 紅の吸血鬼と黒の魔術師と白の聖戦士 ( No.47 )
日時: 2017/02/21 02:21
名前: そーれんか

「...今回は人狼の魔術師を倒したら追撃せずに徹底する......」
「余計な怪我はしたくないからね。ですが人狼も結構強いですよ。...花などはちぎったりしないでくださいね」
月星隠者達は慎重に魔黒屋敷に近づいていく。一歩一歩確実に。
「ヴィシャ、我達はこっちだ。寝ないでついてきてちょうだいよ?」
「すぅ...すぅ...」
「寝るな!」
ネメシスはべしっとヴィシャの頭を叩き起こす。ヴィシャは無理やり起こされ不機嫌な顔になっていたが無視して進んでいく。
「うぅ...僕は吸血鬼達の気を引きつけるんですかぁ...?怖いのに...」
「聖人さん、スレイ達がいるよ!本当に危険になったら合流すれば...」
スレイは聖人を勇気づける。スレイの服の周りには小さな爆弾が沢山ぶら下がっていた。
「ス、スレイさん...!そ、その爆弾少しの衝撃で爆発したりしませんよね...?」
「これのこと?大丈夫、ピンを抜かない限り爆発しないよ!」
「な、ならよかった...」
ある程度進むと月星隠者が手を出し歩きを止める。
「シッ...精霊と人狼は音に敏感...」
「....くれぐれも死ぬようなことはないようにしてくださいね。死体はいつ見ても見慣れないものですから...」

ーーーーー
「もう胡蝶蘭ちゃんったら〜!」
ルアイリは花壇で花と会話をしている。ピンク色の胡蝶蘭が美しく咲いていた。
「師匠にあげたいわ〜...うふふ」
"ふふっ、あなたの師匠が起きたらもう渡しても大丈夫よ?私は今一番美しく咲いているからね"
「そうね〜、花言葉はあえて内緒にしておこうかしら〜?」
"お好きになさいな"
「うふふ...あら?折角お話している時に来るとは非常識ね〜」

"花咲・毒霧華"

禍々しい色の華から花粉のような毒霧が放たれる。
だが再興天使の盾に花粉は全て弾かれてしまう。
「.....早く切り上げるつもり...だから...早めに終わらせる...」

"眼殺聖暗"

突如ルアイリの視界が真っ暗になり、不快感を覚える。それもそのはずこの闇は元々存在する純粋な闇ではなく聖戦士達によってつくりだされた"光の闇"だから。
「っ...見えないのは厄介ね〜...」
「...案外あっさりいった...ここから...再興天使...」
「ふぅ。私は敵味方関係なく死体を見るのはあまり好きではないのですが...これも神の為、神判を受けてください」

"最終判決・聖光"

ーーーーーーーーーー
「...あふ。お前達は元気だな…俺はもう寝たいんだが...」
アピクは壁に寄りかかりあくびをする。
「そ、そ、そんな風に眠たがってられるのも!い、今のうちですからね!」
足をがくがくさせながらも聖人は強がった喋り方をする。
「...他の奴らは寝てるんだから静かにしろよ...ふぁ...あふ...」

"黒の杖"

真っ黒な杖が小さな魔法陣からすっと出てくる。杖の一部は何かの顔のような形をしていて気味が悪かった。
「それで...今日は誰が俺の魔術の実験体になってくれる?」
笑いながらアピクは古い煙草を取り出し火をつけた。

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