ダーク・ファンタジー小説

黒いリコリスの教団【修正版】
日時: 2018/11/08 20:08
名前: シリアス

初めまして、シリアスでございます。
文章はいかにも素人ですがこんな私でもよければ・・・・・・
悪口や皮肉、いたずらコメントなどは決してしないでください。
舞台はファンタジージャンルがぴったりの11世紀の中世時代です。
天使や悪魔、魔法や錬金術などが存在し一部の人しか知られていないという設定。
主人公は秘密の教団『リコリス』の指導者として敵組織である『セラフィムの騎士団』の支配を終わらせるために戦うというストーリーです。

オリキャラを募集しておりましたがここで締め切りとさせて頂きます。
たくさんのキャラクターを提供してもらい深く感謝しています。
どうもありがとうございました!


登場人物


【リコリス教団】

ルシール・アルスレン

本作の主人公。種族は人間と食人鬼のハーフ。
かつてルフレールの悲劇を終わらせた英雄のブレードガントレットを愛用している他、あらゆる武器を扱う事が可能。
14歳の少女ながらも剣技や暗殺などのスキルは抜群で仲間からの尊敬を集める。
リコリスの教団の長として仲間を率いセラフィムの騎士団と戦う。


ミシェル・ヴォーン

教団の一員でありルシールの親友である人間と魔女のハーフ。
特殊な魔族の家系を持ち魔女の魂を吸収し能力を向上させる特殊スキルを持つ。
幼い頃、ルシールと共に教団に加わって以来相棒として活動している。


ロベール・ド・カルツ

ルシールの右腕である老神父。種族は人間。
教団のまとめ役で主に情報を団員に提供する。
彼もまたル・メヴェル教信者殺害事件の被害者であり娘を失った。
そのため犯人として騎士団を疑っているが命懸けの任務をルシール達に任せている事に心を痛めている。


ルナリトナ

リコリス教団の一員。種族は人間。
錬金術や薬の調合に長けておりその技術を武器とする。
戦闘よりも仲間の援助が得意で剣術はとてもじゃないが苦手。
ディーノと気が合い共同で研究や発明に明け暮れている。


ソフィ・ツヴァイフェル

リコリス教団の一員。種族は人間と悪魔のハーフ。
双剣を使った剣術と黒魔術を得意とする。
悪魔と人間の混血ということで人間からも悪魔からも忌み嫌われているため身分を隠していた。
しかし、相棒のリクに対しては心を許しており行動をよく共にする。
反対に稽古の際に不覚を取らされたミシェルをライバル視している。


リク・フォーマルハウト

リコリス教団の一員。種族は人間。
好奇心が強く誰に対しても明るく接し純真無垢で真っ直ぐな性格。
誰かを守りたいという思いから最強の戦死になろうと努力している。
武器は普段、背中に背負った大剣を使用する。


ジャスティン・リーベ

リコリス教団の一員。種族はエルフ。
礼儀正しく真面目で純粋、人懐っこく誰とでも仲良くしようする性格。
教団に入る前は聖職者で魔を浄化する力で人々を救済していた。
弓を得意とするが武器がなくても戦えるようにと護身術程度だが肉弾戦もできる。


クロム・リート

リコリス教団の一員。種族はエルフ。
賢く冷静で、何事も要領よくこなす優等生。ジャスティンの異母弟。
一方でお節介ともいえるほどの世話焼きな面もあわせもつ。
魔法石の杖を扱い回復魔法や光属性の魔法が得意だが戦闘の際には闇属性や攻撃的な魔法を主に使用する。


カティーア・ヴァイン=トレート

リコリス教団の一員。種族は魔女と天使のハーフ。
19歳になるまで天使だけの小さな村に住んでいたが混血である事が原因で他の住民から迫害を受けていた。
そのため高潔で傲慢な性格と天使をいつも目の敵にする。
しかし、可愛いものやお菓子が好きで褒めると調子に乗る癖がある。
種族が同じという理由でミシェルとは親しくなり本当の姉妹のような関係を築いた。
武器はレイピアだが天聖滅拳(てんせいめっけん)という対天使用の拳法も使用できる。


ディーノ・アインス

リコリス教団の一員。種族はホムンクルス(クローン)。
好奇心が強く知らないものにはかなり興味を示す性格。"やはり俺は天才だ!"が口癖。
武器は魔法のカードで召喚獣を具現化させて戦わせる。
クローンのプロトタイプとして生み出され 人体実験の被験体として扱われてきた。
しかし、ある日生みの親である魔術師に連れられ、魔術師見習いとして修行していた。
ルナリトナと仲が良くしょっちゅう共に新たな発明に明け暮れている。


リベア・グロリアス

リコリス教団の一員。種族は人間。
数は少ないが大らかな感性を持ち基本的に優しい性格。争いや喧嘩が大嫌い。
かつて鬼神、邪神、破壊神などと呼ばれ人々を恐怖に陥れた堕天使アプスキュリテが封印されていた漆黒の魔剣を武器として扱う。
剣の中の堕天使が復活しないよう魔を祓う力を持つレナと共にいる。


レナ=ルナリア

リコリス教団の一員。種族は聖女。
男勝りで勝気、常に強気。抜け目がなく何があろうとも余裕な表情を崩さない意志の強さを持つ。
しかし、あまり他人に特別扱いや色目を使われるのを苦手としているため正体を明かさないようにしている。
女神に生み出された聖女で魔を祓う力を持ち純白の聖剣を扱う。
リベアの持つ魔剣の監視兼護衛のためリベアと共にいる。


テオドール・ヴェル・ドンゴラン

リコリス教団の一員。種族は竜人。
ほとんど全滅してしまった失われた種族、竜人の青年。
物静かで穏やかな性格だがその反面、戦略を練るのが得意な野心家。
戦闘の際は竜化し硬い鱗で覆われた鋼色の巨大なドラゴンになる。
他にも幻惑魔法も使用でき他人を操る事ができる。


【セラフィムの騎士団】


ナザエル・ド・ラシャンス

セラフィムの騎士団の指導者。種族は人間。
紳士的な態度で国民に接するが顔を覆い隠しており素顔を見た者はいない。
騎士団の中でも謎が多い人物である。


クリスティア・ピサン:セラフィムの騎士団に所属するナザエルの右腕で組織のナンバー2。種族は『エデンの熾天使』。
普段は淑女のように振る舞うが敵と失敗者には容赦しない非情な性格。
聖団の中でも右に出る者がいない程の才色兼備の持ち主。
武器はブレードガントレット『アルビテル』を愛用している。


キルエル

イスラフェル聖団の高位の大幹部を務める少女。種族は『エデンの熾天使』。
明るく無邪気だがどんな非情な命令でも楽しそうに実行する残忍な性格で人間を見下している。
聖天弓フリューゲルを扱い敵の殺戮を楽しむ。


ナデージュダ・ペトラウシュ

イスラフェル聖団に雇われている暗殺者。種族は『ダークエルフ』。
各地で差別され酷い仕打ちを受けておりダークエルフという理由で両親と妹を人間達に殺された過去がある。
1人生き残った彼女は暗殺組織に拾われ以来、暗殺の世界に生きる事になる。
イスラフェル聖団に雇われる形でルシールと対峙するが実際は聖団に団員達を人質に取られおり無理矢理従わされている状態。
多彩な武器に黒魔術や死霊魔術も扱える。


用語集


リコリス教団

セラフィムの騎士団に不信を抱いた者達が集って結成された秘密結社。
ルシールが設立し教団のメンバーは聖団の実態を探ろうと活動している。
組織の紋章は黒いリコリス。

セラフィムの騎士団

レフレールの守護を宣言した組織。
大半が天使で構成されており人間などの他種族はほとんどいない。
治安維持のためレフレールを併合するが国民からの信頼は薄く良くない噂も流れている。
組織の紋章は羽の生えた少女。

レフレール

フランス西部に位置する架空の孤島。
1192年にカトリック教会諸国の属国となりイスラム軍と戦った。
文化を吸収され宗教対象がキリスト教となる。

ル・メヴェル教

レフレールが属国となる前に崇拝されていた宗教。
1192年に信仰を禁止されカトリック教会が建てられた。


……オリキャラ提供して頂いたお客様……

そーれんか様
つっきー様
Leia様
エノク・ヴォイニッチ様
リリコ様
Rose様
あいか様
ブレイン様


【お知らせ】

2018年夏の大会では皆様の温かい評価により銅賞を受賞しました!
本当にありがとうございました!腕の悪い素人ですがこれからもこのシリアスをよろしくお願いします!

読みにくいページの修正を開始しました。文章はほとんど変わっておりません。

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Re: 黒いリコリスの教団【修正版】 ( No.53 )
日時: 2018/10/17 19:14
名前: シリアス

 太陽が姿を消してから一時が流れ世界は完全な夜になっていた。晴れた黒い空には数えきれない星々が宝石のようにちりばめられている。そんな幻想的な天井の真下に静まり返った街があった。灯された明かりがほとんどない建物が建ち並んでいた。

 その中に人一倍高く聳える教会の屋根に座り1人の少女が満点の星々を見上げていた。冷たい夜風に髪を小さくなびかせただ呆然と眺めていた。バルコニーに垂らした両足をぶらつかせその表情はどこか切なさを感じさせる。

「あっ、ミシェル!ここにいたんだ。」

 ふいに横から声がしたかと思うともう1人の少女が床の扉から顔を覗かせていた。彼女も屋根を渡りミシェルと呼んだ少女の隣に腰掛けた。

「絞った果物の果汁を持って来たよ。冷やしておいたから美味しいよ。はい。」

「ありがとうルシール。」

 ルシールと呼ばれた少女は可愛く微笑んだ。ミシェルも軽く明るい表情を合わせる。

「この場所が好きなの?」

「うん、まあね。」

 2人は瓶の蓋を開け冷えた果汁を一緒に飲む。甘い香りと味、冷たく喉を潤す感覚はこの涼しい外の空間にぴったりだった。ルシールは口を離さず一気に飲み干し爽快な息を吐き出した。彼女は空ではなく白い満月が水平線を照らす海を眺める。

「不安になった時や何かを考えたい時、いつもここに来て星空を眺めてるんだ。」

 飲みかけの瓶を膝に置きミシェルが言った。

「そうなんだ。因みに今はどんな事を考えてたの?」

 その問いにミシェルは頭を下げ落ち込んだ声で

「お父さんの事・・・・・・考えてた・・・・・・」

「お父さん・・・・・・?」

 やや深刻な表情でルシールは隣にいる幼馴染みを見つめる。

「私が今よりも幼かった頃、私とお母さんを残して出て行ったきり戻って来なかった。理由は分からない。だけど、凄く悲しかった・・・・・・泣いても泣いても悲しみは癒えなかった・・・・・・愛してなかったから私達の事、捨てたんじゃないかって。そう思っていつも絶望していたの・・・・・・」

「ミシェル・・・・・・」

「だからね、この星空を眺める度に思うの・・・・・・お父さんは今頃どこで何をしているのか・・・・・・私と同じ

 綺麗なこの空を見上げているのかなって・・・・・・」

「もし、お父さんが戻って来たらミシェルはどうしたい?」

 ルシールが聞いてミシェルは悩ましく唸って

「そうだね・・・・・・まず最初に二度と私とお母さんを置いて行かないでって叱って・・・・・・そして思いきり抱きしめてあげたい。いつかまた3人で一緒に暮らせる、その願いが叶うなら他には何もいらない。」

「きっと叶うよ。」

「・・・・・・え?」

 ルシールは自信ありげに言って仰向けに横たわる。少しばかり美しい空を見上げ再び無邪気な笑顔を作った。

「人間も魔女もエルフも自分の家族を愛さない者はいない。ミシェルは優しくていい子だから愛されていないなんて絶対にあり得ないよ。あなたのお父さんにだっては何か大事な理由があったんじゃないかな?それが済んだら必ず帰って来るよ。信じて待とう?悲しむ必要なんてない。」

「・・・・・・ありがとうルシール。」

 ミシェルは涙ぐむ目を拭い余った果汁を全て飲み干すと自身も横たわりルシールの傍に寄る。お互い何も言わずぼんやりと空の景色を楽しむ。2人はいつまでもまだ消えない星空を眺めていた。




 バサバサッ・・・・・・2つの月が浮かぶ夜空の真ん中で翼を羽ばたかせる音、黒い影が空を真っ直ぐ通過していった。

 その正体は2人の天使の少女だった。生やした翼は身長よりも大きく向かい風を漕いでいる。月沿いを飛ぶ天使は胸元まで垂らせる金髪を背中へなびかせ右手には両端が刃となっている大弓を軽々と運んでいた。上機嫌とも言える楽しそうな面持ちで広がる光景を眺めすれ違う鳥達の行方を見送る。隣にいる天使は何事もせず無表情だった。白い長髪を右腕の手首に銀のガントレットを身に着けた彼女はまわりの環境などまるで興味を示さずただ、行きたい所へ飛び続けていた。

「いつ見てもこの世界は綺麗だよね〜?それに比べ人間の世界は汚過ぎて身体が臭くなるかと思ったよ。クリスティアちゃんだってそう思うでしょ?」

 クリスティアと呼ばれた天使は彼女に振り向く事なく

「人間の世界なんて興味はないしどうでもいい。私は騎士団の信条と主に従うだけ。キルエル、あなたもエデンの熾天使ならそれらしく振る舞いなさい。」

「もう〜クリスティアちゃんもアルベルナちゃんみたいな事言うんだね?もっと私みたいに性格を柔らかくした方がいいと思うぞ〜?」

 キルエルの提案をすんなり無視し

「アルベルナ・クディニー、いくら組織を守るためとはいえ彼女の死は私達にとって大きな痛手をもたらした。人間界で勢力を拡大しているカトリック教会諸国にもかなりの悲報となり今後の戦争にも影響が出るのは間違いない。」

「ま、人間がいくら殺し合おうが私達には関係ないよ。勝手に死んどけって感じ。アルベルナちゃんだって騎士団に相応しいとはお世辞にも言えなかった。私達と比べたら能力も階級も低い下等な存在、捨て駒の死に悲しむ必要なんかないよ。」

「彼女はあなたの事、尊敬していた。共に戦える事を誇りに思うと。」

 キルエルは嬉しそうな表情を一切作らず

「そう?私にとってはいてもいなくてもどっちでもいい子だったけど?」


 しばらく空の先を行くとやがて2人の前に浮島が見えてきた。天を浮遊するその島は生い茂った森林に囲まれた小さな城を乗せていた。それは偉大な聖職者達が集う教会、またはカテドラルにも見える。夜に包まれ静寂に満ちているが塔の頂上に薄っすらと明かりが灯っていた。クリスティアとキルエルは翼の動きを変え低空飛行で城へと繋がる階段へ降り立った。

 城門付近には鎧で身を固めた天使の騎士達が2人に対し一斉に跪く。その中心に翼のない1人の男が立ち尽くし到着を待ちわびていた。素顔をフードで覆い隠しローブに似た戦服で胸元にはナイフが仕込まれたレザーベルト、腹部は金属の鎧で覆われている。右腿には天使の柄頭を持つ長剣が鞘に収められていた。

「クリスティア、キルエル・・・・・・ようやく来たようだな。」

 フードの男の口が開く。その口調は不気味な程の平静さを感じさせる。クリスティアは男の前に寄ると胸に手を当て一礼し

「ナザエル様・・・・・・あなた直々にお出迎えに来られようとは恐れ多い限りです。」

 と礼儀正しく敬いの言葉を送った。

「遅れてしまい申し訳ありませんね。フランスでアルベルナちゃんの葬儀をしたもので。」

 キルエルは実に不快な顔を作り一応敬語で事情を説明する。

「ご苦労、2人の働きは騎士団に多大な富をもたらすだろう。アルベルナの事は非常に残念だったが彼女の死を惜しんでいる暇はあるまい。ついて来い。『ミ・ロード(上主)様』がお前達を待っている。」

「ちっ、天使に気に入られただけの人間風情が偉そうに・・・・・・いつかこの手で殺してやるから・・・・・・!」

 キルエルは舌打ちし聞こえない声で呟いた。ナザエルの後に2人が続き扉が木がきしむ音を立てて閉ざされる。それを合図に騎士達は屈んだ姿勢をやめ元の構えに戻った。

Re: 黒いリコリスの教団【修正版】 ( No.54 )
日時: 2018/10/17 19:06
名前: シリアス

 城内へ足を踏み入れた3人は誰もいない薄暗い廊下を進み上階へ向かう。右脇にはいくつもの部屋、左脇には庭園と呼べる美しい中庭を見下ろせる真っ直ぐな廊下を辿っていく。次は螺旋階段の段差を一段一段乗り越え更に上へと向かった。時間を掛けて塔の頂上に到着すると室内の明かりが漏れる一室の前で立ち止まる。

「ミ・ロード様、クリスティアとキルエルをお連れしました。」

 先頭にいたナザエルが扉を指裏で叩き部屋の中へ呼びかける。すると・・・・・・

『"その声はナザエルね?お役目後苦労様。3人共中に入りなさい。"』

 内側から返事が返って来た。吟遊詩人のような聞き心地がいい透き通った若い女の声だ。優し気な態度に対しても3人は緊張感のある生真面目な表情に持ち替え入室する。部屋は充実した生活ができる豪華な個室となっていた。衣服を収納する銀細工のキャビネット、少女が少年に口づけする天使の名画が壁に飾られている。机のテーブルには紋章のページが開かれたままの魔導書が置かれている。

 そんな華やかなで立派な空間を天井にぶら下がるランプが僅かに照らしていた。正面のベッドに声の正体であるミ・ロードらしき人物がいるがカーテンで覆われているため姿が見えない。しかし、映った影の背中から鋭く巨大な翼が伸びており一見するとただの天使ではないと窺える。

「ミ・ロード様、睡眠を妨げる真似をし申し訳ありません。こんな夜更けに無礼なのは承知ですがあなたに伝えなければならない大事な知らせがあるもので。どうかお許しを。」

 ナザエルは相手の表情さえも知り得ない影の前で膝を床につけ屈み込むと自身の非礼を謝罪する。ミ・ロードと呼ばれた女は何が可笑しいのかクスっと短く笑うと

『"ナザエル、あなたが私の『身代わり』として指導者を偽ってくれているから誰にも邪魔されずに計画を練られるわ。人間達を欺き心酔させるその魅力、悪魔らしくて素敵。あなた程の人間が味方にいるのは心強い限りよ。"』

「私などには勿体なきお言葉、ありがたき幸せでございます。このナザエル・ド・ラシャンス命尽きるまであなたに忠を尽くすつもりです。では、知らせたい内容というのは・・・・・・クリスティア、作戦を指揮したお前が話した方が分かりやすいだろう。報告を頼む。」

「御意。」

 クリスティアは何食わぬ顔で肯定し立ち位置を譲り受ける。彼の態度にキルエルは不服でしかめた顔を横に逸らした。

「レフレールの街の1つであるリンデールの教会でアルベルナを含む同胞達が反逆組織である教団の襲撃を受けました。アルベルナを護衛していた部下達は全員死亡、追い詰められた彼女自身も口封じとしてキルエルが抹殺しました。騎士団の秘密を守るためとは言え彼女の死は苦渋の決断、胸が痛みます。」

『"そう・・・・・・アルベルナも死んでしまったのね。あの子の母親とは親友だった。私は新たな母として我が子同然に育てて来たのに・・・・・・"』

「私だって、やりたくなかったです!もし私達が援軍として駆けつけていればもっと違う結果に・・・・・・!」

 キルエルも後ろから口を挟むみ作り泣きを始めるが

『"・・・・・・仕方ないわ。いかなる犠牲を払ってでも騎士団は目的を果たさなければならない。これが正しかったと言い聞かせるしかないわ。悲しんでいても始まらない。それでクリスティア、人間界での現状を教えてくれないかしら?"』

「はい、我々の助力により第4回十字軍は勢力を取り戻し遠征を再開しました。エルサレム奪還も恐らくは時間の問題です。ヨーロッパ諸国の支配はモスクワ以外、既に完了しており戦争が終われば中東を我々の支配下に置くのも容易い事でしょう。」

『"ふふ、計画は順調のようね。支配は暴力ではなく繁栄によって誘うもの・・・・・・その教えが私達、天に住む者達を栄光へと導いてきた。"』

「しかし、ミ・ロード様。我々には1つ悩みの種があります。さっきも言いましたがレフレールに潜む教団の輩です。あの忌々しい鼠共が・・・・・・!」

 今度はナザエルが話の途中に割り込み教団に対しての誹謗を吐き捨てる。

『"確かに彼らは我々にしてみれば目の上の瘤。でも、その件に関しては心配は無用よ。彼らは直に内部から崩壊する。"』

「教団が内部から崩壊!?何故そう言い切れるんですか・・・・・・?」

 自信に満ちた宣言にキルエルは目を丸くして問いかけた。

『"教団の隠れ家に『密偵』を密かに入り込ませているからよ。彼が敵を罠にはめ器用に陥れてくれるわ。だから心配はいらない。私達はこのままやるべき仕事を果たしていくだけ。"』

「では、ミ・ロード様。私達はこれからどうすべきなのでしょうか?騎士団の栄光のため僕である私達に使命をお与え下さい。」

 クリスティアは忠誠心が溢れた眼差しで彼女を睨んだ。

『"キルエル、あなたは部下達を率いエジプトに向かいなさい。イスラム軍の本拠地を攻略するのよ。あそこが支配下に入れば騎士団にとってもかなりの利益となるでしょう。"』

「はあ・・・・・・分かりました。」

 キルエルは納得しきれずため息を漏らしながらも下された命令には素直に肯定した。

『"クリスティア、あなたはレフレールに戻り他の幹部達に警戒を厳しくするよう伝えて、ついでに各支部に騎士団を動員してほしいの。それからあの国に残ったル・メヴェル教信者を暗殺しなさい。彼らを放っておけば事は厄介な方向へ進んでいくでしょうから。"』

「御意。」

『"そしてナザエルはアルベルナの死を教団の凶行だという真実を人々に広めなさい。民を敵に回せば彼らも大胆な行動には移れないはず。"』

「ミ・ロード様のご命令なら断る理由などありません。」

『"誰も私の意見に不満はないわね?なら、3人共下がっていいわ。あなた達も今日は休みなさい。任務の成功を祈っているわ。"』

「必ずや役目を果たして参ります。」

『"エデンの夜明けのために。"』

「「「エデンの夜明けのために。」」」

 合言葉のような別れの挨拶を交わし3人は部屋を後にした。扉が閉ざされ立ち去る足音は次第に遠くなり聞こえなくなった。静寂な室内に残ったミ・ロードはベッドに横たわり

「もう少しね、人の世は醜い。私は天使の女王となり全ての生ある者に秩序をもたらす・・・・・・」

 と呟きそっと目蓋を閉ざすと深い眠りに落ちた。

Re: 黒いリコリスの教団【修正版】 ( No.55 )
日時: 2018/09/08 21:14
名前: シリアス

2018年夏小説カキコ大会で銅賞を受賞させていただいたシリアスです。
入賞作品を一覧を見て私の作品が載っているのを見て一瞬、言葉を失ってしまいましたww

黒いリコリスの教団が始まってからもうすぐ1年が経とうとしています。
最初のページを投稿したあの日がまだ最近の出来事だと感じます。
これまでの事を振り返ると色々な思い出が浮かんできます。

この作品を書き始めた時、最初は受け入れてもらえるか正直不安でした。
ですが、たくさんの皆様からオリキャラを提案して頂き嬉しさを感じやる気に満ち溢れました。
お陰で黒いリコリスの教団は自分が想像しようとしていた物よりずっとより良い作品になったのです。

私の実力なんてほんの少ししかありません。
皆様が協力や発想が一体となり成り立っているのが黒いリコリスの教団なのです。

オリキャラを提供して頂いたそーれんか様、つっきー様、Leia様、エノク・ヴォイニッチ様、リリコ様、Rose様、あいか様、ブレイン様、本当に感謝しております。

決して楽ではない道のりでしたが小説を書いてて本当によかったと心の奥底から思っています。
苦労で得られたこの感激はしばらくは治まらない事でしょう。
この日を忘れずこれからも創作を生き甲斐にしていくつもりです。

今後ともこのシリアスをよろしくお願いします!
本当にありがとうございました!

Re: 黒いリコリスの教団【修正版】 ( No.56 )
日時: 2018/10/17 19:34
名前: シリアス

 教団の地下の1つに牢獄があった。至る所が不潔で窮屈で退屈な空間が廊下を挟んで伸びていた。その一帯は薄暗く心地悪い涼しさが肌に染み込んでいく。錆と埃の臭いが蔓延りネズミが檻の隙間から出て巣穴へと潜り赤い目を覗かせる。

「・・・・・・」

 いくつも並ぶ牢獄の1つ、中で1人の女がいた。装具は全て奪われ代わりにボロボロの服を着せられ閉じ込められている。彼女は何もせず黙っていた。壁に背を預け行儀の悪い座り方をしただ、正面を睨んでいる。不自由な状態を長々と味わい精神を蝕まれているはずだが鋭い眼差しは衰えを感じさせなかった。

「・・・・・・!」

 ふと廊下の奥で扉が開く音が木霊する。女は一瞬、音がした方へ視線を寄せるが興味がなさそうにため息をつくと数人の足音が階段を降りこちらに近づいてくる。

「ここ?」

 幼子のような優しい少女の声が遠くから響いた。

「そうだ。あいつはあそこに監禁されている。」

 返事を返したのは低いしっかりとした青年の声だった。

「尋問なんてした事ないから緊張するな。上手くいけばいいけど。」

「できる限りの事はフォローするが気をつけろよ?装備を全て没収したとはいえ相手は熟練の暗殺者だ。油断はできん。」

「だから、こうして護衛を頼んだわけじゃん。」

 軽々しい口調と真剣な口調で交わされる会話。やがて彼らは女の元へ来て立ち止まった。

「やあ、ナデージュダ。」

 ナデージュダと呼ばれた暗殺者の前にルシールが訪れ檻を隔てて声をかける。背後にはディーノとクロムが横二列に並んでいた。

「誰かと思えば私に敗北という屈辱を味わわせたガキではないか。しかし、こんな幼い少女に遅れを取るとはな・・・・・・何用だ?囚われの身となった私を笑いにでも来たのか?」

 嫌みがこもった問いにルシールは"違うよ"と否定する。

「ごめんねナデージュダ、こんな汚い所に閉じ込めたりして。牢獄なんてあなたには相応しくない。近いうちに出してあげるからね。」

 意外な対応にナデージュダは目を丸くするがすぐに訝し気な表情を作り

「忘れてはいないだろうが私達は敵同士だ。簡単には信用できんな。言っておくが私を檻から出さない方がいいぞ?お前らなど皆殺しだ。」

「負けた者が大口を叩くな。武器もない、脱走もままならない奴がどうやって我々に歯向かうつもりだ?そんな状態で脅されても恐怖さえ感じない。」

 ディーノが腕を組み淡々と皮肉を述べる。ナデージュダは彼に対しては鼻で笑っただけで何も言い返さなかった。目の前にいるルシールから話の矛先を逸らさず再び問いかける。

「ところで話があるからわざわざこんな場所に来たのだろう?早く用件を言え。私の理性が限度を超える前にな。」

「分かった。私もまどろっこしいのは好きじゃないから率直に言うよ。」

 ルシールは息を吐き出し喋る準備を整えると生真面目な言い方で

「ナデージュダ、私達の仲間になってほしいんだ。あなたほどの実力者が教団には必要なの。一緒に騎士団の陰謀を終わらせよう?」

「・・・・・・何か面白い事を言うのかと期待していたが・・・・・・くだらん戯言だな?私に勝ったのだから賢い人材かと思っていたがどうやらガキを褒めた自分が愚かだったらしい。」

 ナデージュダは特にこれと言った反応はせず平静さを保った態度を取った。ついでに言いたい皮肉を吐き捨てる。

「やっぱり、素直に"うん"とは言わないよね?」

「無論、答えは否だ。誰が何と言おうがそれが常識だろう。私は騎士団に忠誠を誓ってる身、誇り高き暗殺者の長が忠に背く事などあり得ん。」

「その忠誠は本物なの?」

 ルシールは怯む事なくきっぱりと言い放った。

「当然だ。何故、急に訝し気になる?私の台詞に何かおかしい所でもあったか?」

 ナデージュダは動揺の兆しを表さず堂々と答えた。ルシールは些細な動作すらせずそう遠くない過去の記憶を語る。

「あなたは確かに強かった・・・・・・でも、戦ったからこそ分かる。あなたと剣を交えた時、一瞬だけ迷いがあったのを私は感じた。」

「ふん・・・・・・迷いだと?」

「本当に忠を尽くして戦えるなら相手を殺す行為に躊躇なんかできないはずだよ?今まで多くの敵を殺めてきたナデージュダなら尚更ね。」

「・・・・・・何が言いたいのだ?」

 ナデージュダの声が一層鋭利になり冷静さが崩れ始めた。呼吸のリズムは微小に乱れ飢えた獣のように歯を強く食いしばる。

「あなたは嘘をついている。騎士団に仕える理由は理想とか心酔とかじゃなくてもっとかけ離れた別の理由があるんだと思う。」

「・・・・・・」

「ナデージュダ、本当の事を話して。私はあなたを助けたい。」

 ナデージュダは沈黙し気迫のある剣幕でただ、ルシールを見つめた。彼女の目には自身を深い慈悲で見下ろしている少女の姿が映っていた。面前に立つ少女も決してその優しい眼差しを逸らそうとはしない。2人の間には対顔と静寂、感情で伝え合う時間が過ぎていく。しばらくしてナデージュダはようやく目を逸らすと下を向いてため息をついた。観念したのか怒りを緩めゆっくりと口を開く。

「さっきは愚かしい発言に侮辱の言葉を送ったがそれは撤回しよう。お前は他の者にはない潜在能力を秘めた有能な戦士だ。誰もお前を誤魔化せないだろう。」

 ナデージュダは敵であるルシールに心を許し本

「お前の言う通り私は好きで騎士団に従っているわけではない。それどころかかつては奴らと剣を交えていた。私の率いる暗殺集団は最強だった。部下1人1人が勇猛な戦いぶりを見せ敵を何人も討ち取った。だが、相手の数があまりにも多すぎたのだ。多勢に無勢の戦況に徐々に私達は追い込まれ部下も次々と倒れていった。最後は恥を忍んで降伏し私は騎士団の捕虜となった。鎖で全身を絞めつけられ無様な姿をさらした私の元に敵の幹部がやって来てこう言った。お前ほどの勇敢な暗殺者を殺すのは惜しい。天使の慈悲を持って命を助けよう。その代わり今日からお前は騎士団のために命を懸けるのだ。そして部下の命は我々が預かる・・・・・・とな。

「・・・・・・」

 ルシール達は話すのも辛い過去の経緯を黙って聞き続ける。

「これほど屈辱的な事はあろうか?人々から恐れられた不滅の暗殺集団が1日にして敗北したのだ。長である私が武器を捨て部下を人質に取られ誰かのいいなりに成り下がっている。それが私が騎士団の下僕となった理由だ。面白いだろ?笑いたければ笑え。」

 ナデージュダは自身の情けなさにやり切れない様子だった。

Re: 黒いリコリスの教団【修正版】 ( No.57 )
日時: 2018/11/08 20:03
名前: シリアス

 それでもルシールは相手を侮辱する兆しを見せず

「あなたは死ぬのが嫌だったから武器を捨てたんじゃない。大切な部下達を守りたかったから自ら進んで捕虜になったんだよ。ちっともかっこ悪くなんかない。自分の命よりも部下を助けようとしたその勇気、私も見習いたいくらい。」

 と逆に尊敬の意を示した。

「ふっ、子供に慰められるとはこのナデージュダ、堕ちたものだな・・・・・・例え部下を守るため、聞こえはいいが所詮は敗北し騎士団の言いなりに成り下がっている。そして今はこうしてお前達に捕らわれている。私はなんて無様なんだ。」

「ナデージュダお願い、私達の仲間になって。教団の一員として戦えばあなたの部下も救い出せるし騎士団にだって復讐できる。」

 ルシールは再び説得を試みるがナデージュダも返事はやはり同じだった。

「期待に水を差すようで悪いが私はお前達に協力する気などない・・・・・・いや、できないと言うべきか・・・・・・」

「まだ何か理由があるの?」

「ああ、大切な事情があってな。」

 そう短く言ってナデージュダは話を続ける。

「私は人間達に迫害され家族を無残に殺され騎士団の下僕となっても私への扱いは変わらなかった。ダークエルフ、それだけの理由で下等な存在と見なされ忌み嫌われた。だが、たった1人だけ私の味方になってくれた者がいた。誰だと思う?アルベルナだ。彼女は私の存在を認め平等に接してくれた。共に笑い合い辛い時は慰めてくれた。私の過去に涙を流し心から同情してくれたんだ。気がつけば彼女と共に戦える事が新たな誇りとなっていた。自分を必要としてくれた友のため騎士団を裏切らないと誓ったんだ。」

「アルベルナは死んだよ・・・・・・」

 ルシールは悲し気な口ぶりでアルベルナの死を告げる。

「な、何・・・・・・」

 ナデージュダは一瞬、人形のように固まりその意味を理解するのに数秒の時間を要した。やがて空虚な表情が一変、悲しみに見た顔に大粒の涙が流れる。冷静な態度と呼吸のリズムは乱れ身体を痙攣のように震え上がらせる。

「アルベルナが死んだ・・・・・・嘘だっ・・・・・・!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ・・・・・・っ!!うっ・・・・・・ああああああああ!!」

 ナデージュダは勢いよく泣き崩れ言葉にならない叫びを張り上げる。受け止めきれない絶望に平静さを失い地面に何度も拳を叩きつけ伏せるように倒れ泣き続けた。その哀れとしか言いようがない姿をルシール達は黙って見下ろしていた。

「き・・・・・・貴様らがぁ・・・・・・!」

 ふとナデージュダが顔を上げる。その表情は今までとは比べ物にならないほど恐ろしく悪魔そのものの凶暴な形相だった。

「があああああ!!」

 理性を捨てたナデージュダは目と口を大きく開き飢えた獣のような声を上げルシール目掛けて飛び掛かった。爪の尖った手と腕が檻の隙間から伸びる。ディーノとクロムは恐れおののくルシールを下がらせ前に立ち塞がる。

「アルベルナはたった1人の親友だった!!私の闇を照らした唯一の光だった!!それをっ、貴様らがあ!!」

 ナデージュダは手の届かない3人に対し罵声を浴びせ続けた。やがて自分がしている行為が無意味だと分かると力の抜けた手を下ろし感情的になった疲労に喘鳴呼吸を繰り返す。そして、足を引きずり牢の奥へ身を寄せると息苦しそうにすすり泣く。

「これじゃ説得も尋問もやりようがないな。」

 クロムが緩いため息をつく。

「どうする?ここは一旦落ち着くのを待って、続きは後回しにするってのは?」

「ディーノもそう提案を勧めると」

「そうした方がいいかもね・・・・・・でも、その前にどうしても言っておきたい事があるの。」

 ルシールは再び檻の前に出て威厳のない温和な声でナデージュダに話しかけた。

「ナデージュダ、あなたから大切な友達を奪ってしまってごめん・・・・・・確かにアルベルナを殺したのは私・・・・・・でも、本当は彼女を生かして捕らえる事が本来の目的のはずだった。」

 聞き捨てならない台詞に関心を持ったのかナデージュダは涙を拭い睨んだ顔を振り向かせた。

「じゃあ、何故殺める必要があった・・・・・・?」

「教会でアルベルナを追い詰めた時、1人のエデンの熾天使が現れ彼女を弓で貫いた。瀕死の重傷を負ったアルベルナは痛みから解放されたいために私に止めを刺すよう促した。だから私はそれに従った。」

「エデンの熾天使だと・・・・・・!?あの種族で聖天弓を使う者は少ない・・・・・・まさか、キルエルが!?」

「奴は名乗らなかったけど多分、そうなんじゃないかな?」

 ナデージュダは驚きを隠せず完全には信じ切れなかった。だが、すぐに納得し怒りが湧いたのか憎しみがこもった拳を震わせる。

「アルベルナは死ぬ間際にあなたを私達の元へ連れて行くよう頼んだ。命尽きる最後まであなたの身を案じていたんだよ。」

「アルベルナ・・・・・・!」

「泣いたり怒ったりして疲れちゃったよね?ちょっと休憩しようか?もうしばらくしたら食べ物を運んでくるよ。ナデージュダは何が食べたい?」

 ルシールの親切に対しナデージュダは"食べられる物なら何でもいい"といい加減に答え仰向けに横たわると錆びついた天井に黄昏れる。3人も捕虜との面会を一時中断し休憩を挟む事にした。

「失敗した者は仲間であろうが家族であろうが容赦なく粛清する、お前が手を貸していたのはそういう連中だ。奴らは秩序をもたらす事を名目に国々を侵略しヨーロッパ全土を支配下に置いている。この世界が奴らに征服されるのも時間の問題だろう。俺達はその陰謀を阻止するために戦っている。どちらが正義でどちらが誇り高いか、ゆっくり考えるんだな。」

 ディーノは去り際にそう言い残し牢獄から姿を消した。

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