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*446*
えー、でわでわ、更新します。
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サーヤの呟きは、ひどく冷たいものだった。
ルナたちは、その瞳をただただ見つめるだけ。
きっと、サーヤには怒りいがい今は何も感じてはいないのだろう。
鈍く光る黒い瞳をスッと細め――魔王譲りの――、目の前にいる最大の敵を睨みつける。
「”悪魔の血”が目覚めたか・・・。どうだ紗綾。自分の力を最大限まで発揮できるこの快感は?」
魔王は、悪魔としてサーヤが目覚めたと思って、勘違いしているのだろうか?もしそう考えていたとしても、次のサーヤの一言でそれは崩れていただろう。
「・・・魔王は・・・この世界の支配者・・・つまり・・・魔王を消せば、この世界は終わる・・・。そうでしょう?」
血が騒ぐ。このまますぐにでも消し去りたい。これが悪魔として目覚めた自分なのか。
少し怖いとも思う。でも、この血がなければ、ここにもこれなかったし、きっとこの心ももたなかっただろう。
そこは少し感謝しよう・・・・
思いながら、サーヤはおもむろに指輪をつけたほうの手を魔王に向ける。
そして、ぼそりと何かを呟いた。
次の瞬間、その掌から超高速で何かが放たれる。
一体何が?
ルナ、タイには見えた。ギリギリだったが、あの放たれたものは、不思議な色をしていた・・・・・・。
すさまじい爆音に、マテリアルたち、ルナたちは耳を押さえる。
まるで、サーヤがあのとき、一撃で悪魔を倒したときの攻撃を、さらに強化したもののような・・・・。
煙が晴れ、魔王の姿がうっすらと見える。
今までのマテリアル達の総攻撃で全くダメージを受けていなかった魔王だ。マテリアル一人の力で、そうもダメージを与えられるものだろうか。
レイヤたちの疑問はそこだった。
でも、次に見えた光景がそれを破った。
「まさかっ・・・・」
誰かがかすれた声を上げた。
魔王が倒れていた。
荒い呼吸を繰り返しながら、うっすらと目を開けて。
「すごい・・・・」
「あれが・・・サーヤの・・・・”紗綾”としての、力・・・」
めったに驚きを見せない陸や魔梨、ユウヤなども思いきり表情にでている。
それほどの力なのだ。
魔王の血を引く、王女の力は。
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