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作者: 紫如月 (総ページ数: 6ページ)
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*4*
まだ 終わらなかった。
信号が赤になり、神舞小学校までの道が 少し長くなる。
「あ、私は 紗綾さんと同じく 六年三組の 風見志穂と言います」
「よろしくおねがいしまーす♪」
萠映だ。
『よろしくおねがいしまーーす!』
上の二人はハモった。
ま、またか・・・。
紗綾は、この三人の団結力は 誰にだって勝てないと承諾した。
「青になったぞ」
ぼーっとしてた紗綾を、レイヤが促した。
これでやっと 神舞小学校につくのだ。
いいかげん我慢ならない志穂は無言だったので居にくい感じになっていたのだ。
――
【三つ子の夢】
「では 今日は 転校生を紹介します」
紗綾のクラスには やっぱり といえほどある、あの三人がやってきた。
自己紹介もくどい
「三つ子の一番上の 新野萌希です。熊本からやってきました!微妙な時期ですけど 仲良くしてください」
・・べきっ 微か窓際で志穂の鉛筆が割れた。
まだ、姉はくどくなかった。
「三つ子の真ん中の 同じく新野 湖萠です。三つ子の中で中ぐらいの身長のが私ですよー!よろしくおねがいしまーす!!」
ペキッ!! 二本目の志穂の鉛筆が割れた。
三つ子のなかで中ぐらいの身長のが私ですよーはいらない。
「三つ子の末っ子の 萠映でーす♪ もうすぐ夏休みになっちゃうけれど、すぐに友達作って見せます!それから、一番身長がちっちゃいのが私だよ!」
バリバリ!!志穂の鉛筆が「砕けた」
ということで 萠映が一番脱線しすぎである
それだから 一番目立つけれど。
自己紹介も早々に 苗字も言っていないのに。
クラスの中の笑いをうけ、いち早くクラスのみんなと和んだ。
(まさか この厄介な三人とも同じクラスなんて)
現在、志穂は四本目の鉛筆を手にもちながら 自己紹介を見ていた
。
なぜ、四本目かというと、今 二時間目にあるテスト勉強をしていたところ、三人のあまりにくどすぎる 自己紹介のせいで鉛筆を割りまくったのである。
一本目は、シンが折れただけ
二本目は、ひびが入った。
三本目は、バリバリになった。
―――――