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フェアリーテイル ―雪国の氷―  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 65ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 
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【記憶喪失の魔法は二度と解除されることは無い。】
【彼の意思次第だ。彼が君をどのくらい大切に思うかで】
【全てが決まる。】

凍てついた優しい声は、耳に吸い込まれるように入る。
メモリーは儚げに微笑む。

【ごめんね、僕は儀式とかの中止や邪魔は出来ない様にされてるんだ。】
【いきなり邪魔したね。頑張って】

【彼らの核を壊すと良い。】
【頑張って、がんばって…】

声は薄れていく。
そして遂に、声は消えた。

「グレイ、行くぞ。」
「ああ。」

俯いた顔を上げ、二人は走り出した。


―その頃の氷塊前―


「はぁっ、はぁっ…あぅ!」
「ルーシィ!」

疲れていたルーシィを、茨の鞭が叩く。
エルザは異変に気づいた。


「縄が、鞭に変化した…。」
「ねぇ。」

ミラジェーンがエルザを呼びかける。
何だと、エルザは顔を向けた。

「縄の時、まるで氷塊を守るようだったよね?」
「ああ、そうだ。」
「そのとき、ナツ達の方は攻撃的な茨だった。」
「…!」
「今は鞭になっている。それと同時に、攻撃的になってない?」
「!そうか、核は防御している代わりに、こっちは攻撃になったのか。」

エルザはルーシィを呼ぶ。

「ルーシィ、ナツ達のほうに行こう。」
「えっ?」
「核の場所を攻撃し、核を攻撃態勢にさせる。私達は囮になるんだ。」
「あ!そっか!」

つまり。

ギルド全員がいる氷塊が攻撃している場合、ナツ達がいる核を守る所は防御になる。
ギルド全員がいる氷塊が防御している場合、ナツ達がいる核を守る所は攻撃になる。

エルザとルーシィが攻撃をし、核を攻撃的にさせ防御を弱める。
その瞬間を狙って、ナツ達が核を壊す。

「さっすがエルザ!」
「早く行かねば!」

二人が走り出す。


これで、最強チームが揃った。

二話・終

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