完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*54*
【記憶喪失の魔法は二度と解除されることは無い。】
【彼の意思次第だ。彼が君をどのくらい大切に思うかで】
【全てが決まる。】
凍てついた優しい声は、耳に吸い込まれるように入る。
メモリーは儚げに微笑む。
【ごめんね、僕は儀式とかの中止や邪魔は出来ない様にされてるんだ。】
【いきなり邪魔したね。頑張って】
【彼らの核を壊すと良い。】
【頑張って、がんばって…】
声は薄れていく。
そして遂に、声は消えた。
「グレイ、行くぞ。」
「ああ。」
俯いた顔を上げ、二人は走り出した。
―その頃の氷塊前―
「はぁっ、はぁっ…あぅ!」
「ルーシィ!」
疲れていたルーシィを、茨の鞭が叩く。
エルザは異変に気づいた。
「縄が、鞭に変化した…。」
「ねぇ。」
ミラジェーンがエルザを呼びかける。
何だと、エルザは顔を向けた。
「縄の時、まるで氷塊を守るようだったよね?」
「ああ、そうだ。」
「そのとき、ナツ達の方は攻撃的な茨だった。」
「…!」
「今は鞭になっている。それと同時に、攻撃的になってない?」
「!そうか、核は防御している代わりに、こっちは攻撃になったのか。」
エルザはルーシィを呼ぶ。
「ルーシィ、ナツ達のほうに行こう。」
「えっ?」
「核の場所を攻撃し、核を攻撃態勢にさせる。私達は囮になるんだ。」
「あ!そっか!」
つまり。
ギルド全員がいる氷塊が攻撃している場合、ナツ達がいる核を守る所は防御になる。
ギルド全員がいる氷塊が防御している場合、ナツ達がいる核を守る所は攻撃になる。
エルザとルーシィが攻撃をし、核を攻撃的にさせ防御を弱める。
その瞬間を狙って、ナツ達が核を壊す。
「さっすがエルザ!」
「早く行かねば!」
二人が走り出す。
これで、最強チームが揃った。
二話・終
PR