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*56*
「グレイ!!」
ナツはあたり一面を焼く。
それでも氷塊が溶けないという事は、かなり頑丈なのだろう。
グレイに巻きついていた茨は燃え、グレイは落ちる。
「おい、起きろ馬鹿!」
「う…わ、悪い…。」
「ほら、早く行くぞ。」
グレイは俯いた顔を上げ、遠くの核を睨む。
(ルド…エーガ…ギル…、俺を恨むなら、好きにしろ…。)
心でずっと溜め込んでいた感情が、溢れそうになる。
(だがなぁ、仲間を巻き込むんじゃ…)
心の葛藤がついに、声にでる。
「ねえええええええええええええええええ!!!」
グレイがいきなり走り出す。
唐突の事にナツは混乱したが、すぐに追いかけた。
―氷塊・核の道の入り口―
「きゃあああ!!」
「あっ!」
縄でルーシィとウェンディが弾き飛ばされた。
エルザは軽く舌打ちをする。
「まだ、防御形態のままなのかっ!!!」
すぐに『天輪の鎧』に換装し、走り出す。
「舞えっ!剣達よ!」
全ての剣が縄に当たる。
その瞬間、縄は茨になった。
「これで、いいはずだ!」
ルーシィが茨に絡まれる。
「あっ!」
「ルーシィ!」
エルザは奥で無事にいる事を祈り、ルーシィを助けた。
―氷塊・核の道―
「…エルザ達はちゃんと攻撃してるのか!?」
未だにナツとグレイの所は茨。
それもそのはず。
氷塊が分量良く、攻撃本能を分け与えているからだ。
「はぁ、はぁ…っ。」
「グレイ、平気か?今から走り抜けるけど。」
「ああ、早く行こう…。」
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