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中助の地震の出来事
作者: すみた  (総ページ数: 23ページ)
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10~ 20~

*9*

第8話 鬱病の説明

あれから1週間がたった。毎日が憂鬱だ。
俺は寝た。

〜次の日〜
朝起きると急性看護室にいた。
病気の人を看護するところだ。
なぜ俺がこんなところにいるのかがわからなかった。
俺は聞いた。
「なぜこんなところにいるのですか」
「・・・」
「ゆってください」
「・・あなた一回自殺してたのよ。」
「・・・(こんな俺が自殺など))」
「そして心臓が止まってたからたまたまあったAEDでやったら
復活したのよ。」
「AED・・・」
ふと横を見た。たしかにあった。AEDが。
「(情けねえええ))」
「ていうか自殺なんかするわけが・・・」
「あなた今鬱病でしょ。」
「なんかそんなのがあったねー。」
「最近以下コピペ(思い当たる節がない、自動的な不安や悲しみが特徴。若い人だと焦りがメインに出てくることがあるので、端から見てると落ち込んで見えなくてうつ病に気づくのが遅れることもある。

最初のうちは楽しいことが起きれば楽しいと思う感覚も残っているが、何もしないと漠然としたイヤな気分がよみがえってくる。この先何も良いことがないんじゃないか、自分はダメなやつだ、何をしたってムダなんじゃないか、っていう考えも起きてくる。

症状が進むと何もないのに泣いてしまう。何か悲しい出来事があったわけじゃないから、気分転換でスカッと忘れることも出来ない。

やる気がでない
たぶん2番目あたりに多い症状。最初のうちは仕事に取りかかれずにグズグズするくらいで、症状が進むと趣味をやる気もなくなってくる。楽しいことをする気になれないのだ。こんな風になりたい、という希望もなくなってくるので、前向きな努力がしづらくなる。

さらに進むと外出する気がなくなる→着替えや洗顔、入浴をするのが面倒→布団から出られない、という風に進んでくる。

怠けとの最大の違いは、怠けが「やらなくてもいーんじゃねーの」と思うのに対し、うつ病では「やらなきゃいけない」という意識が残っているのにどうしても手を付けることができないのだ。これを「精神運動抑制」という。やる気が抑え込まれている、という意味だ。

頭が回らない
働く人にとって非常に切実な症状。いわば「仕事ができなくなる」。

最初のうちは「勘がにぶる」「アイデアが浮かばない」くらい。やがて物事の優先順位が分からなくなってきて、何が大切なのかピンと来なくなる。
からだの動きが遅くなる、口数が減る、会議で自分の意見が言えなくなる、というのも起きる。
若くても物覚えが悪くなったり暗算が苦手になる。

実際に仕事の能率も落ちてくるので、「自分はもうダメだ」「まわりに申し訳ない」という「自責念慮」という考えが出てくるようになる。そうなると悪循環が始まって症状がどんどん進んでしまう。
症状が進むと何をすべきか全然分からなくなる。

自殺、自傷
ここまで来ると一刻を争う。自然と死にたくなる、どうしても手首を切る、という症状。思い詰めて決心して死ぬ人もいれば、自分でも意識せずフラっと自殺してしまう人もいるようだ。
しかも怖いのは、これが慢性的になって自分でも慣れてしまうということ。

症状は朝悪く、夕方楽になる
よっぽど重症でないかぎり、こういった精神症状が1日中最悪ということはない。朝が悪くて次第に楽になる「日内変動」という傾向があるのが一般的。
「昼からは平気だから、自分はまだ大丈夫なんじゃないか」と思ってると良くない。その変動こそがうつ病の特徴なのだ。
最初のうちは朝の出社や登校がつらいというところから始まる。特に何かイヤなことがあるわけじゃなく、どうしても行く気が起こらないのだ。でも行かなきゃいけないことは分かってるので悶々としてしまう。
進んでくると布団から出るのさえイヤで、朝そのものがイヤになる。
 
 
 
からだの症状
実のところ、からだの症状はあまりに多彩すぎてまとめきれない。ここではメジャーなものだけね。

眠りが悪い
眠れない方面の悪化と寝過ぎ方面の悪化がある。

眠れない方面は不眠とか睡眠障害とか言われる症状。寝付きが悪い、夜中に起きる、朝早く目が覚めるというのが3大症状。眠りが浅いというのも不眠の一種。ただし、不眠症とは違って全く眠れないケースはまれ。
寝過ぎ方面は、ズバリ過眠。昼まで眠いとか一日中眠いとか。

脳は睡眠中にストレスの処理をするので、睡眠が悪くなると症状が進みやすくなる。睡眠には「深いノンレム睡眠」「浅いレム睡眠」があるが、うつ病では深い方がなくなるのが特徴。深い方は脳を休ませる睡眠なのに、これがなくなるから脳が休めなくて症状が悪化するのだ。

どこかが痛い
体のどこかが慢性的に痛い。これはもう、本当にどこでも起きうる。肩こり、胃痛、関節痛、筋肉痛…
中でも多いのは頭痛らしい。刺激のある「キリキリ」「ズキズキ」より、どんよりとした重さが来るのが多いみたい。
うつ病の時の痛みは一般的な痛みのメカニズムではないので、鎮痛薬はたいてい効かない。

食欲が増える・減る
うつ病だからといってみんながげっそりするわけではなく、食べ過ぎ(特に甘いものとか炭水化物)のケースもある。「無性に○○が食べたい」というのが頻繁に起きるのもうつ病にありがち。

胃腸の具合が悪い
うつ病に限らず、ストレスで簡単に症状が出ちゃうのが胃腸。胃の痛み、むかつき、吐き気、下痢、便秘。
内科の薬はたいてい効かない。原因が胃腸にないから。

耳や目が悪くなる
目の疲れ、耳鳴り、難聴、などなど。めまいが出るケースもある。でも眼科や耳鼻科で原因が分かることはない。
実のところ目や耳そのものよりも視覚や聴覚を担当する部分の脳の機能不全という説が有力。)」
「長い」

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