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――放課後ロックンロール。ヒステリック姉さん再び。
作者: チョコ★ ◆.zuTcWIMPg  (総ページ数: 112ページ)
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 《ここから回想シーンへ変わります》

「僕は・・・君が好きです。」

小6の夏。

私は初恋の人に告白された。

「私も・・・・。私も小太郎が好きっ」

私はすごく嬉しかった。

でも、

幸せはあの子によって壊された――――――


『藤原 沙奈』

少女マンガに出てきそうなくらい、美人だった。

でも、性格が―――。




「橋口さん。ちょっと来て。」

藤原さんに呼び出されて体育館へ向かった。

「あなた、桜木くんに告白されたの?」

「え。」

なんで知ってるの・・・。

「告白されたからって調子にのらないでよね。まじでむかつから。」

藤原さんは、いつも男子にみせる可愛い笑顔とは裏腹に

私をにらんでいる。

「調子になんか・・・のってないよ。」

私がおそるおそるいうと藤原さんはいきなり膝で私の

おなかをけった。

「ウッ!――――」

私がしゃがみこむと藤原さんが言った。

「これ以上桜木くんに近づいたら・・・・。どうなるか分かるよね?」

藤原さんは顔に不適な笑みを浮かべた。

そこから私の苦しい生活が続いた。



「ねぇ、いるか。」

小太郎に話しかけられても無視。

それしかできることはなかった。





――――ごめんね。小太郎。いつか、いつかきっと

 幸せに暮らせる日があるから。願ってるから。―――−

私は心の中で泣いていた。

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