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魔天使マテリアル 「涙のしずく」 【完結】
作者: マヤ  (総ページ数: 49ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル ファンタジー 
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10~ 20~ 30~ 40~

*22*

それからしばらく経ち…


「…な〜んにもないじゃん」

その超だらけた言葉通り、なにもない。

ぐうう〜ぐがぁぁああ〜すうすう…ぐっがあぁぁぁあああああ〜〜〜

徹平の騒音とも言えるいびきが辺りに響く。
いくらなにもないとはいえ、安心しすぎだ。

「徹平さん!起きてください!」

志穂が怒りながら徹平を揺らす。

「お〜しほっちぃぃ」

「や、やっと起きましたぁ」

志穂はもうふらふら。
かれこれ10分くらい徹平を揺らしていたのだ。
そりゃあ疲れるだろう。

「ここは…俺に任せろぉ むにゃむにゃ はーはっは おれっちの大勝利ぃ〜」

「…寝言」

まさかの寝言。
しかも、徹平が大勝利するというありえない展開だ。

「徹平、起きろ」
「徹平さ〜ん」
「…油断は禁物って言ったのに…」

黎夜、紗綾、しずくも加わるが、全然起きる気配がしない。

「…水よ」

バッシャ―――――――!

「っぎゃああああああ!さっみぃ〜〜〜」

しずくの水の力でやっと徹平が起きる。

「…徹平さぁぁん」

志穂がぎろりと徹平を睨み…。

「まったく!悪魔が出てくるかもしれないってときに、なんでこんなにぐ〜すかぐ〜すか寝てるんですか!犬でも寝ませんよ!?いいですか!?徹平さんには、緊張感というものがないんです!だからテストでもいい点が取れなくって、塾に行かされるんですよっ!すべて自業自得!!塾に行きたくないのなら、もっとちゃんとした生活をしてください!年下に怒られていて、恥ずかしくないんですか!?だからレイヤくんに鼻で笑われるんですよ!」

だ〜らだらだら・・・

志穂の説教が続く。
徹平は、返事をしながらも、半分寝ている。

「聞いてるんですかっ!!!!!?」

志穂の超ドでかい大声に徹平が目を覚ます。

「…志穂」

しずくの声に、志穂が振り向く。

「悪魔、もうすぐ来ると思う」

『えっ!?』

とみんなが驚きの声を上げた途端…。

「痛っ!」

紗綾の悪魔探知能力が反応した。

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