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FAIRYTAIL  終焉の少女  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 23ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ルーシィ・ハートフィリア 二次創作 微グロ 
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10~ 20~

*20*

しばらくすると、エルザとレビィがきた。


「お前達、大丈夫か?」
「ああ、エルザのほうが大丈夫かって話だが」

エルザの腹は、かろうじて止血している状態だ。

「ああ、…魔法書の技が役に立った」
「俺も、まさかの古龍だったとはなぁ…」
「天照って、東洋の神様ですよね」

まだ明るい会話をしていると、ナツが先に進む。

「おいっ、ナツ!先に行くんじゃ―」
「ここは、俺だけで行かせてくれ」

ナツとは思えないほど冷静な声。
それに反論できるものは、誰も居なかった。



(俺のせいで、ルーシィは連れ去られた―なら、落とし前をつけるのも俺だ!)





「レイガさん…」

何も音がしない。
レイガは幸せだったろうか。
大切な、親友を護れて。
ルーシィは、沈黙に浸る。

『…嬉しかっただってさ』
「…だ、れ」

見たことも無い少年が、そっぽを向いて言う。

『鬼灯の皆も、喜んでるよ』

少年はそう言うと、消えていった。









「ぐ!!」
「…ルーシィはあげない…!お友達は、あげない!」
「っくそ……」

さっきから茨姫を包んでいる蔦でできた鳥籠が、ナツの攻撃をはじいてしまう。
しかもその蔦は茨、太く強靭な針がナツの手に刺さってしまった。
それでも、ナツは諦めず鳥籠を握り締める。
血まみれになろうとも、何になろうとも。

「ルーシィ!!待ってろ、今行くからなぁああああ!!!」




「ナツー!」

ボロボロのナツが見えて、思わず叫ぶ。
だが、近くの鬼灯が揺れた。

『間に合わないよ、侵食されちゃうよ』
「…!!」

鬼灯からみえる皮膚は、腐っていた。
思わず吐き気がこみ上げる。

「ナツはっ、ナツはいつも助けてくれるの!!」
『今回は助けてくれるの?』
「それは――――!」

響く爆発音、ナツが鳥籠を壊そうと必死だ。





「…ルーシィ、いるんだろ!?開けてくれよ!」
「アタシがルーシィだよ」
「何言って―――」

茨姫が仮面を外す。

そこには――、     ルーシィがいた。

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