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暴走族な彼。 ≪完結≫
作者: みるく  (総ページ数: 39ページ)
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*19*

〜17〜彌彙屡厨...

花「うぅ〜、さむ〜いぃ。」

ウチは桐本花。

ひょんな事から広島一の暴走族『龍覇王』の頭の翔くんらと友達になった。

今は理子さん家までの道を歩いて帰ってるんやけど..。


コツっ


誰かの靴の音。

誰かにつけられてる気がする...。

ふと足を止めればしーんっと静かな暗い夜道。

足を進めればまた足音が聞こえる。

体がぞくっと震える、速く帰ろ..。

袖の裾をぎゅっと握って思いっきり走った。

走りながら辺りに人が居ないか見るけど誰もいない。


花「きゃっ。..い..ったぁ...。」

追いかけられている恐怖で足が絡まってこけてしまった。

そんな大変な時にまでこっちに近づいてくる足音。

足も痛いし思うように動けない。

携帯もパニックで何処にいったかわかんないし。

そんな絶対絶命な時に前から声が聞こえた。

?「ふっ。おい、もう出てきてええけぇ。」

花「えっ」

黒くて短い髪の毛。

翔君とは正反対の小さい身長。

でも何処かイカツい感じのオーラが出てる。

その人は得意げに指をパチンっと鳴らす。

すると金髪で前に居る人よりイカツめの人が出てきた。

この人が、ウチをつけてたんか....。

花「なんで、ウチをつけてたんですか..。」

思い切って聞いてみた。

強気な言葉とは反対に体がまだ震えとる..。

?「ふん。強気な女じゃのぉ。じゃがわれぇに興味は無いんじゃぁ。」

ウチに向かっていうその人。

いつの間にか歩いて来ててウチのすぐそこまで来ていた。

その人の言葉に気になる。

ウチに興味..は無いとおもっとったけど..それじゃ無いんやったら..。

花「もしかして..龍覇王..を..。」

?「よう分かったのぉ。そうじゃよ、龍覇王が狙いじゃぁ。」

小さい声で言ってたつもりだったが聞こえてたみたい..。

でも、どうして龍覇王を...?

優しい翔君達が自分からワルイコトをする人には到底見えないし。

自分で勝手に考えてるとすぐそこまで歩いてきたその人と目があった。

この人..。暴走族だ...。

直感でそう思った。

さっきは暗くて服そうまではわかんなかったけど黒の長いジャケットみたいなのを羽織ってる。

そのジャケットには大きい文字で『彌彙屡厨』と書かれている。

ビールズって言うグループらしい..。聞いたこと無い....。

花「ビールズ...。」

?「そうじゃ。ま、龍覇王の頭、藤本翔とNo,2の松本数に負けたけどのぉ。」

その人は笑いながら言ってるけど目は怒りがこもっていた。



こんなにこの人を怒らせれるぐらい強いんだ..。

翔くんと数さん........。

花「...。」

?「そう睨むんじゃなかろうが。われぇにはちぃと人質になってもらうだけじゃ。」

人質?どういうこと..。

その人がにやって笑った瞬間イカツめの人に口を押さえられた。

だんだん目の前が暗くなっていく..。




翔君.............。


助けて..............。


そのままウチは意識を手放してしまった。

                        つづく..

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