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作者: みるく (総ページ数: 39ページ)
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*25*
〜21〜心配
花「で、で、で、出れたぁ!!!!」
桐本花!やりました!!
やっとの思いで此処を何とか出れた。
長かった...。一週間監禁された気分.....。
幸運なことに入口には誰もいなかった。
やったやった♪
花「ぁっと、とにかく理子さんち行こ!」
やっと出れた思いと自分で出れた思いでウチは興奮状態。
落ち付いてる自分と興奮してる自分が戦ってる。
なんとか頑張って理子さんちまで帰った。
ピンポーン
ウチがチャイムを押してすぐ走ってくる音が聞こえた。
よかった、理子さん起きてる。
もう深夜だし寝てると思った........。
がちゃっと音がして前をみるとびっくり顔の理子さん。
花「あの、り、理子さん?」
理「花ちゃん!?どこいっとったんねぇ、心配したんじゃけぇ。」
相変わらずの理子さんの広島弁。
なんか安心する気持ちになった。
はいりんさい。っとドアを開けて家の中に入れてもらった。
すると玄関に入ると男の人の靴と女の人の靴があった。
花「もしかして......。」
頭にぴんっときて理子さんをほってリビングに駆け込んだ。
花「翔君、カオリさん、数さん。」
皆がいた。
理「こいつら、花ちゃん探しまわって疲れ果てて寝てもうたのぉ」
あとから来た理子さんがくすくす笑いながらそう言った。
花「みんな.........」
三人の近くにいけばすーすーっと寝息をたてていた。
翔君、汗かいてる。
カオリさんは目の下にうっすら涙の跡がある。
数さんもぎゅっとカオリさんの手を握っている。
みんながウチの事心配してくれたんや...。
理「こいつら起きたら何があったんか話すんよ。ええね。」
花「あ、はい!ありがとう理子さん。」
理子さんはウチの頭をわしゃわしゃ乱暴に撫でてにこっとわらった。
理「今日はこいつらと寝んさい」
理子さんはウチの返事もなしに寝に行ってしまった。
花「まぁ、いっか(笑)」
翔君の横に寝転んでずっと翔君をみていた。
長いまつげ、優しい目、きりっとした眉毛。
理子さんに似てる。
翔君の手..あったかい...。
いつの間にかウチは翔君の手を握りながら寝ていた。
つづく...