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暴走族な彼。 ≪完結≫
作者: みるく  (総ページ数: 39ページ)
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10~ 20~ 30~

*31*

〜23〜翔君....

しーんっとした空気。

ウチなんか悪い事言ったかな.....。

彌彙屡厨って言っただけやけど........

翔くんを見ると何か考えている様子だった。

その時、翔君はあっとした顔をしてウチの方を見た。

翔「思いだしたけぇ。彌彙屡厨の事よのぉ」

花「えっ」

思いだした...。

彌彙屡厨の事を....

じゃぁやっぱり彌彙屡厨の言っていた事は合っていたんだ。

”翔君と数さんと勝負して負けた”ってこと....。

翔「数ぅ、まだ思いだせんか?」

数「わしぃ、負けた勝負の事はなかなか思いだせんけぇ」

数さんはまだ思いだせないみたい。

数さんを見ていたカオリさんがいつの間にかウチを見ていた。

カ「花ちゃんはどうやって逃げてきたん?」

花「トイレの窓から飛び降りて....」

言いにくそうにしているとふふっと笑われた。

カ「もう花ちゃんは女の子なんじゃけ。体ぁ大事にしんさいよ」

えっ...?怒られるとおもった。

こういう時になんだかんだ言ってカオリさんは心配してくれる。

ウチにとってカオリさんはおねぇちゃんみたいで憧れのひと。

花「カオリさん、ありがとう」

カオリさんとふふっと笑っていた。

少しだけ二人で涙を浮かべながら....。

翔「花ちゃん、カオリ」

花「ん?」

カ「なんじゃぁ?」

数「な、なんでないてるんじゃぁ?」

焦ってる数さん。

カオリさんが泣いてるのをみて焦ったみたい(笑)

花「翔くん、どしたん?」

翔「ん?あ、わしら彌彙屡厨とタイマンしてくるけぇ」

翔君が言ったことに正直言って言葉が出なかった。

タイマンって、ケンカするって事..?。

もし、翔君達が勝ったとしても怪我してくるかもしれないって事だよね...。

花「翔君.....。やだよ。」

翔「花ちゃん?ど、どしたんじゃ?」

予想外の言葉に戸惑っている翔君。

ウチは無意識のうちに翔君に抱きついていた。

花「翔君と、数さんが怪我するとこなんてみたくないよっ。」

誰にも見られないように翔君の胸に顔をうずめた。

翔「花ちゃん....」

翔君はぼそっと呟いて抱きしめ返してくれた。

すごくあったかい。

でも、このまま翔君の体を離したら何処かに行きそうでウチは恐かった。
                    つづく....

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