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作者: みるく (総ページ数: 39ページ)
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〜23〜翔君....
しーんっとした空気。
ウチなんか悪い事言ったかな.....。
彌彙屡厨って言っただけやけど........
翔くんを見ると何か考えている様子だった。
その時、翔君はあっとした顔をしてウチの方を見た。
翔「思いだしたけぇ。彌彙屡厨の事よのぉ」
花「えっ」
思いだした...。
彌彙屡厨の事を....
じゃぁやっぱり彌彙屡厨の言っていた事は合っていたんだ。
”翔君と数さんと勝負して負けた”ってこと....。
翔「数ぅ、まだ思いだせんか?」
数「わしぃ、負けた勝負の事はなかなか思いだせんけぇ」
数さんはまだ思いだせないみたい。
数さんを見ていたカオリさんがいつの間にかウチを見ていた。
カ「花ちゃんはどうやって逃げてきたん?」
花「トイレの窓から飛び降りて....」
言いにくそうにしているとふふっと笑われた。
カ「もう花ちゃんは女の子なんじゃけ。体ぁ大事にしんさいよ」
えっ...?怒られるとおもった。
こういう時になんだかんだ言ってカオリさんは心配してくれる。
ウチにとってカオリさんはおねぇちゃんみたいで憧れのひと。
花「カオリさん、ありがとう」
カオリさんとふふっと笑っていた。
少しだけ二人で涙を浮かべながら....。
翔「花ちゃん、カオリ」
花「ん?」
カ「なんじゃぁ?」
数「な、なんでないてるんじゃぁ?」
焦ってる数さん。
カオリさんが泣いてるのをみて焦ったみたい(笑)
花「翔くん、どしたん?」
翔「ん?あ、わしら彌彙屡厨とタイマンしてくるけぇ」
翔君が言ったことに正直言って言葉が出なかった。
タイマンって、ケンカするって事..?。
もし、翔君達が勝ったとしても怪我してくるかもしれないって事だよね...。
花「翔君.....。やだよ。」
翔「花ちゃん?ど、どしたんじゃ?」
予想外の言葉に戸惑っている翔君。
ウチは無意識のうちに翔君に抱きついていた。
花「翔君と、数さんが怪我するとこなんてみたくないよっ。」
誰にも見られないように翔君の胸に顔をうずめた。
翔「花ちゃん....」
翔君はぼそっと呟いて抱きしめ返してくれた。
すごくあったかい。
でも、このまま翔君の体を離したら何処かに行きそうでウチは恐かった。
つづく....