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第一巻おさらい
グットラック♪ 俺の名前は、ツバサ・フェリステナ! 四人の仲間たちと一緒に、遺跡グラスヘイムの調査にいってるんだ。
四人の仲間というのは――グラズヘイムで出会った、記憶喪失の少女フレドリカ。それにプラスして、ミズガルズ図書館というところからきた調査隊であるサイモン、ラクーナ、アーサー。それが、四人の仲間なんだ。
仲間たちと一緒に、俺たちは樹海へと進んでいた。
だけど、花畑で、俺たちは魔物に襲われてしまった。
そこに現れたのは、漆黒フードをかぶったパラディン、カイ。
カイはカーシィというギルドに属していた。――そのギルドの仲間が、俺たちにカイはどこか、と尋ねてきたんだ。
その人は、女性だった。ルーシィというバードといったんだ。
ある日、カイの妹である双子――エルサとイルアナを見つける。
だけど、双子は傷だらけ。魔物に襲われたのだと聞く。
「リーダーを助けて」といって、双子は静かに息を引き取った。
――双子を倒した元凶、雪狼の王者と呼ばれている魔物スノードリフトを討伐する。
それを果たして、俺たちはエトリアへと帰っていったんだ。
第二巻あらすじ
……えっと、なんで私があらすじ担当なの……? まあ、いいけど。
四話では、私たちがグラズヘイムに行くの。未調査区域のほうよ。
そこで、私たちは「マイク」なる人物のてかがりを得た。
そして、そこで出会ったエル・レドリバっていう女の子も連れて行くことになったの。
街に帰ると、ルーシィを見つけた。カイを探してるんだって、聞いたわ。
……その頃、カイは‘森の王’と呼ばれている魔物の討伐依頼を受けた。もちろん、それは執政院からの依頼で……。
‘妹の仇’だって怒っていた。
そのあとは……話せない。物語を暴露しちゃうし、それに――ううん、なんでもない。
――以上、フレドリカからでした。……これからもよろしくね、みんな!
四話 未調査区域にて
At goon of unresarch.
序章
転移装置――樹海磁軸は、やはり第二階層にあった。
鬱蒼(うっそう)とした森林に囲まれた二階層の入り口付近に、円錐状のそれはたたずんでいたのだ。
「これが、転移装置……」
フレドリカが、続いて「きれいな色……」と呟いた。それは、俺でも分かる。サイモンのいったとおりの鮮やかな紫色。確かにきれいだった。
「では、始めようか」
緊張するものでもなく、平然とした口調で話したサイモンに、誰もがうなずいた。
彼が転移装置に近づく。そして、外科医者の異名を持つ彼の言葉から、不可解な単語が陳列されていく。
――外科医者じゃなくて、まるで、考古学者みたいだ。
「できたぞ」
そんなことを思っているうちに、装置が使えるようになったみたいだ。
アーサーが「さすがサイモンだなっ」と嬉しそうにいっている。
「……未調査区域……」
フレドリカが、難しい顔で呟く。
ラクーナが、そんな様子の彼女に「そんな顔しなくてもいいわよ」といった。フリレドリカが笑顔になる。それを見て、ラクーナは満足したようにうなずいた。
「――GO、フィカルナ!」
「うんっ!」 「ああ」 「ええ!」 「おうっ!」
紫色の光が放たれ、俺たちを包み込んでゆく。
意識が遠くへと行ってしまいそうになる。
――うわあ――。
意識がフラッシュバックした。
同時に、仲間たちの姿も完全に見えなくなった。
・ 遺跡の先へと ・
《ツバサ》
「……移動はできたみたいね」
ラクーナが、まるで朝起きたばっかりの人のように目をこすりながらいった。
他のみんなもいるかな――いた。フレドリカはキョロキョロとあたりを見回している。サイモンは少し興奮気味に「すごい……」と呟いていた。
「ふわ〜……」
――アーサー、寝るな。まぶたを閉じるな。
「でも……どの辺りにでたのかしら?」
「東の地点にでたみたいよ」
フレドリカのほうに注目すると、フレドリカの隣にアーサーがいた。アーサーがなにかを発動させているのを見て、きっと術式だな、と思った。
――それは、いうと当たり、だった。
“千里眼の術式”というらしい。本来ならば、F.O.Eを見分けるためのものだというが、アーサーは得意の理科と数学の知識を組み合わせて地図みたいに使うことができるといった。
「じゃあ、無事に未踏地域にこれたのね」
「すごいわねぇ」と感心しながら辺りを見回して、フレドリカを見やる。
「ねえ、フレドリカ。この場所に見覚えはある?」
「……なにも、覚えてない。思い出せないわ」
「急に記憶は戻らないか」
――そういえば。
「なあ、サイモン。タンマツというのを最初に探したらどうだろう?」
俺の意見に、サイモンがうなずく。
「そうだな。それがいい」
目的を定め、俺たちは先へと進んでいった。
・ 「うわっ、なんだこりゃ!」dyアーサー ・
「うわっ、なんだこりゃ!」
――そりゃ、当然の反応だろうな。
俺たちが部屋を出ると、その先は――まっくろだった。
暗闇に包まれ、物音一つでてこない。遺跡が静かに俺たちを眺める中、アーサーが驚いたのだ。
ランタン――角灯ともいう――を使っても、奥まではさすがに見通せそうになかった。
ただ、たしかにランタンを使ったのはよかった。少しだけ道が分かったのだ。
――地図で表すなら、一マス先ぐらいまでだけど。
「ちょっと危険だけど、これで進むしかないわね……どこかで明かりが見つけられればいいのだけど」
――同感、だな。
「――シッ! なにかいるわよ」
――な――。
「あんときのラクダやろー!」
そうだ。あの、ラクダの魔物だ。前の調査範囲でのグラズヘイムで対峙した、あのラクダの魔物。
「でも、眠ってるよ」
――あ、ホントーだ。
鼻ちょうちんをだして――それすごいな、と驚いた――眠っている。それはそれで本当にラッキーだ。
「……早く行こう。あの魔物が目を覚まさないうちに」
「ああ」
サイモンの言葉に短くうなずいた後、俺たちは偶然見つけた部屋へと入っていった。
――そしたら、思わず、目をつむってしまった。