完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*37*

 『揶揄』

 俺と裕香は幼馴染みの御近所さんだ、俺は毎日裕香と、近くの子達と一緒に、遊んでいた……そして、俺が裕香がスカートを穿いている時にスカートめくりをしてやると、『裕香のパンツは桃色だぁ〜♪』とか言ってやると、裕香は泣き出して、もう、その日から、遊ばなくなった……そして、俺は、裕香と会わないまま、中学三年生になった……そして、俺が久し振りに懐かしい公園を歩いていると、裕香が居た……俺は、裕香に叫んだが、裕香は走って逃げた……スカートめくりをしてから、俺は、裕香を見ていない──学校でも、不登校になってしまった──そして、俺は、先生に進路相談を持ちかけられた……裕香に進路相談をして欲しい、お前は幼馴染みだから行けるだろう──何がだよ、俺はもう、裕香とは親しくない……そう思いながら、仕方無く進路相談様の紙と封筒を受け取って、裕香の家に行く事にした……

「ただまぁ……何で俺が、こんな事を──面倒だな……急いで渡して帰るか……」
 完全にそう思いながら、ベルを鳴らす……ドタドタと、スリッパで走る音がして、ガチャガチャと音を立ててから、玄関のドアを開けた……そこに居たのは……
「はいはい、宅配便ですか?……」
「……」
 完全にコイツ……俺を宅配便と勘違いしていやがる……おまけに露出が多い服──ニットの下が穿いてない様に見える位長い──そして、豊満な胸……何で、こんな引き篭もりに神は無駄な脂肪を与えたんだ?死亡違いじゃないか?引き篭もりは死ぬべきだよね……って話が逸れた……俺は、閉めようとする扉に向かって左足を突っ込んだ──そして、ガシッ!ガシッと、閉められなくて、裕香は困る……そして、俺は言った。
「……ただいま裕香、早く来い、外に……」
「……にゃぁぁ〜……外は怖いよ……だって……君があんな事をして、外が怖くなったんだから……めくっただけで……」
「でも、それはガキの時の話だ……今は違うぜ?」
「……絶対、違わないよ……外は寒いでしょ?中に入って?」
「……ていうか……お前も成長したんだな……」
 中々、凄い成長だよなぁ……そう思いながら、頭を見る……俺より、頭一つ背が高い……少し腹立つ……まぁ、胸も……だけど。
「どう、これが私の部屋……」
 やな予感はしていた、その予感が合っていると、此処迄の喪失感があるのか……裕香の部屋は、アニメ一色だった……主にポスターが部屋の壁を隠している──おまけに美少女のポスター、パンチラや過激な衣装の少女がよく出るアニメだった──俺だって、こんなアニメは見ない……えっ?まさか、裕香って引き篭もってる間にオタクのレズビアンになったのか?
「完全に違うよぅ〜、これは、衣装とか、声が可愛いから見てるだけだよぅ〜」
 うーん、説得力が無いから困る、そう思いながら、俺は胡坐をかいて、座る……すると、裕香は部屋から出た……俺は、裕香のベッドの下を探る……R−18のレズ漫画……もう、言い逃れ出来なくないか?そう思いながら、そのレズ漫画を机の上に置く……そして、俺は正座に切り替える……すると、裕香が入ってきた……その過激な衣装のコスプレをして……
「……ていうか何で、机の上にあるの!?」
「ノーノー、これは俺の本だ、何で、机の上にあるのって言ったんだい?まるで、自分が持ってる様な言い方だねぇ……?」
「えっ……あのその……ゴメンなさい!死んで詫びます、さようなら!」
「楽に死ぬなら、睡眠薬を飲め……じゃなくて!死ぬな、詫びるな、だったら、俺と結婚してから死んでくれ!ってそっちでも無くて!」

 ……ていうか、引き篭もりの間の話を聞いて、少し驚く、レズではなく、ただ、単純にその作品が好きなだけの人間という……でも、その格好は……エロいから止めろ。
「……ローカス大佐の格好なのに……」
 ニヤニヤしながら、俺を見る……そんなレオタードの女の敵ってド○○ジョかよレ○ードでもいいけど……すると、裕香はその場で脱ぎ出した……流石にダメだろ!?そう思っていると、中から白い下着が見え……水着だった……
「たはは!焦ったか!」
「完全に話逸れてるな、学校に来て、進路相談、受けてこい」
「厭だね、もう、高校には、行かないよ?」
「よっ、ニート」
「というか、家業を継ごうかと」
「というか、その所に発展したか……まぁ、いいや、だから、そう言う事は学校に来てから、言ってくれ」
「0点の女にそんな事言わないで下さい」
「いやいや、0点にしたの、自分だろ」
「ローカルルール使うよ?」
「余裕ある様に聞こえるのは気の所為かな?」
「成程、君はそう考えるんだね」
「ねぇねぇ、スルーしてたけど、白い水着で会話する裕香って可笑しいよ?」
「良かった、やっとツッコんだか」
「完全にツッコミ待ちだったか」
 ……完全に話が見えなくなっていく……そろそろ飽きたから帰るか……そう思い、立ち上がって帰ろうとして、正座していたので足が痺れていた、その所為で俺は倒れた……そして、四つん這いのまま裕香を襲う直前の様なポーズになる……
「……ルールに無いよ?襲っちゃう?思春期だもんね、襲って良いよ?」
「良かった、もう一回ツッコミが出来そうだ……毎日処理してるから、襲わないよ、今はね……じゃあね、学校に来なよ裕香?」
 完全に笑ったまま、俺は外を出た……早く学校に来てくれると良いが……そう思いながら、隣の家の中に入る……ちゃんと、戸締りをしなくては……処理中に入らない様に、遊びに来ない様にしておかなければ……そう思いながら、俺は、玄関で靴を脱いだ……今日は、楽しい日々になるかな?

 NEXT 『猶予』

36 < 37 > 38