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*紹介文/目次*
中学2年生の私・月森コマリには一つだけ悩みがある!
それは、世にも珍しい【逆憑き】という体質なこと!
なんとなんと、自分の行い全てが悪い方向に行くみたい。
自分の存在自体が悪い妖怪とかを呼び寄せてしまうんだって。
治すには、悪い妖怪と一緒に集まってきた、いい妖怪か幽霊さんの力を借りるべし。
でもなかなか、そんな優しい幽霊来ないんですけど———!?
悪運強すぎJCの日常ラブコメディはじまりはじまりっ。
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《2023年夏☆小説大会
2023年冬☆小説大会 銀賞入賞!》
投票して頂きありがとうございます!!
作者とキャラの感想はコチラ→>>54
★重要キャラクターLog★
>>23
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>>09 >>47
※不定期更新です!
※視点変更をメインとした展開です。毎話ごとの主人公がいます。ご了承ください。
※若干のシリアス描写がありますが、基本は日常コメディです。
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【目次】一気読み>>01-
〈第1章:新たな出会いは疲れます! >>01-17〉
プロローグ>>01
第1話「ヘンな同居人」>>02-04
第2話「誰だお前」>>05-06
第3話「ヘンな協力者」>>07-09 >>10
第4話「変化」>>11-17
〈第2章:新たな関係は疲れます!>>18-33〉
第5話「要らない力」>>18-21
第6話「契り」>>22-24
第7話「プレゼント」>>25-28
第8話「側にいれたら」>>29-33
アフタートーク>>34
閲覧数1000突破記念★キャラトーク>>46
閲覧数1400突破記念★キャラ深堀紹介>>51
閲覧数2100突破記念★○○しないと出られない部屋>>65-70 >>71-75
〈第3章:〔過去編〕疲れたきみと僕の話>>35-57〉
第9話「幽憂レコード:前編」>>35-38
第10話「幽憂レコード:後編」>>39-40
第11話「禍と鳥:前編」>>41-45
第12話「禍と鳥:中編」>>47-50
第13話「禍と鳥:後編」>>52>>53>>55>>56
アフタートーク>>57
〈第4章:新たな試練は疲れます!>>58-〉
第14話「転校生がやってきた」>>58-60
第15話「素直になれない僕らは」>>61-64
第16話「違和感」>>76-
【重要なお知らせ ※必読お願いします】>>81
[記録Log]
2023年1月11日、本編執筆開始。
2024年1月13日〜更新停止
[参考文献リスト]
・新訳:古事記
・妖怪大辞典
・京都弁(YouTube講座)
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~
*1*
【プロローグ】
「ねえ、私呪われてるのかな?」
小学六年生のとき、近所の神主のおじいちゃんに尋ねたことがある。
いきなりのことだったので、おじいちゃんは目をぱちぱちさせながら私を見た。
「どうしたコマリ。またテストの点が悪かったんか?」
「だってどの教科ずぅーっと44点なことある!? 台風が毎回うちを直撃するし、この前の修学旅行は新築ほやほやのホテルだったのに、急に全部屋停電するし!」
まだ小っちゃかった私は、彼の袴にしがみついてわめく。
加えて運動会では未だに晴天をおがめず、誕生日に限って熱が出るし、一緒に登下校していたお友達は皆引っ越すか転校しちゃう。だからいつもひとり。
「……国語、算数、理科、社会ぜんぶ44点なの」
今回は5教科だけだったけど、家庭科でも音楽でもこうだった。
「ひとつだけ聞くけど、しっかり勉強はやったんよな」
おじいちゃんの眉間にしわが寄る。
私が馬鹿だと疑っているのだ。失礼!
「50点満点のテストだったりとかは」
「100のうちの44。もうこれ死ぬかなあ!? きちんと復習しても、塾に通っても44のままなの。めっちゃ不吉」
最初は自分の努力が足りてなかったのかなとも思ったけど、同じ成績が六年間続くと流石に努力とかそういうものではないと確信した。
授業もしっかり出てノートもきちんと取ってるし、宿題も毎日やってる。なのに点数は毎回なんとも微妙な数字。
「ね、やっぱ悪霊のしわざだよ。なんか憑いてるよぉ! おじいちゃん霊感あるんでしょ。教えてよ」
するとおじいちゃんは難しい顔になって、顎に手をあてる。
「うーん。でも、見た感じ悪霊の気配はしないんだよなあ」
霊の存在を否定された。
ってことはつまり、『おまえのせいだ』ということなのかな。
「えぇ!? ちがうよ私馬鹿じゃないよ!」
「もしかしてあれか? んー、じゃがあれはかなり確率が」
「なに? なんなの?」
神主のおじいちゃんはモゴモゴと口を動かして、言おうか数分間迷っていたけど、私の強い視線にとうとう根負けして口火を切った。
「【逆憑(ぎゃくつき)】何万人に一人、なるかならないかの、とんでもなく珍しい体質だ」