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〜ミッション6パート3〜
BGM:FLOWER
現在残っている10人の逃走者は、それぞれの役割を決め、早くミッションをクリアさせようと動く。しかし、そのためには、過酷とも言えるノルマが課せられていた。果たして止まってしまったゲームの時間を再び動かす事が出来るのか・・・?
リノン「とりあえず、この紙切れを適当に配ればよいのだな。」
零「早く終わったら、他のみんなの手伝いに行こう。ゴミ拾いや蓄電もそれなりに大変だと思うし。」
みさえ「それもそうね。全部の作業が終わらないと、ゲームの時間が動かないんだもの。」
3人はスタッフからこれから配る分のビラを受け取ると、早速行動を開始した。
零「さあさあ、今夜6時からみなさんお待ちかね、スペースカーニバルが始まるよー。」
みさえ「パレードに、コンサート。楽しいイベント盛りだくさん!」
宇宙人A「今年もやるのか。」
宇宙人B「この運河内の風物詩だからな。」
零とみさえの気合いの入った呼びかけに、近くを通る宇宙人達は、次々と彼女達が持つビラを受け取る。このまま順調に行くと思われたが・・・。
ハンター「・・・。」
みさえ「やだ!ハンターがいるわ!」
零「マジで!?」
ハンターが通行客に紛れて存在しているのを察知し、3人は一旦障害物に身を潜める。たが、ハンターは彼女達が隠れている場所に向かって進んでいた。
みさえ「大変!こっちに向かって来るわ!」
ハンターは少しずつ彼女達がいる場所に近づいてくる。このままでは3人が一気に確保され、ミッション成功が困難になってしまう。すると零がある行動に出始めた。
零「私が囮になるから、2人は逃げて。」
みさえ「でも、そしたら零さんが。」
自らハンターの囮になると言い出した零をみさえは引き止めようとする。しかし、彼女は動じる事無く、ポケットからある物を取り出した。
零「大丈夫。私にはこれがあるから、心配しないで。」
ミッション2で手に入れたもうひとつの無敵サングラスだった。零がアイテムを見せた事で、みさえとリノンの2人に安心感が生まれる。彼女は物陰から飛び出すと、ハンターに向かって叫ぶ。
零「ここまでおいでー。」
ハンター「・・・!」
零の声を聞いたハンターは真っ先に彼女の確保に向かい、その隙にみさえとリノンはハンターに見つからない様に別の場所に移動する。2人の姿が見えなくなったのを見計らい、彼女はもうひとつの無敵サングラスをかけた。
ハンター「・・・?」
サングラスの効果で、ハンターは逃走者との見分けがつかなくなり、確保を断念した。
みさえ「どうやらうまくいったみたいね。リノンちゃん、ここからは私達も分かれて行動しましょう。固まったら目立っちゃうかもしれないし。配り終えたら連絡するから、その時に打ち合いましょう。」
リノン「分かった。」
一度に確保されるのを避けるため、みさえとリノンもまた別行動する事にした。
一方、ゴミ拾いを担当しているたまえ・まりん・パワプロ君・ヲタク大王の4人は、会場内のゴミをただただ拾っていた。
たまちゃん「燃えるゴミ・燃えないゴミ・ペットボトルと分けて拾いかなくちゃいけないんだよね。」
ヲタク大王「この散らかりっぷりだと終わるまでそうとうかかりそうだな。」
パワプロ君「これは燃えるゴミ、これは燃えないゴミ。」
まりん「パワプロ君、すごいスピードで拾ってるね。」
パワプロ君「練習の一貫で球拾いやってたから。」
会場内は、宇宙人達が捨てたゴミが散乱していた。一応ゴミ箱は設置されてはいるものの、あまりの多さに入りきれていなかった。そのため箱から溢れてしまった分のゴミが散らかってしまっていたのだった。
ヲタク大王「お祭りの準備をする人達の気持ちが分かった気がするな・・・。」
たまちゃん「終わった後の掃除をする人がいるからこそ、次の日は何も無かったかのようになるんだよね・・・。その人達も今の私達と同じ事考えてたのかな・・・?」
まりん「確かに、それは言えてるわね・・・。」
パワプロ君「うん・・・。」
4人は複雑な思いでゴミ拾いを続けた。
その頃、ステージの蓄電作業を行っている両津・当麻・しらの3人は、数ある形のパイプを選んで繋げるのに、苦戦していた。
しら「まずはこの縦まっすぐのパイプをセットして、次は・・・。」
当麻(ヲタク大王さんの)「この十字型のパイプはどうだ?」
両津「待て、ただまっすぐにつなげればいいってもんじゃねーんだ。右上や左上につながるパイプとか、色々組み合わせないといけないんだぞ。」
しら「まるでパズルみたいだね。」
当麻(ヲタク大王さんの)「頭がパンクしそうだ・・・。」
ミッションは成功するのか・・・?
(続く)