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さぁ、復讐を始めようか【完結しました!】
作者: 杏里  (総ページ数: 54ページ)
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9話「……ごめんね」

今日は、12月13日。
私ね、「13」って数字、好きなんだ。
だって、復讐にぴったりって感じがするじゃない?
……復讐で思い出した。
今から、謝るんだ。

大城梓にーーーー

「……梓ちゃん。ちょっといい?」
1-3に、ズカズカと入り、大城梓を連れ出す。
そして、頭を下げた。
「今までごめん!!」
……どんなに格好悪くてもいいよ。
私はーー復讐の為ならなんでもする。
こいつの泣き顔を見るまでは……絶対に手を抜かない。
(……前も泣き顔を見たことあったけど……あれだけじゃ足りない。もっと、泣き顔が見たいの)

「……手紙破ったり、やりすぎだったな……って……」
俯き、目を擦る。

「……本当にごめん!!!」

「もう良いよ。顔、上げて?」
彼女の言葉通り、私は顔を上げた。
「謝ってくれて、ありがとう」
彼女の姿が、美しく見えた。
(……絶対に、信じない)

「……ありがとう。バイバイ」
それだけ言って、私は彼女に背中を向けた。





少し離れた所で呟いた。

「……ごめんね」






その日の夜、窓の外には綺麗な星空が広がっていた。
「……私と違って、綺麗だな……」
星が、滲んで見えた。

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