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*12*
「……信用できねえ」
南師が言った。
「何言ってんだよショウ、せっかく声をかけてくれたのに!」
「組む? 笑わせんじゃねえ! 協調性なんざゴミだ! クラッシュ! 俺がまとめてゴミ箱に捨てて8らあ!」
恐ろしい南師の叫びを聞いて、佳澄さんとひかりちゃんは明らかに怖がっている。
「ご、ごめんなさい。あたしらはこれで……」
「が、頑張って、七日間生き残ろうね! ネクとショウさん!」
2人は雑踏の中に消えていった。
「行っちゃったよ……ショウ、何考えてんだ!」
「フン。分からないのか? 集団行動はひとりでもダメなやつがいると終わりなんだ。お前じゃ足を引っ張るだけだ。今のうちにこうしてきつく断っとかねえと、あの2人は中途半端な優しさでお前っつーお荷物を背負って、ぐだぐだになって全員ゲームオーバーだ。」
「ぐ……」
正論だ。私は何も言い返せない。
「お前はおそらく発火能力より、サイコキネシスとかのほうが向いてる。その辺に落ちてるもんをサイキックで持ち上げたり動かしたりする練習でもするんだな」
「あ……」
「なんだ?」
「ショウはサイキック、というか滅茶苦茶なパワーを使うだろ? どうやってんのかなって。コツとかないの」
「ねえ」
「…………今日は佳澄さんとひかりちゃんにミッションを任せて、一日、サイキックの特訓に使っても……いいか? 明日は、ショウの弟探しを手伝うから!」
「勝手にしろ。俺は寝てる」
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