完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*15*
「あア、本当、本当。たまにいるんだ、遊び半分で、生きてるのにこのゲームに参加するバカが、ネ。死神はそういうやつへの対処も任されてるってこト。生きてるやつは、ノイズじゃ倒せないかラ、頼んだよ、お前サン」
南師は、遊び半分でこのゲームに参加していた? ただたしかに南師は怪しい。一人でノイズを撃破していたし、タイマーも刻まれない。説明会にも参加していない様子だった。
生きていながらこのゲームの存在を知っていた彼なら、そうでもおかしくはない。
でも彼をここで殺すことは……彼の存在を抹消することと同じだ。
私は生き返りたい。生き返って、ネクに会いたい。そして思いを伝えたい。でも、殺すなんてできない。
「答えはでたかナ? あ、言っておくけど、彼を殺してもRGでの彼の存在は消えないから安心しろヨ。さあ、三秒数えるゾ。……3、」
殺しても、彼の存在は消えない?
「2、」
殺せば、私は生き返れる?
「1、」
自然と私の右手は動いていた。サイキックを発動して、南師の首元を掴む。そしてゆっくりと宙に持ち上げた。ほら、私にだってできるんだ。やっぱり私はサイキックの才能がない訳じゃなかった。
「そう、それでいいんダ」
南師の顔がこちらを向く。鬼のような形相だった。苦しそうに、首を締め付ける念をひきはがそうともがくが、私の意のままだ。私がしているのは悪いことじゃない。生き返るためならなんでもする、そのために私はこのゲームに参加しているんだ。
ごめんなさい。でも、あなたは消える訳じゃないし、私も生き返れる。だいたい遊び半分で参加してるあなたも悪いのよ……
「や、やめろ……」
南師から私は目をそむける。ごめんなさい、ごめんなさい。と何度も謝る。
苦しみ、もがき、あえぐ南師。ごめんなさい……! これで生き返れるの! どうか、
どうか恨まないで
THE 2nd DAY どうか恨まないで 完