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素直になれなくて
作者: 冠座士  (総ページ数: 15ページ)
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10~

*5*



  家(リク視点)

「安静に」と、先生に言われ1人家に帰ってきた。

今日はいろんなことがありすぎた。
久しぶりの怪我で反応が鈍かったかな…。
でも、ヒカルにはドキドキした。

怒ってるとこ初めてみた。
あんな感じになるんだ。
怒ってもカッコイイとか、ずるい…。

「はぁ〜」

ため息をしてから、自分の手を見る。
まだ、感覚が残っていて思い出してしまう。



 保健室

「どいて、ヒカル」

「嫌だ。まだ許してない」

「なんで、そんなに怒ってんの?」

「さっきも言ったじゃん」

「そうじゃなくて…」

「リクが……」

ヒカルが答えようとしたときドアが叩かれた。

「リクさん。大丈夫ですか?」

先生だ!この状況を見られたらまずい。
ヒカルをどかさなきゃ!

ヒカルをどかそうとしたとき
手をつかまれて立たされていた。

「先生。大丈夫です」

「良かった。リクさん、もう帰っていいですよ。
 あと、少しで終わりますから。どうか安静に…」

「わかりました」

ヒカルの方を少し見たけど、いつもの無表情で
そのまま一言も喋らず学校をでた。



ヒカルはあの時何を考えてたんだろう?
わかんない…。わかんないよ、ヒカル…。


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