完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
素直になれなくて
作者: 冠座士 (総ページ数: 15ページ)
関連タグ:
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
作者: 冠座士 (総ページ数: 15ページ)
関連タグ:
*9*
「ここからは、真面目に話すから」
シュンが、少しこっちを見た気がした。
「この学年の中には、両想いが多くいる!」
「「「・・・・・・・。」」」
誰もがわかっていることを言われ
何が面白いのか、わからなかった。
「知ってるけど…」
リクが代表して、シュンに言う。すると
「そんな事、知ってる。これからが面白い話。
ここに集まった人でじゃんけんして、負けた奴が
今の好きな人を言う。そして、両想いかどうか
みんなで調べる。というわけです。」
好きな人…?今の?!
どうしよう…。抜けたい。やめたい。
「逃げることはダメ。全員、強制参加だから」
シュンが笑った。
ヒカルとは違った、怪しい光を瞳に映して。
「俺はいいけど」
「ヒカルがやるなら、俺も」
嘘!2人とも参加するの!!
「リクは?てか、強制だから、もう始めるよ!
最初はグー、ジャンケン…」
負けた……。 どうしよう!!
ヒカルと、シュンと、ヒロシは、パーで
リクだけ、グーを出した。
「はい、リク。今、好きな人をどうぞ」
シュンが、ニヤニヤしながら言う。
ヒカルは、瞳をなぜか、ぎらつかせていて
ヒロシは、目を逸らした。
やばい。どうしよう。
3人の視線の中
リクは逃げようにも、逃げれなかった。
「リクの、好きな人は?」
シュンが急かしてくる。
リクは何も言えずにうつむいた。
「……。」
「好きな人は?」
ヒカルが聞いてくる。
仕方ないよね。ここでは、嘘をつこう。
「…えっと。俺が好きなのは……」
「…さ、佐藤さん…です……」
言った瞬間、ヒカルの瞳が妖しく光った。
やばい…!!
リクは心の中で、叫んでいた。
そして、
ヒカルはリクの腕をつかみ
強引にリクを連れ出した。
PR