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鳳凰学園協奏曲-カルテット-【完結!】
作者: 鳩麦白夜 (総ページ数: 101ページ)
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*31*
「なあ…。元徳先生」
「どうしたのじゃ、筧君」
様々な楽器が鳴り響く音楽室。
そう。ここは吹奏楽部の部室である。
クラスの顔合わせから三十分後、部活のあるものはトーナメントのために部活優先となり、学校は終了している。
鬼柳は吹奏楽部の顧問、海王元徳に話しかけた。
「トーナメントまで…あと一週間ッスね。正直、オレが選ばれていいのか…」
「何。気負うことはない。吹奏楽部のみんなが選んだことじゃ。万が一負けたとしても誰も君のことは恨まんよ」
元徳は髭をいじりながら微笑む。
「…そうッスね。代表のオレがうじうじしてちゃあダメだよな。よしっ!」
(…オレも頑張るからクリス!お前も頑張れよ!)
ガタッと鬼柳は勢いよく立ち上がった。
***
「あ、あの〜。空悟先生!」
学校終了後、クリスは空悟に校庭に呼び出されていた。
「急に呼び出して悪かったな!クリス!君に用というのは…」
「えっ!?」
すると、次の瞬間、ビッと木刀がクリスの首もとにつきだされた。
「くくく空悟先生!?ななな何を!?」
クリスは顔を青ざめさせた。
「…君にはこれからトーナメントに向けて一週間修行してもらう!」
「えええ!?修行!?」
「そう!オレはクラスを受け持つときに君という一個人に興味を持ってね!だが、君は戦闘力がないと過信し、全てをあきらめかけている!そうだろう!?」
空悟の言葉にクラスは何も言えなかった。
全てピンポイントで当たっていたからだ。
「…だから今ここで臨時剣道部を創設する!君は部員だ!」
「えええ〜!?」
空悟の言葉にクラスは驚くことしかできなかった。
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