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鳳凰学園協奏曲-カルテット-【完結!】
作者: 鳩麦白夜  (総ページ数: 101ページ)
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「…花。貴様、何かおかしいと思わんか」
「へ?何?どうしたの海馬君?」


生徒会室にて、またまた書類を整理している海馬の言葉に花瓶を整えていた花はきょとんとした顔で海馬を見る。


「…もういいわ使えん鈍い奴め。」
「ちょ、ちょっと!?そこまで言っておいて話を放棄しないでよお!」


淡々とコーヒーを飲む海馬の前に花は慌ただしく座った。


「で、話って!?」
「…襲われている各部活の生徒の人数が全て四人。語呂がよすぎるとはおもわんか」
「あ…!たしかに」


スッと差し出された書類を花は受けとると納得したように頷いた。


「修羅の言う通りに調べてみたらこのざまだ」
「ね、ねえ…これって…!」


悔しそうに書類に目を移す海馬に構わず花は目を見開いた。


「ああ…行くぞ!」
「待ってよ〜!」


勢いよく走り出す海馬の後を花は追いかけた。







***
「ええ!?そんなあ!!」
「しー!!クリスちゃん声大きい!」
「君も随分声が大きいよ」


思わず叫んでしまったクリスの口を慌てて博が押さえる。
呆れたように氷栗無はため息をついた。


「で、でも…」
「可能性は高いよ。けど、これはあくまで予想だから…」


クリスと博は同時に項垂れた。


「そうだね。各部活襲われる人数は四人。だけど、まだ科学部は三人しか襲われていない」


氷栗無は冷静に言った。


「じゃ、じゃあ…!」
「しかも、今日に限って科学部は休み。それに加えて更科君は講習で居残りしてたはず…!」


クリスと博は氷栗無の方を向いた。
同じ考えだったのか、彼も力強く頷いた。


「…うん、更科君が危ない…!」

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