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君とあの時あの場所で〜3ヶ月の恋物語〜
作者: 秋桜 (総ページ数: 23ページ)
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作者: 秋桜 (総ページ数: 23ページ)
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*6*
「あっ!えっと…祖父の余命が、3ヶ月なの…」
「そうだったんだ…。お見舞いとか、行った方が良いかな?」
「え!いいよ!祖父は人に会うの好きじゃないし…」
「そうなんだ」
「本当は、余命なんて知りたくなかったんだ。だって、1日1日が怖くなっちゃうもん」
「確かにそうかもしれないけど、その分嬉しいこともあるよ!よく「あの時あんなこと言わなきゃよかった…」とか言う人がいるじゃん。でもそれは突然死んじゃうからであって、余命とかが分かっていれば、そんなこと絶対にないじゃん。むしろ、得したと思った方がいいですよ!」
湊谷は、親指を立てて言った。
「そう…だよね。その分、楽しめばいいんだよね!」
日比奈の顔が明るくなった。
「高校、転校してこないんですか?」
「えっ…あー…3ヶ月しかここにいないし、もういいかなぁって…」
「そうなんですか…」
湊谷は、ドキドキスクールライフを送りたかったのだろう。
「あ!俺もう、帰んなきゃ!」
湊谷は、腕に付けている時計を見て言った。
「そっか。私はもう少しここにいる。…明日も、会えるよね?」
「はい!じゃあ、また明日ぁ!」
そう言うと、湊谷は走って帰って行った。
「――また、明日…」
一人になった日比奈は、寂しそうな目を海に向けていた。
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